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Shiftallのサブスク冷蔵庫「DrinkShift」は、IoT時代の新たな販売・流通プラットフォームになる!(ICC FUKUOKA 2019)【文字起こし版】

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ICCサミット FUKUOKA 2019 スタートアップ・カタパルトに登壇した、「Shiftall」岩佐琢磨さんのプレゼンテーション動画『Shiftallのサブスク冷蔵庫「DrinkShift」は、IoT時代の新たな販売・流通プラットフォームになる!』の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うためのエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット KYOTO 2019は2019年9月2日〜5日 京都での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2019 プレミアム・スポンサーのラクスル様、プラチナ・スポンサーのIBM BlueHub様にサポート頂きました。


2019年2月19日〜21日開催
ICCサミット FUKUOKA 2019
Session 1B
STARTUP CATAPULT
スタートアップの登竜門
Supported by ラクスル & IBM BlueHub

(プレゼンター)
岩佐 琢磨
株式会社Shiftall
代表取締役CEO
公式HPSTARTUP DBLinkedinページ

1978年生まれ、立命館大学大学院理工学研究科修了。2003年からパナソニックにてネット接続型家電の商品企画に従事。2008年より、ネットワーク接続型家電の開発・販売を行なう株式会社Cerevoを立ち上げ、20種を超える自社開発IoT製品を世界70の国と地域に届けた。2018年4月、新たにハードウェアを開発・製造・販売する株式会社Shiftallを設立し、代表取締役CEOに就任。くらしの統合プラットフォーム「HomeX」、集中力を高めるウェアラブル端末「WEAR SPACE」などパナソニックの新規事業に協力。2019年1月に自社の独自ブランドとして、残量の自動計測機能を備えた専用冷蔵庫によるクラフトビールの自動補充サービス「DrinkShift」を発表、2019年内にサービス開始予定。

「ICC FUKUOKA 2019 スタートアップ・カタパルト」の配信済み記事一覧


岩佐 琢磨氏 株式会社Shiftall代表の岩佐 琢磨です。

最初に、Shiftallという会社の紹介を簡単にしたいと思います。

私はもともとパナソニックに在籍していました。

2008年に「Cerevo(セレボ)」というIoTの会社を創業しました。今でこそ「IoT」という言葉が一般的ですが、当時は「ネット家電」と呼ばれていた時代でした。

そして2018年、Cerevoからの分離・独立という形で、約1/3くらいの人員を率いて子会社化しました。それが「Shiftall(シフトール)」です。

その子会社を何の因果か、元いたパナソニックに売却するという若干ドラスティックなことを行いました。

Shiftallはパナソニックのグループ会社として、オープンイノベーションやパナソニックグループの中では簡単にはできないような、新しい取り組みをやっていく部隊として動いています。

事業としては、パナソニックグループとの共同事業と、独自でやっている事業の2つの軸をもっています。

パナソニックとの共同事業としては、昨年「WEAR SPACE」という集中空間をつくるためのガジェットをクラウドファンディングで開発しました。

またパナソニックが手がけている、新しい住空間をつくる「HomeX」のハードウェアサイドの開発は、すべて我々Shiftallが行っています。

「ビール」にまつわる、こんな経験ありませんか?

さて、本日はパナソニックの紹介をしにきたわけではなく、今年1月に発表したShiftallとしての第一弾となる自社ブランドサービスを紹介しにきました。

皆さん、ビールはお好きでしょうか?

好きな方、恥ずかしがらずに手を挙げてください。

そんなビール好きの皆さん、ご自宅でこんな体験はないでしょうか。

「あー、ビール飲み終わったな、もう1本飲もう」と思って冷蔵庫を開けると……

「あー、ビールがない!」

「もう1本あったはずなのに」

「買い忘れてた」

先ほど手を挙げてくださった方と同じくらいの方が、こうした経験をお持ちかと思います。

IoT冷蔵庫による新しいビール体験サービス「DrinkShift」とは

そんな皆さんのためにつくったサービスが「DrinkShift」です。

DrinkShiftは、インターネットにつながる“IoT冷蔵庫”とセットになって提供される、新しいビール体験のサービスです。

DrinkShiftでは、我々が提供するアプリ上で、好きなビールの組み合わせを選び、自分だけのビールのパッケージをつくることができます。

例えばA社のビールを2本、B社のビールを3本、C社のビールを5本というように、10~12本程度のパッケージをつくることができます。

そのパッケージをつくって「契約する」としますと、この美しい冷蔵庫がご自宅に届きます。

13本のパッケージの入った冷蔵庫から1本飲むと、当たり前ですが庫内の在庫は12本になります。

また翌日もう1本飲むと庫内の在庫は11本になります。

毎日飲んでいくと、数日後、当然のことながらビールは無くなります。

しかしDrinkShiftでは、庫内の在庫が3本になってしまったとき、「この人は毎日1本くらい飲む人だ」というデータから、2日後に在庫切れになることを判断します。

そして、Shiftallの物流倉庫から事前に選んでおいたビールのパッケージが自動でご自宅に届きます。

これが、我々の新しいサービスおよびIoTデバイスです。

100種類以上のクラフトビールを1本単位で組み合わせ可能

皆さんはもう二度と、ご自宅の冷蔵庫からビールが切れるという体験、冒頭の「あー、ビールがない!」という体験をしなくてもよくなります。

もしかすると、「ビールはコンビニですぐに買えるので、こんなサービス意味がない」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

「コンビニまで走ればいいじゃないか」と。

実はDrinkShiftでは、コンビニでは簡単に買えないようなクラフトビールに特化して提供しています。

サービス開始時点で、100種類以上のクラフトビールを、1本単位から組み合わせてパッケージをつくり、ご購入いただくことができるようになっています。

IoT冷蔵庫は“リアルな消費状況”を測定するデバイス

本日ご来場されている方の中には、ウェブやアプリサービスの会社の方も多いかと思います。

皆さんが日々頭を悩ませていることは、「ウェブやアプリだけでは、リアルな世界の状況の把握が難しい」ということだと思います。

つまりお客さんのご自宅で一体今何が起こっているのか、例えば今日パーティーをしていてビールが3本消費されたとか、忙しかったから1本も飲まなかったといったリアルな世界の状況を把握するのは非常に難しいことです。

ビールを平均して1日に1本ずつ飲む人もいれば、1日に4本飲む人もいます。

この「1日に1本」というのもそんなに簡単な話ではありません。

夏と冬で飲む本数は変わるでしょうし、あるいは休日だけ飲むという方、平日だけ飲むという方もいらっしゃいます。

各家庭のリアルタイムなビールの消費状況をいかに把握するのか。

そのために、この専用デバイスである冷蔵庫が必要になってくるのです。

またDrinkShiftの冷蔵庫はおしゃれなデザインですので、リビングに置くことができます。

テレビを見ながら、映画を見ながら、あるいは本を読みながら、ちょっと1本飲みたいなと思ったときに、キッチンに行かずにリビングルームのソファから立ち上がって、おしゃれな冷蔵庫からビールを取り出せる、そんな体験を提供します。

自社で倉庫を持ち、消費データに基づく高度な在庫制御で利益を得る

我々はこうして、消費行動をより促進して、結果的にたくさんのビールを飲んでいただきたくさんの売り上げを上げていく、そんなビジネスモデルを考えています。

仕組み自体は非常に単純です。

冷蔵庫が残数と消費ペースの情報を常にサーバーサイドに告知して、自社で開発した倉庫の自動マネジメントシステムが、自動的にクラウド経由で発送の指示を出します。それだけです。

非常にシンプルですが、これが提供できるのも、ハードウェアをつくってお客様のご自宅に届けることができるという、我々IoTマニファクチャラーがいるからです。

ブルワリーさんとは直接の契約を予定しており、すでに多数のブルワリーさんと話が進んでいます。

あえて自社でビールの在庫を持つ、これがポイントです。

それは誰かに委託すればいいのでは? と思われるかもしれませんが、我々はIoT冷蔵庫でデマンドサイドを予測することができます。

もちろん在庫はリスクですが、リスクを取れば高い利益を得ることができます。

クラフトビールの仕入価格は定価よりも少し安いわけですので、その部分で我々は利益を得ていく、というビジネスモデルを考えています。

新しい「Shift」を生み出すプラットフォームへ

最後に「なるほど、DrinkShiftはビールのサービスなんだね」と思われた方、違います。

スタートはビールですが、DrinkShiftは「お客様のご自宅に定期的にものを届けて消費していただく」という新しい販売チャネルを創出するためのプラットフォームです。

ネーミングを「BeerShift」などとしなかった背景はここにあります。

今日私は、「DrinkShift」だけでなく「◯◯Shift」として新しいものを一緒につくってゆくビジネスパートナーの皆さんを募集しにきました。

ぜひ一緒にやりたい!「IoT×販売」いいね!という方はぜひご協力ください。

ありがとうございました!

(終)

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/花本 夏貴/尾形 佳靖/戸田 秀成/小林 弘美

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