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3.美食家が語る、焼肉・ホルモンバル「ボヴァン」のホルモンが特別な理由

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「大人の教養シリーズ『美食』について語りつくす」(シーズン2)全9回シリーズの(その3)は、売れる店をルクア大阪の飲食フロアに誘致するJR西日本舟本さんが語ります。今回紹介する焼肉・ホルモンバル「ボヴァン」は、まさに人に自慢したくなるサプライズのある店です。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2021は、2021年9月6日〜9月9日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2021 ダイヤモンド・スポンサーのノバセル にサポート頂きました。


【登壇者情報】
2021年2月15〜18日開催
ICC FUKUOKA 2021
Session 12B
大人の教養シリーズ 「美食」について語りつくす(シーズン2)
Supported by ノバセル

(スピーカー)

西井 敏恭
株式会社シンクロ 代表取締役 / オイシックス・ラ・大地株式会社 執行役員CMT / GROOVE X株式会社 CMO

長谷川 誠
株式会社NTTドコモ
スマートライフ推進部 マーケティング推進担当部長/シニアプロフェッショナル

舟本 恵
JR西日本SC開発株式会社
カンパニー統括本部 開発戦略室 室長

山本 憲資
株式会社サマリー
代表取締役

(モデレーター)

榊 淳
株式会社一休
代表取締役社長

大人の教養シリーズ「美食」(シーズン2)


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最初の記事
1.新たな変態美食家を迎えてパワーアップ!「美食」を語り尽くすシーズン2

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2.食にすべてをかける“変態美食家”ハセマコ vs. 食べる・料理する・取材する山本 憲資さん

▶このセッションで紹介したお店のリストをを番外編としてまとめました。よろしければぜひご活用ください。
【番外編】「大人の教養シリーズ『美食』について語りつくす」(シーズン2) 登場したお店リスト

本編

食べログ3.38のもうひと工夫すればブレイクしそうな店を誘致

舟本 売れる店をショッピングセンターに誘致することが僕の仕事です。(Part.1参照)

ショッピングセンター事業はプラットフォームビジネスであり、消費者と出店者をマッチングさせることで、売上最大化を目指しています。

売れるお店は、SNSでの情報発信力もあり、特に最近はわざわざ高い賃料を払って駅ビルに出店したいというニーズが少なくなってきています。

例えば、賃料の安い裏路地に出店しても、客を呼ぶことができるのです。

ですから飲食テナントを誘致する際は、まだそこまでの力を発揮できていないけれど、もうひと工夫すればブレイクしそうなお店を選びます。

食べログポイントで言えば、3.38くらいですね。

こちらは、三宮にある「BOVIN(ボヴァン)」という焼肉屋です。

「ボヴァン」の食べログページ

食べログポイントで3.5を超えると、お店はこちらのサポートなしで客を呼べる状態なので、多くの人が行き来する駅ビルに出店する必要がなくなってしまいます。

これが、テナント側の視点です。

一方、消費者側の視点としては、どこにでもある店が駅ビルにあったとしても、そこで食事をする意味があまりないですよね。

消費者調査をすると、信頼を置いている人からの推薦がある店に行きたいという声が強いのです。

例えば、身内や友達から聞いた店、そしてもう1つは、自分の好きな有名人が紹介していた店です。

ですから僕は今、話のネタとして使えて、人に自慢したくなるようなお店、消費者が家族や友達との会話に使えるようなお店を探すことに注力しています。

人に自慢したくなるサプライズのある店

舟本 こちらは、「ボヴァン」のシェフの宮本(政人)さんですが、元美容師であり、ソムリエです。

宮本さんがなぜ焼肉店をやろうと思ったかというと、もともと食に興味があったのと、食肉センターの権利を譲ってもらったことがきっかけです。

畜産農家で育てられた牛は、食肉センターで解体されて枝肉となり農家に返されますが、内臓、つまりホルモンはさばいた人が無料でもらえるのです。

関西では、ホルモンは、「ほうるもん」、つまり不要なもの、捨てるものです。

 ああ、それが語源なんですね。

長谷川 これは一般常識ですから、押さえておいてください(笑)。

舟本 宮本さんは自分でさばく権利を持っているので、神戸牛の内臓は無料で入手できるわけです。

また、ホルモンは通常ひとくくりで流通するので、それが黒毛和牛のホルモンか、但馬牛のホルモンかは証明できません。

しかし宮本さんは自分でさばいているので、神戸牛のホルモンであることは、正式ではないにしても証明できてしまう。

しかもそれが、仕入原価ゼロで売れるという強みを持っています。

また、銃を扱う資格も持っていて、日中は猟に行き、自分で鴨を狩ってさばいて、お店で提供しています。

この場合も、原価はゼロです。

これは彼のSNSでの投稿です。

罠を仕掛ける免許も持っていて、イノシシなども自分で仕入れて提供しています。

こういった、盛り上がる話ができる、人に自慢したくなるサプライズのある店で、食べログポイントが3.4以下のお店を探しています。

それほど多くないですが、年間200から300弱のお店を、食べ歩いています。

西井 3.4くらいのお店が駅前に出店すると、もっと点数が悪くなるのでは?と思うのですが……。

出店先モール客の購買動向を活用

舟本 例えば大阪駅にはルクア大阪がありますが、我々は、普段ルクアに来られるお客様の趣味や購買動向を詳細に把握しています。

ですから、例えば、この三宮のお店の場合、その店が取り入れている運営手法をベースに、出店先ショッピングモールに来るお客様の購買行動特性に合わせた要素をプラスすると、おそらく化けるだろうというのが分かるのです。

つまり、マス向けというよりも、出店先モールの特定ターゲット向けの仕立てにすると、点数も化けるということです。

山本 ジョイントベンチャーのようなモデルを採用することはなく、やはり店子としてビジネスパートナーになるのでしょうか?

舟本 そうです。

例えば、ルクアに出店頂いて売れたお店は、次に全国展開を目指すようになります。

その結果、展開店舗数が増えて1店舗1店舗に対するこだわりが薄れ、売上が下がってしまうこともあります。

そうなると、もうテナントの入れ替えを行います。

西井 何か一瞬、ICCサミットっぽい話になりましたね(笑)。

 では西井さん、行きましょうか。

(続)

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続きは 4.シンクロ西井さんがおすすめする日本の鮨ベスト5 をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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