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クレジットエンジン内山誓一郎さんのプレゼンテーションを2回シリーズでお届けします。(その2)は、中小事業者向けオンライン融資サービス「LENDY」が創る新たな信用モデルや、今後の展開について語っていただきました。ICCカンファレンス FUKUOKA 2017スタートアップ・コンテスト「カタパルト」プレゼンテーションの書き起こし記事です。是非御覧ください。
スタートアップビジネスの「エコシステム」を構築し、日本の起業家を支援するプログラム「IBM BlueHub」は「カタパルト(CATAPULT)」のオフィシャル・サポーターです。
本記事で特集しております8分間のプレゼンテーションを行う「CATAPULT(カタパルト)」のプレゼンターを募集しております。「スタートアップ」「IoT/ハードウエア」「リアルテック」「カタパルト・グランプリ」の4カテゴリーで募集しております。ぜひ募集ページをご覧ください。
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【登壇者情報】
2017年2月21日・22日・23日開催
ICCカンファレンス FUKUOKA 2017
CATAPULT(カタパルト) -スタートアップコンテスト-
Supported by IBM BlueHub
内山 誓一郎
クレジットエンジン
代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒。2007年より都市銀行において、不動産業を中心にコーポレートローン、ストラクチャードローン業務に従事。その後、仙台市に転居し、東日本大震災後の復興支援事業の立ち上げを行う。2012年より米国UCLA Anderson School of Businessに留学し、在学時には現地のベンチャーキャピタルでのインターンや、仮想現実(AR)関連技術のスタートアップに参画。帰国後株式会社マネーフォワードに入社し、業務支援サービスの営業や事業開発、家計簿サービスの事業提携などに従事。2016年に株式会社クレジットエンジンを創業。
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▶中小事業者向けオンライン融資サービス「LENDY」の配信済みの記事
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【本編】
▼Part 1のハイライト▼
内山 お早うございます、クレジットエンジンの内山と申します。
我々が提供する中小事業者向けのオンライン融資サービス「LENDY」の紹介をさせていただきます。
まず、我々のミッションは、「中小の事業者様が資金繰りに関する悩みを捨てて、本業に集中できる環境を作る」というものです。
このために、我々はオンラインで完結する事業者ローン「LENDY」を開発しました。
我々は貸金業の登録事業者として、自社で調達したお金を実際に事業主にお貸しする、いわゆるバランスシート型レンダーのビジネスモデルです。
サービスについてもう少し詳しくご紹介させていただきます。
対象となるのは飲食店や美容室、小売店やネットショップ等の中小の事業者の方々です。
彼らが普段事業をする上で使っている多くの業務ツール、具体的には銀行口座や決済サービス等が、現在オンライン化・クラウド化していきています。
また、飲食店・美容室等の評価サイトや予約サービス等、顧客との接点もオンライン化してきているという現状があります。
こういったデータをAPI等により収集し、独自の機械学習アルゴリズムで分析し、実際に融資を行うというのが「LENDY」というサービスです。
こうしたデータの自動的な分析により、これまで事業資金の調達に必要だった、事業計画書や資金繰り表といった面倒な資料の作成・提出が不要になる、事業者の方々が負担なく調達できるようになるというメリットがあります。
店舗をサイトにご登録いただいた時点で我々の方で既にリスク分析を行っていて、ある一定程度の方であれば店舗を教えていただくだけで、借入の枠を提示することができます。
更に、それに加えて、クラウド型の会計ソフトやPOSレジ、オンラインバンキングや決済サービス等のサービスをAPIを通じて連携していただくことで、事業の状況を共有し、借入枠を拡大したり改善したり、ということができるようになります。
あとは、必要な手続きを画面に従って行っていただきますと、借り入れの準備が完了します。
▲Part 1のハイライトはここまで▲
内山 中小の事業者さんですと、急な出費やスピーディーな事業の拡大の為に急にお金が必要になることはよくあります。
そのための備えとして我々は使っていただきたいという想いが我々にはあります。
バックアップとして持っていただくことで、急に支払いが必要になった時にそこで初めて慌てて動き出すのではなく、予め用意してあった「LENDY」から調達していただくことで無駄なくスムーズに調達を行っていただくことができると思っております。
銀行から出にくい短期融資を担う
そもそもこういった事業資金の融資について、「銀行が行うことではないのか?」と皆様思われるかもしれません。
実は、銀行から短期資金は非常に出にくいんです。
開業資金や設備投資資金等、長期で高額のものは出やすいのですが、資金繰り融資のような短期のもの非常に出にくいという現状があります。
短期融資をここまで担ってきたのは、ノンバンク事業者でした。
ただ、この10年で大きな変化がありまして、貸金業法の改正により収益性が悪化したり、要件が厳しくなったり、過払金請求によって、多くの事業者が事業を閉鎖してきました。
10年前には18,000社あった事業社が今は2,000社程度に、20兆円あった中小事業者向けの融資残高は8兆にまで減少しているというようなマーケットです。
我々としては、この8兆のマーケットを取りに行くわけですが、需要が無くなったわけではないので、ここを少しでも取り返す、ということを狙っていく形になります。
そして、これを新しいリスクモデルの構築によって実現するわけです。
日々の取引データを利用した全く新しいリスクモデル
中小事業社が使っているオンラインサービス等のデータを蓄積している会社さんはあります。
しかし、これにリスクを分析する為の教師データ(機械学習をさせるためのデータ)となる、実際のデフォルト(債務不履行など、信用に関わる情報)を掛け合わせたデータを持っている会社はありません。
そこを我々が、実際に融資をすることによってこれから作っていきます。
これによってできるリスクモデルは、全く新しいものになります。
通常のB/S(貸借対照表)やP/L(損益計算書)によるものではなく、日々の取引データを使用するのでかなり幅広いデータを使うことになり、リアルタイムで継続的な与信のモデルができるようになります。
こういったデータからのリスクモデルを我々が最初に作っていく、というのが「LENDY」の狙いです。
このために必要な金融やテックの経験のあるチームメンバーがおります。
このサービスのベータ版を2017年1月末にリリースしまして、今3週間程度で数十の方に既に登録いただいています。
銀行や他サービスと連携し資金調達のプラットフォームへ
ここから少し将来の話をしたいと思います。
顧客接点として、アプリ版を出して更に使いやすくしていきたいと考えています。
我々のミッションである「資金繰りの悩みを捨てて、本業に集中できる環境を作る」を達成するために、更に多くのことをやっていきます。
まずは、銀行からの借り換えの支援です。「LENDY」からの借入はあくまで短期のものです。
これを銀行からの長期に借り換えていただけるような橋渡しをしていきます。
これは、我々の中で集積したデータを銀行の担当者の方が使いやすい状態に可視化してあげたり、我々自身が銀行と提携することで、シームレスな借り換えの支援を行なっていきます。
さらに、我々自身がプラットフォームとしてサービス提供していきます。
というのは、この「LENDY」というサービスは、我々がフロントに立って融資を行うサービスですが、コアとなるデータを収集してそこからリスクモデルを作る部分、そのリスクモデル「LENDY CORE」を他社に今後提供していくことを検討しています。
これは、都市銀行や地方銀行、または金融業者ではないようなB to Bサービスにいたるまで、多くの接点を増やしていき、色んな形で中小事業者の方が資金調達をできるような環境を目指していきます。
これは、我々がまず先頭に立って実際に融資を行い、デフォルト・モデルを作ることにより初めて達成できるものです。
銀行がなかなか自分たちでは始めることができない、というところを我々がテック企業としてやっていきたいと思っています。
以上です。
ご清聴ありがとうございました。
▶クレジットエンジン 内山誓一郎さんのプレゼンテーション動画をぜひご覧ください。
(終)
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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/城山 ゆかり
【編集部コメント】
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