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1.グローバルに挑戦する登壇者たちが、現在進行系の取り組みを議論!

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「グローバルスケールのビジネスをいかに構築するか?」、全6回シリーズの(その1)は、登壇者たちが携わるグローバルの取り組みを紹介。まずはXTech西條 晋一さんが、ベンチャーキャピタルの事業で携わったグローバルへのチャレンジを紹介します。投資対象としてFacebookを見送った苦い経験もあるのだとか。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2021は、2021年9月6日〜9月9日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2021 ダイヤモンド・スポンサーのノバセル にサポート頂きました。


【登壇者情報】
ICCサミット FUKUOKA 2021
Session 11B
グローバルスケールのビジネスをいかに構築するか?
Supported by ノバセル

(スピーカー)

大塚 剛司
Playco
Co-Founder, SVP, Executive Producer

児玉 昇司
ラクサス・テクノロジーズ株式会社
代表取締役社長

十河 宏輔
AnyMind Group株式会社
代表取締役CEO

玉川 憲
株式会社ソラコム
代表取締役社長

(モデレーター)

西條 晋一
XTech Ventures株式会社
代表パートナー

「グローバルスケールのビジネスをいかに構築するか?」の配信済み記事一覧


本編

西條 晋一さん(以下、西條) 今日のテーマは「グローバルスケールのビジネスをいかに構築するか?」です。

テーマ的に参加者が少ないかなと思っていましたが、予想以上の方々に来ていただいて、本当にありがとうございます。

今日はグローバルに挑戦している登壇者の方々をお呼びしています。

それぞれ挑戦しているステージや国、もちろん事業内容も違いますので、そのあたりのいろいろな面白い部分をお聞きできればと思います。

最初にイントロダクションとして、スピーカーの皆さんには自己紹介とあわせて、今どういった取り組みをグローバルで行っているかを話していただきたいと思います。

その後に、実際のグローバル市場での戦い方をディスカッションして、最後にもし質疑応答があれば受け付けたいと思います。

前職でアジア各国のベンチャー投資に従事、XTech西條さん

西條 まず私の自己紹介をさせていただきます。


西條 晋一
XTech Ventures株式会社
代表パートナー

1996年早稲田大学法学部卒業後、伊藤忠商事に入社し財務部・為替部を経験。2000年サイバーエージェントに入社。サイバーエージェントFX、ジークレストなど多くの新規事業、子会社の立ち上げに携わり、複数社の代表取締役を歴任。2004年取締役就任。2006年にはサイバーエージェント・ベンチャーズ(現サイバーエージェント・キャピタル)の初代社長として、日本およびアジア各国のベンチャー投資業務と組織を構築。2008年にはサイバーエージェントの専務取締役COOに就任。2013-2017年WiL共同創業者ジェネラルパートナー。2018年XTechおよびXTech Venturesを創業。同年12月にTOBしたエキサイトホールディングス代表取締役社長CEOに就任。

今日のテーマはグローバルということですが、私はまずサイバーエージェント時代にいくつかグローバルのチャレンジをしました。

1つ目はベンチャーキャピタルの事業におきまして、最初に中国で上海に事務所を置いて、そこから台湾、ベトナム、インドネシア、最後は韓国をやったのですが、結構うまく立ち上げることができました。

伊藤忠商事にいた頃に学んだことなのですが、駐在員を置かずに出張ベースで海外展開をやり始めると、特にこういった投資事業では現地の投資先やマーケットの状況を正しく把握するのが難しいことがあります。市場の中での投資先や起業家の評判、変な会計をやっていないかといったことです。

なので、きちんとリスク管理しながら、いい起業家のネットワークに入り込むために、ひとつひとつの拠点にまずちゃんと常駐の責任者を置いて、それから投資を実際にスタートすることが大切です。

また、1社目の投資先としてイケてる起業家を選ぶことに結構こだわっていました。

1社目として現地でも注目されている起業家に投資をすると、狭い起業家コミュニティの中で「あの会社、聞いたこともないサイバーエージェント・ベンチャーズというVCから調達したみたいだけど、なんなの、あれ」といった具合に評判が立ち、すごく動きやすくなります。

「○○に投資している会社です」と言えます。

そういうノウハウを重ねて、同じパターンでどんどんやっていきました。

金融なので応用が利くし、BtoCのビジネスでもないので、国ごとの影響を受けずに各国で順調に立ち上げることができました。

Facebookへの投資機会を逃した苦い経験

XTech Ventures株式会社 代表パートナー 西條 晋一さん

西條 2つ目ですが、実はサイバーエージェントアメリカというのを2007年に作りました。

私はサイバーエージェントが40人くらいのときに入ったのですが、会社が伸びてきてどんどん大きくなる中で、グローバルをやってガッと全社売り上げの20、30%を作りたいなと思っていました。

というのは、任天堂をはじめ、いわゆる一流企業と呼ばれる上場会社は基本、売り上げの5割以上は海外であげているじゃないですか。

メーカー140社の海外売上比率をランキングにしてみた(就活の教科書)

ユニクロもかなり海外比率が高いと思いますが、そういう会社にしたいなという思いでチャレンジしました。

2007年に作って、今、WiLで働いている難波 俊充くんというベンチャーキャピタリストと、あとメルカリのCTOをやっている名村 卓くんという2人をアメリカに派遣して、ゲームの分野でチャレンジしました。

今でも反省しているのが、難波くんから毎週のようにアメリカのイケてる会社のレポーティングがあがってきて「Facebookとか、めっちゃイケてます」と言ってきていました。

それで、アメリカ出張のときにオフィスも見たんですけど、まだすごく小さい頃で「いや、実名SNSは日本には来ないでしょ」と、今だったら本当に笑い話のような反応をしちゃったんですね。

要は、意思決定者が出張ベースで判断をしていると、せっかく現地の人が良い情報を感じ取っているのに、そこに対して人やお金という経営資源を投資するという意思決定がができないという失敗経験があったのです。

良い投資機会を逃したり、ビジネス機会を逃したりしたので「これではまずい」ということで、もう役員自ら行くべきだと思いまして、2010年にアメリカに自ら渡ってチャレンジをしました。

「スタートアップスタジオ」をコンセプトとしたXTechを設立

西條 現在は、XTechという会社をやっていまして、大きく3つの軸でやっています。

1つ目は、新規事業を作りまくるということで、3年で13社作っています。

2つ目は、M&Aをして既存事業+新規事業で伸ばすということで、これは4件です。

3つ目はVC事業で、先日52億円のファンドが全部出資が完了しまして、現在2号ファンドを募集している状況です。

XTech Venturesがファンド総額最大100億円の「XTech2号投資事業有限責任組合」を組成(TechCrunch)

ポートフォリオの特徴としては、D2C案件が結構多いです。

先日、トリコという会社がポーラ・オルビスホールディングスに買収されるという発表がありました。

ICC開催地のここ福岡だとSaaS事業のヌーラボが今CMもやっていて調子がよく、そこに投資させていただいています。

D2CやSaaS以外にも、領域を限定せずシード・アーリー期を中心に幅広い企業へ投資をしています。

あと、女性経営者の投資比率は結構高い方で、今後投資する予定のものも含めると、おそらく15%くらいの状況です。

では、大塚さん、よろしくお願いします。

(続)

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続きは 2.DeNAの海外展開を皮切りに、在米のスタートアップで世界に挑むPlayco大塚さん をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/浅郷 浩子/戸田 秀成/SNOWLIGHT

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