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ICC KYOTO 2024 スタートアップ・カタパルトに登壇いただき4位に入賞した、nat Bruce Liuさんのプレゼンテーション動画【リフォームから事故現場まで、誰でもミリ単位の空間計測ができるアプリ「Scanat」で測る体験を変える「nat」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2025は、2025年2月17日〜 2月20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。
本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。
▶【速報】廃プラと活用企業をつなぐ循環型サプライチェーンで、ごみを資源に生まれ変わらせる「レコテック」がスタートアップ・カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2024)
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【登壇者情報】
2024年9月2〜5日開催
ICC KYOTO 2024
Session 1A
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門
Sponsored by EVeM
Bruce Liu
nat
代表取締役社長
公式HP | 公式X | 個人X
高校卒業まで中国で過ごし、2010年10月に来日後、新規サービスの立ち上げを含め、インターンやバイトを通じて多くの業界(投資銀行、VC、ウェブマーケティング、不動産、小売等)を経験。卒業後に外資系2社にてファイナンスやPMI、戦略や経営コンサル等業務を経て、2019年にnatを設立。早稲田大学政治経済学部卒。MENSA会員。
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Bruce Liuさん 皆さん、こんにちは。
natのBruceです。
家のあらゆる箇所のサイズを楽に測るアイデア
私は数年前に家を購入した時、どんな家電や家具を買うべきか、色やサイズで悩んでいました。
そういうときに、皆さんはこういうふうに家のサイズを測っていると思います。
しかし、私はすごく怠け者なので、「家を丸ごとスマホに保存していつでもチェックできればいい」というアイデアが浮かびました。
そこから、発見の連続でした。
空間を寸法付きで保存できると便利になる業務が、世の中にはたくさんあります。
例えば、リフォームを行いたい時、寸法を測って確認しなければいけない箇所がたくさんあります。
部屋を借りて退去する際、現状回復費用を請求された経験がある方もいらっしゃると思います。
本当に入居時に傷があったか、どれほどの大きさだったか、正確に言える人はほとんどいないと思います。
災害や事故のたび続く地道な計測作業
また、トンネルや道路などのインフラ工事においても、計測の記録がほとんど残っておらず、全ての工事がやり直しになったケースも多くあります。
▶「厚さ30cm必要なのに3cm」…和歌山の施工不良トンネル、前代未聞の原因と後始末(産経新聞)
震災などで家屋が大量に倒壊した際は、保険金の支払い手続きのために、一軒一軒を調査して損害状況をまとめた報告書を作成しなければなりません。
皆さんも街で見かけたことがあると思いますが、事故や事件が発生する度、警察はスケールを持って現場の状況を記録しています。
警察と同様、消防士も火災現場で測って記録して、検証を行っています。
実はその後に調書を作成するためにも、図面を作らなければなりません。
カメラ、メジャー、紙に代わる新しい記録の仕方
このように、これまでは空間を記録する際は、カメラやメジャー、紙でしか記録ができなかったのです。
また、その分野での経験がなければ、そもそもどこを測ればいいのかも分かりません。
もし、いつも持っているスマホで、このように空間をスキャンするだけで、空間を保存でき、どこのサイズも測ることができれば、先ほど見ていただいた場面でどれほど楽になるか。
皆さんも、そう思いませんか?
アプリ内に3Dモデルを生成しミリ単位の計測を実現
まさに、その夢のようなサービスが、「scanat」です。
我々は世界で初めて、ミリ単位での計測と曲面計測を可能にしたを可能にしたアプリを開発しました。
これは、国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)にも登録されているソリューションです。
このように、アプリを使えば、手持ちのスマホ(※) で簡単にスキャンすることができます。
▶編集注:「Scanat」に対応する機種は、LiDARスキャナ搭載のiPhoneまたはiPadです。
そして生成された3Dモデルの直線、曲線、面積を、いつでもどこでも測れます。
ICCサミットの会場を計測
しかしここまで聞いて皆さんはきっと、本当なのか、本当に正確なのかと疑問に思っていると思います。
本当はここで、実機で計測したかったのですが、この会場ではiPadから投影ができないため、先ほど録画したものをご覧ください。
(編集注:会場ではここで、会場を計測したデモ動画が投影されました)
まずアプリを開いて、スキャンモードに入ります。
開始ボタンを押していただくと、このように明るくなっていきます。
明るくなっているのが撮影できるところです。
このように、一瞬で出てくる世界最速の3Dモデリングスピードと、最高の精度で、計測が可能です。
2,245mmと出ていますが、スタッフに測っていただいたところ、ぴったりでした。
これはお客様から頂いた地下トンネルのデータです。
30mくらいの真っ暗なトンネルで、ヘッドライトだけを使って「scanat」でスキャンしたものです。
10mごとにマークがありますが、精度が高いことがお分かりいただけると思います。
メモの追加や高度な編集、関係者への共有も可能
その他にも、必要な箇所に、文字情報、写真情報、手書きなどでメモを追加することができますし、スキャンした際に写真も連続撮影されているので、写真を報告書などに活用することもできます。
さらに、モデルをトリミングする編集機能もあります。
当然アプリの中だけではなくて、スキャンデータから図面、メッシュデータ、点群データを出力して、PCでさらに高度な編集を行うことも可能です。
さらに、アプリを持っていない協力業者や顧客に3Dモデルを共有したい時は、ウェブリンクを生成して、すぐに共有することができます。
営業3名で480社の契約を達成
ビジネスモデルです。
「scanat」は現在、B2BのSaaSモデルを採用しており、 法人プランの場合は、オプションサービスの利用も可能です。
サービスをリリースしてから、導入実績は既に480社(2024年8月末時点では500社)を突破しました。
これは、たった3名のセールスメンバーで達成しています。
しかも、キーエンスのトップセールスというわけではなく、3人全員が営業未経験でスタートしました。
このサービスは既に黒字化しておりまして、粗利ベースで、前四半期比で677%を達成しております。
売上の年平均成長率は、リリース以来、約900%を達成しております。
我々はほとんどマーケティング費用をかけていないため、 顕在化されたマーケットニーズがとてつもなく大きいと感じています。
日本を代表するゼネコンやメーカーが続々と導入しており、 この領域においては、既にトップポジションを築いております。
機能拡充で一気通貫の業務支援を
もちろん、我々がここで立ち止まるわけはありません。
現状を高精度でデジタル化、図面化した後に、実物を用いた設計機能を開発し、見積や受発注まで機能拡張していきます。
120兆円のグローバルマーケット
このサービスのマーケットは建設業のみならず、製造業や不動産、警察署や消防署も含め、全世界で約120兆円の巨大マーケットがあります。なんなら海外の方のほうが適当で測っているケースが多く、より高いニーズがあります。
我々はすでにほかのピッチやメディアでも評価、注目されています。
我々のビジョンは社会にインパクトのある事業、サービスを作ることです。
現在衣、食、住において、ZOZOTOWNやUber Eatsなどで既にアプリ一つで自分に合うものを届けてくれる世界になっている中で、住まいの領域だけはまだないです。これからはScanatがあれば、住まいに必要なサービスを全て届けてくれる空間インフラ事業を作っていきます。
まだ世界にも主要なプライヤーがいないため、我々がこの領域で日本発の世界スタンダード作りを目指していきます。ご応援のほどよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/戸田 秀成