【NEW】ICC サミット KYOTO 2024 開催情報詳しくはこちら

“ロゴ制作は15秒” 人間の1,200倍の生産性を誇るデザインAI「AIR Design」(ICC KYOTO 2019)【文字起こし版】

平日 毎朝7時に公式LINE@で新着記事を配信しています。友達申請はこちらから!
ICCの動画コンテンツも充実! Youtubeチャネルの登録はこちらから!

ICCサミット KYOTO 2019 スタートアップ・カタパルト 準優勝(同率)に輝いた、ガラパゴス 中平 健太さんのプレゼンテーション動画【“ロゴ制作は15秒” 人間の1,200倍の生産性を誇るデザインAI「AIR Design」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2020は、2020年2月17日〜20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット KYOTO 2019 プレミアム・スポンサーのラクスル様、プラチナ・スポンサーの日本アイ・ビー・エム様にサポート頂きました。


【登壇者情報】
2019年9月3日〜5日開催
ICCサミット KYOTO 2019
Session 1A
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門
Supported by ラクスル & 日本アイ・ビー・エム

(プレゼンター)
中平 健太
株式会社ガラパゴス
代表取締役社長
公式HP | STARTUP DB | LinkedIn

1981年生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、新卒でインクスに入社。2009年にガラパゴスを創業。「デザインを空気のように当たり前に、AIを使って」をビジョンにデザイナーのAI「AIR Design」の開発、運営を行う。

「ICC KYOTO 2019 スタートアップ・カタパルト」の配信済み記事一覧


中平 健太 氏 おはようございます。株式会社ガラパゴスの中平(なかひら)です。

「AIで、デザインを空気のようにカンタンに。」

本日は、弊社が提供するマーケティングクリエイティブ提供サービス「AIR Design」をご紹介させていただきます。

低報酬に人口減…構造改革が求められるデザイン業界

私は、デザインの会社を経営してきて10年になります。

デザインの業界は今、非常に大変です。

何が大変かというと、デザイナーの給料が非常に安いのです。

グラフの、赤いバーをご覧ください。デザイナーの平均年収は、40代で388万円。

水色のバーで示したエンジニアの平均年収と比べても、少し寂しい数字です。

さらに、デザイナー人口は現在どんどん減っています。

デザイン業界は、その構造を根本的に変えないとどんどん疲弊していく。

そんな負のスパイラルに陥っているのです。

デザイナーは、アナログ作業に時間を“搾取”されている

それはなぜでしょうか?

デザイナーは、付加価値の低い手作業ばかりに時間を取られているからです。

例えば、デザイナーに「ロゴを作ってください」と依頼すると、まずはアイデアを募るためにGoogle検索し、設計を手書きし、そしてAdobeのソフトウェアを使ってデータ化します。

これらのすべてが「手作業」です。ロゴを1つ作るだけで、5時間もの時間がかかってしまいます。

このように、デザイン業界は標準化や自動化が全く行われいない、非常にアナログな世界なのです。

デザイン・プロセスをAI化、桁違いの生産性を実現

このようなアナログな世界に対して、私たちはこう言いたいのです。

デザインはサイエンスであると。

何を根拠にそんなことを言っているのでしょうか。

私たちは、デザイナーの頭の中の思考プロセスを可視化・標準化し、AI化することに成功したのです。

その結果、従来5時間かかっていたロゴ制作を、従来の1,200倍の速さ、15秒で実現できるようになりました。

大事なことなので強調します。「1,200倍」の速さです。

金額に換算すると、1万円だったものがたったの8円です。

文字通り、桁が違います。

わずか15秒、「AIR Design」によるロゴ制作の実演

私たちは実際に、クラウドソーシングにおけるロゴ制作のコンペで、この技術を実運用し始めています。

デモ動画をご覧ください。

世界中のクラウドソーシングのロゴ情報からAIが自動でロゴの設計をし(INPUT:発注の概要情報のテキスト・パラメーター情報、OUTPUT:制作された画像データ、評価データ:どのロゴが売れているか・誰のロゴが売れているか)、フォントや色情報をレコメンドしてくれます。

モチーフの形状も、過去400万個の事例からレコメンドしてくれます。

これらをインプット情報にすることで、AIが一気に自動で数千パターンを描画をしてくれます。

最後は、人間のセンスで選びます。

また、イメージのための名刺のモックアップや、看板のモックアップも自動で作ってくれます。

今、皆さまが目にしている10個のロゴすべてを、AIが15秒でオリジナルに作っています。

これが、私たちのAIR Designという技術です。

「成約率は2.5倍」人間の品質を超える高いデザイン性

ただ速く作るだけでは意味がありません。

私たちはすでに、クラウドソーシングのロゴ制作コンぺで、人間が作ったデザインに勝ち始めています。

「たまたまだ」とお思いのお客さま、ご安心ください。

この技術はすでに人間の品質を超え、約2.5倍の成約率を誇っています。

私たちは現在、月に2万個のロゴを作っています。

625人分の生産量に相当する作業ですが、これをたった5人のアルバイトで運用しています。

つまり、私たちは「デザイン業界における産業革命」を起こしているのです。

デザインという営みは、この100年間、バウハウス(1919年設立のドイツ国立総合造形学校)の誕生から全く進化していません。

私たちはプロセステクノロジー、AIのディープラーニング、そして独自のリバースデザインという技術を使い、デザインをAI化するモデルを100年越しに発明したのです。

しかもこの技術は、ロゴに留まらずすべてのデザインに活用できます。

マーケティング領域を足がかりに、世界30兆円市場へ

私たちの技術の適用先の市場は、世界で30兆円のデザインマーケットです。

しかも、これらの全てが人件費と言っても過言ではありません。

私たちは、まずはロゴ制作でデザイン革命を証明しました。

そこで今、次に規模が大きく、難易度が高いマーケティングデザインの領域に参入しています。

マーケティングのサービスは、セールスフォース、ハブスポット、マルケトとたくさんありますが、「デザイン制作」の部分だけ、ぽっかりと空いています。

ここに私たちは、マーケティングオートメーションならぬ、マーケティング“デザイン”オートメーションのサービス、LP(ランディング・ページ)を量産する「AIR Design for LP」を2019の7月にリリースしました。

AIR Designなら、LP制作もわずか数十秒で完了

それでは、AIR Design for LPのデモ動画をご覧ください。

LPをつくる上で必要な構成案、ワイヤーフレームをAIが作ります。

オーダー情報をインプットすると、まずはAIがデザインパターンをレコメンドしてくれます。

デザインパターンを選択し、デザインの適用が始まります。

ワイヤーフレームに沿って、AIがラフデザインを自動で描画してくれます。

LPのA/Bテストの場合、“Bパターン”のデザインも必要です。

これも、AIが数十秒でラフデザインを作ってくれます。

これが、私たちのAIR Design for LPです。

デザインのプロセスを熟知している私たちだからこそ、できる技術です。

最後は人間の手を少し加え、実際に出来上がったものがこちらです。

東証一部の人材系の企業であったり、大手D2C化粧品メーカー、物流サービスのベンチャー企業など、様々な業種のお客さまにご利用いただいています。

また、金融・保険、D2C、求人といった様々な領域の会社さまからも、多くのリードが殺到しています。

その結果、私たちはSaaSの積み上げモデルで前月比276%の成長を遂げました。

リリース開始直後から、すでにMRR(月間経常収益)は300万円を達成しています。

この勢いで、2021年にこの事業単体でMRR 1億円を目指します。

世界で戦えるAI技術とプロフェッショナルチーム

マーケティングのデザインが落ち着いたら、次はアジア、世界のマーケットを目指します。

本当にアジアのマーケットに進出できるのか?

できるのです。

なぜならば、すでに私たちは、ロゴ制作において世界で勝っているからです。

ここで実感することは、「デザインは非言語なので、世界でも戦える」ということです。

私たちは、世界で戦えるデザインAI技術を持っています。

ガラパゴスは、10年前にプロセステクノロジーのプロフェッショナルによって創業されました。

私たちは、「100年のデザインの謎」を解き明かしました。

そこに、本気でグローバルで勝ちたいと願うプロフェッショナルが加わりました。

これまでに、スタンフォード大学、UBS、日産、大手広告代理店で活躍した執行役員と、優秀なAIエンジニアがチームに加わっています。

今はまだ売上3億円レベルの小さな会社ですが、2023年には100億円の売上を目指して成長していきます。

デザイナーの創造力を、アナログな旧体質から解放する

最後に、AIR Designで実現したい世界を紹介します。

それは、デザイナーが手作業から解放され、より創造的な仕事に時間が使える世界です。

日本は世界でも有数のデザイン立国です。

この日本からAIR Designを世界に届け、デザイン業界の産業革命を起こしていきたいと思います。

「AIで、デザインを空気のようにカンタンに。」

ご清聴、ありがとうございました。

(終)

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

平日 毎朝7時に公式LINE@で新着記事を配信しています。友達申請はこちらから!
ICCの動画コンテンツも充実! ICCのYoutubeチャネルの登録はこちらから!

編集チーム:小林 雅/花本 夏貴/尾形 佳靖/戸田 秀成/小林 弘美

更新情報はFacebookページのフォローをお願い致します。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!