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ICC FUKUOKA 2026 ソーシャルグッド・カタパルトに登壇いただき5位に入賞した、チャリティーサンタ 清輔 夏輝さんのプレゼンテーション動画【世の中の大人に“贈る幸せ”を広げる「チャリティーサンタ」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回500名以上が登壇し、1,200名以上が参加する。そして参加者同士が真剣に議論し、学び合うためのカンファレンスです。次回ICCサミット KYOTO 2026は、2026年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターはICCパートナーズです。
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【登壇者情報】
2026年3月2〜5日開催
FUKUOKA 2026
Session 11A
ソーシャルグッド・カタパルト – 社会課題の解決への挑戦 –
Sponsored by ICCパートナーズ
清輔 夏輝
チャリティーサンタ
代表理事
公式HP | 公式X
国立 有明高専 建築学科卒。建築設計事務所、ITフリーランス、株式会社サイバーエージェントを経て、2014年より現職。福岡県飯塚市出身。
「あなたも誰かのサンタクロース」を合言葉に、サンタ活動、ブックサンタ、シェアケーキ等を立ち上げ、数十万人が関わるチャリティー活動を全国で展開。6歳のクリスマスにサンタさんから直接プレゼントをもらったことが原体験。
ヒッチハイクで日本3周。旅で出会った僧侶から「恩送り」という価値観を学び、NPO活動を2008年開始。
ミッションは「子どもたちに愛された記憶を残すこと」
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清輔 夏輝さん 認定NPO法人チャリティーサンタの清輔と申します。
「あなたも誰かのサンタクロース」を合言葉に、サンタを増やすことを、僕は仕事にしています。

特別な思い出となったクリスマスケーキ
なぜこんな活動をするようになったのか、それは僕の祖父の物語から始まります。
祖父は20代の頃、当時、死の病といわれた結核にかかりました。

山奥の療養所で、何年にも及ぶ闘病生活を過ごしました。
周囲がどんどん亡くなる中で生き延びた祖父は、人生観が大きく変わり、その後、人知れず寄付を始めました。

それから寄付 を、ずっとずっと続けたそうです。
その背中を見ていた父はボランティアを始め、その影響を受けた僕は、NPOを立ち上げました。
「サンタ」がテーマになったのも、祖父が寄付していた、障害がある方が働ける施設がきっかけです。

その施設で作っていたクリスマスケーキが、我が家に届いていました。

サンタの格好をした職員さんが届けに来てくれた思い出が僕の中に鮮明に残っていて、僕はサンタの活動を開始しました。
サンタとなったボランティアが気づく「贈る側の喜び」
私たちが今行っているのは、クリスマスイブの夜に、申し込みがあった家に一軒一軒プレゼントを届けに行く活動です。

各家庭が準備したプレゼントを、研修を受けたサンタが届けます。
子どもたちは、めちゃくちゃ喜んでくれます。
ただ、やってみて一番びっくりしたのは、サンタ役を務めたボランティアの方たちがこう言うのです。

「プレゼントを届けたのに、自分がもらった気がする」

口を揃えて、そう言いました。
「もらう」よりも「贈る」ほうが幸せーーーということに気づくのです。

僕は、ここに一番の価値があると思いました。
それを証明するかのように、翌年には口コミだけでサンタがたくさん増え、どんどん広がっていきました。

さらに、ボランティアだけではありません。
企業の研修のようにもなりました。

これは、ヤフー(現LINEヤフー社)の社員の皆さんが、サンタになった時の様子です。
▶Yahoo!ショッピング、ボランティア社員がサンタクロースに扮して子どもたちにプレゼント(日本ネット経済新聞)
活動に価値が間違いなくあると分かりましたし、現在、全国45カ所に広がっています。

これは、1回きりのイベントではないのです。
毎年必ず続く、そんな制度を作りました。
サイバーエージェントでビジネス修行
また、活動が広がるなかで、僕自身が成長しないといけないと思いました。
そこで、20代後半はあえてサイバーエージェントに転職し、ビジネス修行をしました。

3年間バリバリ働いて、30歳になったタイミングで、NPO法人化しました。

このサンタ活動を通じてプレゼントを届けた子どもたちは、延べ6万人を超えました。

プレゼントをもらえない子どもの存在
しかし、あるタイミングでクリスマスプレゼントがもらえない子どもの存在に気づきました。

日本では「いい子にしていたら、サンタさんが来てくれる」ことになっています。
だから、この子たちは、こう思うのです。

「僕は悪い子だから、プレゼントがもらえなかったんだ」
小さい子どもが、「自分は悪い子なんだ」と思うのです。
そんなことは、全くありません。
私たちは、そんな子どもたちにこそプレゼントを届けたい、と思いました。
しかし、すぐ届けるのではなく、今すべきことは何なのかと考え、まず行ったのは大規模調査です。

子育て家庭の状況や、クリスマスの日本がどうなっているのかを徹底的に調べ、白書も出しました。
▶サンタ白書(チャリティーサンタ)
「本は贅沢品」という家庭の子どもへ「自分だけの本」を
様々な結果がわかりましたが、結論は、保護者が「プレゼントを用意する余裕がない」ことに尽きるというものでした。

同時に、プレゼントにどのようなニーズがあるのかを調べると、実は「本」のニーズがあることが分かりました。

「本なんて」と思うかもしれません。
でも、困窮家庭においては、本が贅沢品になってしまっている状況もありました。
そこで立ち上げたのが、「ブックサンタ」という取り組みです。

これは、書店・出版業界と私たちが組んで、新品の本を子どもたちに届ける取り組みです。

賛同する方が本屋さんに行って本を買うと、子どもたちにその「新品の本」が届けられます。

流れを少し丁寧に説明します。
どなたでも本屋さんに行って、本を選んで、レジでお支払いする時に、一言「これ、ブックサンタで」と言うと、そのまま本が預けられます。

書店側には、売上が発生します。
それが、私たちのところに届きます。

適切に管理しながら、サンタが子どもたちに本を届けていきます。

「初めてクリスマスをお祝いできた。夢のような一日だった」

そんな声が、子どもたちと保護者から、たくさん届くようになりました。
寄付者にも広がった「贈ることの喜び」
さらにここでびっくりしたのは、寄付者の方から、こういう声が届くことです。
「私、こんなに寄付できたのが嬉しい」
「寄付したことで、こんなに嬉しい気持ちになるのは、初めて」
つまり、サンタになるボランティアの時と同じことが起こりました。

寄付者の方たちが、「贈る」幸せに気づくのです。

そして、この輪は、どんどん広がっていきました。
主要書店チェーンがブックサンタに参加
参加する本屋さんは、約2,000店舗となり、主要な書店チェーンはほぼ参加しています。

ちなみに、この会場から徒歩3分で行ける本屋さんでもやっています。

今朝、僕は寄ってきました。
初年度1,000冊弱だった寄付は、10万冊を超える規模に成長しています。

つまり、10万人が参加する取り組みになっています。

10万冊はどれくらいかというと、図書館1つ分の本が、毎年私たちのところに集まって、それがその分だけ、子どもたちに届くのです。

この規模になると、到底私たちだけでは届けきれなくなるので、全国400団体と一緒にネットワークを組んで届ける仕組みも作りました。

これによって、日本全国の子どもたちにアウトリーチができています。
作家さんたちも、たくさん応援してくださるようになりました。

著名な方から今話題の方まで、色々な方が応援してくれています。
本の累計売上は7億円、「他業界にも展開できるはず」
メディアにも数えきれないほど取り上げられましたが、一番嬉しかったのは、寄付者の方が「ブックサンタをやったんだ。寄付したんだ。めっちゃいいよ、これ」と、SNSで呼びかけてくれることです。

これによって、輪が広がっていきました。
これまで延べ50万冊が集まり、7億円が業界の売上になっている計算になります。

つまり、事業者にとって経済性があることがポイントです。

だから続くし、継続するし、広がっていくのです。
そして、僕は気づきました。
この子ども支援のモデルを、他の業界でもできるのではないかということに。

誕生日のケーキ、記念写真、映画など広がる取り組み
白書を出した時に調べていたため、年間で一番ニーズが高いのは、「子どもの誕生日」だと分かっていました。

さらに調べると、誕生日の最大ニーズは「ケーキ」でした。
そのため、洋菓子業界に提案をして、「シェアケーキプロジェクト」というケーキが届く仕組みを作りました。

著名な方もたくさん賛同してくれていて、SUPER EIGHTの村上信五さんは発起人となってくれています。

昨年(2025年)、彼が歌うバースデーソング『「生まれてくれてありがとう」from ケーキのWA』もリリースしました。

▶【お知らせ】ケーキのWAプロジェクト、初のチャリティーソングを配信決定(シェアケーキ)
今、私たちは「業界×支援」をしていますが、ただの支援ではない、「子どもたちの心に残る支援」を届けたいと思っています。
クリスマスと誕生日はある程度できましたが、さらに取り組みは進んでいます。

七五三はスタジオアリスさんと、新入学は百貨店さんと、夏休み、冬休み、春休みは映画業界と、もう取り組みが進んでいます。
私たちの強みは、親子、寄付者、業界それぞれとコミュニケーションを取れることです。

そして、仕組み作りに強みがある団体です。

まず子どものニーズを適切に調べ、業界に適切に働きかけ広げていった後、ITシステムを導入するところまで、ワンストップで行えます。
すでに、子どもたち10万人に届けられるところまで来ました。

ただこれは、多くの方たちが業界を超えて手伝ってくれている、一緒にやってくれているから実現できています。
「アクションする大人」を増やしていきたい
改めて、私たちは”贈る幸せ”を広げていく、仕組みで広げていく、そういう団体です。

ここにいる皆さん、多分あなたの地域とも連携できることが必ずあります。

地域だけでなく、業界とも連携できることがあると思います。
私たちは、正直に言うと、チャリティーサンタを応援してほしいわけではないのです。
世の中に、「アクションする人」を増やしたいのです。
そういう人が増えることで、色々な団体がサポートされます。
その結果、子どもたちに届けられます。
だから、あなたも誰かのサンタクロースなのです。

私たちの支援者ではない、「アクションする大人」を増やしていきたいと思っています。
ぜひ一緒にサンタになりませんか?
ありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/正能由佳/戸田 秀成/小林 弘美


