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世界を変える人を支える仕事がしたい(ユーグレナ永田)【A16-1 #7】

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「ソーシャル・イノベーション実現に向けて」【A16-1】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!9回シリーズ(その7)は、ユーグレナ永田さんに革新的な問題解決に至る思考法などについてお話頂きました。是非御覧ください。

「ICCx AIESEC カンファレンス」は、NPO法人アイセック・ジャパン(AIESEC)とICCパートナーズが共同で開催した、AIESECに所属する大学生を対象としたカンファレンスです。当日は高い志を持った大学生250名が、ビジネスリーダー/社会起業家たちのパネルディスカッションと、質疑応答セッションに参加しました。

本年も、2017年9月15日(金)に「ICCx AIESEC 2017」を開催する予定です。AIESEC参加者以外も参加可能です。

Aiesec Logo


【登壇者情報】
2016年9月13日開催
ICC×AIESEC ソーシャル・イノベーション・カンファレンス2016
Session 1
「社会をより良くする起業家の夢の実現を支える仕事」

(スピーカー)
永田 暁彦
株式会社ユーグレナ
取締役 財務・経営戦略担当

(モデレーター)
小林 雅
ICCパートナーズ株式会社
代表取締役

「ソーシャル・イノベーション実現に向けて」の配信済み記事一覧

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”バカ”だと言われても「ミドリムシで世界を変えます!」と伝え続けた(ユーグレナ永田)【A16-1 #6】 「ソーシャル・イノベーション実現に向けて」【A16-1】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!9回シリーズ(その6)からは、参加者の質問にユーグレナ永田さんが回答していきました。学生から熱い質問が絶えませんでした。ぜひ御覧ください。

【本編】

小林 次の方お願いします。

質問者4 今日はお話ありがとうございました。

東洋大学4年の〇〇と申します。

小林 水泳部の方ですよね?

質問者4 はい、(北島康介選手らのコーチだった)平井先生の元で指導を受けています。

今お話をお聞きしていてとても面白かったです。

質問者4 国産バイオ燃料計画で2020年のオリンピックの年に飛行機を飛ばす計画があるとのことでしたが、ユーグレナさんは、食料品事業も事業の大部分を占めていると思います。

私はスポーツをしていたので、選手を食事から支えるといった展開も感じたのですが、食料品事業でオリンピックに何か絡んでくる部分はこれからあるのでしょうか?

永田 弊社の社員にもJOCの強化選手がいますし、選手の健康を通じてスポーツを支えようということで取り組みしています。

ユーグレナ社 初のトップアスリート採用のお知らせ(~ノルディック複合・清水亜久里選手が10月1日に入社します~)

Bリーグというプロバスケットボールリーグが2016年秋に新しくスタートしますが、琉球ゴールデンキングスという沖縄のチームがあります。

僕達は地域振興についても大切にしていて、沖縄のチームということでこのチームのスポンサーにもなっています。

▶編集注:ユーグレナの生産技術研究所は沖縄県石垣島にあります

選手の健康を通じてスポーツを支える

永田 そういう意味では、学業と、オリンピックも含めたスポーツは、地域振興のテーマとしてずっと取り組みしています。

オリンピックでどのスポーツを支援しているかというと、ノルディックです。

冬季オリンピックになりますが。

水泳かスキージャンプを支援しようということで、現在はスキージャンプの選手を支援しています。

小林 何か理由はあるのですか?

永田 まずは飛行機っぽいといいますか(笑)。

小林 なるほど(笑)

永田 空を飛ぶという。

小林 ブランディングですね。ありがとうございました。

(会場拍手)

質問者5 お話ありがとうございました。

立教大学2年の〇〇と申します。

質問させていただきたいことが2つあります。

永田さんが出雲さんのやりたいことに魅せられ、出雲さんを押し上げていきたいと思ったとのことでしたが、私の持論として自分がワクワクする方向に向かって頑張っている人が、その人を見ている人をさらにワクワクさせ、色々な人を巻き込んでいくということがあると思います。

出雲さんが人をワクワクさせる上で優れていた点と、永田さんご自身がついて行くという立場で大事にしているポイントのようなものがあれば教えていただけますか?

小林 先週の対談とリンクしているような質問ですね。

環境が人をつくる

永田 最近の出雲は恐ろしいんですよ。

地方等に行って、200人位の会合でミドリムシについて語ると、100人位の人が泣くんですよ。

…すごくないですか?

僕が最近感じているのは、環境が人を作るということです。

彼は世界を変えようと思っている。

「世界を変えます」と世の中に発信したことにより、世の中が「世界を変えることができるんですよね」という目に変わり、自分自身がさらに「そうである」と考える。

正のスパイラルが回り始めていると思っています。

自分が発信したことを、また吸収し、イメージが増幅していき、出雲充という人間がどんどん形成されていると思うんです。

だからこそ彼が情報を発信することが大切だと思っています。

僕自身は、学生の頃から「社長をやりたい」と言ったことは一度もありません。

世界を変える人を支える仕事がしたいと思っていたんですよね。

そのように言っておきながら、僕がただお金を稼ぐような金融マンになっていたら、多分友人から「お前、言っていることと違うじゃん」と言われるかもしれません。

変化を許容することが友人だと思いますが、自分の夢を語ることによって、自分自身の立場を固めていくこともすごく大切だなと思っています。

僕自身が、彼を支える立場として気をつけているというか、気にしていることは、僕達はどこまで行っても、「人と地球を健康にする」ための組織でしかないと思っています。

僕は、出雲充という人間自身も世界を変えるための一つのファンクションとしか見ていません。

既に会社全体が同じカルチャーを持っているので、もし彼が明日倒れて死んでしまったとしても、多分僕達の船は同じ所に向かって動くんですよね。

自分自身も、そういったファンクションであると考えることがとても大切だと思っています。

人は「俺がやっているんですよ」と言いたくなってしまうものですよね。

けれど、目的を全員で果たすということを主目的とすれば、その人の立場が明確になり、自分の自我よりも目的を果たすための集中に変わっていくと思うので、そう思えることが重要だと思っています。

質問者5 ありがとうございます。

小林 残り20分位ありますので、まだまだ質問いきますよ。

良い感じに質問がグレードアップしてきましたね。

革新的な問題解決に至る思考法とは?

質問者6 お話ありがとうございます。

慶應大学の〇〇と申します。

お話をお聞きして、何か問題がある中で、革新的な方法を思いつくということが単純にすごいなと思っています。

例えば貧困に対してどう対処するかということで、ミドリムシという方法を思いついた。

こういった革新的で、前代未聞の発想は、どのような思考回路で生まれるのか、とても疑問に思いました。

僕が、同じように問題について考えると、既存の方法に捕らわれてしまい、結局これまでと同じような失敗をして終わってしまいます。

そこを変えたいと思っているので、どういった思考回路なのかお聞きしたいです。

小林 イノベーターの思考法ですね。

永田 根から新しいことを生み出す天才であったかというと、その可能性は否定しませんが、そうではないと思っています。

弊社は、組織として決めていることがあります。

ホームページにも掲げているので、見ていただけます。

ユーグリズムという10個の行動指針なのですが、その中に「常に最新、常に一番」というものがあります。

出所:ユーグレナ社 採用ページ

僕達は、良い悪いではなく、最新の一番かということをすごく大切な指標にしています。

例えば採用の仕方に関しても、「これは誰かがやったことあるのか?あるならばやらない」という判断をしています。

一番分かりやすい例ですと、会社の基幹システムを入れ替える時、SAPというグローバルカンパニーのシステムを導入することになりました。

SAPの営業の方から、「すみません永田さん、この基幹システムは日本で導入事例がまだないんです」という話がありました。

日本人のメンタリズムでは、「事例がないとね、不安です」となる訳です。

僕達は逆で、この場合「じゃあ導入しましょう」となります。

なぜかというと、新しいチャレンジというものは、コストがかかるように見えて、色々なコストを削減してくれるんですよね。

例えば、東大発ベンチャーで初めての東証一部上場企業とか、日本の東証一部上場企業の中で一番若いCFOとか、AIESECで一番初めに(海外へ)行った人とか、そういうことは語り継がれますし。

この考え方で判断すると決めていると、自分の思考が普通ではない方に流れるようになるので、外形的に物事を決めてしまうということも大切かなと思います。

弊社で何かプレゼンテーションする時は、「何が一番新しいの?」と必ず聞かれます。

このことを自分の中で自問自答していくと、新しい価値に辿り着きやすくなるんじゃないかなと思います。

小林 ありがとうございます。では次の方宜しくお願いします。

(続)

続きは 慶應大学休学時に気づいた「恵まれた環境」と「社会還元への意識」(ユーグレナ永田) をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/立花 美幸/鎌田 さくら

【編集部コメント】

個人が「常に最新、常に一番」を意識して行動すると、他にいない稀少な人材に育ちそうですね。(横井)

続編もご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

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