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タンブラー、全面禁煙、デザインカード…スターバックスが起こし続けてきたイノベーション【K16-2A #4】

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「ファン作りとユーザーの資産化」【K16-2A】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!9回シリーズ(その4)は、スターバックス長見さんにスターバックスが起こし続けてきたイノベーションについてお話し頂きました。事前人気投票で1位に輝いたセッションです。是非御覧ください。

ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております



登壇者情報
2016年9月6日・7日開催
ICCカンファレンス KYOTO 2016 「ICC SUMMIT」
Session 2A
「ファン作りとユーザーの資産化」

(スピーカー)
青木 耕平
株式会社クラシコム
代表取締役

佐渡島 庸平
株式会社コルク
代表取締役社長

長見 明
スターバックスコーヒージャパン株式会社
マーケティングコミュニケーション本部 デジタル戦略部 部長

濱野 幸介
株式会社良品計画
Chief Marketing Technologist(当時)
*現在はプリズマティクス株式会社 代表取締役

(モデレーター)
守屋 彰人
株式会社ディー・エヌ・エー EC事業本部長 (当時)
*現在はダイソン株式会社 Head of Direct

「ファン作りとユーザーの資産化」の配信済み記事一覧

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【本編】

守屋 では長見さんお願いします。

長見明 氏(以下、長見)  スターバックスの長見です。よろしくお願いします。



長見 明
スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社
マーケティングコミュニケーション本部 デジタル戦略部 部長

PR会社、フリーランス プランナー、WEBコンサルティング会社を経て、2006年にスターバックスに入社。コンビニ商品「スターバックス ディスカバリーズ」のマーケティングを担当した後、2008年からWEB担当に。その後、担当領域を次々に広げ、現在は、Webマーケティング、ソーシャルメディア、EC、スターバックス カード、データベースマーケティングなど、デジタルマーケティング全体を統括。

自己紹介の前に、ブランドについて少しご紹介したいと思います。

スターバックスは1971年、45年前にアメリカのシアトルで発祥したブランドで、元々は焙煎豆を販売する会社としてスタートしたのですが、ロサンゼルスオリンピックが開催された1984年にカフェを始めました。

スターバックスはイノベーションを起こし続けてきた

日本に来たのは1996年のことで、銀座の松屋通りにあるお店が1号店です。

▶ 参考資料:スターバックスの沿革

20年前を覚えていますか、と問いかけてみたいところなのですけれども、個人的には、スターバックスはイノベーションを起こし続けてきた会社なのではないかと思っています。

喫茶店がなかったアメリカに喫茶店を1万店舗以上作り、カフェラテという商品がまだなかった日本にカフェラテを持って来て、イタリアのバールスタイルを持ち込み、まだ全面禁煙の喫茶店がなかった時代に全面禁煙を行い、紙カップで持ち帰りで飲んで頂くなんてあり得ないと言われた時代に、それを一つのスタイルにしました。

タンブラーのような商品の知名度を上げたのも、スターバックスなのではないかなと思っています。

私は、デジタルで何かイノベーションを起こせと言われている部署にいます。

デジタル戦略部の部長をしています。

仕事内容としては、ホームページの運営、それからソーシャルメディア、スターバックスカードの運営、あとはこれらに関わるオンラインのサービスの提供をしています。

最近のトピックとしては、2016年5月にアプリ(アプリケーション)を立ち上げまして、何とかもうすぐ100万ダウンロードまで到達しそうなところまできています。

我々の部署の殆どがロイヤルカスタマー向けのサービスにフォーカスしていますが、お店との接点として一番強いのがスターバックスカードです。

プリペイドカードとしての機能性が重宝されているというよりも、マーチャンダイジング(商品計画・商品化計画)で成功しており、ちょっとデザインが気に入ったから1,000円入金してみるとか、タンブラーとお揃いで楽しいなといったことでお買い上げ頂いているケースも多々あります。

その他にも、毎日小銭を出すのが面倒臭いからという方も、リピーターとして結構いらっしゃいます。

オンラインのサービスもありますし、フォーマットとしては、大きいもの、小さいもの、お財布ケータイのもの、あとはiPhoneケース型でNFC(Near Field Communication)によりFeliCa(フェリカ)で決済するようなもの等を展開しています。

日本で6番目に大きいTwitterアカウント

もう一つ、これを出すと大抵は自慢話だと言われるので、自慢話だと思って聴いていただきたいのですが(笑)、スターバックスのTwitterアカウントはTwitterさんのランキングで、日本で6番目に大きいアカウントだと言われています。

色々な芸能人の方に交じって6番目で、300万人以上のフォロワーがいます。地震速報の1.5倍近いフォロワーがいるという状況です。

それだけスターバックスの発信する情報やニュースに対して期待して頂いているのかなと思っています。

デジタルは、むしろお店で作られたファンをお店の外でかき回しているという感じなのですけれども、実際にファンを作っている現場はお店です。

お客様のことをしっかりと見て、普段忘れがちですけれども、ちょっとした心からの一声がけをすると、お客様の心にもじんわり響くものだと思います。

そういうものを積み上げることで、ファン形成をしています。ありがとうございます。

守屋 ありがとうございます。

いつも同じスターバックスに行っていると、店員さんがどなたであっても(カップに)メッセージを書いてもらえるのですが、何か台帳のようなメモがあって、どういうお客さんが何時頃来るといった情報を(スタッフ間で)共有されているのでしょうか?

長見 お店の中での情報共有はあると思います。

もちろん、データベース化は顔認証などでしている訳ではありません(笑)。

ちょっと聞いた話だと、レシートを見ただけで、「多分この人は○○さんだ。」と分かり、いつも何を注文されていて、何時頃来店されるお客様だということは、パートナー(従業員)たちの頭には大体入っているようですね。

守屋 店舗に無料Wi-Fiがあるなど、ついつい行きたくなるような仕組みが店舗にありますし、最近はトッピング等も工夫されていて、省略の言葉で呪文のようにオーダーするアプリなんてものまでありますよね(笑)。

長見 公式のものではありませんが、ありますね。

(続)

編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/Froese 祥子

続きは 「売り手ではなく、生活者或いは自然の論理」無印良品の商品開発を支える”観察力” をご覧ください。

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(編集部コメント)

続編(その5)では、良品計画 濱野さんに無印良品が大切にしてきたブランド概念と、消費者の声を聴く商品開発についてお話し頂きました。是非ご期待ください。感想はぜひNewsPicksでコメントを頂けると大変うれしいです。

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