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「世の中を変える実行者を増やしていきたい」 READYFOR 米良はるかの挑戦

「『こんなことがあったらいいな』とか『やってみたいな』と思ったら、想いの炎を絶対に消さないで、最初の一歩を行動に移せる。そういう社会づくりをしていきたい」
「世の中を変える実行者を増やしていきたい」 READYFOR 米良はるかさんの挑戦を是非ご覧ください。10分間のプレゼンテーション動画も是非ご覧ください。

登壇者情報
2016年2月17日開催
ICCカンファレンス STARTUP  2016
Session 2
「社会を変える起業家になる」

(プレゼンター)
米良 はるか
READYFOR株式会社 代表取締役 CEO

1987年生まれ。2012年慶應義塾大学メディアデザイン研究科修了。2010年スタンフォード大学へ留学し、帰国後、2011年3月日本初のクラウドファンディングサービス「READYFOR」の立ち上げを行い、NPOやクリエイターに対してネット上で資金調達を可能にする仕組みを提供している。World Economic Forumグローバルシェイパーズ2011に選出され、日本人史上最年少でスイスで行われたダボス会議に参加。St.Gallen Symposium Leaders of Tomorrow、内閣府 国・行政のあり方懇談会委員等 国内外の数多くの会議に参加。2014年7月READYFOR株式会社 代表取締役に就任。

米良はるか氏(以下、米良氏) READYFORというクラウドファンディングのサービスを運営している米良はるかと申します。よろしくお願いします。

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READYFORが生まれたきっかけ

まずはREADYFORの立ち上げのきっかけをお話しさせて頂きます。

この写真は後ろにいる人が私の祖父で、前にいる赤ちゃんが私です。私の祖父は発明家だったんです。色々なものを発明して特許をとって生活をしてる人でした。

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そして私の父親は、コピーライターをしていました。そのため、私は小さい頃からづくりだったりとかクリエイティブなことを身近に感じる家庭環境に育ってきました。

一方で、小さい頃から私自身が何かに「夢中になること」や「好きなこと」が全然なかったんですね。父親は本を読むのが好きで、色んな話を私にしてくれたんですけど、私は本を読むのが好きじゃなかったし、勉強もそんなに好きじゃなかった。お稽古ごとも沢山やらされたんですけど、何にも好きじゃないというとても中途半端な子でした。

私は自分自身が中途半端なことにずっとコンプレックスを持っていました。高校を卒業して大学生になってからもずっと中途半端でした。
普通の大学生のようにアルバイトをしていたのですが、その中で大学3年生の時にある出会いをします。その出会いがこの写真に写っているパラリンピックのスキーチームの荒井監督という方なんですね。

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荒井監督は、何度も金メダルをとっているような強豪チームを率いる監督だったのですが、たまたまお会いすることがあって話を聞いてみると、パラリンピックの競技は遠征や強化のためのお金がないということでした。

荒木監督のチームがヨーロッパのチームに比べて、お金が無くてチャレンジすることが難しいというお話を聞きました。

私も小さい頃からメディアを通して遠征費用などの競技をするための資金が不足していることは知っていたのですが、何にも状況が変わっていないと思いましたし、新しいやり方が出たというようなこともない。

それまでの何事も中途半端だった私は、目の前に課題があっても、自分が何かできるかなんてまったく思ってないかった。もちろん取り組むということを全然していなかった。

荒井監督の話を聞いて、私は初めて「何かやってみたいな」と思いました。このチームに対して「自分にできること何かないかな」とちょっと思ったんですね。

本当に、ちょっとだけ思いました。それで、インターネットを使って、1億2千万人の国民が1円ずつ出したら、1億2千万円集まる。そういうことができないかなと思いました。

荒井監督のように想いを持った人達に共感をしてくれる人はいるはずだし、インターネットを活用するれば、想いを持った人と共感(応援)する人を繋げることができるのではないか?と思ったんです。

当時は半ば思いつきでスタートして、本当に小さなプロジェクトとしてスタートしました。それがこのサイトです。このサイトは投げ銭のように100円とか1,000円を募金できるような仕組みをしました。スキーワックス代として100万円を集めることに成功しました。

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その結果、荒井監督のチームは金メダル2個と銀メダル1個を獲得したんです。

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それまで私自身が何か一歩を踏み出して、その結果が社会に関与するということを全くやったことがなかったし、もちろん私にそんなことが出来ると思っていなかった。

もちろん金メダルや銀メダルは、別に私の成果ではなくて、荒井監督のチームが一生懸命頑張ったことが形になったということなんですが、荒井監督とチームの勝利に、本当にちょっとだけでも貢献できたことで、自分自身がとても嬉しかったんですよね。

私自身は何かやりたいとか、好きなことがあるというタイプではなかったけれども、何かやりたいことがあったり、想いを持ってる人たちの背中を押するようなことを社会にしていきたいなと思いました。

誰もが自分のやりたいこと、一歩踏み出してたいと思うことを背中を押して、行動を起こせるようなお手伝いがしたいなと思いました。

READYFORのミッション

私たちのREADYFORは「誰もがやりたいことを実現できる世の中を作る」ということをミッションとしています。

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「こんなことが社会にあったらいいな」とか「やってみたいな」と思ったら、絶対にその想いの炎を消さないで、その一歩を絶対に行動に移せる、そういう社会づくりをしていきたいと思って日々取り組んでいます。

クラウドファンディングとは何か?

その仕組みとして、先ほどの荒井監督の例のように私はインターネットを使ってお金を必要な人に届ける仕組みを作りたいと思いまして、クラウドファンディングの仕組みを提供しています。

クラウンドファンディングは多くの人からインターネットを通じてお金を集めるような仕組みです。

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荒井監督の仕組みを作った時は、2009年とか2010年の頃だったのですが、私はその後に大学卒業して(シリコンバレーにある)スタンフォード大学に半年間留学しました。

そこでクラウドファンディングという仕組みとその市場が盛り上がっているということを知りました。日本国内に全くなかったので、「READYFOR」というサービスを作ったというが創業の経緯なんです。

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現在は日本においてもグランドファンディングの活用は広がってきていています。

READYFORの実績

今まで4,000件ぐらいの資金調達の案件をお手伝いさせていただいていて、14万人の支援者の方から累計20億円くらいを集めるようなサービスになりました。

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一番大きい資金調達の案件は、3,600万円ぐらいの飛行機を購入するものでした。

IoTのスタートアップが1,200万ぐらい集めたりとか、あと古民家の再生、ゲストハウスを作るためのお金として170万円ぐらい集めたりとか、本当に全国津々浦々、自分がやりたいなと思うことを実現する人のお手伝い、それを徹底してやっています。

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READYFORの特徴

私たちのサービスの価値としては、何かやりたいと思ってる実行者の方に対して徹底的に寄り添う、ということをしています。

そのために、「キュレーター」という担当者をつけて、1個1個のプロジェクトにどうやってその想いを実現していきますか、というところをコンサルタントのような業務をしているメンバーがいたり、私たち自身が多くのメディアさんと繋がっていますので、情報を発信をすることもお手伝いをします。

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READYFORのビジネスモデルは、お金が集まった時だけ調達金額の17%の手数料を頂いています。最初の一歩をできるだけカジュアルに、「こんなのやってみたいけど世の中に受けるか分かんないよな」とか「なんか批判されるんじゃないかな」とか思ってる人達でも、まず初めの一歩をノーリスクでスタートできるようにしています。

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例えばこの「沖縄の大自然に「森のおもちゃ美術館」を皆で作ろう!一口館長募集中!!」というプロジェクトは800万円ぐらいお金を集めました。このプロジェクトの1万円のリターンは、「一口館長」となって頂き、その証としてお名前入りの「つみき」を館内に展示するというものだったんですよ。

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最後に実行者さんのチャレンジを応援するということは、支援をしてくださる方に色んな体験を作っていく事だと思います。何かにチャレンジする、新しいことにチャレンジしたり社会問題を解決することになかなか今まで触れ合ってこなかった人にとっては、すごく遠い体験だと思うんですね。

でもこういうふうにして支援をする人にとっても楽しい体験を私たちがデザインすることによって、そして世の中を変える実行者さんを増やしていきたいなと思っています。

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私たちの仲間もみなさんと同じぐらいの世代でやっているので、もしREADYFOR、まさにこういう方々を支える側に回りたいなと思う方がいたら、是非お声がけください。

ご清聴ありがとうございます。

(終)

編集チーム:小林 雅/城山 ゆかり


READYFROR 米良さんは2016年9月13日開催予定の「ICC/AIESEC ソーシャル・イノベーション・カンファレンス2016」に登壇します。学生は参加費無料です。是非ご参加ください。

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