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【活動レポート】京セラ、稲盛和夫さんの貴重な映像を閲覧してきました!

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2020年2月のICCサミット FUKUOKA 2020へ準備中のICCパートナーズですが、なんと1年先まで準備しています! 前回好評だった特別企画「京セラの歴史・経営企画を学ぶ」に続く企画を検討するため、 ICCサミット参加者の方々と閲覧ツアーを企画し、膨大な映像と音声資料が眠る京セラ本社を再訪しました。そこで観ることのできた映像とは? ぜひご覧ください。

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2020は、2020年2月17日〜20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください


次回、ICC×京セラの新企画は…

ICCサミット KYOTO 2019では、京セラ本社を訪問してフィロソフィを学ぶ機会を設けました。とくに京セラ伝統のコンパ体験を含む午後の部が大好評だったことに加えて、うれしいことに、京セラの皆さんからも、学びを得る大きな機会だったという感想をいただきました。

▶コンパの様子はこちらのレポート後半をご覧ください。
【京セラ×ICC特別企画】スタートアップの原点がここに。京セラフィロソフィを学び、伝統のコンパを体験!【ICC KYOTO 2019レポート#13】

前回の京セラ流コンパの模様。次回も開催予定です

そこで、気が早いと言われるかもしれませんが、準備がすべて(&結果がすべて)のICC、1年後の京セラさんのスケジュールを抑えさせていただきました! プラス、企画もすでに進んでいます。

メールでやりとりさせていただくなかで出てきたのが「名誉会長のとっておきのVTR」。これは気になる!どんなものがあるのか!?ということで、我々「京セラ 稲盛 和夫氏 貴重映像 閲覧ツアー」を企画し、京セラさんを再訪させていただきました。

すっかり秋の雰囲気漂う京セラ本社

今回は、ICCから小林+編集チーム、そしてのぞみの藤田さんと、当日お仕事の関係で偶然にも京都に滞在中、住友生命の藤本さんが参加。慶應義塾大学の琴坂先生も参加を希望されていましたが、あいにくご予定合わず涙をのみました。

少々話は逸れますが、最近ICCでは下見も兼ねた見学ツアーなどに、人数の制限があるため事業的に親和性の高そうな登壇者や参加者の方々からお声がけをしています。ICC側の業務の一環ではありますが、企画や下見での訪問のため、普通の訪問ではなかなか聞けないお話、見られないものを見学することが可能です。

ICCとしてはそういった機会を提供して、さまざまな意見から気づきを得て、企画に反映していくことができます。それは参加者の満足度を担保するひとつの材料にもなりますし、企画の拡張性も生まれます。

どのくらいの方が興味を持たれるかわからないですが、セッションやアクティビティのテーマが決まるプロセスが見られるのは、内部の人間の私でも面白いなといつも思います。なにより「ともに学び、ともに産業を創る。」ことにもマッチしていますよね。

話を本筋に戻すと、この日の集合時間は1時。まずは京セラのみなさんに再会のご挨拶と、今日の流れの確認です。京セラ研究開発本部長の稲垣 正祥さんが説明してくださいました。

ダイヤモンド社刊の『稲盛和夫経営講演選集』には膨大な講演アーカイブの書き起こしが収められている

全6巻の書籍の元となった映像や音声素材が京セラには大量にあり、古いものはカセットテープからMDに落とした音源だけのものもあるとか。盛和塾向けの講演あり、大学や企業、海外で行ったスピーチの模様などもあります。古いものでは、1976年に熊本日日新聞情報文化懇話会で行ったものもありました。

一気見する前には腹ごしらえが必要とのことで、一行はピークタイムを過ぎた京セラ社食でランチをごちそうになりました。

バラエティに富んだ社食メニュー。NHK『サラメシ』でも紹介されたそう

学食風に一つひとつ取っていきます。京セラコンパの料理を用意してくださるのもこのキッチン

いただきます!

この社食では、朝食から夕食までさまざまなメニューを用意しているそうで、まさに京セラの胃袋を支えています。稲盛さんも食べたのでしょうか。

さて、ランチのあとは映像資料をひたすら閲覧です。

いよいよ映像を閲覧!

私たちはリストの中から面白そうなものを選び、合計5本を閲覧しました。20分弱のものから、1時間を超えるものまで、古いものは46歳のころ、新しいものは80歳をすぎたころまでの稲盛さんの語る姿をひたすら観ていき、感想を言ったり、どのようなことができそうか検討しました。

用意いただいた映像リストを吟味して…

セレクト!

画面の中とはいえ、稲盛さんの問答は迫力があります

閲覧した映像の内容は

著書を何冊か読んでから臨みましたが、映像で観る稲盛さんの語りは、書籍の穏やかなトーンとはかなり違います。話がヒートアップしてくると、身振り手振りが出たり、関西弁や薩摩弁が思わず出たり。盛和塾向けのものは、内輪ともあってかなり具体的な話も出たりして、その率直さに一緒に閲覧した社内の方々も驚いていました。


1993年、61歳の頃の稲盛さん

閲覧した「中堅企業におけるリーダーの条件」(1993年、盛和塾での講演)では、会長職にあって京セラ各拠点を飛びまわる多忙な日々、食事をする時間もなく、一日のスケジュールを終えると有楽町ガード下の吉野家で食事をしたこと、それでも朝は身支度をしてから少し瞑想をすること、移動距離が長くなるため自分が交代して運転手を乗せて走ったことなど、ユーモアを交えて語っています。

最後の方では「1回だけの人生を素晴らしいものにするのか、ボケっと過ごすのかは本人次第。足るを知る、利己を抑えると、優しい心が出てくる。自分の本性は素晴らしいもの」と熱く語り、「自分だけよければいいというのは、商人道の下の下」とビシッと締める。その落差に心酔してしまう人が多いことは、想像に難くありません。

テンポよくQ&Aに答える「経営問答シリーズ」は、中小企業のお悩みに、稲盛さんが回答するというもの。「3Kの業種で人が続かない。どのようにやる気を継続させればよいか」という質問には、檄を飛ばすかと思いきや、自らのやる気が出なかった時代を吐露。しかしそこで終わる稲盛さんではありません。

当時社長の伊藤謙介さんにプレス機を押させ、浜本昭市さんに窯を見させていたころ、「セラミックの粉体の動きはどの学者も行っていないため、世界的な研究になる」と一生懸命説得したのは、仕事や研究の存在理由を伝えるため。存在理由や大義名分をリーダーがしっかり決めないといけません、と、温かく答えていました。

この「経営問答シリーズ」は面白く、剛柔併せ持つ稲盛さんの心のこもった回答のなかに、さまざまな至言が散りばめられていました。

何本観ても飽きませんでした

「成果主義ともいわれる世の中だが、それは従業員の気持ちを逆なでするものである」

「経営者は自分のビジョン、計画、目標を明確に創り、鮮明にする。実践する場において、全社員が参画するのがどんな規模の会社でも大事である」

「理想と現実のジレンマに悩んでいるのならば、真の経営者の考えを持っている」

「断られてからが営業の始まり」

これを稲盛さんが解説しながら答えていくわけです。どうです? 観たくなりませんか?

「営業には情熱がもっとも大事なものでしょうか?」という問いには「大きな間違いである」と即答。「営業成績は抜群なのにフィロソフィになじまない人をどうすべきか」という質問の回答は、私たちも思わずうなってしまいました。

稲盛和夫さんの問答映像を題材に学ぶ

京セラでは、この「経営問答シリーズ」を研修に活用しているとのこと。貴重な資料ではありますが、ICCの学び合いの機会であればご協力いただけそうです。どのような形になるかはまだ検討中ですが、参加者のみなさんと共有し、議論を広げていただけるような形にできればと思っています。

後日うかがったところ、今までは盛和塾生向けで提供されていたこういった稲盛さんの映像アーカイブスは、2020年1月から「稲盛デジタル図書館」として、サービス提供(有料)が開始されるとのことです。こちらも楽しみですね!

最後になりましたが、今回の資料をご用意いただき、映像閲覧ツアーにご協力いただいた京セラの稲垣さん、後藤さん、守山さんはじめみなさま、ご参加いただいたのぞみの藤田さん、住友生命の藤本さん、どうもありがとうございました! 以上、現場から浅郷がお送りしました。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成

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