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生きる歓び、地域の祭を絶やさぬために! 祭を通じて地域活性化や人材育成を図る「マツリズム」(ICC KYOTO 2021 )【文字起こし版】

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ICC KYOTO 2021 ソーシャルグッド・カタパルトに登壇いただき、6位に入賞した、マツリズム 大原 学さんのプレゼンテーション動画【生きる歓び、地域の祭を絶やさぬために! 祭を通じて地域活性化や人材育成を図る「マツリズム」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミットFUKUOKA 2022は、2022年2月14日〜2月17日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット KYOTO 2021 プラチナ・スポンサーのベクトル様にサポート頂きました。

【速報】子どもの好奇心に火をつける!新しい学び場「SOZOW」を提供する「Go Visions」が審査員号泣のソーシャルグッド・カタパルトで優勝!(ICC KYOTO 2021)


【登壇者情報】
2021年9月6〜9日開催
ICC KYOTO 2021
Session 11A
ソーシャルグッド・カタパルト&ラウンドテーブル
Supported by ベクトル

大原 学
一般社団法人マツリズム
代表理事 / マツリテーター

1983年神奈川県南足柄市生まれ。幼少期から「将来はお神輿になりたい」と祭へ強い憧れを抱く。 地元を出て早稲田大学に入学も大学デビューに失敗。落ち込んでいる時に祭と再会し、自信を取り戻す。米国留学時には200名以上の外国人にソーラン節の普及を行う。卒業後は日本GE株式会社、NPO法人クロスフィールズにて法人営業・人材育成の仕事を経験をしたが、祭への想いが捨てきれず2016年に独立しマツリズムを法人化。 祭りの楽しさを伝え人と地域をつなぐ役割『マツリテーター』として、全国の祭を行脚しこれまでに30地域100回以上の祭に参加。祭りの本質を体感してもらうプログラムを5年間でのべ500名以上に対して提供している。現在では、多くの学校や企業に対しても講演やワークショップを行い、祭りを通したチームビルディングや地域活性も伝えている。2020年には「祭再生請負人」としてNHKのドキュメンタリー番組に出演。


実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

大原 学さん 皆さん、こんにちは。一般社団法人マツリズム、大原 学と申します。

マツリズムは、「祭の力で、人と町を元気に!」をモットーに、日本全国の祭の楽しさや、その意義を伝える活動している団体です。

本日は皆さんに、祭の楽しさを体感していただき、祭の危機的状況についてご理解頂ければと思います。

今日は、「わっしょい、コール&レスポンス!」といきたいところですが、こういったご時勢ですので、手拍子でご参加をお願いいたします。

皆さん、「よーっ!(手拍子)」は、ご存知ですよね。

これは一本締めと言い、特に関東では、神輿が上がって始めるときにいつもする合図です。

準備はよろしいですか?

いきますよ、よーっ!(会場から手拍子)

3回もありがとうございました(笑)!

では、はじまり、はじまり。

「地域に混ざって祭をど真ん中から体験する機会」を提供

私たちが提供するのは、祭を見るだけではなく、地域に混ざり、祭をど真ん中から体感する体験です。

都会の若者にとって、なかなか地元の祭には入りにくいと思いますが、私たちが仲介して参加してもらいます。

一方、地方は祭の担い手不足に悩んでいますので、それらが合わさって地域の祭をより賑わす基礎を作る、そんな活動を行っています。

初プロジェクト「いけだ阿波踊り」で感じた価値

2014年8月に初めてのプロジェクトを行いましたが、その動画をご覧ください。

徳島県三好市のいけだ阿波踊りに、東京から10名、マツリズムを通じて参加しました。

赤いはっぴが東京組、白いはっぴが地元組です。

東京で練習をしてきたので、こうして地元に入って楽しめます。

自然発生的に、円陣ができました。

地域の祭には、生きる歓びがあります。

2年目にこのプログラムを行った時、「おかえり」「ただいま」と声をかけ合える関係が、自然にできあがっていました。

参加者は「第二の故郷ができた」、地元の方は「祭の意味を再確認できた」と話していました。

私はここに、価値を感じました。

事業化できるか分からないけれどもこの取り組みを広めたい、そう思いました。

事業化に向け全国の祭に参加

半年後に仕事を辞め、家を引き払い、祭を開拓する行脚に出ました。

様々な祭の担い手と出会い、私自身も祭に参加して輪を広げていきました。

結果、5年間でのべ100の祭に参加することになりました。

そして、祭に参加できるツーリズムを43回行い、500名以上の方が参加してくれました。

嬉しいことに、参加者の約半数は、その地域をまた訪れるリピーターになっています。

その過程で、祭の担い手のワークショップ、動画作成、行政から受託した祭の調査研究、さらには企業向けの研修を行うようになりました。

コロナ下、祭の復活に向け地道にヒアリング活動

しかし、2020年、新型コロナがやってきました。

全国の祭のほとんどが中止になりました、しかも2年連続で、です。

もちろんマツリズムの活動も全てストップしました。

どうしようか……。

しかし、祭の復活に向けて、できることから始めようと思いました。

まずは、祭の担い手に話を聞くこと。

祭がなくなることで、一体何が地域に起きるのか。

それは、祭がなくなるだけではなく、地域コミュニティもしくは地域の外部とのつながりが毀損されていくことも、分かってきました。

祭の全国調査も行いました。

コロナで失われる可能性が高い日本文化1位は“祭り”2人に1人がコロナ収束後も祭が開催されないと回答「祭に対する意識調査」(PR TIMES)

全国で4割以上の人が、「祭がなくなってしまうのではないかと懸念する」と回答しました。

一方で、7割以上の方が、「祭は絶対になくしてはいけない」と回答しています。

これは全国紙でも取り上げられ、大きな反響を頂きました。

(読売新聞 大阪市内版 夕刊 2021年8月14日)

これらを踏まえて私たちは、祭の担い手が集まって、今の課題を意見交換し合うオンラインワークショップや、全国各地の祭を応援するオンラインイベントを行ってきました。

「未来の祭の担い手」にオンラインプログラムを提供

さらに、未来の祭の担い手を育成する取り組みも始めました。

子ども向けに祭を楽しく学べるプログラムを開発し、また、地方創生に興味のある大学生を集めて、ある祭の再生プランを地域と一緒に考えるプログラムを実施してきました。

この状況がいつまで続くか、私にも分かりません。

ただ私は、祭が完全復活するその日まで、できる限りのことをしたいと思っています。

祭の復活のためにぜひ応援を!

最後に一つ、皆さんにお願いです。

皆さんが小さかった頃の、楽しかった祭の思い出を思い出してください。

日常に祭がある風景、あれは当たり前のものではありません。

毎年、毎年、人が創っているのです。

祭の復活には、そして祭が復活した後も、たくさんの人、知恵、応援が必要です。

ぜひ応援をよろしくお願いします。

最後に皆さん、3本締めで締めたいと思います。

よーっ!(手拍子)

ありがとうございました。

(終)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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