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ICC KYOTO 2026 クラフテッド・カタパルトに登壇いただき2位に入賞した、協同商事(コエドブルワリー) 朝霧 重治さんのプレゼンテーション動画【種麹産業との共創、日本の発酵文化でビールに新たな可能性をひらく「協同商事(コエドブルワリー)」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回500名以上が登壇し、1,200名以上が参加する。そして参加者同士が真剣に議論し、学び合うためのカンファレンスです。次回ICCサミット FUKUOKA 2027は、2027年3月1日〜3月4日 福岡市での開催を予定しております。詳しくは、こちらの公式ページよりご確認ください。
本セッションのオフィシャルサポーターはJ.フロント リテイリングです。
▶【速報】職人でなくとも一点ものの建築を。建築の民主化を実現する「VUILD」がクラフテッド・カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2026)
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【登壇者情報】
2026年8月31日〜9月3日開催
ICC KYOTO 2026
Session 8A
CRAFTED CATAPULT 豊かなライフスタイルの実現に向けて
Sponsored by J.フロント リテイリング
朝霧 重治
協同商事(コエドブルワリー)
代表取締役 兼 CEO
公式HP | 公式X① | 公式X②
埼玉県川越市生まれ。埼玉県立川越高等学校・一橋大学卒。修士(人間科学(組織心理学))。
三菱重工業を経て、岳父が創業した有機農産物の専門商社である株式会社協同商事を事業承継、地ビール事業をリブランディングし、Beer Beautifulをコンセプトとする日本のクラフトビールブランド「COEDO」を設立。川越産のサツマイモから製造した「紅赤-Beniaka-」を筆頭に、日本の職人達による細やかなものづくりと『ビールを自由に選ぶ』というビール本来の豊かな味わいの魅力をクラフトビール「COEDO」を通じて、武蔵野の農業の魅力とともに発信している。品質やブランドデザインに世界的な評価を受け、アメリカ、オーストラリア、中国、シンガポール、フランス、イギリス等30か国に輸出されており、Glocalな視点での活動も進めている。
近年は、ビール麦の有機栽培、グッドデザイン賞を受賞した小売ブランドである有機農産物専門の八百屋「ORGANIC&CO.」の立ち上げなど、祖業である有機農業を広めていく活動にも注力している。
一般社団法人埼玉県物産観光協会会長をはじめ地域活動にも従事。
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有機栽培に取り組んできたアグリベンチャー
朝霧 重治さん 本日は、日本のビールの未来について、お話をさせてください。

ミッションは、「新しい日本の農業を切り拓く」です。

実は、私たちは、70年代から有機栽培に取り組んできた、農業の会社です。
▶︎青果花き事業部(協同商事)
社名には、農家と会社と消費者が協同して未来を作っていく、という思いが込められています。
食の循環のために、包括的に事業展開しています。
日本の酒類製造業で、初めてのB CorpTM認証(※)を取得しました。
▶編集注:社会的・環境的パフォーマンスや透明性、説明責任などについて、B Labが設定した7つのインパクト・トピックを満たすことで取得することができる認証制度。
ビジョンは、クラフトなものにあふれる、持続可能な明るい未来の実現です。

地元のサツマイモをビールの原料に
そのような会社が、なぜビールを始めたのか、ご説明させていただきます。
地元、埼玉県川越市は、江戸時代からのサツマイモの名産地です。

規格外として廃棄されていたサツマイモや、土作りのために畑にすき込む大麦がもったいないと思ったのがブルワリーを始めた理由です。
世界初のサツマイモを副原料としたビールです。
COEDO BREWERYは、サステナブル戦略と品質が一体化した、世界的にもユニークなポジショニングです。
▶︎COEDO 紅赤-Beniaka-(COEDO BREWERY)

麦芽カスを100%飼料へ転換、排水からバイオガス発電を行うと同時に、汚泥を肥料化します。
2016年、大手メーカーの築35年の研修所をブルワリーに改修し、美しい建築を廃墟にせずに済みました。

▶︎緑深い「COEDOクラフトビール醸造所」を初訪問! 梅雨明けの真夏日に、ビール造りとその美味しさを学ぶ
毎年7.2%成長、100年続くビールメーカーを目指す
成長の軌跡です。

日本の職人道を大切に、100年続くビールメーカーになりたいと思っています。
数値目標は、毎年7.2%成長、10年で倍になる目標設定です。
おかげさまで、トップメーカーの1社になることができました。

全国のコンビニやスーパー、飲食店に流通販売チャネルを作ってきました。
グローカルをテーマに、世界30ヵ国に輸出しています。

たとえば、こちらは、南仏のカフェ、香港の炉端焼き店での様子です。

フェスも開催してきました。

世界チャンピオンなど栄誉ある賞を獲得
ビールの品質には、多くの受賞歴があります。

世界チャンピオンブルワリーにもなりました。
▶︎2026 Trophy Winners(Melbourne Royal Australian International Beer Awards ) – Champion Medium International Breweryに選出
ビジネスとしても、『Forbes』のSMALL GIANTS AWARD(スモールジャイアンツアワード)などを受賞してきました。

デザイン面でも、ご評価いただいております。

「地ビールからクラフトビールへ」、2006年から新たに、日本にクラフトビールという市場を作ることをライフワークとして、活動してきました。

日本の農業と発酵文化としてのビールを造る試み
ここからは、未来について、お話しさせていただきます。

日本の畑で採れた大麦は、ビールに使うことが困難です。

私たちの実験農場も、停滞しました。
麦芽を作る設備への膨大な投資と生産コストが問題だからです。
世界に新たなムーブメントを提案
ビールの産業構造を説明します。

まずは、「大麦農業」、次に、大麦を麦芽に変える「モルティング業」、そして、麦芽からビールに変える「醸造業」、この3段階です。
日本にモルティング業は、ほぼありません。
そして、大麦農業もほぼ存在しないため、輸入に頼ってきました。
国産大麦の使用は、わずか4%です。
しかし、麹によって、地元の大麦を使うことができるようになります。


それは、1516年のビール純粋令以来、約500年ぶりとなる新たな産業を生み出すきっかけであり、日本から世界に提案することを意味します。
▶参考:ビール純粋令 (Wikipedia)
麦芽を一切使わない製法を、開発しました。
圧倒的に省コスト、そしてうまい麹ビール
日本の国菌である、麹を使うのです。

日本の発酵産業を救い、一緒に世界へ行きます。

なぜ、イノベーションとなるのかと言いますと、このような複雑な工程において、圧倒的な省エネ、省スペース、省時間、節水、糖化性能を有するからです。

麹が、麦芽を完全に代替します。
製法がエコなだけではありません。
新しい味わいは、まさに「うまい!」のです。
荒れた耕作放棄地が増え続けている現状
現在の日本の耕作放棄地は25.7万ヘクタールで東京都の面積、東京ドームならば5万5千個分に相当します。
50年間で、農地は25%減少しました。

輸入による食料確保の保証はありません。

このような荒れた耕作放棄地を、麦畑に戻していきます。


1,000ヘクタールの大規模自社農園を目指します。
種麹メーカーとの共創で実現
この未来は、共創によって実現します。

パートナーは、種麹のNo.1メーカー、ビオックです。
麹の用途は、伝統産業に限られていました。

500年前に、最後に加わった産業は、焼酎です。
食の洋風化により、市場の縮小に直面していました。
麹が、数社の種麹メーカーの手で守られている、という現実を懸念しています。

広くビール界が麹を使うようになると、焼酎以来500年ぶりの新用途として確立します。
これは、麹業界にとっての解決策でもあります。
世界のビール市場を対象に、麹がグローバル化します。
種菌の販売からライセンス収入へ、ビジネスモデルを転換します。
現在の種麹の市場規模は約10億円ですが、1,000億円を狙えるようになります。
麹産業の未来です。
麹の世界展開という高峰 譲吉博士の夢を引き継ぐ
アドレナリンの発見者である、化学者の高峰 譲吉博士は、麹でアメリカのモルティング産業に革新を起こそうとした人物です。
▶科学の先駆者・発明家として(高峰譲吉博士研究会)

工場竣工の目前に、火事により断念された歴史があります。
麹の世界展開という、博士の夢を引き継ぐことにもなるのです。
麦の適地、埼玉県から、日本の麦栽培を復興させます。

昨今、日本のホップ産業は厳しい状況です。
生産量は、最盛期の5%まで激減、ホップも含め、ビールの純国産化へのモチベーションが高まります。
▶参考:日本産ホップ生産の持続可能性強化 | 原料生産地と事業展開地域におけるコミュニティの持続的な発展 (KIRIN – キリンホールディングス株式会社)

なぜ、私がこうした取り組みをしているのか。
私は、農村で生まれ育ちました。

農村出身であることが、恥ずかしく、嫌でした。
しかし結局、私は、妻の実家の家業を継ぎ、地元へ戻ってきました。
そして、気づいたのです。本当は、農業や田舎がとても好きであることに。
だから農業を盛り上げたい。畑から取り組みます。
麹の新用途を確立し日本の発酵産業を救う
皆さんは、ビールはお好きですか。
麹の新用途の確立を目指すプロジェクトは、日本の発酵産業を救い、皆さんに、新しい「うまい!」をご提供します。

この製法を、独占しません。
他社ビールメーカーにも、麹菌と技術を提供します。
皆で取り組むことで、世界が絶賛し、日本発で初めて普及する日本のビアスタイルが誕生します。

ここでは、試飲を提供しません。
ICC SAKE AWARDに、職人たちがチャレンジしています。

▶︎【速報】「SAKE AWARD」、予選ラウンドの突破8社が決定!(ICC KYOTO 2026)
味への評価は、SAKE AWARDの審査員のみなさまに委ねます。
彼らからのメッセージです。
「麹とビールが、今、変わろうとしています。
世界を大きく変える、ムーブメントの目撃者になってください」
こちらの新しい美味しさを飲んでみたいと思いませんか?

「Makuake(マクアケ)」で、応援購入が始まっています。
▶︎COEDO と麹の専門 ビオック が挑む、国産大麦の日本独自の新たなビールづくり(Makuake)
味の決定のプロセスも、共創していきます。
どうか、一緒に未来を作ってください。
乾杯!

応援、よろしくお願いします。
(終)
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編集チーム:小林 雅/星野 由香里/浅郷 浩子/戸田 秀成/中村 瑠李子


