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就労妊婦と企業をパーソナル助産師×データで支援する「MamaWell」(ICC KYOTO 2024)

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ICC KYOTO 2024 スタートアップ・カタパルトに登壇した、MamaWell 関 まりかさんのプレゼンテーション動画【就労妊婦と企業をパーソナル助産師×データで支援する「MamaWell」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2025は、2025年2月17日〜 2月20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。

【速報】廃プラと活用企業をつなぐ循環型サプライチェーンで、ごみを資源に生まれ変わらせる「レコテック」がスタートアップ・カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2024)


【登壇者情報】
2024年9月2〜5日開催
ICC KYOTO 2024
Session 1A
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門 
Sponsored by EVeM

関 まりか
MamaWell
代表取締役
公式HP | 公式X

富山市出身、つくば市在住。大学卒業後、助産師として総合病院に勤務し、500人以上の出産に立ち会う。その後、千葉大学大学院に進学し、「妊婦の身体活動」をテーマに研究を進め、2023年3月まで「JST次世代研究者挑戦的研究プログラム」の支援を受けて博士論文研究を実施。博士課程在籍中に、自身の研究・助産師・妊娠経験を起業シーズに株式会社MamaWellを創業。千葉大学・筑波大学の2大学発ベンチャーとして認定される。「パーソナル助産師」×「ヘルスデータ」で妊娠生活と仕事の両立を支援する伴走型健康管理サービスを提供し、2023年度経済産業省「フェムテックサポートサービス実証事業」に採択。


予防できる妊娠合併症で苦しむ妊婦さんを減らしたい

関 まりかさん MamaWellは、助産師とデジタルヘルス技術を掛け合わせた、妊娠生活とキャリアの両立を支援する、伴走型健康管理サービスを、企業、健康保険組合向けに提供しています。

まず私についてですが、助産師として、これまで500人以上の出産に立ち会ってきた経験と、大学院で妊婦の運動を研究してきた背景を持っています。

私は、予防できる妊娠合併症で苦しむ妊婦さんを減らしたい、という目標を実現するために起業しました。

働きすぎて切迫早産になったとしたら

突然ですが、皆様におたずねします。

もし、皆様の愛する人が仕事をしすぎて切迫早産で緊急入院することになったとしたら、どうでしょうか。

その状況を、少し想像してみてください。

キャリアが突然途絶える、仕事も子どもも、どちらも望んだのが欲張りだったのか、と自分を責めてしまう。

この出来事が、人生を大きく変えるかもしれません。

企業は何もサポートしなくていいのでしょうか?

もっと働きたいけれど身体への負担が気がかり

「妊娠・育児?医療機関で妊婦検診を受けているから、それで十分じゃないか」

そう思われている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし現状、3人に1人が切迫早産を経験し、5人に1人が妊娠合併症を発症しています。

▶️第3回「不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会」年齢と妊娠・出産に伴う合併症のリスク評価について 徳島大学大学院産科婦人科学分野 苛 原 稔(厚生労働省)

そしてこの数は、年々増えています。

実際、妊娠継続のために予期しない休職や離職を経験する妊婦さんは多く、「もっと働きたい、でも身体への負担は気になる」、この葛藤に悩まされています。

働く妊婦社員に企業ができる支援とは

一方、企業側はどこまで仕事をお願いしていいのか、そもそも妊婦さんをどう扱えばいいのか分からず、困っています。

妊婦は「体調管理」に、企業は「就労環境」に関する問題意識を抱えており、これは、「就労妊婦の就業継続」という同じ課題に異なる問題意識を持ってしまっているということです。

働く妊婦さんの支援には、健康と仕事のバランスを取ることが重要です。

しかしこのバランスを保つには、妊婦さん自身をサポートするだけでは解決しません。

会社も巻き込むことで初めて、問題は解決されます。

身体負荷レベルを可視化し妊婦社員と企業を支援

そこでMamaWellはデジタルヘルスを活用してデータを見える化し、人的専門性を掛け合わせて、働く妊婦と企業の双方をサポートしています。

サービスは、妊婦社員にこのようなウェアラブルデバイスを着けてもらい、このデバイスで取得したデータを、その方専属の助産師が遠隔でモニタリングするというものです。

取得したデータから、活動と休息のバランスが取れているか、 動きすぎていないかなど、適切な仕事量が維持できるように、週1回オンラインでデータのフィードバックと生活プランを提案します。

加えて、いつでもLINEで相談できる体制を提供することで、妊婦さんの不安軽減にも寄与します。

そして企業側には、妊婦社員のヘルスデータをMamaWell独自のアルゴリズムで解析して、業務における身体負荷レベルを可視化した定期健康レポートを送り、また個別事案に対応する相談窓口も設けています。

上司が良かれと思ってしたことを、一方的に仕事量を減らされた、妊娠を理由にプロジェクトから外された、と妊婦社員が思っているということが、実際に数多く発生しています。

このような不幸せなすれ違いを解消し、企業は適切な業務量コントロールや、就労環境の調整が可能になります。

その月の利用者数に応じて課金

今お話ししたサービス内容で、料金は1人当たり月額20,000円です。

料金がかかるのは、実際に利用者がいる場合のみです。

この料金は福利厚生のコストではなく、企業として女性の活躍を推進するために必要な投資です。

優秀な人材の獲得・定着につながり企業ブランドを強化

導入企業からは、費用対効果が高いという評価を頂いています。

それは、優秀な人材の獲得と定着、そして企業ブランドの強化に直結するからです。

現代の若手人材は、自分たちが妊娠、出産しても、働き続けられる企業かどうかを非常に重視しています。

このニーズへの対応が、企業の競争力を左右する重要な要素になっています。

女性にとって最大のライフイベントである妊娠、出産を企業がしっかりサポートすることで、社員の帰属意識やロイヤリティが大きく高まり、結果的に社員の定着率が向上します。

さらにMamaWellのサービスは、企業のCSR活動としても評価され、ブランド価値をいっそう高めることにつながります。

妊婦社員の離職者・出産時の緊急トラブルはゼロ

効果が出ています。

左はこれまでの利用者の分布図ですが、MamaWellを利用して妊娠中に健康を維持することができたからこそ、離職者はゼロです。

そして、早産や緊急帝王切開といった、出産時の緊急トラブルも0件で、全員が安心安全なお産を迎えることができています。

また、数十年後の生活習慣病リスクを抑えることもできます。

妊娠期のサポートが、社員の健康を長期的に守ることにつながります。

現在、導入企業数は60を超えました。(※2024年9月登壇現在)

MamaWellは企業にとって、なくてはならない存在となります。

エンジニアにとってGitHub、社内ツールとしてSlackが主流になっているように、妊婦社員の支援においては、MamaWellが不可欠な存在となります。

妊娠・育児期の支援に必要なのは公平性の担保

しかし現状、MamaWellの導入を躊躇う企業もあります。

それは、妊娠・育児期の支援が特定の社員だけにメリットを与え、「不平等」だと考えているからです。

しかし、妊婦さんを取り巻く環境は非常に過酷です。

だからこそ、「平等」を重視するのではなく、それぞれの状況に合わせて「公平」を担保する必要があります。

女性が自己実現を果たせる社会に

56万人の働く妊婦さんが待っています。

妊婦さんに届けるためには、皆様の協力が必要です。

ここにいる、業界リーダーである皆様の企業にMamaWellを導入していただければ、社会は確実に前進します。

女性が自己実現を果たせる社会にしていきたいです。

そのためにMamaWellは、最大のネックになっている妊娠・育児期を出発点に、健康管理とキャリアの両立を支援し、企業が社員に寄り添える環境を整えていきます。

皆様、どうかご支援をよろしくお願いいたします。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/正能 由佳/戸田 秀成

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