「山西牧場」は、こだわり抜いた旨さを伝える直販・商品開発で豚肉の可能性を追求する(ICC FUKUOKA 2021) | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

「山西牧場」は、こだわり抜いた旨さを伝える直販・商品開発で豚肉の可能性を追求する(ICC FUKUOKA 2021)

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ICC FUKUOKA 2021 CRAFTEDカタパルトに登壇いただいた、山西牧場 倉持 信宏さんのプレゼンテーション動画【「山西牧場」は、こだわり抜いた旨さを伝える直販・商品開発で豚肉の可能性を追求する】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2021は、2021年9月6日〜9月9日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションは、ICC FUKUOKA 2021 オフィシャル・パートナーのMakuake様にサポート頂きました。

【速報】「軽い、薄い、暖かい」植物素材で、サステナブルな衣類をつくるKAPOK JAPANが CRAFTED カタパルト優勝!(ICCサミット FUKUOKA 2021)


【登壇者情報】
2021年2月15〜18日開催
ICC FUKUOKA 2021
Session 10A
CRAFTEDカタパルト
豊かなライフスタイルの実現に向けて
Supported by Makuake

倉持 信宏
株式会社 山西牧場
代表取締役

1990年生まれ。明治大学農学部卒。家業の三代目として有限会社山西牧場に入社。農場勤務し、一年間スペインに留学。帰国後屠畜場、ハム工場での研修を経て自社生産豚肉の販売事業・OEMでの加工品製作に着手。2018年に自主制作での自社サイトおよびウェブショップを製作しwebでの販売を開始。2019年、自社サイト製作、リブランドを目的としたクラウドファンディングを実施。株式会社山西牧場に変更し代表取締役就任。2020年3月に農場直送ブランド「三右衛門/3 é mon」を立ち上げる。


「飲める脂」と称される豚肉

倉持 信宏さん はじめまして。山西牧場の倉持 信宏と申します。

皆さん、突然ですがこちらをご覧ください。これは我々が生産し、販売している豚肉です。

この豚肉には自然と名付けられた代名詞があります。

それが「飲める脂」です。

お客様にご愛顧いただく中で、生まれ、広がった言葉です。

今回お話しするのは、我々がこだわった生産品や商品への想い、そして「偏愛」を、リアルだけではなく、ソーシャルネットワークの力と合わせて、お客様の「欲しい」という思いとつなげて実現してきた、これからの時代に向けた、我々のものづくりの取り組みです。

我々は茨城県の南西にある坂東市という土地で養豚を営んでおり、私で3代目になります。

餌が脂を作り、肉の旨さは脂で決まる

約7,000頭の豚を飼育しており、生産へのこだわりは先代から続く言葉が柱になっています。

それは、「餌が脂を作り、肉の旨さは脂で決まる」という言葉です。

1kgほどで生まれた豚は、出荷までたった180日、半年で115kgまで成長します。

その過程で食べたものが体を作り、食べたものが脂に現れると考えています。

何よりもおいしいことに注力し、餌にこだわり、脂を作り上げてきました。

肝となるのは、自社指定配合の餌、そしてその餌をミキサーで水に溶いて与える給餌方法「リキッドフィーディングシステム」です。

とにかくコストがかかりますが、そこを守り抜いてきました。

定期的な脂肪酸の測定から餌の配合を調整して、究極のスタンダードな豚肉を目指しています。

流通の中で消えてしまうこだわり

しかしそのこだわりが伝わるまでに、「流通の壁」があります。

おそらく量販店などで、「○○農場産」という表示を見て購入されたことはなかなかないと思います。

毎日集荷され、多くの量が動く流通において、我々のような生産規模では、国産、県産などが精一杯で、農場単位で選ばれることは難しいのです。

コストをかけ、餌にこだわって美味しい豚肉を作っても、届くまでのリレーの中でそれは消えてしまいます。

私自身、幼い頃からずっと食べてきた、父の作るどこよりも美味しいと信じる豚肉が、食べる人に知られず、そして伝わらないことには我慢ならない思いがありました。

「取り寄せても食べたい」豚肉への挑戦

そこで「農場ブランドを作り上げ、直販し、自分たちで伝え、届けよう」と思いました。

たくさんの豚肉が売られている中で、「わざわざ取り寄せても食べたい」と思われるような、選ばれる豚肉への挑戦を始めました。

まずは「我々が出荷したその先を知らねば」と思い、屠場に研修に、そして市場に通い、加工の工場でも学びました。

そこでさまざまな職人さんたちと出会い、つながる中で、自分たちの豚肉により一層の可能性を感じました。

保存食としてではなく、臭味や硬さをやわらげるためでもなく、素材の持つ旨味や味をより美味しくするための加工があります。

素材ありきだからこそ、美味しいもの、美味しい形で届けたいと思っています。

そんな出会いから生まれたものを1つご紹介します。

良い素材×良い製法で生まれた乾塩ベーコン

我々の乾塩ベーコンという商品です。

そもそも一般的なベーコンとは何が違うのでしょうか。

「乾塩」という名前は「乾塩法」という昔ながらの製法によるものです。

一般的なベーコンは調味液を注射して味付けを行うのに対し、乾塩法ではベーコンに手で直接塩をすり込んで作られています。

手間、収量、時間、どれをとっても現代的な製法にはかなわないものの、水分が抜け旨味が凝縮されていく「乾塩法」のベーコンは風味や薫りが抜群で、他の何物にも代えがたい魅力を感じました。

良い素材と良い製法を掛け合わせた、この「乾塩ベーコン」と一般的なベーコン、ぜひ食べ比べて、その違いを知っていただけたらと思います。

SNSを通じてお客様の「欲しい」ものを学ぶ

こうした商品をもとに実際に人に会い、イベントを開き、知っていただく活動の傍ら、商品のこだわりや魅力もさらに知ってもらうべく、SNSでの発信にも取り組みました。

そこでいただく声を拾いながら対話し、お客様の「欲しい」とは何かを学ばせていただきました。

少しずつ認知が広がりながら、購入や応援してくださる方が増えていくのをきっかけに、クラウドファンディングに挑み、支援をもとに農場ブランドを立ち上げました。

「26代目」豚屋の挑戦!農場直送ブランド「三右衛門」で豚革命を起こしたい!(CAMPFIRE)

26代続く名前「三右衛門」をブランド名に、新たな挑戦

この三右衛門3 é mon)という名は、26代続く私の家系で受け継がれてきた名前です。

これまで先代が作ってきた精肉には漢字で「三右衛門」、そして豚を通して私たちが手がける製品に「クラフトポーク」という名前を使っています。

クラフトポークという言葉に基づき、こだわり抜いたもの、突き抜けたものを作りたい。

そういった「純粋な狂気」といえる、強い想いがあってこそ生まれた製品があります。

それが、レトルトカレーの「三右衛門カレー」です。

塊肉愛の最高傑作はレトルトカレーの概念を覆してしまった(note)

動画をご覧ください。

肩ロースというメインの部位を一つひとつ手切りで磨き、スプーンで切れるほど柔らかな150gの肉塊を、そのままレトルトカレーにしました。

端材を使うのではなく、肉本来の旨さを十分に感じられる、お腹いっぱい満たされる、そしてさっぱりと美味しく食べきれる、まさに肉のためのカレーを作りました。

公開後たくさんの反応や評価をいただくことができました。

「作りたい」と「欲しい」がものづくりを加速

作りたいという想いは、同時に受け手の「欲しい」という想いが重なることで、次のものづくりへの道がつながり、加速していったと思います。

他にもさまざまな商品を時期や季節に合わせて作っています。

今、審査員の皆様に召し上がっていただいているポークジャーキーもその中の一つです。

今ではお客様から、このようなお声をいただく中で、日常の中で少しでも特別な豚として愛していただけるようにと思います。

生産者だからこそ、豚の可能性を広げていく

選ばれる「豚肉」にという想いは、選ばれる「豚」にと変わり、豚は肉にとどまらず、さまざまな可能性を感じることばかりです。

生産者という立場だからこそ、その可能性を広げていく取り組みをしていきます。

我々の取り組みは、大きな社会課題の解決には直結しないかもしれません。

ただ、人に愛される豊かなものづくりに励みたい、挑みたい、作りたい、伝えたい、届けたい。

また一方で、お客様にとって特別な商品となり、豊かさや幸せを感じていただきたい。

信頼や期待に応えたい。

そういった熱も、「CRAFTED」という言葉につながるのではないかと考えています。

自分たちの豚だからこそ、価値を生みたい。

信頼され選ばれる豚であってほしい。

そう思いながら、作り、伝え、届けることに取り組んでいきたいと思います。

そんな私は多くの方から、親しみを込めて「豚野郎」と呼ばれています。

ご清聴ありがとうございました。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/星野 由香里/浅郷 浩子/戸田 秀成/小林 弘美

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