「ともに学び、ともに産業を創る。」エクストリーム・カンファレンス 「Industry Co-Creation(ICC)サミット KYOTO 2023」、9月5~6日に「デザイン & イノベーション アワード」 が開催されました。100名超の審査員による投票の結果、グランプリには「EF Polymer」、準グランプリには「Sunda Technology Global」「HarvestX」、部門賞には「EF Polymer」「丸和ニット」「永田木材」が輝きました。
今回の「デザイン & イノベーション アワード」は、デザイン性やイノベーションあふれるプロダクトやサービスを持つ11社のブースを審査員が見学、体験し、革新性(イノベーション)、想いと共感、職人技 (アルチザン)、市場性(ビジネスインパクト)、社会性(サスティナビリティ)の観点から投票を行いました。
結果速報
入賞企業は以下の通りです。
グランプリ
グランプリ「EF Polymer 下地 邦拓」(ファイナル得票数23票)
準グランプリ「Sunda Technology Global 坪井 彩」(ファイナル得票数7票)
準グランプリ「HarvestX 市川 友貴」(ファイナル得票数4票)
部門賞
・革新性(イノベーション) 部門
1位 「EF Polymer 下地 邦拓」 2位 「HarvestX 市川 友貴」 3位 「iMU 名倉 武雄」
・社会性(サステナビリティ)部門
1位 「EF Polymer 下地 邦拓」 2位 「Sunda Technology Global 坪井 彩」 3位 「永田木材 永田 琢也」
・職人技 (アルチザン・技術力) 部門
1位 「丸和ニット 辻 雄策」 2位 「山上木工 山上裕一郎」 3位 「HarvestX 市川 友貴」
・市場性(ビジネスインパクト) 部門
1位 「EF Polymer 下地 邦拓」 2位 「iMU 名倉 武雄」 3位 「HarvestX 市川 友貴」
・想いへの共感 部門
1位 「永田木材 永田 琢也」 2位 「Sunda Technology Global 坪井 彩」 3位 「EF Polymer 下地 邦拓」
・審査員賞
「HarvestX 市川 友貴」、「EF Polymer 下地 邦拓」、「Sunda Technology Global 坪井 彩」
出展企業の詳細は以下をご覧下さい。
登壇企業・サービス一覧
グランプリ:EF Polymer
展示サービス:農地の保水力と保肥力を向上させる完全有機超吸水性ポリマー
【ブース担当者からのコメント】
世界初!これまで廃棄されてきた農作物残渣をアップサイクルすることで製造された完全有機・完全生分解性ポリマー。干ばつに悩まされる生産者を救い、真に持続可能な農業を実現!
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下地 邦拓
EF Polymer
COO
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沖縄県出身。米大(国際関係論)卒業後、米国シンクタンク(ワシントンDC)、外資系コンサルティング会社(東京)を経て、2020年に出身の沖縄に戻り、沖縄科学技術大学院大学(OIST)の職員として外部資金調達、産学官連携・地域連携に従事。2022年8月にEFポリマーに参画。日本・海外事業開発に従事。
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準グランプリ:Sunda Technology Global
展示サービス:アフリカハンドポンプ井戸向けプリペイドシステム
【ブース担当者からのコメント】
アフリカ農村部7億人すべての人が安全な水に継続的にアクセスできるために、井戸の維持管理の仕組みが必須です。その実現にあたって、住民から継続的に無理なく料金回収を実現したのがSUNDAです。現地の方々に受け入れられるデザインを、現地のエンジニアが行い、その量産化を日本の技術を使って進めています。
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坪井 彩
Sunda Technology Global
代表取締役CEO
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奈良女子大学理学部物理科学科を経て京都大学大学院地球惑星科学専攻(気象学)を2013年に卒業。2013年にパナソニックに入社後、IT部門にてデータサイエンティストとしてBtoC. BtoB様々な事業に関わる。2017年にパナソニック社内で参加した途上国を題材にしたワークショップに参加したことがきっかけで、「アフリカ社会課題Xビジネス」に興味を持った。具体的なビジネスアイディアを見つけたいと思い、2018年にJICA海外協力隊としてウガンダの「現場」にて1年間活動。活動を通して、ウガンダ農村部の水問題に触れ、現地住民とともにソリューションである「SUNDA」を考案。パナソニックを退職し、株式会社Sunda Technology Globalを立ち上げる。Forbes Japan 2023年6月号の特集『NEXT100 -100通りの「世界を救う希望」』の100人に選出。
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準グランプリ:HarvestX
展示サービス:ハチに代わる高精度な授粉ロボットシステム
【ブース担当者からのコメント】
授粉ロボットは、衛生的で安定した果実生産を促進するだけでなく、天候や病気の影響を受けやすい自然の受粉媒介者への依存を減らすことにも役立ちます。さらに、授粉ロボットは正確な受粉をプログラムできるため、収穫量を増やし、生産される果実の品質を向上させることができます。
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市川 友貴
HarvestX
代表取締役CEO
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2016年4月 千葉工業大学 情報科学部情報工学科 入学、2018年2月 DotRobotics(個人事業主) 開業、2020年3月 千葉工業大学 情報科学部情報工学科 卒業、 2020年4月 Oishii Farm Inc. 入社、2020年5月 Oishii Farm Inc. 退職、未踏スーパークリエータ認定(経済産業省)、 2020年7月 クックパッド株式会社 入社 – 2020年8月 HarvestX 株式会社 設立、代表取締役 就任 – 2021年3月 DotRobotics(個人事業主) 廃業、クックパッド株式会社 退職、 2021年4月 国立大学法人金沢大学 大学院自然科学研究科 非常勤講師 就任 – 2021年6月 異能Vation 異能β認定(総務省)、2022年3月 国立大学法人金沢大学 大学院自然科学研究科 非常勤講師 退任、2022年4月 国立大学法人金沢大学 大学院自然科学研究科 教育教員 就任、2023年3月 国立大学法人金沢大学 大学院自然科学研究科 教育教員 退任。
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CARTA
展示サービス:まちづくりする香りブランド、CARTA(カルタ)
【ブース担当者からのコメント】
地域の風景を次世代に繋ぐプロダクト。ルーツは奄美大島の隣の喜界島。珊瑚の島で育った在来柑橘の精油を、天然珊瑚のディフューザーに垂らして使用します。柑橘類最高峰の香り、花良治ミカンを使用した01KERAJIと、学名がなく忘れられたミカンとされるシークーを使用した02IJICHIの香りを展開。売上の一部は珊瑚保全活動に寄付されます。
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矢田部 美里
CARTA
代表取締役
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株式会社CARTA代表取締役。東京都出身。幼少期を米国ロサンゼルで過ごす。慶應義塾大学大学院卒。新卒でDeNAに入社。ゲーム事業部、人事総務部に従事。人事総務部では子会社のオフィス構築に携わり、空間づくりに興味を持つ。後リクルートに転職し、新規事業の立ち上げに携わる。2018年に当時の夫の仕事の関係で、人口5万人の宮崎県日南市に移住。民間人登用の市役所非常勤職に着任する。空き家対策や古民家再生など、地域のまちづくりに携わり、地域の人が自分のまちを再評価する体験をする。2022年に日本のクラフトフレグランス会社CARTAを福岡で創業。単なる香りの会社ではなく、まちづくりをしていくことを決意。日本の地域を訪れ、その土地の文化や風習を作った“香り”をつくることで、失われつつある日本の情景を次世代に繋ぎ、地域のアイデンティティをつくることを目指す。
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永田木材
展示サービス:天竜桧を使用した消臭ミスト、食器用洗剤等
【ブース担当者からのコメント】
天竜の山は、日本三大人工美林の一つ。適切な間伐をし手入れの行き届いた森となっています。その間伐で出るひのきの枝葉を蒸留器にかけ、採れた蒸留水をベースに消臭ミスト・食器用洗剤・衣類用洗剤を作りました。どれも90%以上が植物由来成分でできているのに、消臭効果や洗浄力はしっかりパワフルです。
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永田 琢也
永田木材
代表取締役
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静岡県浜松市北区引佐町にある、創業84年を迎える製材会社です。地元天竜の杉・桧を時間をかけて天然乾燥させ、オーダーに合わせて丁寧に製材しています。 『地域循環型家創り』をコンセプトに、 木育や農商工連携などの活動を通して、持続可能な森林の維持や、地域循環型の木材消費の実現に取組んでいます。4代目である現在、「木を使い、山を守る」活動として、2022年11月「teN°P」というブランドを立ち上げ、間伐材である天竜ひのきの枝葉から採取した蒸留水をベースに、消臭ミスト、食器用洗剤、衣類用洗剤などのBtoC商品を開発しました。また未来を見据えた時に大変重要な人材育成として、地域の小中高生の課外授業を担当しています。
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iMU
展示サービス:歩行解析計 iMU One 〜膝の負荷を可視化〜
【ブース担当者からのコメント】
歩行解析計iMU Oneは、大掛かりで高額な装置を使わずに、小型センサ1つを膝に付け、5mほど歩くだけで独自AIによって膝の負荷を可視化するデバイスです。膝の負荷を可視化する技術を広めて、膝の悩みを抱えて歩けなくなる人を一人でも救うことを目指しています。
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名倉 武雄
iMU
代表取締役社長(CEO)
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1967年鎌倉市生まれ 1992年慶應義塾大学医学部卒業 1999年スタンフォード大学訪問研究員 2002年より慶應義塾大学整形外科で歩行解析研究に従事 2020年 iMU株式会社設立。
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タイムリープ
展示サービス:遠隔接客サービスRURA
【ブース担当者からのコメント】
RURAは、1人のスタッフによって複数店舗の対応ができるサービスです。優秀なスタッフが全ての店舗で接客を行うことで、お客様の満足度向上につながり、売り上げを向上させられる仕組みとなっております。
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望月 亮輔
タイムリープ
代表取締役
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1988年静岡出身。大学卒業後、大手通信会社とベンチャー企業を経て、1社目となるロボットに関するWEBメディア事業を行う会社を起業。その後事業売却をし、売却先の会社で取締役とメディアの編集長を務め、業界最大のWEBメディアへと成長させる。2019年6月に最も大切なことに時間を使える世の中の実現を目指し、遠隔接客サービス「RURA」を提供するタイムリープ株式会社を創業、代表取締役に就任。
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丸和ニット
展示サービス:独自編地のセットアップジャケットパンツ
【ブース担当者からのコメント】
独自開発の編地「バランサーキュラー」を使用した自社アパレル商品「Bebrain(ビブレイン)」のセットアップジャケット・パンツ。キッチリ感のある見た目にニットの伸縮性、軽量性を兼ね揃えた着心地の快適な衣料品。家庭洗濯機で洗え、持ち運びも簡単などケアも楽ちんです。
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辻 雄策
丸和ニット
代表取締役社長
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1978年、丸編みニット産地の和歌山市で当時、丸和ニット株式会社2代目であった祖父の長男の長男として生まれる。2000年地元の和歌山大学経済学部卒。2000年青山商事株式会社入社。3代目である父の誘いで2002年、家業である丸和ニット株式会社へ入社。工場現場見習い期間を1年を経て、自社のBtoB生地販売の営業を10年経験、自社の独自編立技術による編地「Balancircular(バランサーキュラー)」の販売に力を注ぐ。2014年より総務に籍を置き、2016年に営業担当の従弟とバランサーキュラーの特長を自分達で伝えるためにファクトリーブランド「Bebrain(ビブレイン)」を立ち上げ、アパレル製品事業をBtoC向けに展開を開始。2019年11月に代表取締役社長就任。
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スピークバディ
展示サービス:AI英会話 スピークバディ
【ブース担当者からのコメント】
「AI英会話 スピークバディ」は、音声認識・会話AI・デジタル音声等の技術を活用した英会話レッスンを行うことができるストレスフリーなAI英会話アプリです。2023年5月には累計ダウンロード250万を突破しました。感情豊かなAIキャラクターとの対話を通じて発音やフレーズ、単語、イディオム等を学べます。
▶誰もがマルチリンガルになれる時代を創る、AI英会話アプリ「SpeakBuddy」(ICC KYOTO 2020)【文字起こし版】
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立石 剛史
スピークバディ
代表取締役CEO
HP | STARTUP DB | X(旧Twitter)代表アカウント立石剛史/AI英会話スピークバディ代表/サービスアカウントスピークバディ【L.A.旅行が当たるキャンペーン実施中!】/企業アカウント株式会社スピークバディ
1983年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学卒業後、外資系投資銀行で上場企業の資金調達やM&Aのアドバイザーとして勤務、日系証券会社の香港駐在も経験。内定当時TOEIC280点だったことから、業務上必要な英語レベルに達するのに大いに苦労した。iOSアプリのプログラミングを習得後、自身の経験を活かして開発した英語学習アプリ(「ペラペラ英語」「マジタン」)でApp Store総合1位を獲得。2016年9月にAI英会話スピークバディをリリースした後、コーチング・英語学習Q&Aとサービスの幅を拡げながら、人生の可能性と選択肢を広げるための事業展開を続けている。現在はTOEIC満点・英検1級。会計士二次試験当時最年少合格。
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山上木工
展示サービス:自然美と職人技の融合~ISU-WORKS~
【ブース担当者からのコメント】
ISU-WORKSは自然美と職人技が融合したプロダクト。個々の体に合う快適な椅子を提案します。今回北海道産の木材とオホーツクの鹿の皮を使用した特別なダイニングチェアを展示。家業の技術資源を活用し完成し尽くされたプロダクトです。
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山上 裕一朗
山上木工
専務取締役
HP | X(旧Twitter)株式会社山上木工/Yuichiro Yamagami
津別町生まれ。芝浦工業大学を卒業後、2007年工作機械メーカーDMG森精機で製造・設計開発に従事。Uターン後、廃校を活用したショールーム「TSKOOL(ツクール)」を開設、東京2020オリンピック・パラリンピックメダルケースの製造受託、自社ブランド家具の海外展開にも挑戦、2020年4月には自社以外の製品を輸出する貿易商社「株式会社The Goods」を設立。ローカルでも全国・世界へ挑戦できることを証明するため立ち止まることなく挑戦中。
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ジザイエ
展示サービス:遠隔就労支援プラットフォーム
【ブース担当者からのコメント】
『JIZAIPAD』は、遠隔就労環境構築と運用に必要なすべてを備えたプラットフォームです。 人材獲得、勤怠管理、工程管理、遠隔操作、業績評価など様々な機能がオールインワンで利用でき、遠隔現場の情報をリアルタイムに一元管理することが可能になります。
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中川 純希
ジザイエ
代表取締役社長
HP | STARTUP DB | X(旧Twitter)
2022年11月〜現在:株式会社ジザイエ 代表取締役CEO 2019年4月〜2023年3月:JST ERATO 稲見自在化身体プロジェクト研究推進主任 2019年4月〜2023年3月:東京大学 先端科学技術研究センター 学術専門職員 2018年10月〜2020年6月:株式会社キャンバス CFO兼マーケティング責任者 2015年4月〜2018年9月:株式会社リクルートホールディングス Media Technology Lab. 2015年3月:東京大学 工学系研究科 精密工学専攻 修了(修士) 2013年3月:東京大学 工学部 精密工学科 卒業。
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表彰式
(終)
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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/狩野 菖/石田 健祐/古川 琢郎