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これまでに配信した、経営に関する議論を総特集いたします。今回は、ICC Connection 2016 から、「俺たちのHARD THINGS」を15回に再編集してお届けします。15回シリーズ(その6)は、ナイル高橋さんが経験した、採用した社員の90%が辞めた「HARD THINGS」をお話しいただきました。仰天するプレスリリースエピソードも飛び出しました。是非御覧ください。
ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております。
吉田 一回目の起業の時は、「内藤さんに対して俺はやってやる」というような俗っぽい思いとか、あるいは自分の自由にお金を使ってみたいとか、社長をやってみたいとか、自分のやりたいことをやってみたいとか、自分の「社長」というものに対する妄想のようなものを全部やってみたいと思っていたわけです。
それが社員に伝わっているから、社員もみんなついてこない。
しかし、やはり本当に欲しいのは、「人からのありがとう」なのだと思いました。
それで結構泣きながら、「俺は人から感謝されるような仕事をやろう」ということで、その時から心を入れ替えました。
小林 ちょうどその次の「HARD THINGS」と似たところがあると思います。
ということで、次へ行ってみましょう。
24人採用して21人が退職
小林 みなさん結構、20人くらいから人がいなくなるということを経験しているのですね。
高橋 そうですね。オンライン予備校「楽スタ」を撤退した後に、ウチはSEOなどを含めて色々なソリューションを扱うマーケティング事業をやっていました。
SEOもやるし、WEBサイト制作もやるし、リスティング広告もやるし、それこそブログサイトの構築などと言うことも。
そして、このブログサイトの構築というのが非常に評判が良かった。
このブログサイト構築は行けると思いました。
一気にここで営業陣営を拡大すれば、売上も一気に伸ばせて、次のステージへ行けるのではないかと思ったのです。
吉田 え、SEOではなくて、ブログサイトの構築事業だったのですか!
高橋 当時、ブログサイトの中に、SEOがパッケージされていますというような商材だったのです。
高橋 これが売れるということになって、営業陣営を増やして、1年で20人くらい採用をして、営業攻勢を一気にかけた。
そして売れました。
売れたのですが、そのブログ商材の品質が、なかなか思ったより出て来ない。
つまり、成果が出てこないということで、クライアントさんからクレームがたくさん来て、どんどん解約されるという状態になってしまった。
また、その時もかなり借金をして営業陣営を増やしていたこともあり、品質側に追加で充てられるリソースがあまりありませんでした。
結果、解約ラッシュが相次ぐ中で営業がどんどん契約を取ってくるというような、穴の開いたバケツにひたすら水を流して全部下へダダ漏れというような状態が生まれてしまいました。
そうなると営業マンというのは、「なぜ、解約されるために営業を取らなければならないのだ」というふうになる。
それで、喫煙所などが会社への不満の温床になっていきました。
プレスリリースを京都の巻物で書いていた
小林 ちなみに、当時は全体で何人いたのですか。
高橋 全体で25人くらいです。
小林 全体で25人で24人採用した?
高橋 25人の組織に、24人採用して、21人辞めました。ですから、組織としても穴の開いたバケツ状態です。
吉田 逆に、残った人はなぜ残ったのですか。
高橋 当時から「こういう会社にしたいのだ」という理想は語るタイプだったので、そこを一緒にやろうという人は残ってくれました。
「この世に残るようなものを作る会社にするのだ」という理想に対して、「私は代表の思いに共感したから入ったのだから、どんなふうになっても辞めません」と思ってくれた人が15人くらい最後に残ってくれて、それでもう一回立て直したのです。
小林 お二人(高橋さんと吉田さん)の話に共通しているのは、社長が勝手に肩振ったりすると大変なことになるということですね。
高橋 あと、僕が得た教訓は、学生起業をする前に、インターンか社会人をやった方が良いということです。
たとえば先ほどのオンライン予備校「楽スタ」もそうなのですが、これにプレスリリースを打った時のことです。
京都の5,000円くらいする巻物を30本くらい買って、その一つずつに筆ペンで熱いプレスリリース文書を書いて、それをテレビ局の会社に送りつけました。
一同 ・・・。
吉田 ごめんなさい。たぶん誰もなぜそれをやったのかわからないと思います。
高橋 なぜかと言うと、プレスリリースを普通にファックスで送付しても見てもらえないと誰かが言っていたからです。
だから、目立たなければならないということでやったのでした。
吉田 それで巻物を届けたのですね。
高橋 はい。郵便で。
(会場笑)
小林 ちなみに、巻物のプレスリリース文章を作ったことのある人はどれくらいいますか?
(会場・挙手0)
さすがにいないですね。
(会場笑)
高橋 だから、これも一回どこかに勤めていたら、そんなことはしないというのがわかるでしょう。
それから、この大量採用してしまった件もそうです。
順調かと思っても一気に人を増やして営業攻勢をかけたらダウンサイド・リスクがありますでしょう。これを甘く見ていたんですよね、結局。
もし仮に、これを指摘してくれる人がいたり、そこに考えが至るような経験を積んでいたら回避できた可能性があったと思います。
小林 でも、普通はそんなに大量に採用したらマズイのではないかと幹部の人たちは言いませんか。
高橋 僕が、「いや、これは絶対に行ける」と言っていたような気がします。他の幹部メンバーも社会人経験がない人が多かったですし、最後は「いける!」となってしまいましたね。
(続)
編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/石川 翔太
続きは 「あなたのことが悪魔に見える」辞めゆく社員に言われた一言 をご覧ください。
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【編集部コメント】
続編(その7)では、登壇する起業家たちが、離反する社員に言われた、辞め際の様々なエピソードをお話いただきました。胸が痛くなります。是非ご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。
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