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ICCサミット FUKUOKA 2020 スタートアップ・カタパルトに登壇いただいた、Sportip 髙久 侑也さんのプレゼンテーション動画【一人に“ひとつ”のコーチを。フィットネス×AIの筑波大学発ベンチャー「Sportip」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2020は、2020年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。
本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2020 プレミアム・スポンサーのラクスル様、プラチナ・スポンサーの日本アイ・ビー・エム様にサポート頂きました。
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【登壇者情報】
2020年2月18〜20日開催
ICCサミット FUKUOKA 2020
Session 1B
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門
Supported by ラクスル & 日本アイ・ビー・エム
(プレゼンター)
髙久 侑也
株式会社Sportip
代表取締役CEO
公式HP | STARTUP DB
2014年筑波大学体育専門学群入学。フィットネス等のスポーツマネジメントの研究やカンボジアでのパラスポーツ普及活動などスポーツ・ヘルスケアの学問を幅広く学ぶ。2018年に同大学を卒業後、一橋大学経営管理研究科に進学する。現在修士2年。同年、自身が指導者の指導により病が悪化し野球を続けられなかった原体験から、筑波大学発ベンチャーとして株式会社Sportipを創業。一人に“ひとつ”のコーチを提供することをミッションに、現在、指導者向けオンライン指導ツール『SportipアシスタントAI』の開発を行う。
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▶「ICC FUKUOKA 2020 スタートアップ・カタパルト」の配信済み記事一覧
髙久 侑也さん Sportip(スポーティップ)の髙久と申します。よろしくお願いいたします。
我々は一人に“ひとつ”のコーチを提供する、AI × 動作指導の筑波大学発テックベンチャーです。
突然ですが、皆さんの中に「フィットネスクラブに通っている方」はどのくらいいらっしゃいますか?
大衆フィットネスクラブに通っている方は、正しいフォームでできているか、怪我をしないかなど不安に思われることはないでしょうか。
また、パーソナルトレーニングジムに通っている方は、若いトレーナーの指導に不安を感じたことはないでしょうか。
AIによる分析と推薦が、トレーニングの不安を解決
そんな課題を解決するのが「Sportip」です。
我々のテクノロジーを用いることで、スマートフォン、iPad、あるいは監視カメラで皆さんのトレーニングを撮影するだけで、そうした不安や問題を解決することができます。
こちらのデモ動画をご覧ください。
筑波大学の膨大な学習データを使い、個人に合わせた身体計測とフィードバックを可能にします。
骨格や身体のサイズを瞬時に計測し、AIがフォームやトレーニングメニューを自動で推薦します。
もちろん、これらはフィットネスクラブのトレーナーにもご活用いただけます。
例えば、誰がどんなトレーニングをしたか、身体のズレはどうか、パワーはどうかなどがチェックでき、シャフトの動きなどの細かいデータも取得可能です。
一方で、トレーニングを受ける側も、どんなトレーニングをしたか、どんな筋肉を使ったかが自動記録されるので、それらを自己管理に生かすことができます。
フィットネスクラブの顧客体験・業績の向上に貢献
フィットネスクラブには、3つの課題があります。
まず、トレーナーをなかなか採用できないことに加え、育成コストが高いことです。
加えてトレーナーの離職率も高く、それによって顧客の解約率が高いという現状があります。
また、アナログな世界で、様々なデータが一元化されていないのも課題です。
それらを解決するのが、Sportipです。
まず、アルバイトトレーナーでも指導可能なダッシュボードの提供をします。
そうすることで、トレーニングのビフォーアフターが分かりやすくなり、コンバージョンレート、さらには指導単価のアップにつながったという実績があります。
さらに、指導履歴とお客様のデータが手書きではなく自動で記録されます。
こうした体験の向上によってお客様の満足度を上げ、フィットネスクラブの売上向上とコスト削減につなげるのです。
BtoCにも拡大、将来はAIによる無人パーソナルジムも
Sportipのビジネスモデルは、フィットネスクラブへアプリとiPadを提供し、トレーニングユーザー数に応じて月額課金するというものです。
現在の平均課金額は、約30,000円です。
ここで、実際のトレーニングの様子をご覧ください。
スマートフォンやiPadで撮影するだけで自動でフィードバックが返ってきます。
この方は全くトレーニングをしたことがなかったのですが、撮影後、数字やビジュアルを共通言語として説明することで、できなかった動作とその改善ポイントがすぐに理解することができました。
Sportipを使うことで、これまで客観的に捉えられなかったことも理解しやすくなり、効率的にトレーニングを行うことができます。
現在のターゲットは個人経営をしているジムですが、私たちは国内ほぼ全てのフィットネスクラブと接点を持っているので、今後1年で大手のパーソナルトレーニングジムにも広げていく予定です。
さらに、BtoBだけではなくBtoC市場へも進出します。
直近では、AIトレーナーを導入した、無人パーソナルトレーニングジムを提供していきたいと考えています。
指導の全てがAIによるものですが、ゲーミフィケーション(※)要素を取り入れたトレーニングジムや、人が介在するコミュニティ型の店舗もつくっていきます。
▶編集注:ゲーミフィケーションとは、ゲームデザイン要素やゲームの原則をゲーム以外の物事に応用すること。(Wikipediaより)
「個別化」を可能にする独自AI技術と膨大なデータ基盤
我々の強みは、独自開発したAI技術です。
スマートフォン一つあれば、リアルタイムで、あらゆる動作を三次元で撮影することができます。
47点の解析を可能にしており、単眼カメラで3D解析できる技術も持っています。
これらは筑波大学との共同開発によるもので、独自の学習データを月に数百万件程度得ています。
さらに、データからの高精度な解析に対し、どのようなフィードバックを返すのが適切かについて、筑波大学の各研究室と連携して研究を重ねています。
こうした努力により、個人に合わせた最適なトレーニングメニューやフォームを提案する技術を実現しているのです。
リハビリ業界にも展開、病院経営の効率化を目指す
我々の技術は、リハビリ業界に展開することも可能です。
現在は、分度器などを使いアナログに行われているリハビリですが、Sportipなら自動で患者さんの状態を検知しメニューを提案することができます。
セルフリハビリも可能になり、病院の売上向上とコスト削減にもつながります。
一人に“ひとつ”のコーチで、全ての領域に適切な指導を
我々は、優秀なエンジニアやトレーナーと共に事業を展開しています。
最後に、私がなぜこの会社を立ち上げたのかをお話ししたいと思います。
私はもともと、12年間にわたって野球をしていました。
スポーツの指導は、多くの指標を参考に的確に行われなければなりませんが、現場では、指導者の経験や勘に頼るところが多いのも事実です。
それが、怪我をする原因にもなっています。
私自身も、先天的な身体の歪みがあり、その事実を無視した指導を受けたことで野球を続けられなくなってしまいました。
そこで、個人の身体や目的に合わせた指導を届けたいと思い、Sportipを立ち上げたのです。
私たちは「一人に“ひとつ”のコーチを」をミッションに、すべての人が可能性を最大化できる指導を届けたいと思っています。
ありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/フローゼ 祥子/大塚 幸/戸田 秀成
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