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ICCサミット KYOTO 2019 スタートアップ・カタパルトに登壇し、5位入賞に輝いた Linc’well 金子 和真さんのプレゼンテーション動画【Linc’wellは、IT武装した“スマートクリニック”で新たな患者体験を創出する!】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2020は、2020年2月17日〜20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションは、ICCサミット KYOTO 2019 プレミアム・スポンサーのラクスル様、プラチナ・スポンサーの日本アイ・ビー・エム様にサポート頂きました。
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【登壇者情報】
2019年9月3日〜5日開催
ICCサミット KYOTO 2019
Session 1A
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門
Supported by ラクスル & 日本アイ・ビー・エム
(プレゼンター)
金子 和真
株式会社Linc’well
代表取締役
公式HP | STARTUP DB | LinkedIn
2003年より8年間、東京大学医学部附属病院を中心に内科医として臨床に従事。また、遺伝子改変動物を使った糖尿病領域の研究も行い、2010年医学博士号取得。医療現場における課題解決のためには、医師が経営を含む幅広い知見を学び改革を行う必要があると考え、2011年 McKinsey & company入社。日本およびアジアのヘルスケア領域のリーダーとして、日本・アジアだけではなく、米国・アジア・欧州を含むグローバルなプロジェクトをリード。特に、日本においては、製薬会社・医療機器会社・行政・保険会社等を含む、幅広いヘルスケア領域のプレイヤーに対してプロジェクトを実施。2018年5月、自身のパッションのあるヘルスケア領域において、現場からの変革実現を目指し、2018年5月、株式会社Linc’wellを創業。
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▶「ICC KYOTO 2019 スタートアップ・カタパルト」の配信済み記事一覧
金子 和真さん 株式会社Linc’well(リンクウェル)の金子と申します。よろしくお願いいたします。
私は医師として8年間勤務した後、マッキンゼー・アンド・カンパニーで7年間仕事をしました。
そして、もう一度医療に貢献したいと思い、2018年に株式会社Linc’wellを設立しました。
ヘルスケアの何をすればよいのかと考えた結果、医療の「現場」をきちんと変革していきたいと思い、クリニックに注目しました。
日本のクリニックが抱える問題点、患者のペインとは?
「医療の現場は、かなり遅れている」と感じることはないでしょうか?
皆さんも経験があると思いますが、予約はなかなか取れないし、待ち時間はうんざりするほど長く、支払いは現金のみ。
薬局に行ってからも長い待ち時間があり、具合が悪くて病院に行っているのに、もっと悪くなりそうな状況にあるのではないかと思います。
しかし残念ながら,この状況はなかなか変わりません。
日本には、10万軒のクリニックがあります。
そのうち95%が個人経営で、その8割以上が50歳以上の開業医です。
また、患者さんの75%以上は、高齢者です。
日本のクリニックは高齢者による高齢者のためのサービスになっているのが現状で、これこそが、クリニックがなかなか変わっていかない理由であると考えています。
ただ、ここにいらっしゃる皆さんのように若い方も、もちろん時には具合が悪くなります。
健康診断で異常を指摘されたり、大事なカンファレンスやプレゼンの前に具合が悪くなってしまい、早く治したいということもあるでしょう。
仕事が忙しくて風邪が全然良くならない、ということもあると思います。
特に医療経済のことを考えると、早いタイミングで適切な治療を医療機関で受けることは大事です。
それにより医療費の削減にもつながると考えています。
クリニックフォアは、IT武装したスマートクリニック
私たちはこの現状を踏まえて、IT武装した「スマートクリニック」をプロデュースしています。
サービスというものは、iPhoneのようにハードとソフトが一体化して開発されることで、優れたUI(ユーザー・インターフェイス)を実現できるものだと思います。
私たちがプロデュースするCLINIC FOR(クリニックフォア)では、テクノロジーを徹底的に活用し、ハードとソフトを一体化させたサービスで皆さんの患者体験を向上することに注力しています。
オンラインで予約ができたり、検査結果をオンラインで見られる、事前に問診を済ませられる、電子カルテが共有されているのでどのクリニックに行っても同じカルテ情報をもとに医療が受けられる、キャッシュレスで支払いができる、などのサービスを提供しています。
10ヵ月で3.1万人以上が来院、働く世代の「インフラ」に
2018年10月に、田町に第一号店舗となるクリニックフォア田町を開業しました。
2019年11月、12月には新橋、飯田橋での開業も予定しており、2020年も10店舗の展開を見込んでいます。
クリニックフォア田町に行くと、何が違うのでしょうか?
まず、予約をしてから来院するので待ち時間がほとんどありません。
Googleの口コミを見ていただくと分かると思いますが、「全然待たなくてよかった」という声が多く出ています。
▶編集注:クリニックフォア田町のGoogleクチコミはこちらからご覧いただけます。
夜間も開院していて、仕事が終わった後に受診することも可能です。
土曜日、日曜日、祝日も開院しています。
院内処方もしているので、薬局に行く二度手間が省けます。
事前問診で診察を効率化し、現金も不要です。
さらに電子カルテが共有されているので、このグループ内のクリニックであればどこでも受診可能です。。
結果的に、かなり多くの患者さんに支持されていると考えています。
クリニックフォア田町の開業から10ヵ月間、たった1店舗でのべ3.1万人以上の患者さんが来院されています。
先ほど、平均的なクリニックでは患者さんの75%が50歳以上と言いましたが、クリニックフォア田町では患者層が全く違い、働く世代の「インフラ」として機能していることが分かります。
実際に、仕事帰りやミーティングの合間に来院する患者さんもたくさんいらっしゃいます。
クリニックフォアは、医師の多様な働き方もサポートする
今後スケールしていくにあたっては、患者さんサイドの利益だけではなく、医療提供者側の利益も必要ではないかと考えています。
そして実際に、医師からもたいへん喜ばれています。
もともと医師は臨床のみにあたっているので、臨床以外の経営、人事、労務について全てサポートしてもらえるので非常に有り難い、との声をいただきます。
また昨今は子育てとの両立を目指す医師も増えていますので、そうした医師が働く場としても有り難いとの声をいただいている状況です。
「白い巨塔はもううんざり、もっと自由な働き方をしたい」といった医師の課題解消にもつながるのでは、と考えています。
進化するスマートクリニックが、世界の健康を変える
医療費の削減ができ、医師にとっても新しい働き方の提供ができ、さらに患者さんの体験も徹底的に向上されているこの「スマートクリニック」を、今後さらに展開していこうと考えています。
ハードとしてのクリニック数を増やしていきつつ、当然のことながら、ソフトもアップデートしていきます。
現在提供できているのは予約ができる、データが見られるなどですが、今後はご自身の医療データをもとにしたセルフメディケーションの推奨をはじめ、新しい医療を提供していきたいと考えています。
最後に、このクリニックフォアを展開するチームをご紹介します。
プロダクト開発、ビジネス開発の双方に強みをもつこのチームで、私たちのミッションである「テクノロジーを通じて、医療を一歩前へ」を実現していきたいと考えています。
ご支援のほど、よろしくお願いいたします。
(終)
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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/戸田 秀成/小林 弘美
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