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因果関係を分析できるAIで、あらゆる人に科学的な意思決定をもたらす「causal analysis」(hootfolio)(ICC KYOTO 2025)

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ICC KYOTO 2025 スタートアップ・カタパルトに登壇した、hootfolio 笠原 健太さんのプレゼンテーション動画【因果関係を分析できるAIで、あらゆる人に科学的な意思決定をもたらす「causal analysis」(hootfolio)】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2026は、2026年3月2日〜3月5日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。

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【登壇者情報】
2025年9月1〜4日開催
ICC KYOTO 2025
Session 1A
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門 
Sponsored by EVeM

笠原 健太
hootfolio
代表取締役CEO
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2011年にNECソフトウェア(現NECソリューションイノベータ)に入社。フルスタックエンジニアとしてAgile/DevOpsを推進し、webアプリケーションやスマホアプリの開発に従事。その後、NEC X(米シリコンバレー)で因果AI(Causal AI)と出会い、市場ポテンシャルとビジネス課題の真因を解明できる技術の可能性に魅了される。自らプロダクト開発をリードし、事業化を推進。2020年以降は日本市場にフォーカスし、プロダクトオーナーとして製品開発・運用を牽引。2025年、NECからのカーブアウトを経て株式会社hootfolioを設立し、代表取締役CEOに就任。実験による仮説検証を信条とし、因果AIで「科学的な意思決定をあらゆる人に」届けることを目指している。


笠原 健太さん 株式会社hootfolioです、よろしくお願いします。

Big Techが実践するデータ分析とは

突然ですが、皆さん、Google、Amazon、Uber、Netflix、世界を牽引するBig Techたちの成功の背景には、とある共通点があります。

それは、彼らがデータに基づいた意思決定をしているということです。

「そんなの知ってるよ、当たり前じゃないか」、皆さん、そう思われたと思います。

でも、これは、ただのデータ分析ではないのです。

彼らは、データの中から因果関係を捉えて、経営を改善し続けているのです。

因果分析によって施策の効果が向上

例えば、売上を上げる原因は、さまざま考えられます。

その中でも最も効いている原因(真因)を捉え、それがどのように売上を上げているのか、この因果関係が分かれば、確実に成果につなげていくことができます。

実際に、従来の分析手法に比べて、因果に基づいた施策は、その効果が実に40%も高まることが、科学的にも実証されています。

因果分析を活用できるのは一握りの企業だけ

しかし、この因果分析は、既にあるデータ分析手法の中でも、最も難易度が高いと言われているのです。

因果関係のモデルは、トップデータサイエンティストたちをもってしても、統計、機械学習、プログラミングといった技術を駆使して、数週間から数ヶ月という時間をかけ、試行錯誤しながら作る必要があります。

こういった背景から、因果分析を経営に活用できるのは、冒頭申し上げたような、資本力を持ち、大量のデータサイエンティストを抱えている、ごく一握りの企業に限られています。

依然として、その他多くの企業では、未だに勘と経験に頼った意思決定が繰り返されているのです。

科学的な意思決定の要となる「因果AI」

我々は、この状況を変えることができます。

その要になるのが、「因果AI」です。

我々は、因果AIを駆使して、科学的な意思決定をあらゆる人に届けていきます。

因果AIとは(hootfolio)

「因果AI」は、まだまだ馴染みのない言葉かと思います。

しかし、世界では既に注目を集めていて、今後10年で100兆円を超える市場規模を形成すると予測されています。

我々は、特許も取得した独自の因果AIアルゴリズムを搭載した、「causal analysis(コーザル・アナリシス)」で、従来不可能とされてきた、ビジネスの現場で発生する複雑な因果を、高速、高精度、そしてノーコードで分析することを可能にしています。

効果的だった施策を1分で可視化

では、このcausal analysisが、どのように科学的な意思決定をもたらすのか、事例と共にご紹介します。

とある温泉旅館では、リピーターを増やすために、さまざまな施策を試されていました。

しかし、実際のところ、どの施策が効いているかまでは分からず、最終的な意思決定は勘と経験に頼っているような状況でした。

ここに、causal analysisを導入します。

causal analysisは、わずか数クリックの操作で、データの中からその原因と結果の関係を、自動で抽出します。

レイアウトも簡単に調整ができるので、視覚的にも納得度の高い因果構造を導くことができます。

さらに、リピート率を高めるにあたり、どこが効いているのか、どこに手を打つべきなのか、数値と共に明らかになり、また、施策を行った時にどのくらいリピート率が高くなるのか、シミュレーションを行うこともできます。

この分析により、リピート意向を高めているのは、朝食だったことが分かりました。

旅の最後を飾る朝食が特別な体験という価値を生み出して、リピート意向を強力にドライブしていることが分かったのです。

このことから、この旅館では朝食を改善しました。

それによって口コミが増え、リピート率も向上しました。

従来、データサイエンティストが数週間から数ヶ月かけて行ってきた因果分析ですが、これからは現場で意思決定をされる方が、自ら、たった1分で行うことができるようになります。

前職NECからカーブアウト

私が因果AIと出会ったのは、前職のNECで事業開発を行っていたシリコンバレーでした。

この出会いはまさに衝撃的で、この技術がこれからの意思決定のあり方を確実に変えていくと確信しました。

そして、その領域で一歩リードできているその瞬間が、アクセルを踏み込む絶好のチャンスだと思ったのです。

今、AIは、なぜその結果になったのかという根拠が求められる時代になっています。

そして近い将来、その流れはどんどん加速していって、AIのアウトプットには因果関係がなければ信頼できないという未来が、もう目の前まで来ています。

その時代に輝くのが、因果AIなのです。

私はその流れを確実に掴むため、大企業でのサラリーマンという安定したキャリアを捨て、仲間と共にこの事業をカーブアウトさせ、hootfolioを立ち上げました。

因果分析技術を活用したサービスを手掛けるhootfolio、事業を開始~BIRD INITIATIVEの支援を受け、NECよりカーブアウト~(PR TIMES) 

そして今では、多くの学会やコンテストで賞を頂き、さまざまなメディアでも取り上げていただくなど、実績を積んでいます。

多くのお客様にも導入いただき、お客様のもとで、因果分析による科学的な意思決定がなされた回数は、既に10,000回を超えています。

科学的な意思決定をあらゆる人へ

今後、因果AIをただの分析ツール、SaaSで終わらせるつもりはありません。

因果AIはエンジンとして、さまざまなプラットフォームの裏側に入り込みます。

Salesforceを開けば、因果分析に基づいて最適な営業施策が提案されます。

経営ダッシュボードを開けば、なぜうまくいっていないのか、その理由も含め、経営施策が提案されます。

ここまでくれば、エンドユーザーは因果分析そのものを意識する必要すらなくなります。

この状態こそ、私たちが目指している、科学的な意思決定があらゆるところに広がった状態なのです。

私たちは因果AIで、皆さんの意思決定を、そして世界中の意思決定を科学的なものに変えていきます。

科学的な意思決定をあらゆる人に、hootfolioでした。

ありがとうございました。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/正能 由佳/戸田 秀成

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