▶カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式X(旧Twitter)をぜひご覧ください!
▶新着記事を公式LINEで配信しています。友だち申請はこちらから!
▶過去のカタパルトライブ中継のアーカイブも見られます! ICCのYouTubeチャンネルはこちらから!
ICC KYOTO 2024 クラフテッド・カタパルトに登壇した、ReLike 星 慧介さんのプレゼンテーション動画【生産者の熱も包み伝える、生より美味しい“冷凍熟成”餃子「-ond°/オンド」(ReLike)】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして 参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2025は、2025年2月17日〜 2月20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターはJ.フロント リテイリングです。
▶【速報】サケ造りで終わらない。男鹿のまちを醸し、日本の希望の星になる「稲とアガベ」がクラフテッド・カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2024)
▼
【登壇者情報】
2024年9月2〜5日開催
ICC KYOTO 2024
Session 8A
CRAFTED CATAPULT 豊かなライフスタイルの実現に向けて
Sponsored by J.フロント リテイリング
星 慧介
ReLike
代表取締役社長
ブランド公式HP
2016年 @cosmeを運営する株式会社アイスタイルに入社。 2018年、株式会社Spartyに入社。オーダーメイドシャンプーMEDULLA立ち上げ、 SNSマーケティングでの戦略実行×美容室卸事業の立ち上げを実施。 2021年 株式会社ReLikeを設立、過去の経験をもとに商品/事業開発を行う。 2024年 冷凍熟成餃子-ond°をローンチ。
▲
星 慧介さん 株式会社ReLikeの星と申します。
私たちは冷凍熟成餃子「-ond°/オンド」という餃子のブランドを運営しています。
一見餃子らしくないですけれども、お持ちしたものを後ほど召し上がっていただきながら、お話を聴いていただければと思います。
▶編集注:審査員席には餃子の試食が配布されました
「-ond°/オンド」という名の餃子
「-ond°/オンド」は約4カ月前から販売を開始したまだ出来立てのブランドで、オンライン販売しています。
「オリジナル」というお肉をベースにした味と、「レモンピールとチーズ」という少し変わり種の味の餃子を販売しています。
ぜひこれだけの情報で、一度まずお手元にある餃子を食べてみてください。どうですか? 美味しいですか?
ありがとうございます。
「美味しい」には理由がある
実はこの「美味しい」という曖昧かつ抽象的な表現にちゃんと理由を付けたいと思ったのが、今回発表したかったことの一つでもあります。
「美味しい」には、理由があります。
ただ、その理由は少し置いておきます。
大の餃子好きが思い描く餃子の可能性
まず、なぜこの餃子の事業をするようになったのかという話を、最初の1分ほどさせてください。
まず、私は365日、ほぼ毎日餃子を食べるくらい餃子が好きでした。
もう一つは一番大事な話で、今、皆さんのお手元にあるのは、あくまでも「餃子」です。
ただ私からすると、モノづくり産業を今後活性化させる一種の「メディア」に成りうるのではないかと思っています。
つまり、私にとって餃子は、美味しい食べ物であると同時にメディアである、そういう風に考えています。
「安くて美味しい」日本の食産業
現状、モノづくり産業においては大きく2つの課題があります。それは人手不足と価格競争です。
皆様もこの課題に対して、それぞれのソリューションがおありかと思います。
では、私がこの餃子を以って、どのようにここにアプローチしていくのか。
現状、日本の食産業は世界的に見ても、ものすごくレベルが高いです。
美味しいものを安く提供していきたいという良い考え方があったからこそ発展してきました。
けれど、この考え方はどうでしょうか?
「美味しくて安い」が当たり前、というイメージがありすぎるせいで、生産者がより高付加価値で販売することができません。
先ほどのプレゼンテーションにもありました。
私たちは餃子を販売するにあたって、とことん考えました。
どうやって、食に付加価値を付けるか。
そして、生産者の想いや私の想いを、餃子を使ってどうやって、まずお客さんに知ってもらうか。
「冷凍は生より美味しい」という逆転の発想
私たちは冷凍食品、冷凍餃子をオンラインで販売して自宅に届けています。
その時に考えていたのは、「冷凍は生に劣る」という従来の考え方についてです。
これを予備知識がなくて、「冷凍は生より美味しい」と言えたら、ものすごく業界が変わるのではないか、付加価値が作れるのではないかと思いました。
というのも、賞味期限が近くなればなるほど、物の価値は下がっていきます。
けれども、どうでしょう。
ヴィンテージワインなどは、時を経れば経るほど価値が上がっていきます。
そんな発想を、冷凍食品にできないかと思ったのです。
麹×温度変化で生まれる美味しさを検証
その時に出会ったのが「麹」でした。
麹は一般的には常温では活性化します。
冷凍すると活性化が止まるという風に見えがちですが、実際に製造からご自宅に届くまでのサプライチェーンの中で、「温度変化」というものがあります。
この温度変化と麹を利用してみようと、生の豚肉を塩麹に漬けて冷凍して、果たして熟成は進むのか
研究を進めました。
味香り戦略研究所というところで約半年間研究した結果、-23℃の氷点下で豚肉を塩麹にしっかり漬けておくことで、グルタミン酸という旨味成分が1.37倍引き上がることが分かりました。
美味しさの理由を「冷凍熟成」とネーミング
冷凍している間、鮮度を保持するだけではなく、ちゃんと旨味をより引き出していくことに対して、「冷凍熟成」という言葉を作りました。
なぜ「冷凍熟成」という言葉を作ったかというと、あくまでも「美味しい」に理由を付けることを構想していたからです。
そして、日本の冷凍産業であったり、より世界に発信していく時、美味しい理由の1つとしてキーワードを作りたかったのです。
「冷凍熟成」をよりお客様、今いる皆様のお手元に届けるためには、「肉」という形より冷凍熟成の「餃子」という形でまずは渡して、知ってほしかったのです。
美味しさを引き出す製法で、生産者の想いも届ける
この冷凍熟成には1つネタがあります。
それは生の肉でないと熟成しないということです。
一般的な餃子は火を通して蒸し焼きにすることで賞味期限を延ばしますが、卵でイメージしてもらうと分かりやすいのですが、火を通してしまうと卵は固くなってしまいます。
同じように火を通してしまうと、餃子の美味しさである肉汁が失われてしまいます。
だから私たちは賞味期限というリスクを背負って生の餡、そしてそれを一つ一つ手で包むことで熟成を促して、ちゃんと美味しいものに理由を付けたかったのです。
そして「安く美味しく」ではなく、美味しいものにはちゃんと理由があって、そこにはちゃんとした適正な値段を付けたかったのです。
なぜ美味しいのかと思った後に、生産者の想いを知ってもらいたい。
今回は山西牧場の豚肉、和華という小麦粉をこだわって使っています。
「美味しい」には理由があって、ちゃんと生産者の想いをその後に届けていくために、まずは知ってもらうきっかけを作りたかったというのが、私たちの考え方です。
生産者の熱を伝えたい
改めて餃子は、さまざまな食材の組み合わせになっています。
今、生産者の顔が見える野菜はさまざまあります。
しかし、「顔だけ見せる時代」は終わりだと思っています。
生産者の熱、想いを伝えるために、私たちは今後クリエイティブに投資をします。
「顔が見える野菜2.0」という形でインタビューを通して、そしてInstagram等でどんどん発信をしていきます。
▶gyoza_ond(Instagram)
そして「冷凍熟成」という言葉を、今後のスタンダードにしていければと思っています。
今、餃子専用のビール、皿、ミニオン餃子、それぞれなんだろうって思うところがいくつかあります。でもこうやって、まず知ってもらうことが大事だと思っています。
▶︎ 温度変化を楽しむ。ビール酵母を応用した新発想レモンサワーと餃子専門クラフトビール(Makuake)
▶︎ 【ミニオンズ】チョコバナナ×ピーナッツのいたずらコラボ餃子(Makuake)
どうぞよろしくお願いいたします。
(終)
▶カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式X(旧Twitter)をぜひご覧ください!
▶新着記事を公式LINEで配信しています。友だち申請はこちらから!
▶過去のカタパルトライブ中継のアーカイブも見られます! ICCのYouTubeチャンネルはこちらから!
編集チーム:小林 雅/原口 史帆/浅郷 浩子/小林 弘美/正能 由佳/戸田 秀成