【NEW】ICC サミット FUKUOKA 2025 開催情報詳しくはこちら

【速報】走行中の自動給電を可能にする「パワーウェーブ」と、自律航行で安全な海の実現を目指す「エイトノット」がHonda Xcelerator カタパルト同率優勝!(ICC FUKUOKA 2023)

カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式Twitterをぜひご覧ください!
新着記事を公式LINEでお知らせしています。友だち申請はこちらから!
ICCの動画コンテンツも充実! YouTubeチャンネルの登録はこちらから!

「ともに学び、ともに産業を創る。」エクストリーム・カンファレンス 「Industry Co­-Creation(ICC)サミット FUKUOKA 2023」、2月14日に「Honda Xcelerator カタパルト」 Sponsored by Honda Xceleratorが開催されました。第一線で活躍する審査員が注視する中、6社のスタートアップが各7分間の熱いプレゼンテーションを繰り広げました。審査員の投票の結果、走行中の自動給電を可能にする「パワーウェーブ」と自律航行で安全な海の実現を目指す「エイトノット」が同率優勝いたしました!

結果速報

ICCサミット FUKUOKA 2023 Session 3A 「Honda Xcelerator カタパルト」優勝は、走行中の自動給電を可能にする「パワーウェーブ」と自律航行で安全な海の実現を目指す「エイトノット」でした!(得点:16点)

3位は、曲がれる自走式ロープウェイ「Zippar」(Zip Infrastructure)(得点:12点)でした。

当日の中継映像もぜひご覧ください。

登壇サービス・プロダクト一覧

同率優勝:走行中給電も可能、次世代ワイヤレス給電「パワーウェーブ」

モビリティやロボットへのワイヤレス給電事業を運営する株式会社パワーウェーブは2021年設立。電力の伝送方式に次世代技術の「電界結合方式」を採用し、大電力・広範囲での給電が可能で、EVバッテリーレス走行、ドローン駐機中給電の実績を持つ。走行中の複数のモビリティを認識し同時給電することも可能で、モビリティへの搭載機材はコンパクトで柔軟な設計が可能なため、既存の外観を大きく変更せずに搭載できる。インバーター以外、床や道路などへ送電板を敷く設置のため管理や安全性、コスト面でも優れている。2022年1月にはアウトレットモールのマリノアシティ福岡にて、大成建設株式会社と共同で電動キックボードのワイヤレス給電の実証実験を行った。


種田 憲人
株式会社パワーウェーブ
取締役副社長
HP | STARTUP DB

大学卒業後、2012年三井住友銀行に入行。2016年に株式会社タスキを設立し、地域の求人情報を含む地域情報メディア「TASUKI」や、地域人材の課題にアプローチする「モグジョブ」を全国の50大学と連携し展開。同年より自治体・大学等と連携し株式会社サイエンス・クリエイトにて起業家育成支援に従事。2021年には豊橋技術科学大学発ベンチャーである株式会社パワーウェーブを設立し取締役副社長を務める。

同率優勝:AI自律航行システムで水上の安全に貢献する「エイトノット」

水上モビリティの自律航行システムを開発する株式会社エイトノットは2021年創業。水上輸送では、人的要因による船舶事故や乗組員の不足、離島航路の存続問題など課題が多い。エイトノットの自律航行システム「エイトノット AI CAPTAIN」は、タブレットの画面で目的地をタップするだけで、AIが目的地に応じたルートを自動設定し、障害物や他船の回避、自動の桟離着を行い、安全性向上や乗組員サポートに寄与する。2022年10月には、自社開発の自律航行小型EV船「エイトノットワン」の体験乗船会を広島県宇品にて実施。12月には、しまなみ海道の中間地点にある大三島のツーリズム総合施設WAKKAと実証実験を行った。


木村 裕人
株式会社エイトノット
代表取締役CEO
HP | STARTUP DB

カリフォルニア州立大学を卒業後、アップルジャパンを経て、デアゴスティーニ・ジャパン入社。コミュニケーションロボット「ロビ」をはじめとするロボティクス事業の責任者を務める。その後、バルミューダにて新規事業立ち上げを担当し独立。ロボティクス系スタートアップ企業のマーケティング、PR戦略や、大手メーカーの商品企画を手掛けた。SUP、ダイビングなどマリンアクティビティを介して、海の魅力に引き込まれる。SUPパドラー、ダイバー、一級小型船舶操縦士。

第3位:曲がれる自走式ロープウェイ「Zippar」(Zip Infrastructure)

次世代交通システムの自走式ロープウェイ「Zippar」を開発するZip Infrastructure株式会社は2018年創業。現在都市の中量輸送には渋滞、環境負荷、高齢者の移動が困難などの課題がある。距離当たりの建設費用がモノレールの1/3で済む利点があっても「曲がれない」ために都市に建設されなかったロープウェイだが、「Zippar」は動くのがロープでなく、バッテリーとモーターを載せた車両という仕組みで、カーブや分岐があっても走行できるという。Zip Infrastrctureは、2022年5月に人気観光スポットのあるネパール・ガンダキ州のポカラ市と、実施可能性調査に向け基本合意契約を締結した。


須知 高匡
Zip Infrastrcture株式会社
代表取締役
HP

幼い頃から乗り物が好きで、慶應大学入学直後からロープ走行技術(宇宙エレベータ)の研究を始める。世界最大のクライマーの大会であるSPECに2度出場し、その技術が2021年に特許6889874号として認められる。ロープ走行機構を社会実装するべく在学中にZip Infrastructure株式会社を2018年に設立。2020年に1人乗りモデルを開発し、現在は12人モデルを開発中。経歴にForbes 30 Under 30 in Asia 等。

国産の完全自動運転EVの量産を目指す「TURING」

完全自動運転EVの開発・製造を行うTURING(チューリング)株式会社は2021年設立。TURINGの開発車両は、LEXUS RXをベースにして、フロントガラスに取り付けたカメラの画像をAIが検知/判断することによる自動運転システムを搭載したもの。2022年に千葉県公道・北海道公道で、AI自動運転システムの走行試験・実証実験を行い、北海道公道では総走行距離1,480kmのうち約95%の道のりを自動運転モードで走行することに成功した。2025年に100台程度のパイロット生産開始、2027年に10,000台規模の量産をマイルストーンとし、“We Overtake Tesla”をミッションに、日本の基幹産業である自動車業とAIをかけ合わせた完成車メーカーを目指す。


青木 俊介
TURING株式会社
取締役CTO
HP | STARTUP DB

米・カーネギーメロン大学 計算機工学科で博士号取得。米国では自動運転システムの開発・研究に従事し、サイバー信号機の開発やゼネラルモーターズ社のウルトラクルーズの開発に携わる。2021年より国立情報学研究所 助教として着任し、青木研究室を主宰。名古屋大学 特任助教を兼任。2021年8月に完全自動運転とEV車両の開発を行うTURING株式会社を共同創業し、取締役CTOとして参画。人工知能による完全自動運転システムの実現を目指す。MITテクノロジーレビュージャパンより35歳未満のイノベーターIU35に選出。

世界初、リニアモータを使用したロボット倉庫「Cuebus」

世界初のリニアモータ式ロボット倉庫を開発するCuebus株式会社は2015年創業。従来の倉庫では、天井ギリギリまでスペースが使えない、運搬用に通路を設ける必要があるなど、無駄な空間が生じていたが、CUEBUS(キューバス)では格子状のユニット構造にすき間なく収容することで、高い格納率を実現する。設置の際はシンプルな部材と構造のため大規模な工事が不要で、利用環境に合わせたフレキシブルな構成が可能。リニアモータユニットを床面に設置し、最適経路生成機能eRoute(イールート)により、搬送物の移動を互いに干渉することなく、同時かつ最短距離の経路を生成し搬出できる。2022年3月にJR東京駅のエキナカ倉庫内で実証実験を行った。


大久保 勝広
Cuebus株式会社
代表取締役
HP | STARTUP DB

1995年ジェイモードエンタープライズ創業。98年レイアウトプリントソフト「テンプライター®️」開発、ソニーVAIOに搭載されるなど、累計50万本販売。1999年ファッション業界に特化した販売在庫管理システム「ファッションマネージャー®️」開発、シュプリーム、ヴェルサーチ、ロロピアーナなど人気ブランドに導入。渋谷109において、日本初のリアルタイムPOSを導入し、在庫管理のオンラインリアル処理を実現。2006年日本IBM社と提携。クラウド対応、SaaSモデルで提供開始。2012年スマートフォン上で稼働するPOSシステム「SmartPOS®️」を日本で初めてリリース、現在3000店舗で稼働中。2015年売上に対するEC比率が増加することを予測し、ロボット倉庫の開発に着手。2015年Cuebusを創業。現在に至る。

鉄資源のリサイクル率をDXで高める「EVERSTEEL」

鉄スクラップ解析アプリケーションを開発する株式会社EVERSTEELは2021年設立。質の良い鉄を製鋼するために必要な鉄スクラップの正確な検品作業は、熟練したスキルが必要な反面、現場には熟練検収員の高齢化や人手不足といった課題がある。EVERSTEELは属人的なスキルに頼らず、AIによって自動解析できるシステムを開発。朝日工業株式会社と行った実証実験では、スクラップヤードに取り付けたカメラでスクラップを撮影し、厚みやサイズだけでない独自の等級査定を定量化し、複数の等級が混在するスクラップを検収員に近い査定精度で解析できることを確認した。将来的にはさまざまな現場での分別作業を効率化し、現在約30%という鉄のリサイクル率の向上を目指す。


田島 圭二郎
株式会社EVERSTEEL
CEO
HP | STARTUP DB

1994年大分県生まれ。鎌倉時代から続く林業家系に生まれ、環境課題解決への従事を決意。2019年にスイス連邦工科大学での研究開発を経て、鉄スクラップに特化した画像認識システムを構築。2020年度未踏アドバンスト、2021年度東大IPC 1st roundに採択。2021年東京大学大学院マテリアル工学専攻を卒業した後、株式会社EVERSTEELを共同創業し、CEOに就任。世界で最もCO2排出量が多い鉄鋼業からカーボンニュートラルを目指す。

表彰式

(終)

編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/鵜飼 一誠/古川 琢郎/原口 史帆

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!