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オーガニックコットンのベビー服で、バングラデシュに雇用を生み、子どもたちの未来を変える「Sunday Morning Factory」(ICC KYOTO 2022)

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ICC KYOTO 2022 D2C & サブスク カタパルトに登壇いただいた、Sunday Morning Factory 中村 将人さんのプレゼンテーション動画【オーガニックコットンのベビー服で、バングラデシュに雇用を生み、子どもたちの未来を変える「Sunday Morning Factory」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2023は、2023年2月13日〜2月16日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターはプレイドです。

【速報】保育施設向けおむつサブスクで手ぶら登園を実現!「BABYJOB」がD2C&サブスク カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2022)


【登壇者情報】
2022年9月5〜8日開催
ICC KYOTO 2022
Session 12A
D2C & サブスク カタパルト
Sponsored by プレイド

中村 将人
Sunday Morning Factory株式会社
代表取締役社長

1986年生まれ。「社会問題をビジネスの力で解決する」をミッションに掲げる(株)ボーダレス・ジャパンに新卒第一号として入社。既存事業で1年間マーケティングを学んだのち、バングラデシュの貧困地域における児童労働問題の解決を目指し、新規事業を立ち上げるも2億円の赤字を計上し、(株)ボーダレス・ジャパンを倒産の危機に追い込む。その経験を活かし、2017年オーガニックコットンのベビー服ブランド「Haruulala organic」を立ち上げ独立。2021年には、産前産後のスポット消費を解決するマタニティー服ブランド「MEDEL」をスタート。現在バングラデシュの自社工場で270名の仲間と共に、さらなる雇用の創出と、子どもたちの人生が生まれた環境で決まらない環境作りに取り組む。


中村 将人さん こんにちは。Sunday Morning Factory 株式会社代表の中村です。

私たちは子どもたちの未来を変えるベビー服ブランド「Haruulala(ハルウララ)」を運営しています。

ただ、ベビー服と言っても、私たちはその中でもさらに「出産祝い」に特化したベビー服を販売しています。

今会場でご覧いただいているのが、ワンピースのサンプルになります。

オーガニックコットンを使用したギフト用ベビー服

特徴は、オーガニックコットンのカラフルなベビー服をリーズナブルな価格でお届けしているところです。

オーガニックコットンと聞くと、よく生成りの洋服をイメージされる方も多いかもしれませんが、私たちはエコテックス®認証を受けたインクを使い、逆にとてもカラフルな可愛い洋服を作っています。

畑からはじめる服作り(ハルウララ)

また、オーガニックコットンの生産から縫製まですべて自分たちで行っているため、通常のオーガニックコットンの商品と比べて、20%からアイテムによっては40%近く安価な価格でお客様にお届けすることができています。

これまでオーガニックコットンを使ったこのようなベビー服がなかったため、出産祝いとして大変喜ばれ、新宿高島屋さんをはじめ全国120店舗のお店で、今お取り扱いいただいています。

お取り扱い店舗一覧(Haruulala organic)

ICCサミットの会場がある京都では、INOBUNでお取り扱いいただいています。

売上は自社のオンラインショップを中心に2.47億円とまだまだたいした規模でありませんが、ソーシャルグッドなギフトとして認知度も高まってきて、毎年売上も伸びています。

バングラデシュの子ども達の未来を変えたい

では、なぜこの服が子どもたちの未来を変えることにつながるのでしょうか?

実はこの服は、バングラデシュで作られています。

バングラデシュという国の名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

5年前のICCサミットで、e-Educationの三輪(開人)さんが発表された伝説のスピーチ、そこでもバングラデシュの名前が出ています。

大絶賛された感動のプレゼンテーション「e-Education」 (ICC FUKUOKA 2017 カタパルト・グランプリ)(YouTube)

そして、こう説明されています。

「アジア最貧国」、それは5年経った今でも変わりません。

街を少し歩けばスラムがあり、子どもたちが働いています。

そうです。私たちが変えようとしているのは、彼らの未来です。

バングラデシュの貧困地域では、リキシャ漕ぎなど、日雇いの仕事が多く、収入はとても不安定です。

そのため貯金はなく、ケガや病気をしてしまうと、たちまち家計は立ち行かなくなってしまいます。

私が以前訪問した村でも、まだ5歳のシュマちゃんという女の子が、お父さんが突然失明をしてしまったため、きょうだいと一緒にココナッツ工場で働いていました。

まだ社会保障が整っていない国では、生きるためには働くしかないのです。

年齢は全く関係ありません。

貧困の負の連鎖から抜け出すため、安定した仕事を

そして一度働き始めてしまったら最後、なかなか貧困から抜け出せなくなってしまいます。

幼い子どもが就ける仕事は限られています。

工事現場の軽作業や家事使用人など、どれも低賃金の不安定な仕事ばかりです。

学校に行かず働いた子どもたちは、大人になっても就ける仕事は変わりません。

そのため、今度は彼らの子ども達が家計を支えるために働き出すのです。

こうして貧困の負の連鎖がずっと続いていきます。

ではどうやって彼らは、この貧困の負の連鎖から抜け出すことができるのでしょうか?

私には今2歳半の息子がいます。

あと2〜3年すると、ココナッツ工場で働いていたシュマちゃんと同い年です。

あと少しで息子を働かせねばならない、そう思うとゾッとします。

でもそれはバングラデシュのお父さん、お母さんも全く同じです。

誰もそんなことはしたくないのです。

でも自分たちの力ではどうにもできないから、どうしたらいいか分からないから、仕方なくそうしているだけなのです。

だったら、この渦中にない自分に何かできることがあるのではないか、そう思いました。

狙ったのはここです。

お父さん、お母さんに収入が安定した、生活に困らない仕事があったら、子どもたちは働かないでいいのではないか。

そう思い、現地の貧困地域に自社工場を建てて、出産祝いに特化したベビー服を作り始めました。

ベビー服の特徴は、1年間需要が安定していることです。

ある特定の月に赤ちゃんがたくさん生まれることもありません。

だから1年間安定して仕事があります。

そしてギフトなので、高品質で高価なものが好まれます。

つまり、生活に困らない高い給与が払えます。

そして縫製箇所によって細かくラインを分けていくことができるので、初心者の方でも工場で働き始めることができます。

こうして、みんなで手間暇かけて丁寧に作ったベビー服、それがハルウララです。

プレゼントされた側が贈る側になる好循環

先日は、押切 もえさんが、YouTubeで紹介をしてくれました。

https://youtube.com/watch?v=-GUvCiSYm6k

ユニクロから憧れブランドまで!Baby girlの服をご紹介!!ギフトにもオススメ(YouTube)

日々素敵なものにたくさん触れられている方からお褒めの言葉をいただき、工場のメンバーも私たちもとても自信に繋がりました。

もともとギフトということもあり、口コミが広がりやすいのも特徴です。

出産祝いでもらった方が、ものの良さはもちろん、ものづくりの想いや背景を知り、共感してくれたお父さん、お母さんが、今度はまた誰かの出産祝いとして使ってくれる、そういう良い循環が今どんどん生まれています。

おかげさまで、現在バングラデシュでは270人の仲間たちが一緒に働き、70人の子どもたちが元気に学校に通っています。

1つのギフトが貧困の負の連鎖を断ち切り、新しい良い循環を生み出していく、子どもたちの未来を変えていくきっかけに繋がっています。

ぜひ今後出産祝いを買う機会がありましたら、ハルウララをよろしくお願いします。

バングラデシュの仲間と新たな挑戦へ

最後に、今の工場について少しだけお話しさせてください。

5年間腕を磨いてきた仲間たちは、できることも増えました。

これから雇用を増やしながら、もっとみんなの給与も上げたい。

そこで今年からメンズ、レディースのアパレルにも挑戦することにしました。

この貧困地域から世界で通用するブランドを作り、みんなでこの逆境を乗り越えていこうと、今頑張っています。

この中にアパレル製品の商品の生産先を探されている方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。

イベントTシャツなども作れます。

よろしくお願いします。

生まれた環境で人生が決まってしまう、そんな社会をぜひ皆様と一緒に変えていきたいと思います。

最後にバングラデシュのメンバーからのビデオを流させて頂きます。

「(動画内音声)日本の皆さん、よろしくお願いします(拍手)」

ご清聴ありがとうございました。

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/星野 由香里/浅郷 浩子/正能 由佳/戸田 秀成/小林 弘美

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