【NEW】ICC サミット KYOTO 2025 開催情報詳しくはこちら

巨大なデータ、複雑な課題を最短・最小で解く純国産の量子クラウド「AQCloud」(エー・スター・クォンタム)(ICC FUKUOKA 2025)

カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式Xをぜひご覧ください!
新着記事を公式LINEで配信しています。友だち申請はこちらから!
過去のカタパルトライブ中継のアーカイブも見られます! ICCのYouTubeチャンネルはこちらから!

ICC FUKUOKA 2025 カタパルト・グランプリに登壇した、エー・スター・クォンタム 大浦 清さんのプレゼンテーション動画【巨大なデータ、複雑な課題を最短・最小で解く純国産の量子クラウド「AQCloud」(エー・スター・クォンタム)】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット KYOTO 2025は、2025年9月1日〜9月4日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションのオフィシャルサポーターはAGSコンサルティングです。

【速報】アフリカから誠実な努力が報われる世界を!信用スコアで車両購入を支援する「HAKKI AFRICA」がカタパルト・グランプリ優勝!(ICC FUKUOKA 2025)


【登壇者情報】
2025年2月17〜20日開催
ICC FUKUOKA 2025
Session 6A
CATAPULT GRAND PRIX (カタパルト・グランプリ)- 強者が勢揃い –
Sponsored by AGSコンサルティング

大浦 清
エー・スター・クォンタム
取締役兼CMO
公式HP

これまでに展示会企画、コンテンツ開発の会社でディレクターを経験。その後2001年に独立し主にシステム開発とコンテンツ制作を請け負う事業を展開。大手外資企業のECサイトのシステム開発、映画の撮影及び編集を担当。その後2010年ごろから人工知能開発業務に着手。その後ソフトバンクの子会社で取締役に就任。人とロボットのコミュニケーションや会話にかかわる人工知能の研究開発、法人向けセールスに関わる。2018年にエー・スター・クォンタムの代表取締役の船橋と共に量子コンピューティング技術、数理最適化、独自DBを活用したプラットフォームサービスを提供するために創業。現在に至る。


大浦 清さん エー・スター・クォンタムの大浦と申します。

量子技術の普及は全人類の利益につながる

私たちは、量子コンピュータのソフトウェア開発を行っており、現時点で現場実装を実現しています。

「量子技術を普及させることで、全人類に利益をもたらしたい Leap the World」、これを標榜しています。

事業内容は、「AI価値の明確化」「データ分析手法」「マーケティング方法論の変革」「負けないマーケティング手法の確立」です。

データセンターの電力消費量は4年で倍増へ

一方で、データセンターは「ギガワット」時代に入り、AI需要で電力消費が4年で倍増すると試算されています(2022年と2026年との比較)。

データセンターは「ギガワット」時代に、AI需要で電力消費が4年で倍増の危機(日経XTECH 一部有料会員限定記事)

2026年には、世界のAIが消費する電気量は1,200テラワットアワー、つまり、日本の1年間の消費電力と同じという状況になります。

低消費電力で複雑な課題を解く計算プラットフォーム

複雑な課題を小さなエネルギーで解く、この逆行したことをどうにかできないか。

探してもない、簡単なことではない。

無いので、私たちは作りました。

それが、「AQCloud」です。

このAQCloudは、「量子コンピュータのソフトウェア」「数学アルゴリズム」「独自高速データベース」「AIと連携、既存コンピュータとハイブリッドシステム」、これらで構成しています。

「重ね合わせ」の特性による計算速度向上

量子コンピュータに関しましては、既存コンピュータと違って、量子ビット数が多ければ、それだけ大きな計算ができます。

【量子コンピュータ】~1分で分かるキーワード #256(ソフトバンクニュース)

もうすぐ計算規模、計算速度で、古典コンピュータ(既存コンピュータ)を凌駕すると言われています。

数学アルゴリズムに関しては、既に100以上の業務課題をモデル化済みです。

31兆データでもサクサク動く高速データベース

「高速データベース」に関しましては、少し歴史を紐解きますと、エドガー・F・コッド博士(1923~2003)が1970年代にSQL(※データベースを操作するための言語)を確立しました。

その後50年間、変わっていません。

では、私たちが作った高速データベースをご覧ください。

31兆のレコードデータのデモ映像です。

これは、IoTのセンサーデータです。

例えば、31兆のデータをスライダーでこのように動かしても、サクサク動きます。

巨大なデータに立ち向かう、このような時代に入ってきていても、私たちのデータベースなら適応できます。

そして、時系列でのソートは、このようにクリックすると、瞬時に切り替えることができます。

82億人の住所データから瞬時に該当者を抽出

もう少し具体的なデモをご覧いただきます。

82億人の住所データ、場所から該当者を抽出する様子です。

北緯30度から50度に住む人のデータを抽出します。

統計分析ではなく実際のデータから緻密に抽出できれば、データ分析の概念が変わるのではないかと思っています。

量子コンピュータより高速な「量子AIクラウド」

どのような動作環境で動かしているかというと、M3 MacBook ProのCPU1台ですが、グローバーのアルゴリズムと量子コンピュータの速度を超えたデータベースを実現しています。

▶︎グローバーの検索アルゴリズムの理論(Learn Microsoft)
Apple、世界最高のプロ向けノートブックをこれまで以上に素晴らしいものにする、M3チップファミリーを搭載した新しいMacBook Proを発表 2023 年 10 月 30 日(Apple)

ゆえに、圧倒的に安価でサービスを提供することが可能です。

AIと量子コンピュータの連携でデータ分析が変わる

データ分析を、このように変えたいと思っています。

データ抽出はデータベースで行い、データ分析、仮説立案をどう行うかについてはAIと連携、そしてリソース配分最適化を量子コンピュータと数学的アルゴリズムで解きます。

もう少し具体的に申し上げますと、データを抽出して数多のデータを整理し、データ分析、仮説立案を行い、リソース配分最適化を行う、具体的に明確に、戦略立案の結論を出すということです。

膨大なデータが流通する6G時代に最適な計算処理とは

一方で、5Gの時代から6Gの時代に変わります。

世界ののモバイルデータ流通量は、2028年には、2024年の約2.5倍である月次315エクサバイトに増加すると試算されています。

どうやって計算処理をするのか、計算処理が追いつかない。

RAG(検索拡張生成)も注目されていますが、トークンの数に限界があると言われています。

【RAG】~1分で分かるキーワード #243(ソフトバンクニュース)

では統計的な処理はどうか?

現在の統計分析法に死角は本当に無いと言えるでしょうか?

対象のデータが大きくなれば、誤差も大きくなると言えるでしょう。

6G時代は全量データ分析による「負けないマーケティング手法」を

このような高速計算処理を、全量データで分析できたらいかがでしょうか。

巨大なデータ群だとしても、緻密な全量データ分析を行い、「負けないマーケティング手法」を確立いたします。

我々の量子コンピュータのプラットフォームは、大手プラットフォーマーとシステム連携が可能です。

計算機はようやく最適化の時代へ

何十年も人類は、「見える化」だけをしてきたと考えています。

計算機の歴史を紐解くと、機械化、効率化、自動化と進んできて、ようやく最適化の時代を迎えました。

JALの航空機整備スケジュールを最適化

一方で、私たちのビジネスモデルは、『ベンチャークライアント』に基づいています。

AQCloudの戦略パートナーは現在12社、今後増やしたとしても10社程度ではないかと思っています。

現在、日本航空と航空機整備スケジュール最適化という、非常に複雑な問題を解いています。

本邦航空業界初※1、エー・スター・クォンタムとJAL 量子コンピューティング技術を活用して航空機整備計画を最適化(PR TIMES)

計算技術の進化が未来を変える

このような精密な計算ができるようになれば、貧困をなくし、共創が進むのではないかと思っています。

そしてこの技術はマーケティングだけではなく、医療、気候変動、国防にも役立つと思っています。

例えば、全国民の1分ごとの人流データを分析することができれば、大規模災害時、 その直前1分前の位置情報から、「この瓦礫の下に人がいるはず」というような分析ができるようになるのではないでしょうか。

超筋肉質な陣容で北極星にまっすぐ向かう

エー・スター・クォンタムは、課題を最短で、最小に解くための計算手法、「北極星にまっすぐ向かう」という意味です。

取締役はこの3名、船橋(弘路)、大浦(清)、佐々木(義孝)です。

創業は2018年、8名の開発チームで、小さいチームでユニコーンを狙っています。

超筋肉質な陣容です。

船橋と私は、地震データ分析に5年、AIのための会話データ分析に4年を費やしました。

また、船橋は『量子力学の冒険』という本を共著で出版した際、「シュレディンガー方程式」の章を担当しました。

当時、リチャード・ファインマン先生(1918〜1988)や南部 陽一郎先生(1921〜2015)に薫陶を受けた本です。

量子コンピュータとデータセンターで140兆円の市場規模

市場規模は、量子コンピュータ産業とデータセンター産業で140兆円と言われています。

純国産エンジンの量子AIクラウド

そして、ここまでご説明したAQCloudは純国産エンジンです。

このAQCloudを、今後APIで提供していきます。

省エネで実現する量子技術の普及へ

複雑な計算を少ないエネルギーで実現、量子技術を普及させることで全人類に利益をもたらしたい、これが私たちの思いです。

皆さん、ぜひ一緒に船に乗って北極星を目指しましょう。

Leap the World、エー・スター・クォンタムでした。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式Xをぜひご覧ください!
新着記事を公式LINEで配信しています。友だち申請はこちらから!
過去のカタパルトライブ中継のアーカイブも見られます! ICCのYouTubeチャンネルはこちらから!

編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/正能 由佳/戸田 秀成

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!