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ジャンルを越えた交流! カタパルトとアワード、11のプログラム参加者が集結した前夜祭

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2月13日~16日の4日間にわたって開催されたICCサミット FUKUOKA 2023。その開催レポートを連続シリーズでお届けします。このレポートでは、DAY0の13日、ヒルトン福岡シーホークのイベントスペースにて、カタパルトとアワードの参加者を対象として開催した「カタパルト & アワード・プログラム 前夜祭」の模様をお伝えします。ぜひご覧ください。

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回400名以上が登壇し、総勢1,000名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2023は、2023年9月4日〜7日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。


ICCサミット FUKUOKA 2023の会場運営のスタートは、2月13日の月曜日。この日の朝から運営チームの設営が始まり、一部の特別プログラムが始まり、ICCアワード関連の会場設営は午後から始まった。

今回は、前回のICC KYOTO 2022より始まったガーディアン・アワードがさらに拡大し、フード&ドリンク、デザイン&イノベーションとともに1つの大きなICCアワード会場を形成することになった。

翌日から人でごった返す会場も、前日の正午ごろはダンボールが静かに並んでいる。いずれのアワードも事前にオンラインでガイダンスが行われており、参加企業を知った上で会場に来て、準備を始めている。カタパルト登壇も兼ねて、フード&ドリンク、デザイン&イノベーションアワードに出展する企業も多い。

カタパルト、アワード参加者が集結

DAY 0の夜、登壇者向けのウェルカムディナーなどが別会場で開催されるなか、カタパルトの登壇者とアワードの参加企業が一堂に会する立食パーティ「カタパルト & アワード・プログラム 前夜祭」がホテルの宴会場にて催された。

この会場に集まった人たちのICC初参加率は高い。そこで、この前夜祭の司会を担う運営スタッフの三輪 開人さんが、まばらに点在する参加者たちに声をかけ、ウォームアップを始めた。

「皆さん、早くビールを飲みたいですよね? そこで、1テーブルに8人集まらないとビールが飲めないというゲームをします!」

あっという間に近くのテーブルに集結する参加者たち。集まったところから和やかに乾杯が始まった。

「お腹も空きましたよね? それでは、同じテーブルで集まったみんなで、2つ以上の共通点を見つけてください」

競争となると燃える参加者たち。会場が一層にぎやかになった。

会場にはビュッフェ形式のフードに加えて、限定数で博多名物のラーメンやモツ鍋が用意され、共通点を多く見つけたテーブルから、ごちそうにありつけることになった。

「5つ以上共通点があったチームは?」

わっと湧き上がる歓声。「ICCが好き、ビールが好き、服を2枚以上着ている、靴下を履いている、ユニクロを買ったことがある…」などなど28つ以上も共通点を見つけたテーブルもあって、短時間での大記録に拍手が起こった。会場は一気に楽しげなムードになった。

たくさんの共通点をすらすら述べたアーバンエックステクノロジーズの前田さんは、今回ソーシャルグッド・カタパルトに登壇

続いて、DAY0のパーティー3会場をはしごするICC代表の小林雅が挨拶。運営スタッフのユニフォームがHERG 1のブランドで夏同様に今回から一新されたが、制作を手掛けたYUUUUUの内柴 有美子さんは、その紹介に話が及ぶと嬉しそうに写真をパチリ。

「皆さんは、日本をしょって立つ起業家です。会社を代表してプレゼンします。自分たちの事業で社会を変えると思ってやってください。真面目にやらないプレゼンは意味がないです!」

小林のスピーチに続いて、カタパルトの司会を担当する荒木 珠里亜さんや阪上 結紀さん、アワード全体統括の福西 祐樹さんや参加企業とのリレーションを行う朴 理沙さん、司会の能任 花林さん、ガーディアン・アワード統括の宮﨑 能理子さんが壇上で挨拶。登壇者や参加企業へのサポートを約束した。

会場の雰囲気が温まってきたところで、運営チームの写真撮影隊も仕事を開始した。カタパルトやアワードのロゴパネルと撮影した写真とともに、参加者に聞いた話を紹介しよう。

登壇を控えた参加者たちに聞く

写真左からSolafune上地 練さん、メタジェンセラピューティクス中原 拓さん、サグリ坪井 俊輔さん、Zip Infrastructure須知 高匡さん

ソーシャルグッド・カタパルトとデザイン&イノベーションアワードに参加するサグリの坪井さん。前回のスタートアップ・カタパルト2位入賞に続く登壇だ。

「グローバル脱炭素に私たちは現在非常に注力しており、それについてようやく話せるタイミングが来たので、ここで勝たなきゃどこで勝つのかと思っています。

ちょうど 2〜3 週間前にアフリカのケニアに行って、どんどんパートナーシップが始まっていきました。最初はアフリカというだけで壁を感じていたのですが、彼らが抱えている現場の課題を僕らが解決できるというのが、現場の声を聞いてわかったんです。

彼らは今、土壌分析や区画管理をアナログでやってるんです。手で土壌を採取して解析をしているということでした。その後の展開にも大きな課題を抱えていて、正しく管理する上で重要な基盤、技術としてサグリがすごくいい、一緒にやりたいっていう声が強かったんです」

カタパルトさながらの熱いトークが止まらない。

Hubble早川晋平さんは、SaaS RISING STAR CATAPULTに登壇。プレイベントや「カタパルト必勝ワークショップ」でも、堂々たるプレゼンで参加者たちの賛同を得ていた契約書DXのサービスを手掛ける。プレゼンには慣れているように見えたが……。

「いや、正直めっちゃ緊張しています。必勝ワークショップのプレゼンでも余裕に見えたかもしれないけれど、めっちゃあがり症なんです。どんなに練習しても、本番は練習通りにはいかないんですよね。

練習では、トークスクリプトを抑揚つけて読む練習をしたり、自分で動画を録って振り返り、できるだけ多くの人からフィードバックもらうことを繰り返しました。今晩も練習して明日に臨みたいと思います。身を任せるけど雰囲気に流されず、あとは笑いを1つ取れればと思います。

エンジニア畑出身なのですが、アナログに管理しがちな契約書も、エンジニアのように管理した方がいいと日頃から思ってたので、それをソフトウェアにしたんです。中小企業の方はまだ分かりませんが、我々みたいなIT企業の皆さんはこれを待っていたという声をいただいています」

飛騨産業の岡田明子さんは、クラフテッド・カタパルトに登壇。HIDAブランドが生み出す精緻な木工家具のように、信念を感じさせる落ち着いた口調が印象的だ。

左から二番目が岡田さん。ソーシャルグッド・カタパルトに登壇するカタパルト”同期”たちと

堀田カーペットの堀田 将矢さんに声をかけていただいていたのですが、最初はICCのような勢いのあるところには行けないと、怖くてずっとお断りしていたんです。でも何回かお話を聞いているうちに、そんな機会もなかなかないと思うようになりました」

ジャンルを越えて進む交流

この場にはファンド関係者や、カタパルト登壇後に大きな飛躍を遂げた先輩起業家も混ざっており、カタパルトもアワードも、ジャンルを超えた交流ができる。もっとも翌日から大舞台を控えているカタパルト登壇者には、そんな余裕はないかもしれないが。

プレイベントやカタパルト必勝ワークショップで同席した登壇者たちは顔見知りとあって、お互いの顔を見つけてほっとしている様子。翌日からは優勝をかけて戦う相手だが、ここでは緊張を分け合う仲間となっているようだ。

カタパルト登壇”先輩”からのエール

そんな彼らに力強いエールを送ったのは、カタパルトの先輩たち。

写真左から南さん、宮田さん、山田さん、森さん

Nstock 宮田 昇始さん「僕が登壇したときは5位に入賞しましたが、こんなにプレゼンを練習する人を初めて見たと言われました」

総勢20社が登壇!注目ベンチャーの祭典【カタパルト・グランプリ】栄えある第1回の優勝企業は…!(2017年2月23日)

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ファインディ 山田裕一朗さん「5位以内にも入りませんでした。登壇すると、いつ自分が呼ばれるんだろうと待ってしまうのですが、非常に寂しい思いをして、その夜負けたメンバーと一緒に飲んだことを思い出しました。当時は3人の企業でしたが今は120人になり、スポンサーもできるようになりました。

その時にサービスを使ってみたいとか、導入を検討しているというお声もありました。そのときにいただいたフィードバックが今のTeam+と言うサービスになりました。もし入賞できなくても、温かい慰めの言葉はかけられると思うので、ぜひアワード会場のブースまでお越しください」

【文字起こし版】Findy-ハイスキルなエンジニアのためのプレミアム転職サービス(ICC KYOTO 2017)

ココナラ 南 章行さん「僕が登壇したときは、上位に投票してくれた人もいたし、最下位にした人も何人もいました。そんなものだと思うんですよね。2位だろうが5位だろうが、最下位だろうが見ている人は見ています。そんなところからいいスタートアップが出ると思うんです。

そこにいるちょんまげ姿の、発酵ジンジャーエールでフード&ドリンクアワードに出展するしょうがのむしの周東さんは、実はココナラの出品者で翻訳事業をされていて10年来のつきあいです。

新しく何かを始めるときは、お金のないスタートアップこそ、ロゴなど全部作れるココナラを使ってほしい。そういう人たちにとって本当に価値のあるサービスだと思っています」

FABRIC TOKYO森 雄一郎さん「僕も登壇したときは入賞できなかったのですが、2つ出資が決まりました。次にICCに参加するときに成長を喜んでもらえるような、聞いている人をファンにするプレゼンをぜひしていただければと思います。

FABRIC TOKYOは、服づくりを“糸から縫製まで”オープン化し「作り手全員の顔が見えるスーツ」を実現する(ICC FUKUOKA 2019)【文字起こし版】

ピッチが失敗するポイントとしては、登壇直前にスライドを1、2枚追加したくなってしまうこと! これには気をつけてください」

最後の森さんのアドバイスは的を得ていて、翌日からのカタパルト登壇直前でスライドを足そうとして、このアドバイスを思い出して葛藤している登壇者を見かけた。事業を順調に育てている先輩の言葉には説得力がある。

先輩たちからのエールに真剣に聞き入る参加者たち

久しぶりに復活した「ロゴパネルを持って撮影」は3年ぶりで、以前のICCサミットではおなじみだった光景だ。コロナ下でもリアルイベントを貫いてきたICCサミットではあるが、感染症対策などで制約もあり、こういった小さなことで「コロナ前の日常が戻ってきた」ということを感じられる。

初めてICCに参加する方は知らなかったと思うが、カタパルトでは事前のワークショップ、アワードについてはオンラインでの説明会など、”ICC同期”の交流の場をいくつも設けることは、この1年ほどで始まったICCにとって比較的新しい試みである。回を重ねるごとに場の雰囲気はよくなり、横のつながりが生まれていることが感じられる。

そして主催者と経営者を中心とする参加者、ガーディアン・アワードでブースを担当するスポンサー企業の皆さん、運営チームもこういった場で挨拶をしたり、プログラムに参加させていただくなど、それぞれの役割がありながら、上下関係などさまざまな境目が徐々に薄れ、ICCサミットという場での共創は新たな段階に入ってきている。それもここ1年ほどのことだ。

私たちはほんのわずかな間に、小さなことをきっかけに、世の中が大きく変わることを体験した。そしてこの場にいる人たちは皆、あるべき世界を目指して社会を変えていこうとする人たちだ。

同じ想いをもつ仲間たちと競い合い、学び合い、語り合う3日間が始まる。それに備えるかのように、参加者たちは閉会のアナウンスとともに、足早に会場を後にしていった。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成

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