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ICC KYOTO 2024 カタパルト・グランプリに登壇した、KINS 下川 穣さんのプレゼンテーション動画【日本発「菌バンク」で健康を守り、慢性疾患を癒す「KINS」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2025は、2025年2月17日〜 2月20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターはAGSコンサルティングです。
▶【速報】障害への支援的な構造を逆転するアートIPカンパニー「ヘラルボニー」がカタパルト・グランプリ優勝!(ICC KYOTO 2024)
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【登壇者情報】
2024年9月2〜5日開催
ICC KYOTO 2024
Session 6A
CATAPULT GRAND PRIX (カタパルト・グランプリ)- 強者が勢揃い –
Sponsored by AGSコンサルティング
下川 穣
KINS
代表取締役CEO
公式HP | 公式X
歯科医、都内医療法人理事長を経て2018年に株式会社KINSを創業。医師として様々な慢性疾患・症状を有する患者の皆様に接した経験から、対症療法に加えて慢性疾患・症状の根本解決に貢献するアプローチとしてマイクロバイオームに着目。実際の臨床現場での患者の皆様へのインパクトに衝撃を受け、その可能性を世の中に広げるためにKINSを創業した。
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下川 穣さん 皆さん、こんにちは、KINS代表の下川です。
よろしくお願いします。
慢性疾患に悩む患者が次々来院
私はKINSを起業する以前、医療法人の理事長として、6つのクリニックを経営しておりました。
そこには、治すことが非常に難しい患者さんばかりが来られていました。
例えば、お腹が痛すぎて電車に乗れない、肌が痒すぎて夜眠れない方々です。
対症療法しかなくて、治ったと思ったら、すぐにぶり返す。
ソリューションがないか必死で考えました。
たくさんの論文を読ませていただきました。
そして、たくさんの共同研究もさせていただきました。
そんな中、僕が出会ったのが「菌」、いわゆる「マイクロバイオーム」の世界です。
今日も健康でいられるのは常在菌のおかげ
皆さん、菌についてご存知でしょうか。
私たちの体は頭のてっぺんから足の先まで、約1,000兆個もの菌に囲まれています。
いわゆる常在菌です。
皆さんが今日も健康に生きていられるのは、彼らのおかげなのです。
当時、某大学の研究所と、マイクロバイオームについて共同研究をさせていただきました。
そして患者さんにフィットする菌を飲んでいただくと、先ほど挙げたような方々の症状が劇的に改善したのです。
これがまさに、私の原体験です。
ニキビ、美容、老化…ペットにも菌が影響
この臨床現場での原体験をクリニックに閉じずに、より多くの人に届けたい、そういう思いで私は5年前にKINSを起業しました。
研究を進めていくと、先ほど挙げたような難病の方向けではなく、身近なお悩みにも菌は多くの影響を与えられることが分かってきました。
ニキビ、美容、老化、花粉症…皆さんが飼われているワンちゃん、猫ちゃんの健康にも、菌は影響します。
我々のミッションは、「菌で世界を救う」です。
そうです、世界には、不調で苦しんでいる方はたくさんいらっしゃいます。
それを、菌の力で救うのだと。
これが、我々のミッションです。
そんな大きなミッションはどうやって達成するのでしょう。
非常に強固なビジネスモデルが必要です。
私自身は大学の教授でもないですし、特別な技術、そして特別な菌株を持ってスタートしたわけではありません。
ですから、継続的に負を解決するイノベーションを生むビジネスモデルが必要です。
D2C事業×クリニック事業×KINSラボによるビジネス
5年かけて作り上げた、自慢のビジネスモデルをご紹介します。
D2C事業、そしてクリニック事業、KINSラボ、これら3つを掛け算し、連続的にイノベーションを次々と生み出すモデルです。
そもそも1つの事業を立ち上げるだけでも、めちゃくちゃ大変ですよね。
我々のように、3つを掛け算するというのは非常に難易度が高く、絵空事になりがちです。
しかし我々はこの5年間で既に、10億円を超える売上に到達することに成功しています。
KINSブランドのロイヤルファンが菌提供に協力
では、それぞれの事業モデルについて一つひとつ説明させてください。
まずはD2C事業です。
ここで重要なのはもちろん、売上と利益です。
しかし、僕らが最も重視しているのは、累計ユーザー数と入手検体数で、それぞれ10万人超、2万検体です。
審査員の皆さん、お手元に配布した検体キットをご覧ください。
これにより、たくさんの菌データ、そして菌自体を頂いています。
我々のブランドに、ロイヤルなファン、そして健康意識の高い方々が無償で協力してくれるのです。
このような関係性が出来上がっている、これは簡単には真似できません。
疾患に紐づく菌をクリニックで収集
続いてクリニック事業としては、皮膚科のクリニック、動物病院(KINS WITH 動物病院)を運営しています。
これは、多数の病気の方のデータを頂ける場所です。
さらに、たくさんのシーズを生み出していくので、その検証現場はいわゆる臨床研究の現場(ラボ)にもなっているわけです。
この3つのモデルの掛け算によって、連続的にイノベーションを生み出せるのです。
他社には真似できない仕組みと人材が強み
このビジネスモデルは、簡単に真似できるのでしょうか。
いえ、そんなことはありません。
まず重要なのは、これら3つの事業を統合するファウンダーの存在です。
D2C、クリニック、ラボでは、それぞれ全然違う言葉を使うのです。
私は医療経営、事業会社でのマネジメント経験があるので、それらを全て理解し、統合することができます。
また、それぞれの事業で一流の人材を採用することに成功しています。
仕組みと人材、これが我々の競争優位性となっています。
3つの独自原料の大量培養に成功
具体的なパイプラインを紹介させてください。
既に3つの独自原料の大量培養に成功しています、KP1、Bellp、Type3です。
それぞれ、B2CだけではなくB2Bへの展開も既に行っています。
サプリ、食品、ペットフード、スキンケア商品、そして医薬品にも活用できます。
既に製薬会社から高い評価を受けており、提携のための議論が目下進んでいます。
独自原料をサプリや食品、ペットフードに展開
その代表として、KP1について説明させてください。
これは「ポリアミン」という物質を出す特殊な乳酸菌で、日本初の原料です。
京都府立医科大学の内藤(裕二)教授と共同研究させていただき、磨き上げ、さらに多くの人に届けたいと思っています。
▶【KINS】京都府立医科大学 「生体免疫栄養学講座」に加盟(PR TIMES)
この原料は、アンチエイジング、そして認知機能や生活習慣病の改善が見込めるものです。
このように、KINSの強みは、健康な人と疾患のある人のデータの差分を研究し、独自原料を開発して、D2Cだけではなく他社を通して多くの人に届けるビジネスモデルです。
大手企業が提携前提で出資
狙っている市場は非常に大きいです。
製薬、食品・飲料、クリニック、D2Cと、様々なところに顔を出しています。
現在B2B事業をスタートしており、各セクションで大手企業と提携のための議論を多くし、既に提携前提の出資も進んでいます。
累計で35億円の資金調達に成功しています。
シンガポールでクリニックを開院
また、グローバルにもどんどん展開しています。
シンガポールでクリニック(KINS Clinic)を運営しており、僕も今、シンガポールに住んでいます。
▶【KINS シンガポール】尋常性ざ瘡(ニキビ)の治療に特化したクリニックを2023年8 月8日(火)開院(PR TIMES)
台湾でも既に数億円の売上があり、中国では独自原料を含めた卸事業が立ち上がっています。
▶【KINS】越境ECを活用し、台湾での販売を開始 -日本に留まらず「菌をケアすることが当たり前の世界」を目指して-(PR TIMES)
最初は、小さな小さなクリニックでの原体験からスタートしました。
そこに連続的なソリューションを生むビジネスモデルが加わり、チームも加わりました。
さらに、日本という国の地の利が後押ししてくれました。
日本は多数の発酵食品を有しており、何より世界No.1の長寿国です。
この国で生まれた菌バンクを使って、私はKINSを世界に羽ばたかせていきます。
菌で世界を救う
KINSを長年愛用いただいているお客様の声をお届けします。
「自己免疫系の疾患で、乾燥して皮もたくさんめくれてしまって、娘はその状態を知っているので、一緒に皮をめくってくれたりしてたんですよ。
すごくひどかったんです。
会社の人や友人は、以前の私の肌の状態を知っているので、私の肌が改善したのはKINSのおかげだと言えます。
本当に良いものというのは実感しています」
このように、KINSのサービスで慢性疾患が改善した方が、既に日本中でどんどん出てきています。
こういう体験を、世界のより多くの人に届けたいという思いがあるので、再度ここで宣言させてください。
我々は、菌で世界を救いにいきます。
ぜひ応援をよろしくお願いします。
(終)
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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成