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【求む】「コメのトヨタ」を共につくるメカニック・エンジニア(アグリHD)【F17C-AGH #3】

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アグリホールディングス前田一成さんのプレゼンテーションを3回シリーズでお届けします。(その3)は、メカニック・エンジニアが農業領域でどんな活躍ができるかについて語って頂きました。

ICCカンファレンス FUKUOKA 2017「カタパルト・グランプリ」プレゼンテーションの書き起こし記事です。是非御覧ください。

スタートアップビジネスの「エコシステム」を構築し、日本の起業家を支援するプログラム「IBM BlueHub」は「カタパルト(CATAPULT)」のオフィシャル・サポーターです。


【登壇者情報】
2017年2月21日・22日・23日開催
ICCカンファレンスFUKUOKA 2017
カタパルト・グランプリ
Supported by IBM BlueHub

(プレゼンター)

前田 一成
アグリホールディングス株式会社
代表取締役社長

一橋大学商学部卒、2006年からベンチャー企業への投資、事業構築等を始め、現在はアジアで成長する十数社の企業の株主・役員を務める。2013年まで日系IT企業の中国代表、電通関連会社の共同代表を務めた。退任後、農業と食の事業を開始し、2014年7月アグリホールディングスを創業。現在、生産法人でありエンジニアによる農業を推進する日本アグリファーム、農水省系ファンドの出資企業で米の市場開拓をするライスフロンティア、シンガポールおよびニューヨークで展開し世界一を目指すおにぎり屋SAMURICE(さむらいす)、シンガポールの日本食材の物流プラットフォームのLOGICO、日本酒業界をリノベートするミライシュハンなどを抱えるグループを経営する。

▶「コメのトヨタ」を目指す”アグリホールディングス”の配信済み記事一覧

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本編

▼Part1,2のハイライト▼

前田 一成氏(以下、前田) 我々は「コメのトヨタ」を作ります。

「コメのトヨタ」には、三つの要素があります。

(1)ブランド・販売の世界展開。

(2)グローバルでのバリューチェーン、サプライチェーンの構築。

(3)強いクラスターや生産の改善に確実に取り組むこと。

我々だけでは実現できないと考えているので「クラスター」と言っているわけです。

このようなことを実現しながら「コメのトヨタ」を作ろうと考えています。

出口での卸価格(業務用)は、日本産の日本米が3.3〜5.5シンガポールドル、ベトナム産の日本米が1.8〜2.5ドルということで、半分以下です。

▶︎注:「日本米」は日本以外でも作ることができるとのことです。

我々も日本産のお米が一番美味しいと思ってはおりますが、海外で生産されたお米も非常に美味しくなってきているので、危機感を感じております。

設定価格以下では販売できないというのが、根本的な問題となっています。

実際には若干低い可能性もありますが、上の表は、大規模な農家の1俵(60kg)の生産コストです。

▲Part1のハイライト終わり▲

一次産業においては、現在、様々なイノベーションが起きています。

無人のトラクターやドローン、センサー、ICTなど「アグリテック」と言われるような、イノベーションが生まれてきています。

しかし、それを現場に受け入れるエンジニア・メカニックがいないことには、このイノベーションを農家が享受することはできないと考えています。

イノベーションの恩恵を農家が享受するために

現場とイノベーションの統合者「インテグレーター」というものが必要だと我々は考えています。

このように、連続的なイノベーション、すなわち改善していくイノベーションと、非連続的なイノベーション、無人化や情報化といったことが、これから同時に農業ではおきてくる。

これを日本の農家にしっかりと享受していただきたいと我々は考えています。

「だから、あなたが必要です」

こちらはアンクル・サムというアメリカを象徴する人物の一人なのですが、「農業」「日本」を印象づけるために、帽子に鉢巻を巻きました。

ぜひ、そういった方々に入っていただきたいと思っています。

日本の農業を成長産業にするために必要な人とは?

メカニックさん・エンジニアさんは主に二次産業に属されていると思います。IT関連であれば、三次産業においても多く所属されていると思います。

このような工具を持ち、エンジンが好きで

ブレーキパットを交換したり、削ったり、溶接したり、機械いじりが好きな方。

私がイメージしているのはそのような方です。

メカニック・エンジニアを二次産業から一次産業に送り込み、イノベーションの担い手に変えていきたいというふうに考えています。

メカニック・エンジニアの方が多くいらっしゃる二次産業は今後どうなるでしょうか。

二次産業の今後の生産プロセスには、ロボットの導入、オートメーション化が今以上に進んでいきます。

残る仕事は、車検やメンテナンスといったような、二次的であり極めて労働集約的な仕事になっていくでしょう。

メカニック・エンジニアであれば、もっと直接的に生産プロセスそのものに関わり、主役として活躍されたくはないでしょうか?

一次産業において、技術者の領域は手付かずです。

ですから、抜本的なプロセス改善に取り組むことができます。

リエンジニアリングを行う事により、日本の農業の生産性を高くし、競争力のある産業に変えることができると考えております。

力を合わせ農業に「強いクラスター」を作る

我々が目指す「コメのトヨタ」というコンセプトの最後の部分です。

一次産業にしっかりとした「強いクラスター」を作っていくという必要があると考えています。

我々だけでは農業という大きな産業を変えていくことができません。

農業生産を支える「技術」・農業「生産」そのもの・「加工」・「ブランド作り」。

それを側面からサポートする「研究機関」・「加工技術」。

いろいろなものが農業の競争力には必要です。

こういった各プレイヤーとオープンイノベーションをしっかり行っていくことによって、「強いクラスター」を作っていきたいと考えています。

「腕に覚えのあるメカニック」「日本の農業を変えたいエンジンニア」「共同生産で規模拡大を志向している農家」「農業機会メーカー等の技術協力連携先」を我々は必要としています。

先ほどから言っていることをもう少し広げると、この範囲の方々を我々は必要としています。

「日本の農業を変えたい」「継続的な可能な産業にしたい」「成長する産業にしたい」そのように思い活動しています。

しかし、今、日本の農業は崖縁に立たされています。だから、あなたが必要です。

一緒に「コメのトヨタ」を作っていきましょう。ありがとうございました。

(終)

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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/立花 美幸/高橋 真奈美

【編集部コメント】

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