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日本のDXはどこまで来ている? 続々と進む産業のDXを「カタパルト」で確認、「ラウンドテーブル」で議論

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2月19日〜22日の4日間にわたって開催されたICC FUKUOKA 2024。その開催レポートを連続シリーズでお届けします。このレポートでは、2月20日に開催された「Digital Transformation(DX) CATAPULT」と、それに続いて行われた「<完全オフレコ>DX ラウンドテーブル」の模様をお伝えします。カタパルトに続いて、審査員たちが登壇者たちにフィードバックや課題について相談する時間を持った登壇者たちの感想は? ぜひご覧ください。

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット KYOTO 2024は、2024年9月2日〜9月5日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。


初代DXカタパルト優勝は「Oh my teeth」

 前回のICCサミットまで、このカタパルトは「SaaS RISING STAR CATAPULT」という名称だったが、今回は「Digital Transformation(DX) CATAPULT」となっての第1回目である。

SaaS企業も変わらず数多く参加いただいているICCサミットだが、それも包含して現在、どの産業でも起こっている流れーーDXがさまざまな業界で起こっていることを俯瞰できるような登壇者の顔ぶれとなった。

結果速報のとおり、優勝はOh my teeth、2位はザブーン、3位はアセンドとなったが、いずれも非常に質の高いプレゼンばかりで、審査員のみならずこのカタパルトを見ていた方々は、さまざまな業界で進むDXを知ることができたのではないだろうか。

登壇者のプレゼンは、ぜひ中継映像をご覧いただきたい。

【ライブ中継】Digital Transformation(DX) CATAPULT(ICC FUKUOKA 2024)

審査員たちもレベルの高いプレゼンに称賛を伝え、マネーフォワードの竹田 正信さんが投票の指標としたという、DXによってなし得る「効率化の先にあるもの」「顧客満足のその先」という言葉に、これからDXに取り組むスタートアップや企業が目指すべきところがあるように思われた。

ラウンドテーブルも初開催

カタパルトに続いて、今回初開催となったのが「<完全オフレコ>DXラウンドテーブル」。ラウンドテーブルはICCでも複数設定されているが、リブ・コンサルティングのスポンサードによるこのDXラウンドテーブルはより具体的にテーマが設定されていた。

審査員が登壇者に対しフィードバックをするというメンタリングの企画となっていて、プレゼンを終えたばかりの登壇者たち、聞いたばかりの審査員たちが、率直に議論するという企画だ。カタパルトを運営していたスタッフたちも、議論の輪に入って学ばせていただいた。

ナビゲーターを務めたリブ・コンサルティングの大島 周さん

登壇者を含む審査員たちは、7つのテーブルに分かれて座っている。最初はこのチームで20分間議論をし、時間が来たら好きなテーブルに移動して再び20分議論をする、という二巡で、登壇者はさまざまな審査員からフィードバックを受けられる仕組みだ。

ナビゲーターの大島さんからは、ただフィードバックするだけではなく、登壇者側からもMVC(Most Valuable Comment)、もっとも良かったフィードバックコメンテーターを最後に発表するという仕組みも発表され、登壇者たちは一人ずつ壇上に上がり、どんなフィードバックや議論を欲しているかを発表した。

SecureNavi井崎 友博さん「PMFをしていくうえで、エンタープライズ攻略や、パートナー戦略がテーマ。アドバイスやディスカッションをさせていただければ」

パートナーサクセス永田 雅裕さん「これからスケールしていこうとしていうときの、エンタープライズ攻略についてアドバイスをいただきたいです」

アセンド日下 瑞貴さん「いくつかご相談したいことがあります。データについての戦略、エンタープライズの開拓や、新規事業の立ち上げなど。メンタルは強いので、どんな厳しい言葉でも結構です!」

amptalk猪瀬 竜馬さん「複数プロダクトの戦略や開発、ミドルマネージャーの育成についてぜひおうかがいしたいです」

ザブーン戸高 克也さん「ここから複数のプロダクトを立ち上げていきます。海外戦略についての準備や、採用についてご相談したいです」

AGRIST秦 裕貴さん「事業の中心である収穫ロボットと自社の農場、DXの取り組みでは構想をいかに実装していくのかと、ハードウェアをからめたDXで、どんな進め方があるのか議論したいです」

Oh my teeth西野 誠さん「いかに歯科業界から仲間をつくるか、仲間になってもらうかというのが、長期的に見て今後は大事だと考えています」

先輩経営者に課題を相談し、フィードバックをもらう

20分間×2で始まったラウンドテーブルで、登壇者たちは先輩経営者たちに囲まれてはじめこそ恐縮しながらも、これがチャンスとばかりに議論に没頭。ICCサミットの中ではさまざまな交流の場が設けられているが、具体的なテーマを設定した場は、より単刀直入な議論が可能になる。

登壇者たちはプレゼンで事業を伝えた後で、審査員たちへのインプットもできている形。カタパルト直後のラウンドテーブルは、フィードバックや議論にはベストな時間帯ともいえる。

登壇者たちは、ラウンドテーブルの議論を終えて、充実の表情だ。

パートナーサクセス永田さん「錚々たる経営者の方々に囲まれて、上場して社外取締役が入ったら、こんなに質の高い会議ができるのかと思いました。誰が、何の課題をどうやって解くのかというところで、言語化が甘いということに気づくことができました」

SecureNavi井崎さん「先輩経営者の皆さんからさまざまなお話を聞くことができて、教科書的な学びではない、実際はこうやったほうがいいとか、実際はそんなにはうまくいかないという話が多くて、今後の事業の参考になるお話ばかりでした」

アセンド日下さん「最初に何を言ってくださっても大丈夫と言いましたが、本当にいろいろ言われて心が折れそうです(笑)。それは冗談として、どう全体の戦略を考えるかや、セールスをどう伸ばしていくのかをクリアな指摘をいただきました。これをもとに改めて頑張っていきたいと思います」

一方、登壇者たちにフィードバックした審査員側からも、与えるだけではなく得られるものや、思うところがあったようだ。

RevComm會田武史さん「まさに今、高松(雄康さん、オープンエイト代表取締役社長)さんと話していたのですが、このフィードバックや相談、我々も受ける側になりたいです。いろいろな視点でアドバイスがあり、思考プロセスも勉強になりました。次回は相互フィードバックもあるようなラウンドテーブルになれば嬉しいです」

Helpfeel洛西 一周さん「我々は3年前にSaaSの型を入れることで、事業をしっかり伸ばしていくことができたので、こういうノウハウ共有をもっと進めていきたいと思いました」

投票によってMVCに選ばれたSun Asteriskの梅田 琢也さん

経営者へのディープなフィードバックという意味では「BRUSHUP」という人気セッションがある。これも同様にカタパルトの登壇者数名が登壇し、熟練のVCや事業家がメンタリングするという企画であるが、このラウンドテーブルではよりざっくばらんに、近い距離で相談をすることができる。

すでに他のカタパルトでも実施されているが、カタパルトとラウンドテーブルをかけ合わせたより深く学び合うこの仕組み、事業をより研ぎ澄ませるために、先輩の学びを後輩の糧にするために、何より今の時代の産業を推し進めるために、今後一層進化していきそうである。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成

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