フィリピンの被災地で教育革命を起こした1人の大学生のお話【A16-4 #4】 – INDUSTRY CO-CREATION(ICC)

フィリピンの被災地で教育革命を起こした1人の大学生のお話【A16-4 #4】

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「小さな一歩が社会を変える」【A16-4】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!15回シリーズ(その4)は、e-Education三輪さんに、フィリピンのミンダナオ島被災地で教育支援に取り組んだ佐藤建明さんのお話を頂きました。AIESEC OBでもある佐藤さんのお話が大変熱いです。ぜひ御覧ください。

「ICCx AIESEC カンファレンス」は、NPO法人アイセック・ジャパン(AIESEC)とICCパートナーズが共同で開催した、AIESECに所属する大学生を対象としたカンファレンスです。当日は高い志を持った大学生250名が、ビジネスリーダー/社会起業家たちのパネルディスカッションと、質疑応答セッションに参加しました。
2017年も、秋頃に「ICCx AIESEC 2017」を開催する予定です。参加を希望される方は、ぜひ全国25大学のAIESECの各委員会に所属ください。

Aiesec Logo


【登壇者情報】

2016年9月13日開催
ICCx AIESEC カンファレンス 2016
Session 4
「小さな一歩が社会を変える」

(スピーカー)

安部 敏樹
リディラバ代表理事/
Ridilover代表取締役

三輪 開人
e-Education
代表理事

米良 はるか
READYFOR
代表取締役CEO

(モデレーター)

小林 雅
ICCパートナーズ
代表取締役

小さな一歩が社会を変える」の配信済み記事一覧

【前の記事】

【本編】

三輪 インドネシア、ミャンマー、ヨルダン、ルワンダなど現在合計12カ国まで活動が広がっていますが、この全ての国の第一歩を踏み出したのは、実は大学生です。

一人、特別な大学生の話を紹介したいと思います。佐藤建明くんという日本の大学生の話です。

佐藤建明さんの挑戦

e-Education Slide

彼も前回のカンファレンスで紹介した学生で、皆さんに「バカか天才かどちらに見えますか?」と質問をしたのですが、バカという回答が100%でした。

前回の内容に追加してお伝えしたい事があります。

実は彼、AIESECのOBです。

e-Education Slide

彼は、AIESECメンバーとして数ヶ月の海外インターンが終わったタイミングでe-Educationのメンバーとなり、それまで活動していたフィリピンのカガヤンデオロという場所でe-Educationプロジェクトの立ち上げを行いました。

小林 すごく良い話じゃないですか。

三輪 そうですよね。

小林 採用イベントのようですね。

三輪 小林さんは、このことを意図して私達団体をカンファレンスに招待して下さったのだと思っていたのですが、その様な事はなかったそうです。

今ご紹介したカガヤンデオロというフィリピンの南の島は、東北地方で震災が起きた翌年の2012年、台風被害を受けた地域です。

当時はこの様な状態でした。

e-Education Slide

フィリピンの被災地で始めた教育支援

三輪 これはとてもショックな話ですが、災害により家庭も、家も、仕事も失うという状況になると、早期結婚の問題が始まります。

どういう事か、私も始めは聞いても分かりませんでした。

要するに、法律の無い場所で親が職を失うと、子ども達を無理矢理結婚させるという事です。

言葉を変えると、子どもを産ませるという事です。

彼女は14歳の子どもですが、実は2歳になる子どもがいました。

どういう事か分かりますよね?

彼女は、小学校を卒業したタイミングで、自分の意志に反して家庭に入る事を決心せざるを得なかった訳です。

e-Education Slide

この様な子ども達が増えてしまったこの地域では、特別な政府の方針が立てられました。

それが、オープンハイスクールプログラム(OHSP)というものです。

早く学校を辞めてしまった子ども達が、もう一度学校に通い高校を卒業できるという資格です。

具体的には、土日だけ学校に通い4年間で卒業することができるという、日本でいう高卒認定(旧大検)に近い制度でした。

e-Education Slide

ただ問題があり、教員資格を持つ学校教師が直接教えるのではなく、ほとんどはボランティアスタッフが教えるというものでした。

そうすると、バングラデシュと全く同じ問題が起こります。

要は、学校で先生が数学や物理を教える事が出来ないという事です。

ではどうするか?

DVDを作れば良い。

しかし残念ながら、台風の被災地にあたる場所には林先生の様な方がいませんでした。

皆さんだったら、ここではどうしますか?

現地教育局へ直談判

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三輪 ここで、佐藤建明は一歩を踏み出しました。

今考えても無謀な行動だったと思います。

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現地の教育局、東京であれば、東京都の教育委員会というところに行ったのです。

会場の皆さんの中で、都道府県や市の教育委員会がある建物へ行き、「この町の、この県の教育はおかしくないですか?」と教育委員長に言いに行ったことがある方はいますか?

(手は挙がらない)

そうですよね。

これが一歩だったと思います。

当然ですが、断られます。

それでも諦めず、彼は学校の先生方の信頼を勝ち取り、3か月後の2012年12月、ついに県の教育省の方から「一緒に取り組みましょう」という言葉を頂き、契約を締結しました。

そこからはバングラデシュでの活動の繰り返しとなり、映像教材を作り始めました。

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最高の先生がいないので、地域の学校教師や、生徒さんが映像を作り、町の住民皆で学校に通う人を応援しようというプロジェクトが立ち上がりました。

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苦手な方の多い理数系のコンテンツを作りました。

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コンテンツはやがて県全体へ

三輪 島の奥地で子育てをしているため、家から出る事が難しいといった方に対してパソコンで見て頂くといった活動を行いました。

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これがどんどん大きくなり、地域全体、県全体の教師を巻き込む研修になりました。

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最近では、2つの県に属する全ての学校で、私達のDVDを使って頂く環境が整いつつあります。

ここでもう一つ、嬉しいニュースがありました。

フィリピンで去年(2015年)11月にオープンハイスクールを全国に広めようという法律文章が国会で可決されました。

ITを活用した教育が国に認められた

三輪 こちらは、その法律の一部をハイライトしたものですが、「マルチメディア、コンピュータベースの教材を使って良い」ということが書いてあります。

e-Education Slide

想像して下さい。

コンピュータを使ったオープンハイスクールの取り組みを行っていたのは、全国を探しても私達の団体だけだったと思います。

この中で、どこかの国の法律を変えた事のある学生さんはいますか?

彼は、3年間色々な事を乗り越えてここまで辿り着いたのですが、「学生が、法律を変えるようになった」ということは、皆さんが知るべきAIESECの先輩方が作り上げた歴史なのではないかと思います。

(続)

編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/鎌田 さくら

続きは あなたの一歩が、社会を変える(e-Education三輪) をご覧ください。

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【編集部コメント】

続編(その5)では、e-Education三輪さんに、自己紹介の締めくくりに会場の大学生に向けた熱いメッセージを頂きました。是非ご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

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