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ICC KYOTO 2024 スタートアップ・カタパルトに登壇した、STRACT 伊藤 輝さんのプレゼンテーション動画【iPhoneアプリ「PLUG」は、ばらつくEコマース体験をまとめ、最適化された購入体験を実現する】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2025は、2025年2月17日〜 2月20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。
▶【速報】廃プラと活用企業をつなぐ循環型サプライチェーンで、ごみを資源に生まれ変わらせる「レコテック」がスタートアップ・カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2024)
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【登壇者情報】
2024年9月2〜5日開催
ICC KYOTO 2024
Session 1A
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門
Sponsored by EVeM
伊藤 輝
STRACT
代表取締役社長
公式HP | 公式X
1995年北海道生まれ。ソフトウェアエンジニア。8歳よりプログラミングをはじめ、個人事業として開発していたAndroid音楽アプリのヒットを契機に、慶應義塾大学在学中の2017年、株式会社STRACTを法人成りにより設立。開発したモバイルアプリはシリーズ累計国内500万DLを達成。慶應義塾大学ではユーザインタフェースの研究に従事しIoTデバイス「MagicKnock」を開発。2019年にデーティングアプリ事業を株式会社パートナーエージェントへ事業譲渡後、2022年よりショッピングアシストアプリ「PLUG (プラグ)」を開発。
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伊藤 輝さん 皆さん、はじめまして。ショッピングアシストアプリの「PLUG(プラグ)」です。
よろしくお願いします。
いきなりですが、最初にこのプレゼンで一番重要な、この事業の概念の話をさせてください。
これを理解していただくことが、この事業にとても重要なので、ぜひ聞いていただきたいと思います。
PLUGはユーザーとECサイトの間に入るエージェント
僕らはEコマースに関するサービスを展開していますが、Eコマースのユーザー体験の現状として、ECサイトそれぞれが異なるソリューションを展開しているので、サイトやサービスによってユーザー体験はバラバラになっています。
言うなれば、サイトごとに店員がいて、バラバラの接客をされているという状態です。
でも、こう考えたらどうでしょうか?
ユーザーとECサイトの間に入るエージェントになってしまえば、全てを最適化できるのではないか。
僕らが作っているPLUGという事業は、エージェント、つまり買い物のプロをユーザーの手元に置いて、全てのトランザクションを最適化しようという概念を持つ事業です。
この概念をご理解いただければ、この後する話が頭に入って来やすくなると思います。
インストール後、2ステップで設定完了
このエージェントになるため、僕らは「ブラウザ拡張機能」という方法でスタートしています。
では、このPLUGをどう使うのか、簡単に見てみましょう。
PLUGは、iPhoneのアプリです。
App Storeでアプリをインストールし、エージェントをするために必要なデータ共有のポリシーに同意をし、ブラウザ拡張の設定をオンにします。
これだけです。
あとは自動で動作しますので、存在を忘れてしまって大丈夫です。
PLUGはエージェントとして、様々な機能を通して、あらゆるEコマースのトランザクションを最適化します。
閲覧中により安い商品を知らせる「ベストプライス」
では、1つずつ見ていきましょう。
まず、「PLUGベストプライス」。
ECサイトで商品を見ていると、あらゆるサイトの中から一番安い商品を発見し、その場で教えてくれます。
これによって価格が妥当かどうか、今が買うタイミングなのかを判断する、つまり、安心の提供にもなっています。
購入の背中を押します。
パーソナライズされた「オファー」がその場で届く
次に、「PLUGオファー」は、買い物で商品を検討している時、ユーザーに、自動で最適化されたオファーが届きます。
例えば、Safariでいつも通りGoogle検索をして、ショッピングをします。
ファッションについて検索し、ECサイトにたどり着くと、このように、PLUGからキャッシュバックのオファーが表示されます。
今回は、購入金額の12%がPLUGからキャッシュバックされるオファーです。
PLUGオファーでは1,000を超えるECサイトと提携しており、オファーの原資は、ECサイトから頂く成果報酬です。
半分以上がサービス系ECで、3割が金融系です。
インターネット上のあらゆるコンバージョンへのオファーを作っています。
仕組みとしては、PLUGはユーザーの購買や行動データを頂いているので、それらをもとにLTV(顧客生涯価値)を予測し、オファー内容を算出しています。
離脱したユーザーを狙ってオファーを提供
ECサイトの購入率は平均3%ほどです。
離脱する97%のユーザーにオファーを提供することができるのが、PLUGの強みです。
例えば、自社サイトを離脱した後に競合サイトを見ているようなユーザーを狙い撃ちして、オファーを提供することもできます。
これは、商品をカートに入れたけれど買わなかったユーザー、いわゆるカゴ落ちの例です。
すると、このように後からプッシュ通知で、決済を促すような特別クーポンが届きます。
ポストクッキー時代のパーソナライズを実現
PLUGはユーザー側のエージェントなので、ユーザーから直接預かったデータを第三者に渡すことはなく、プライバシーを保護しながらパーソナライズを実現しています。
つまり、ポストクッキー時代の、ユーザーのための全く新しいソリューションなのです。
PLUGの効果としては、提携したECサイトは平均してCVR1.5倍、つまり売上も1.5倍になっています。
ARPUは昨年比2.5倍
トラクションとしては、PLUGはリリースから約2年で100万ダウンロードを突破しています。
1週間のアクティブユーザーは40万人を超えており、一度アプリを入れると自動で動くので、全然離脱しません。
PLUGのオファーとベストプライスによる月間購入件数は7.2万を超えており、1人あたりの収益性(ARPU)も1年で2.5倍になっています。
PLUGは強いグロースサイクルで成長しています。
ユーザー増加に伴い購買データが溜まるので、それをもとにパーソナライズを強化すると、ECサイトからもらえる予算もどんどん増えていきます。
PLUGが行うエージェント機能はまだまだこれだけではありません。
今後提供していく機能をご紹介します。
ウェブ上の商品をワンタップで「キープ」
例えば「PLUGキープ」は、商品版のPinterest(※) です。
▶編集注:「Pinterest」は、レシピやインテリア、ファッションなど生活を楽しくするアイデアを発見・整理するサービス。
ウェブ上のあらゆる商品をワンタップでキープでき、値下がりやセールのタイミングで通知が届くようになります。
全てのECサイトで「あと払い」決済を可能に
「PLUGあと払い」では、全てのECサイトの決済をPLUGが代理することで、ユーザーが後払いすることを可能にします。
ECサイトの、クレジットカードを入力する画面で、ワンタイムのVisaのバーチャルクレジットカードをその場で作成し、自動で入力、決済します。
家電購入や旅行申し込み時に追加できる「インシュアランス」
少額短期保険の「PLUGインシュアランス」は、例えば、家具や家電の修理費用が心配なときや、旅行予約のキャンセル料金が高いと思ったとき、保険を追加できるというものです。
ユーザー側で追加できます。
アプリ内で検索・比較・購入が完結する「ショッピング」
そして「PLUGショッピング」は、PLUGアプリの中から商品を直接検索し、ECサイトを比較して、ベストなECサイトで買えるというプラットフォームを提供するサービスです。
今、流通の4分の1はアプリから生まれています。
このように、PLUGのTAM(実現可能な最大の市場規模)は膨大です。
インターネット広告、Eコマース、インシュアランス、決済と、ホリゾンタルに広いそれぞれのマーケットを、ユーザーという軸でバーティカルに切り取り、そのユーザー軸が横に拡大していくイメージです。
情報格差をなくし全ての人にベストな選択を
最後に、私がなぜこのようなプロダクトを作っているのか、お話しさせてください。
私は8歳からプログラミングを始め、15歳からモバイルアプリの開発を続けてきました。
個人で開発したアプリのダウンロード数は国内で500万を超えており、大学でもユーザーインタフェースの研究を続けました。
何をしていたかと言うと、実は、誰でも簡単にシステムを使いこなせるような仕組みをずっと作っていたのです。
これは情報リテラシーの格差によって、ITの恩恵が平等に浸透していない現実を改善する仕組みであり、PLUGの事業もそういう思いで行っています。
リテラシーに自信がない人でもプロでも、誰でも簡単にベストなEコマースを利用できるようになるため、一つ一つのサービスが変わるのを待つのではなく、エージェントとなって全てをまとめて変える。
そんな、ユーザーに寄り添った賢いパートナーになっていきたいと思っています。
以上です、ありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/正能 由佳/戸田 秀成