ムスカは、"エリート・イエバエ"による究極の循環システムで地球の健康を守る!(ICC FUKUOKA 2019)【文字起こし版】 | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

ムスカは、“エリート・イエバエ”による究極の循環システムで地球の健康を守る!(ICC FUKUOKA 2019)【文字起こし版】

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ICCサミット FUKUOKA 2019 リアルテック・カタパルト優勝に輝いた、ムスカ 流郷綾乃さんのプレゼンテーション【「ムスカは、“エリート・イエバエ”による究極の循環システムで地球の健康を守る!】の文字起こし記事をぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット KYOTO 2019は2019年9月2日〜5日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2019 プレミアム・スポンサーのHonda R&D Innovations様にサポート頂きました。


【登壇者情報】
2019年2月19日〜21日開催
ICCサミット FUKUOKA 2019
Session 3B
REALTECH CATAPULT リアルテック・ベンチャーが世界を変える
Sponsored by Honda R&D Innovations

(プレゼンター)
流郷 綾乃
株式会社ムスカ
代表取締役 暫定CEO
公式HPSTARTUP DBLinkedInページ

ベンチャー企業の広報として活躍後、フリーランスの広報として独立。スタートアップや大企業に対し、ブランディングからマーケティングまで一貫した広報戦略コンサルティングを提供し、多数の成果をあげる。2017年9月にベイシズ執行役員に就任。同11月、ベイシズの指名によりムスカ執行役員として経営参画。2018年7月、現職に就任(2019年4月付CEO就任)。

「ICC FUKUOKA 2019 リアルテック・カタパルト」の配信済み記事一覧


流郷 綾乃氏(以下、流郷) 株式会社ムスカ代表取締役 暫定CEOの流郷綾乃です。

まず、私たちムスカの事業の主役をご紹介します。

「イエバエ」という種類のハエで、学名を「ムスカ・ドメスティカ(Musca Domestica)」といいます。そこから社名を取っています。

このハエは特殊で、私たちムスカは45年間1,100世代の選別交配を経て、サラブレッド化させたハエの種を保有しています。

廃棄物から2種類の資源を生成する「MUSCAシステム」

そのハエの種を利用した私たちのシステムはシンプルです。

まず、生ゴミや畜産の排泄物、廃棄物の上にイエバエの卵を撒き、1週間待ちます。

1週間で、孵化したイエバエが全ての廃棄物を食べ終わります。

その結果、元々の廃棄物が「幼虫」と「幼虫の排泄物」に分解されます。

幼虫は「動物性タンパク質飼料 (昆虫飼料)」 になります。

これは、現在使われている魚粉肥料などの動物性タンパク質飼料の代替となります。

一方の幼虫の排泄物は「有機肥料(※)」となります。

▶︎編集注:有機肥料(有機質肥料)とは、生物(動物、人間、植物あるいは微生物)由来の資源(有機資材)を原料とする肥料のこと。(Wikipediaより)

この処理は、廃棄物つまりゴミから2種類の資源を生成させることができる「100%バイオマス・リサイクルシステム」です。

このシステムを確立しているのが我が社の事業です。

これを「MUSCAシステム」と呼んでいます。

従来の堆肥化処理技術・バイオマス発電との比較

従来の畜産排泄物の堆肥化処理は、微生物による発酵処理が主流でした。

MUSUCAシステムは、従来の堆肥化処理による2ヶ月〜3年間の発酵処理で完熟させた飼料よりも、はるかにいい飼料を生み出すことが出来ます。

従来の微生物による発酵処理と比較すると、MUSCAシステムは高品質、短期間、低コストで、地下水等の環境汚染リスクも低い処理方法です。

イエバエの消化酵素による分解処理は、非常にポテンシャルが高い処理方法だといえます。

また、畜産排泄物の活用手法としてバイオマス発電がありますが、MUSCAシステムはバイオマス発電の残渣を副原料とすることができます (※) 。

▶︎編集注:「バイオマス」とは、化石燃料を除く有機性のエネルギー資源の総称。このバイオマスの燃焼による発電手法をバイオマス発電と呼ぶ。MUSCAシステムは、バイオマス発電で生じた残渣(残りかす)を副原料とすることもできる。

MUSCAシステムは「バイオマス発電とのコラボレーション」という発展性もある事業となっており、私たちの事業優位性の根拠となっています。

「トリプルインカム」を実現するビジネスモデル

次に、ビジネスモデルについてご説明します。

仕入れた生ゴミや畜産排泄物を大型プラントへ取り込み、先ほどのイエバエによる処理を行います。

その工程で生成された幼虫と幼虫排泄物を、飼料会社、肥料会社へそれぞれ販売することで利益を得ます。

MUSCAシステムの原料である生ゴミや畜産排泄物の仕入れに際しては、廃棄物受入れ手数料を得ることが可能です。

畜産排泄物は通常、廃棄元が廃棄コストを負担しますので、受入れ側である我々に利益が発生するという仕組みです。

つまり、一般的にコストセンターである仕入れ部分がプロフィットセンターになりうる、というのが私どものモデルです。

つまり「廃棄物受け入れ手数料」「飼料会社への販売利益」「肥料会社への販売利益」という、“トリプルインカム”を実現する構造となっています。

プラント1ユニットの処理量を1日100トンと仮定すると、1ユニットあたり年間1億円以上の利益を得られると考えています。

飼料生産効率は競合比3.6倍の圧倒的優位性をもつ

次に、マーケットについてご説明します。

畜産排泄物は日本国内で年間8,000万トン以上発生しています。

これを全てイエバエのプラントに転換できると仮定すると、日本国内で3,000ユニット以上、全世界では20万ユニット以上のポテンシャルがあると考えています。

私たちは「昆虫テクノロジー企業」と呼ばれています。「ウェイスト・マネジメント(Waste Management:廃棄物管理)企業」というカテゴリーでも括られます。

この領域は、上記のスライドが示すように世界でも相当な資金調達額があるカテゴリーです。

そうした競合に対する優位性ですが、一番多く資金調達をしているAgriProtein社と比較すると、私たちの飼料生産効率はその3.64倍になります。

つまり、私たちと同じ工場のポテンシャルを得るためには、彼らは3.64倍の工場規模と資金が必要になるということです。

この点において、MUSCAシステムは圧倒的なポテンシャルがあると考えています。

資金調達に関しても、大型資金調達をしている競合と戦える規模になるべく頑張っているのが現状です。

このように、技術優位性については大変自信を持っています。

地球の健康を守りながら、社会問題を解決していく

ここまで事業内容をお話しさせていただきました。

ここでは私個人の話と、私どものビジョンを紹介させていただきます。

私には子どもが2人おります。子ども達が80歳になったとき、「この事業が面白いのか」「社会に役立っているのか」という軸で、この事業への参画を決めました。

我が社はまさにSDGs (※) の申し子だと言わんばかりの企業です。

17項目中14項目が該当しています。個人的には、間接的なものも含めると全ての項目に当てはまっていると信じています。

▶︎編集注:SDGs (Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標) とは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標のこと。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成されている。(外務省「JAPAN SDGs Action Platform」より)

「SDGsの申し子・ムスカ」と覚えていただけると嬉しいです。

私どもは「Flies save the Earth」を掲げ、地球の健康を守りながら、今まで見て見ぬ振りをしてきた私たち人類の社会問題を解決していくビジョンを持って事業を作っています。

地球と世界の健康を守っていきたいと思っています。

ご清聴、ありがとうございました。

(終)

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/三木 茉莉子/尾形 佳靖/戸田 秀成/chiholic

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