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「モバイル動画メディア/広告はどのように進化するのか?」【F17-10C】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!11回シリーズ(その9)は、動画×ECによるVコマース(ビデオコマース)市場の可能性について議論しました。次なる市場への熱き議論です。是非御覧ください。
ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております。
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高松 Candee社もそうだと思いますし、我々もそうですが、制作というのは本当に大変なことですよね。
最終的にどのようにマネタイズしていこうとしているのか皆さんにお聞きしたいのですが、広告でずっと食べ続けていくというのは、非常に難しいことだと思うんですよね。
新井 まあ、時間がかかりますよね。
高松 営業部隊も持たなければならないですし。
最後これだ、というようなものが何かあるのでしょうか。
新井 極めて期待外れな答えを述べれば、あまり考えていないですね。
ただ10年後、20年後を見越した時に、インターネットやスマートフォンというデバイスを用いて映像を見る人口が増え続けるというのは、絶対的な事実だと思っています。
その中で、圧倒的にコンテンツなり、ユーザー接点なりを持っている会社が、いろいろなビジネスモデルを展開していくだろうことも事実だと思っています。
それが可能な状態をまず作り上げておけば、どうにかなるかなと思っています。
とはいえ、広告とか、ユーザー課金というのはやっていかねばならないとも思っています。
新井 後はもしかしたら、まだ思い付いていないビジネスモデル、広告、ユーザー課金なども含めて、新しい手法を創り出していけるかもしれません。
ただ何よりも、まずは作れる人やユーザーを集めてこないと、そのようなことをチャレンジすることすら叶わないので、今はトライ&エラーしているという感じですね。
Videoコマース(Vコマース)市場の可能性
坂本 V(動画)コマースは来ますか?
新井 Vコマースは、私にとってテーマがあまりに「ホット」過ぎて答えにくいのですが(笑)、来ると思うし、来させたいなと思っていますね。
坂本 ビデオからのコマースですね。
新井 そうです。
先ほどの質問に答えていませんでしたが、差別化ポイントについて述べれば、よくある話だと思いますが、「新しいチャレンジをしましょうよ」と言っている本人が制作受託者だというケースが多いと思っています。
要するに、自分がリスクを取っていないのに、相手にリスクを取らせるのは違うかなと感じています。
ですので、我々が差別化のためにやってきたことは、とりあえず自腹で動画のポートフォリオを作りまくるということです。
まずは自分たちのリスクでいろいろなコンテンツの型というか、フォーマットの発明をたくさんしてみて、「こういうことをやったらこうだった、こういうことをやったらこうだった、ですからあなたとはこういうことをやりたいです」、という話を展開していかないと、信用してもらえないのではないでしょうか。
「これおもしろくないですか?」と提案しながら自らがリスクを取っていない、というようなケースが結構あると思うので、我々は先にリスクテイクをしたうえで、ポートフォリオを開示することを差別化のポイントにしていますね。
高松 少し経営的な話をしていいでしょうか?
この中に、Eコマースをやられた経験のある方はいらっしゃいますか?
坂本 私は楽天にいました!
高松 Eコマースの最大利益率というのは、自社製品でないと正直なところやはり15%が限界です。
これまではテキストサイトを作って最大15%の利益を出してきた中で、Vコマースというのはビデオなのでより多くのコストがかかりますから、それを回収するイメージというのはどういうものがあるのだろうと、私の中でまだ答えが出せていません。
高松 可能性としては非常に大きいと思うのですが、それで本当に規模を取ることができるのか、アマゾンに勝てるのかなど、単純にこれから3年後、5年後に果たして数字が作れるのだろうかと、Vコマースに関しては少し気になっているのですが、どうなのでしょうか。
Vコマース台頭にはコミュニティ形成が鍵
新井 恐らく、大量消費型のコマースを映像だけで回収しようとすると、おっしゃる通り、明らかに費用対効果が悪いと思います。
別にコマースに限ったことではありませんが、若干小さい話になるかもしれませんが、ネット上にコミュニティをいかに形成していくかという観点で見た時には、映像の持ち得る武器というのは結構あると考えています。
コミュニティを作っていった先にコマースがあるというのは必然かなと思っているので、何となく今感じていることは、コミュニティ形成をした先にコマースが成立するという流れを、果たしていくつ作っていけるか、という世界かなと。
先ほど出ましたMTVも、今でこそ巨大コミュニティですが、もともとの発想は、もう少し小さいコミュニティを作り、それを世界展開して、グローバルではなくて、カルチャライズ、ローカライズしていったというのがMTVだと思っています。
それをネット上でやっていった時に、どの程度の規模感でコミュニティを作っていけるかなというように考えています。
高松 パワーゲームにならないですかね。
例えばAbemaTVなどがバーンとショップチャンネルのようなものを始めたら、一気に……。
明石 アメリカでNasty Galという、何もやることのなかったプータローの女の子がeBayで服を売っていたら、次第にファンが出てきて、最初は古着を売っていたのだけれど、徐々にオリジナルの商品を売るようになり、今や大規模ファッションカンパニーになったというような例がありますが、そういうことがVコマースになると増えるのではないかと思っています。
新井 YouTuberがブランドを作ったりもしていますよね。
明石 そうそうそうそう。
それが今後インスタグラマーになっていくというような気はすごくしますね。
とはいえ、明るくない分野なので、今の発言は全く保証できないですけれど(笑)。
高松 最近 GREE社が買った会社も、そちらの方向ですよね。
明石 あぁ、ここで繋がるんですね(笑)。
坂本 盛り上がってきたところで恐縮ですが、お時間が残り15分となりましたので、会場の皆さんからも質問を受け付けたいなと思います。
どなたかぜひ聞いてみたいことがあるという方は、挙手をお願いできますでしょうか。
(続)
編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/鈴木ファストアーベント 理恵
続きは TVCM×モバイル動画は高効率!最先端のクロスメディア戦略 をご覧ください。
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【編集部コメント】
続編(その10)では、会場から質問を受け付け、モバイル動画広告と相性の良いクロスメディア戦略(メディアミックス)について議論しました。電通からご参加頂いた質問者との熱い議論となりました。是非ご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。
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