配管の安全をモニタリングするセンサーから、工場のIoT化を目指す「CAST」 (ICC FUKUOKA 2021) | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

配管の安全をモニタリングするセンサーから、工場のIoT化を目指す「CAST」 (ICC FUKUOKA 2021)

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ICC FUKUOKA 2021 REALTECH CATAPULTに登壇いただいた、CAST 中妻 啓さんのプレゼンテーション動画【配管の安全をモニタリングするセンサーから、工場のIoT化を目指す「CAST」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2021は、2021年9月6日〜9月9日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2021 ゴールド・スポンサーのKOBASHI HOLDINGS様にサポート頂きました。

【速報】眼科医の眼をスマホに装着「Smart Eye Camera」のOUI inc.がリアルテック・カタパルト優勝!(ICCサミット FUKUOKA 2021)


【登壇者情報】
2021年2月15〜18日開催
ICC FUKUOKA 2021
Session 4A
REALTECH CATAPULT
リアルテック・ベンチャーが世界を変える
Supported by KOBASHI HOLDINGS

中妻 啓
株式会社CAST
代表取締役社長

東京大学工学部・大学院情報理工学研究科卒、博士(情報理工学)。熊本大学大学院助教。博士課程在学中から一貫して人と機械システム/情報システムのインターフェースとなるセンサーの研究に携わる。2015年に共同創業者の小林が長年研究を行ってきた耐熱・フレキシブル圧電センサー技術に出会い、同技術を活用してNEDO「次世代AI・ロボット中核技術開発」事業に採択されたロボット皮膚センサー開発プロジェクトの研究代表を務める。この技術を社会に実装する最速の手段として小林・田邉と株式会社CASTを共同創業(2019年)、代表に就任。研究者としての経験を活かし、実世界とコンピューターの橋渡しを担うセンサーを中心に据えた新たなものづくりシステムの創出を目指す。


中妻 啓さん こんにちは、株式会社CASTの中妻です。

私たちは、独自のセンサー技術を活用し、工場の安全性と生産性向上に貢献する事業に取り組んでいます。

耐熱・フレキシブル・薄型圧電センサー

こちらが私たちCASTの、耐熱・フレキシブル・薄型圧電センサーです。

耐熱性については、1000℃でも壊れない実績を持っており、フレキシブルで薄型である点は、(審査員の方々は)実際にお手元のセンサーを見て頂き、ヘッド部分をぐにゃぐにゃにして頂けると分かると思います。

工場内の配管の厚みを経時的に計測

このセンサーは、このような、工場にたくさんある配管の壁の厚みを測ることができます。

配管の中には液体やガスが存在しますが、使用しているうちに腐食や摩耗のせいで、厚みが減る「減肉」(※) が起こります。

▶編集注:配管や機械などで使われている金属材料などが、稼動したり使用されたりするのと共に、厚みが減少すること。腐食や侵食や機械磨耗などによって起こる(weblio辞書)。

私たちCASTのセンサーを配管に取り付けておけば、経時的に厚さのモニタリングができ、もう少しで穴が開きそう、メンテナンスが必要などということが分かります。

例えば、この図の配管の左側は、あえて削って厚みを減らしたものです。

配管の右側と左側にそれぞれセンサーをつけて厚みを測ると、超音波の反射波形を取ることができます。

この反射波の間隔から、何mmの厚さかを測ることができるのです。

振動の計測も可能

このセンサーのもう1つの重要な機能が、工場のモニタリング、機械の診断などでよく使われる、振動の計測もできる点です。

こちらも同様に、耐熱性を担保して行えます。

配管に巻き付けられる薄型センサー

このセンサーはフレキシブルで薄いため、このように配管に巻き付けても、ほとんど高さもなく、邪魔になることはありません。

常時取り付けてモニタリングが可能

工場内で事故が起きやすい場所は、100℃以上の高温の場所や、保温材が巻かれている狭い場所、10m以上の高い場所、パネルを外さないとアクセスできない場所などです。

このような場所では、今売られているセンサーを取り付けることができない場合が多々あります。

CASTのセンサーはこのような場所に取り付けて、常時モニタリングが実現できます。

工場の漏洩事故件数は30年前の約10倍に

なぜ我々が工場をターゲットにしているかと言うと、今、プラントや工場のメンテナンスには大きな課題があるからです。

2018年の1年間で、石油コンビナートなどで、ガスや液体が配管から漏れてしまう漏洩事故は200件以上、14人が負傷しています。

こういった事故の件数は30年前に比べると約10倍になっていて、事故の原因の半分が、維持管理不十分、腐食や劣化などです。

つまり、きちんとメンテナンスができていれば、防げたはずの事故なのです。

しかし人手不足や老朽化が進むものづくりの現場で事故を防ぐには、従来型の検査だけでは不十分です。

センサーは価値稼働時間向上のためのキーデバイス

そこで、より広範囲、高密度にデータをスマートに集めるモニタリングを導入することで、会社として、利益を生み出す価値稼働時間を向上する必要があるのです。

価値稼働時間向上に向けたデジタル化のコンセプトの1つとして、「デジタルツイン」というものがあります。

工場の精細なデジタルモデルを作って生産シミュレーションを行い、異常予測やメンテナンス最適化によって生産性を向上させるというコンセプトです。

このデジタルツインの精度を上げるには、リアルタイムデータを大量に集める必要があり、そのために必要なのがセンサーです。

私たちは、工場のIoT化、データ化を推進するキーデバイスとなるセンサーを提供しようと考えています。

コア技術「ゾルゲルスプレー法」の量産プロセスを確立

このセンサーを実現するコア技術が、20年以上の研究開発の歴史、様々な用途での実証実験実績がある「ゾルゲルスプレー法」というものです。

私たちは量産プロセスを確立しており、2021年3月から愛知県内に工場を立ち上げ、量産検証を開始します。

私たちのセンサーは耐熱性や耐衝撃性で、圧倒的な優位性を誇ります。

薄さも、従来のものに比べると10分の1以下です。

生産性の高いスプレー塗布という方法を使用しているので、従来のものよりも1ケタから2ケタ廉価で提供できる試算をしています。

CASTセンシングプラットフォームを構想

このセンサーを使って実現しようとしているのが、CASTセンシングプラットフォームという構想です。

これは、様々な測定困難な場所からのデータをCASTセンサーで収集、解析し、状態の可視化や異常検知、検査自動化機能を提供する仕組みです。

これを、工場の基幹システムであるデジタルツインや生産システムで活用頂くことで、顧客、工場オーナーに向け、生産性や安全性の向上、コスト低下などの価値を提供します。

ファクトリーIoT市場のコスト削減に販路

私たちがターゲットとするのは、年20%の成長が今後期待される、ファクトリーIoT市場です。

石油、エネルギー分野だけでも、1%のコスト削減が10兆円規模の経済インパクトになると試算されている、巨大市場です。

私たちは、この巨大市場の大きな課題に取り組んでいきます。

2024年のCASTセンシングプラットフォーム上市を目指す

タイムラインです。

現在、カスタムセンサー販売を通して、様々な用途向けの共通技術基盤を構築しています。

また、工場を稼働させて量産開発を行い、2022年には量産品センサーの上市を目指しています。

これらを通じて獲得した顧客基盤や技術基盤、そしてセンサー取り付けや保守点検を行って得るサービスパートナーネットワークを活用し、2024年にCASTセンシングプラットフォームの上市を目指します。

世界中のあらゆる場所、あらゆる領域で、私たちCASTのセンサーが活躍する未来を作るため、是非ご支援をよろしくお願いいたします。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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