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日本からユニコーン企業を生み出せ! スタートアップとVCの勉強会シーズン2【ICCアカデミーレポート】

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日本からユニコーン企業を輩出すべく、スタートアップのさらなる経営支援、GCP Xなる取り組みをスタートさせたばかりのグロービス・キャピタル・パートナーズが、1月21日のICCアカデミーに登場。スタートアップがさらなる成長を図るときに直面する資金調達や経営の課題について、投資先企業とともに登壇し、その詳細を語りました。その模様をぜひご覧ください。

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2020は、2020年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。


【開催情報】
2020年1月21日
ICCアカデミー「スタートアップの資金調達 とVCの経営支援の実際(シーズン2)」
@ICCパートナーズ オフィス

<スタートアップの資金調達とは? >
【スピーカー】
今野 穣
グロービス・キャピタル・パートナーズ
代表パートナー 最高執行責任者(COO)

(モデレーター)
小林 雅
ICCパートナーズ株式会社
代表取締役

<GCPからの資金調達とハンズオン支援の実際>
<投資先経営者>
畑 加寿也
株式会社justInCase
代表取締役

河瀬 航大
株式会社フォトシンス
代表取締役社長 CEO

<ベンチャーキャピタリスト>
福島 智史
グロービス・キャピタル・パートナーズ
ディレクター

湯浅エムレ秀和
グロービス・キャピタル・パートナーズ
ディレクター

(モデレーター)
小林 雅
ICCパートナーズ株式会社
代表取締役


VCとスタートアップの勉強会

2020年1月21日、ICCパートナーズオフィスにて、ICCアカデミー「スタートアップの資金調達 とVCの経営支援の実際(シーズン2)」が開催されました。これは、昨年7月に続き2回目の開催となり、今回もVCの役割について学びたいと、多くのスタートアップの方々にお集まりいただきました。

▶第1回目のレポート
ICCサミット×グロービス・キャピタル・パートナーズでスタートアップを支援「カタパルト・ファンド」始動!【ICCアカデミーレポート】

グロービス・キャピタル・パートナーズ(以下GCP)とICCは、「カタパルト・ファンド」という取り組みを発表しています。年に2回のICCサミットでは、有望な企業を世の中に送り出すべく「スタートアップ・カタパルト」ほか、さまざまなカタパルトを開催していますが、優勝というステイタスやメディアへの露出機会以外にも、有望な企業に継続的に支援をしたいと考えているからです。

まだ実施例は出ていませんが、カタパルトでの入賞に限らず、私たちは投資先を探しています。いざ組むとなった場合は企業はファンドから、どんな支援を受けることができるのか。集まったスタートアップの方々を前に、グロービス・キャピタル・パートナーズの 今野 穣さんよりレクチャーが始まりました。

スタートアップが学ぶべき、ファイナンス5つの基本原則

グロービス・キャピタル・パートナーズ 今野 穣さん

今野さん「2019年春に、GCPは400億円のファンドを組成しました。

ユニコーンと呼ばれる企業は、だいたい約100億円ぐらい調達しています。

それに対してリードインベスターであると、積極的に支援する姿勢を見せるために、1社に対して最大50億円投資できるようにしたかったため、この額のファンドにしました」

400億円ファンド組成のGCP、“次の一手”。バリューアップチーム「GCP X」で和製ユニコーン輩出を加速(COMPASS)

続いて今野さんは、参加者の最大関心事である資金調達において、留意すべきポイントを解説していきました。

モニターに映し出されているのは、ファイナンスにおける5つの基本原則。それについての理由や具体例を紹介しながら、解説が進んでいきます。

時価総額の成長イメージや、IPO時に自分たちが自由にできる33.4%を持っていることのメリット、シリーズBを想定したシリーズAの重要さと、シリーズAまでとは異なるシリーズB以降の投資家が見る視点、VCの選び方、資本調達はエクイティだけではないことなど、今野さんは参加者が疑問に思うポイントを押さえながら語りかけました。

学びながらも、自分ごとに置き換えていくと各社の状況はさまざま。参加者からは質問が多数上がりました。

ビビッドガーデン秋元 里奈さん「調達を始めてから、投資家の方々とコミュニケーションを取り始めると、ゴールの期待値がずれたりするのではないでしょうか。どういうタイミングで、どのようにコミュニケーションをとればいいのでしょうか」

トランス塚本 鋭さん「シリーズA前後で、VCはバリュエーションをどう決めているのでしょうか?」

日本農業 内藤 祥平さん「一般論として、バリュエーションの交渉で起業家と投資家はどのくらい会うのが健全か。その話で差異があるときどう埋めるか?」

MI6木嵜 基博さん「担当のキャピタリストは企業にとってどういう存在なのでしょうか? 複数いるのですか? 最初に名刺交換した人が担当でしょうか?」

アダコテック河邑さん「今野さんが投資するうえで、他にこういう投資家がいるから避ける、資本構成があるから避けがちというのはありますか?」

Elaly大藪さん「事業やプロダクトではなく、起業家を人の軸でみるとき、SEEDやシリーズで何をどう見ますか?」

プライズ内田 孝輔さん「 SEEDの段階で、事業会社からの資金調達について、VCはどう評価するのでしょうか? VCの資金以外の支援について教えてください。実態として、どこまで踏み込んだものをしてもらえるのか、その実態とは?」

どんな質問にも丁寧に答えていく今野さん。オフレコ内容もありますので、内容は参加者のみのシェアとさせていただきますが、支援を受けたいと思っているVCに直接聞きにくいような内容もあり、今回の場を活用いただけたのではないかと思います。

GCPの支援を受ける2社も登壇

活発な質疑応答ののち、第二部は「GCPからの資金調達とハンズオン支援の実際」となり、続いて2人2組が登壇しました。フォトシンス河瀬航大さん&グロービス湯浅エムレ秀和さんと、justInCase代表取締役の畑 加寿也さん&グロービス福島 智史さんです。

「自分にないキャラの役割を期待して、そのとおり」と福島さんを信頼する畑さん

畑さんは、シリーズAの調達以前にグロービスに入ってもらったといいます。福島さんとは畑さんが起業する前からの知り合いだったそうで、畑さんが以前から語っていた理想の将来像に共感し、実際に事業や調達の支援をすることになりました。

justInCaseは、保険の加入から申し込み、請求までをアプリ内で完結でき、従来の手続きの煩雑さを大幅に改善したサービスを展開しており、2019年12月に10億円を資金調達をしています。

2018年5月の10億円資金調達タイミングから、エムレさんとタッグを組む河瀨さん

後付け型スマートロックを用いた「Akerun入退室管理システム」を提供するフォトシンスの河瀨さんはエムレさん、グロービスのサポートに終始感謝を表していました。

「GCP Xも含め、ハンズオンしていつも相談事はないですか?と聞いてくれますし、課題の洗い出しから一緒に行ってくれます。経営者の認識していなかった課題すら理解してくれるし、そういう場を作ってくれる。悪いところなんて思いつかないです」

河瀨さん、畑さん共々、グロービスに出資してもらうことのメリットや、あの時はこうだったというエピソードや、スタートアップが成長していくときに、並走するプロフェッショナルがいることの心強さを、オフレコ内容を交えながら語りました。

実際に支援を受けている企業からのリアルな体験談に、参加者の方々からの質問も相次ぎました。
「運命共同体」「いい結果を出さないといけない兄弟」「グロービスは家庭的」などといったコメントに、外部の人を入れる抵抗感や、従来のVCに対するイメージが変わった方も多かったのではないでしょうか。

終了後は、懇親会となり、さらに個別で質問や交流が進んでいたようです。

このイベント後、4月にグロービスからは追加投資専用ファンドの設立も発表されています。

5号ファンド追加投資専用ファンドを設立致しました(グロービス・キャピタル・パートナーズ)

ICCアカデミーでは、年に2回のICCサミット以外にも、企業が新しいアイデアや支援と出会う場や、ともに学ぶ、このような機会を作っていきたいと思っています。以上、現場から浅郷がお送りしました。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成

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