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ICCサミット運営スタッフ、開催前日に全軍前進を誓う!【ICC KYOTO 2019レポート#1】

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9月2日~5日の4日間にわたって開催されたICCサミット KYOTO 2019。その開催レポートを連続シリーズでお届けします。第1回目は、開催前日の9月2日、運営スタッフによる会場設営の模様からお伝えします。ぜひご覧ください。

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2020は、2020年2月17日〜20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

ついに始まる、ICCサミット KYOTO 2019

設営前のA会場。パーテーションが開けられ、まだ雑然としている

大きな台風の直撃に見舞われた昨年とはうってかわって天候に恵まれたICCサミットKYOTO 2019。会期中の4日間は、京都らしい残暑の日々となった。運営スタッフの仕事は、開催の前日の9月2日、会場の設営から始まった。

スタッフはこの日の13時に、会場であるウェスティン都ホテル京都の4階ホワイエに集合することになっていた。早い人は9時すぎから会場に到着し、運営マニュアルを読み込んでいたようだ。

今回の運営スタッフは歴代最大の114名、うち31名が初参加となる。ホワイエは人の出入りが多いため、急遽C会場へ移動し、恒例のセレモニーが始まった。運動会の開会式のごとく、スタッフ結団式である。

まずはじめは、運営スタッフのリストを手に、ICC代表の小林 雅が一人ひとり点呼する。呼ばれた人は手を上げて一歩前に出る。会場写真撮影を行うフォトクリエイトのみなさん、映像ドキュメンタリーを製作するワンダーグラフィックのみなさんもICCサミットを創り上げる仲間だ。

点呼が終わると、各チームのリーダーが呼ばれ、挨拶を行った。

小林「では、まず会場統括責任者、円陣を組んで掛け声をかけよう!」

事前にイベントがあったことから、コミック『キングダム』をバイブルとして士気を上げてきた運営スタッフたち。「ドドンドドンドンが来るのか?」「全軍前進か?」とざわめく。小林はじめ本番前に散髪して臨むスタッフも多く、名シーン「立って戦え」にちなんで、「(髪を)切って戦う」意欲も満々のようである。

A会場からF会場までの会場統括が前に出た。円陣になって肩を組み、「ともに産業を創ろう、オー!」と声を出したのが、一番上の写真である。

A会場・今井さん「福西さんと一緒にA会場を担当します。僕は今回、李牧(キングダムに登場するキャラクター。以下*印同様)を目指しますので、李牧と呼んでください。無事に大成功を目指してがんばります」

A会場・福西さん「将軍は将軍でも壁将軍(*)を目指しています。なぜかというと、みんなに助けてもらえるからです。よろしくお願いします!」

A会場は今回、7つのカタパルト運営を担当する。なかでも9月4日は朝イチから最後のセッションまで1日中、5つのカタパルトを開催する。リハーサルや各登壇者が持ち込むPCから正しく映像が再生されるかの確認などで、ほぼ休憩時間はないと思われるオペレーションを担うため、統括はダブルリーダーになっている。

B会場・蒲さん「学生でも社会人でも、何度も参加していても初参加でも、ICCサミットというこの場をいかに一生懸命よくするかが唯一の基準だと思うので、皆さんよろしくお願いします!」

C会場・古川さん「C会場の古川です。自分がどうかというのは置いておいて、桓騎将軍(*)が大好きです。全部うまくいくというところを目指します」

D会場・清水さん「前夜祭も担当します。今回、イベントを成功させるにあたって、前夜祭をまずは盛り上げていただけるようお願いです。そこで一致団結して、いかにこの成功をよかったねと終わらせられるか、次に続けられるかだと思うので、みんな一緒にがんばっていきましょう」

E会場/F会場・宍戸さん「蒙驁(*)が好きです。なぜかというと、E会場、F会場の強力な統括をなんとかまとめて、ヘルプもできるように頑張りたいと思っているからです」

E会場・榎戸さん「もともと社員でしたが、いま留学してフランスから帰ってきました。(何かフランス語をと小林に言われ)ボ、ボンジュール…。ICCでは古株だと思うので、尾平(*)です。一生歩兵のまま、一歩一歩ひとつひとつしっかりやりたいと思います」

F会場・荒木さん「好きな武将は楊端和(*)です。F会場は一番狭いですが、一番熱量高く、熱気のある会場にしたいと思います!」

受付統括・澤谷さん「男性が2人しかいないので、みなさん助けてください!」

受付統括・鵜飼さん「『キングダム』なら羌瘣(*)になりたいと思っていて、女子でも前線で戦いたい。今回、このメンバーでカンファレンスを運営できるのは、この4日間しかありません。みなさん宜しくお願いします」

毎回同じメンバーが集まるとは限らないため、この114名で運営できるのは今回のICCサミットだけ。「一期一会を大切にしよう」というのは、いつも挨拶のときに小林が言うことでもある。

受付、会場運営、誘導、メディアなど、スタッフはさまざまな持ち場に分かれて運営を担うが、今回初めて誕生したのがサポート・チームという”遊軍”だ。展示・飲料・他会場のサポートを担当する予備戦力というチームで、外でのアクティビティやランチ、パーティ、ワークショップなど、さまざまなサポートを行う。

この新チームは、さまざまな場面に対応できる頼もしいベテランと、初参加のフレッシュなスタッフ8名から編成されている。サミットの企画はもとより、このようなスタッフのチーム編成も小林が決めている。

櫻内さん「サポートチーム統括の櫻内です。キャラかぶりしそうなのですが、私も羌瘣を目指しています。サポートチームは今回遊軍ということで、戦局を変えるのは私達だと思っています」

市川さん「僕は今年の福岡、1回スタッフを休んだのですが、めちゃくちゃ寂しかったです。ICCはファミリーでありホームでもあり、戦場でもあるので、サポートチームとして頑張りたいと思います」

坂本さん「おもにマスコットキャラです。疲れたら僕のおなかを触りにきてください。今回サポートチームということで、ワークショップや夜のパーティを担当します。昼間はわりと手が空きますので、手が足りない、困ったというときはいつでも声をかけてください」

その他にも、意欲を語る運営スタッフの意気込みが続いた。ベテランスタッフの言葉の重みは特別で、たとえばこの西川さんの言葉は、すべてのスタッフに響いたに違いない。

西川さん「昨日、島津製作所創業記念資料館に、小林さんたちと一緒に行かせてもらい、見学をしました。

ICCサミットは『ともに学び、ともに産業を創る』です。ともに学べているとは思うのですが、産業を創るということをあまりできていないと思っています。

島津製作所は100年以上前に、X線や蓄電池の技術など、今使われている技術を発明しています。それを見て思いました。

今、このICCサミットを成功させることは、5年後、10年後、100年後に大きな産業を創るための結節点、担い手であると、全員が意識して運営したときに、成功により近づけるかなとすごく実感しました。ベストエフォートで頑張っていければと思います」

「1つ1つしっかり。わからないときは基本に返れ」

小林「ここには、宍戸くんとか今井くんなど、学生時代から長年参加してくれているスタッフもいて、本当にみんな成長しているなと思います。みんなの力が自分の成長だけでなく、みんなの成長につながることを、心から願っています。

僕の口癖で『1つ1つしっかり』というのがあるのですが、不安に思ったり、自分が何をしたらいいかわからないということがあったときは、必ず基本に返ってください。

とくにカンファレンス運営は、確実に積み上げっていくものなので、1つ1つしっかりやることで必ずできます。マニュアルにもそう書いてあります。

できることをやらずして、何になるでしょうか。1つ1つ必ずしっかりやることを心がけてください。それで成長することができます。

学ぶことはいつでもできますが、産業を創ることは、昨日島津製作所に行ってわかったのですが、130年です。そういうスパンで考えないと、本当に大きなことはできません。

ICCサミットは年に2回しかありませんが、100年、200年、自分らの子どもたちの時代にも続くように。

僕の見ている景色はみなさんにはまだ見えないかもしれませんが、少しでも見えるように。

では、福西将軍、お願いします」

福西さん「僕は、ICCからいろいろなことを学ばせてもらっているのですが、小林さんのように積み上げていくものがあって、今のようなICCがあると思います。

いつも登壇してくださるクラシコムの青木さんは、『ブランドとは、どこを裏返しても矛盾のないことが大事だ』とよくおっしゃっています。

われわれこの3日間、どこをどう裏返されても矛盾のない、やっぱりICCだねと思われるようでなければいけません。本当に全員、そうしないとICCが次に向かっていきません。その気持を胸に、皆さん、ご一緒にお願いします」

「ともに産業を創ろう、オー!」

千里の道も一歩から。実はこの前日の日曜日の夜、プレ飲み会があり、その前にはプレランチもあり、前週にはプレオープニング・パーティもあり、何度も同じメンバーとは顔を合わせていたのだが、ついに本番、ICCサミット KYOTO 2019の設営が始まった。

各チームに分かれて、設営スタート

持ち場に向かうE会場チーム

各会場、担当ごとに集まると、顔合わせと自己紹介が始まった。遠方でもスカラシップ制度を利用して東京のイベントに参加した若手スタッフもいるし、ここで初めましてのスタッフもいる。

打ち合わせ中のB会場チーム

ほとんどのチームはチーム分けが発表された後、各会場ごとにフェイスブックなどでメッセンジャーのグループを作り、早いところでは8月早々からコミュニケーションが始まっていた。カタパルト運営などノウハウの蓄積があるところは、情報のシェアや当日の心構えの伝授、マニュアルの不明点解消などをこの日に向けて行っていた。

円陣を組むメディアチーム

このメッセンジャーグループは事前コミュニケーションだけでなく、当日の運営でも活用する。チーム間の伝達や、離れた会場間の連絡、リーダー間の情報シェア、登壇者探し、スタッフ同士の朝の「おはよう」リマインドまで、さまざまな用途で使い倒され、少し目を離していると、あっという間に会話が進んでいく。

椅子やテーブルの配置を調整するD会場チーム

打ち合わせが終わり、各運営に必要な備品を受け取ると、持ち場で設営が始まった。パネルや登壇者が座る椅子を配置すると、次は音声チェック、照明チェック。音声や写真、動画の収録に関しては、プロのスタッフも入って調整を進める。ライブ中継を行うのでWiFiなども設置する。

会場で使用する備品を各チームがピックアップ

登壇者を送り出すスピーカー控室で準備中の誘導チーム

遊軍チームは備品を確認中

受付チームは参加者をお迎えするテーブルを作成中

ネームタグを準備中の受付チーム

会場進行の意識すり合わせを行う

各会場の設営がほぼ終わると、A会場に各会場担当が集まってきた。司会担当者が入れ替わりながら、マイクの前に立って練習を始めている。その他のスタッフは前方に会場ごとにまとまって座り、マニュアルに目を落としている。

司会担当は、セッションや休憩時間の告知アナウンスの練習を行っていた。練習とはいえ声から緊張が伝わってくる。今回、2度めの司会担当となるA会場の三輪開人さんが、各自の練習からフィードバックをまとめて運用に落とし込んでいく。小林も同席している。

各会場担当が集結

三輪さん「さきほど出た質問、セッションが押してしまったときのオペレーションについて。私も考えてみたのですが、定刻を過ぎていることは、きちんと言いましょう。私達としても時間を守るというプロ意識を見せることが大事です。

【もう少しお話をうかがいところではありますが、お時間となりましたので、ここで閉めさせていただきます】

と伝えて、できればでいいですが、なぜ、このタイミングで閉めさせてもらうのかという理由を、きちんとお伝えしたほうがいいと思います。たとえば、

【これから30分間の休憩に入りますが、この時間は皆さんに交流いただく時間になっております。】

これだけで基本的にいいと思います。または、

【登壇者の方々にうかがいたいことがあったら、このあと交流いただければと思いますので、定刻になりましたので、ここでセッションを閉めさせていただければと思います】」

小林「それでいいと思います」

三輪さん「そんなに改まりすぎず、5分ぐらい押しは許容範囲かなと思います。それ以上のときは、もうアナウンスをしたほうがいいと思います」

司会担当は、一人一人小林が電話面接を行う際や、プレイベントなどで接したときの、声のトーンやキャラクターから決めている。経験のある人、ない人さまざまだが、プログラムを見て、会社名やサービス名のイントネーションを事前に確認しており、失礼のないように気をつけている。

写真も撮影するため照明チェックも行う

小林「セッションの最後で注意しなければいけないのは、壇上で名刺交換の人たちが集まりすぎてしまった場合だね」

三輪さん「『登壇者のみなさんを、拍手でお見送りください』で、拍手したら退出する流れになりますね。ここまでで、会場の流れで気になることはありますか?」

宍戸さん「事前に流す動画の尺は各会場で確認するとして、いつのタイミングで登壇者にお上がりいただくのかは、ケースバイケースもあると思うのですが、到着が遅れて、そのまま入るケースもあります。動画を流し終わって上がっていただくケースもあると思います」

小林「原理原則でいくと、セッション開始前の注意事項の前に、登壇者にはお上がりいただかないといけません。なぜなら、スポンサーは登壇しているような人たちに、自分たちの動画を見てもらいたいからです」

今井さん「先に登壇していただくのがポイントです。一度登壇していただいたら、そこから登壇者は動きません。でもステージ脇のテーブルスペースでの待機なら、お手洗いに行かれる方がいますよね。そのときは、会場側の担当者が、定刻までにお戻りいただけるように付いていかないといけません」

小林「たまにコーヒーの紙コップを持って登壇されたいという方がいますが、写真に残るし見栄えが悪いので、ガラスコップに水で統一してください。セッションの開始時間などは、日によっても違うので、よく確認をお願いします」

ほんの小さな疑問点でも、現場の大きな変更にならないようなことでも、その理由や根拠を明らかにし、起こりうる可能性を考えて、みんなで原則を共有する。現場ではその通りにならないこともあるだろうが、この原則がイレギュラーが発生したときの拠り所になる。

初参加だけでなく、ベテランスタッフも真剣な面持ちで聞き込んでいる。今、想定できるところで自分たちには何ができるのか、翌日からの3日間、一体何ができるのか。真剣に見定めようとしている表情である。

準備を整え、出陣を待つ

会場内を歩き回っているチームもいた。今回、会場となるウェスティン都ホテル京都は、2020年に向けて大改装中。それに伴い今回は、ホテルのエントランスが異なり、入り口からカンファレンス会場への導線、ランチ会場や控室を抑えている企業の方々の導線なども変更になる。まずは自分たちが知らなければ案内できない。

翌日から登壇者のみなさんが撮影するスタジオスペースでは、チームごとの撮影も行う。自分たちの持ち場が整い、撮影を終えると、だんだんチームという雰囲気が出てくる。

今年の2月の福岡開催時は、前日から燃えたぎっていたスタッフだが、今回は比較的落ち着いている。準備を整え、穏やかに出陣を待つばかりという雰囲気だ。

胸に秘めるものはあれど、まずは一つ一つしっかりと。仲山進也さんのチームビルディング講座で聞いた、チームの成長法則の最後の形態「トランスフォーミング」で、最高のパフォーマンスを出し続けるチームの、淡々とした作業ぶりが思い起こされるような開催前日であった。

(終)

【新規募集】ICCサミット FUKUOKA 2020 運営チーム募集

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成

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