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ともに生きる街を目指して、「福マルシェ」で生産者と消費者をつなげる「Tryfe」(ICC FUKUOKA 2025)

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ICC FUKUOKA 2025 ソーシャルグッド・カタパルトに登壇した、Tryfe 境 美希さんのプレゼンテーション動画【ともに生きる街を目指して、「福マルシェ」で生産者と消費者をつなげる「Tryfe」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット KYOTO 2025は、2025年9月1日〜9月4日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターはICCパートナーズです。

【速報】司法で社会の不合理を変える!“公共訴訟”に取り組む専門家集団「LEDGE」がソーシャルグッド・カタパルト優勝!(ICC FUKUOKA 2025)


【登壇者情報】
2025年2月17〜20日開催
ICC FUKUOKA 2025
Session 11A
ソーシャルグッド・カタパルト – 社会課題の解決への挑戦 –
Sponsored by ICCパートナーズ

境 美希
Tryfe
代表取締役副社長
公式HP

起業コンサルティング会社を経て、25歳で起業。「自分の名前で生きる人」の為のウェブブランディング事業を開始し、起業家、作家、スポーツ選手など300以上のウェブプロデュースを行う。27歳、惚れた福岡に移住。夢だったホテルを福岡県の志賀島でオープンする。九州の人々の心意気や価値観からインスパイアをうけて創り上げた。リノベーションは九州中から100人を超える人が参加。「理想の街も未来も、自分達の手でつくろう!」を合言葉に、生産者と消費者を繋げる福マルシェを立ち上げる。開催地は8拠点、動員人数は30万人を超える。「100年後も誇れる仕事をしよう」をテーマに活動中。


境 美希さん 皆さん、こんにちは。

「福岡から生産者と消費者の関係性を変えていく」――このプレゼンテーションは、マルシェの可能性に懸ける、ローカル(地域)に根差した、挑戦のお話です。

欧米ではマルシェが街の文化に

はじめまして、「福マルシェ」を運営しているTryfe(トライフ)の境 美希です。

「マルシェ?」と思われた方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

それもそのはずで、欧米のように、マルシェが街の文化として根付いている国と違い、日本ではまだ、時折開催されるイベントのようなもの、と思われている方が多いかと思います。

福岡市内で食に特化したマルシェを開催

私たち「福マルシェ」は、福岡市内8ヶ所において、食のマルシェを開催しています。

1,000人から始まった開催も、現在では、延べ30万人を超える方々に、お越しいただけるようになりました。

私たちは、日本で一番マルシェに命を懸けている自信があります。

博多駅前での福マルシェに1万人が来場

こちらの映像は、2月に博多駅前にて開催されたマルシェの様子です。

開催の2日間、九州中から延べ80の生産者がお集まりくださり、1万人ほどの方々にお越しいただきました。

朝採れの野菜や果物を農家さんから買う、新鮮な魚や牡蠣を漁師さんから買うというように、生産者が直接届けることをモットーとしているマルシェです。

普段は人が立ち止まることのない場所ですが、マルシェを開催すると、さながら、ひとつの街が誕生するかのようです。

このようなマルシェの開催を、100回ほど、重ねてきました。

マルシェを開催する理由

私たちが、マルシェを開催する理由は、生産者と消費者の分断をなくしたいからです。

つまり、「生産者と消費者」という関係性を、「生産者と応援者」という関係性に変えていく、これが、私たちの理想です。

互いに顔を思い浮かべられる関係性を

従来、生産者は、誰のために作っているのかわからない、消費者は、安いほうがよい、選ぶ基準がわからない、といった関係性でした。

私たちが目指すのは、生産者は、あの人のために作っている、応援者は、あの人から買いたい、応援したい、といった関係性です。

このような人間関係を、私たちは作っています。

「作った野菜の感想を初めて聞いた」という生産者も

1回目の「福マルシェ」に出店してくださった、ある農家さんが、おっしゃいました。

「自分が作った野菜を食べた感想を初めて聞いた」「農家になってよかったと思った」――このようなお声が、私たちの原動力です。

生産者と共に生きる街をつくる、そのために、マルシェを開催しています。

特徴①買い物で街の未来を応援できる

「福マルシェ」には、3つの特徴があります。

皆さんは、普段、どのように野菜や食事を選んでいらっしゃいますか?

1つ目の特徴は、街の未来を考えた、明確な出店基準にあります。

全商品の原材料や産地を確認し、加えて、20以上の出店基準があります。

それらの条件をクリアした、こだわり抜かれた出店(生産)者のみが、出店できます。

つまり、「福マルシェ」で買い物をすることが、街の未来を応援することにつながるのです。

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特徴①街づくりを担う企業・組織とタッグ

2つ目の特徴ですが、マルシェは街の個性であり、文化になると確信しています。

だからこそ、「福マルシェ」は、会場ごとに、街づくりを行う企業や組織と、タッグを組んで(提携して)います。

例えば、株式会社JR博多シティ積水ハウス株式会社、地域に根差した神社(鳥飼八幡宮)などとタッグを組み、イベントではなく、100年続く、街の文化となるマルシェを目指しています。

特徴③5本の柱を持つ収益モデル

最後に、3つ目の特徴です。

マルシェをビジネスとして継続していくために、私たちは独自の収益モデルを作ってきました。

一般的なマルシェは、出店料と出店者の歩合手数料という、2つの収益によって成り立っています。

対して、私たちは、それらに加えて、自社ブランドの売上や、自治体のPR出店費用、さらに、企業との共催制度といった、収益モデルとなっています。

これら5本の収益の柱が、「福マルシェ」を大きく支えてくださっています。

1開催日あたりの総売上は200万~500万円

具体的な数字を、ご紹介させていただきます。

1開催日あたりの生産者の総売上は、200万〜500万円ほどです。

つまり、この金額は、生産者と消費者が、直接つながった金額です。

これは生産者にとって、とてもインパクトのある数字なのです。

中には、「福マルシェ」の収益をメインに、生計を立てている方もいらっしゃるほどです。

メディアで紹介、企業や自治体とコラボレーション

前例がないからこそ、試行錯誤をして構築してきた、独自のモデルです。

これらの取り組みを多数のメディアにおいて、ご紹介いただいたり、企業や自治体とコラボレーションしていただいたりしています。

News記事一覧(Tryfe)

福マルシェの10会場目が決定

今後、「福マルシェ」は、2025年3月に9ヶ所目、そして、10ヶ所目のオープンも決定しています。

生産者と消費者をつなげる新しい流通網

さらに、マルシェのみでは終わりません。

私たち「福マルシェ」の強みは、九州中の生産者・消費者・企業と、つながっていることにあります。

このような強みを活かして、鉄道やバス会社と協業し、生産者と消費者をつなげる、新しい流通の仕組みも構築中です。

4/22~24(火~木)ポップアップストア「FUKU MARCHE STORE」が期間限定OPEN!限定商品も!@博多駅(福マルシェ)

生産者と消費者の存在が原動力に

私たちは、今後も、ムーブメントと仕組みづくりを行っていきます。

しかし、どのようなときでも、私たちの挑戦する理由の真ん中にあるのは、「『福マルシェ』が生きがいです」「毎月、この日を心待ちにしているの」とおっしゃってくださる来場者の方々や、「この場所があるから、お米や野菜を作ることができる」「ここは単なるコミュニティじゃない、居場所です」――そのようにおっしゃってくださる、生産者の方々の存在です。

生産者と共に生きていける街をつくりたい

最後に、マルシェを始めた理由を、お話しさせてください。

始まりは、畑でした。

東京で育った私は、福岡に移住をして、初めて畑を訪れました。

これほど格好いい生き方をしている方々がいらっしゃるのだと、衝撃を受けました。

365日、24時間、自然と向き合うことが、農家の方々のお仕事です。

「この人たちと、共に生きていける街をつくりたい」――そのように思って、始めたのが、「福マルシェ」です。

マルシェを通じて生産者と消費者の関係性は必ず変わる

現在に至るまで、苦労もありました。

しかし、今、私は確信しています。

マルシェを通じて、生産者と消費者の関係性は、必ず変えていくことができます。

福マルシェが広がっていくことを、コラボレーションや共催として、ぜひ、応援していただけないでしょうか。

「福マルシェ」にて、お待ちしております。

ご清聴ありがとうございました。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/中村 瑠李子/戸田 秀成

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