「愛」の追求で、電子ゴミをアートに変え、世界の貧困解決を目指すアーティスト「MAGO」(ICC KYOTO 2020)【文字起こし版】 | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

「愛」の追求で、電子ゴミをアートに変え、世界の貧困解決を目指すアーティスト「MAGO」(ICC KYOTO 2020)【文字起こし版】

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ICCサミット KYOTO 2020 カタパルト・グランプリに登壇いただき、優勝に輝いた、MAGO CREATION 長坂 真護 さんのプレゼンテーション動画【「愛」の追求で、電子ゴミをアートに変え、世界の貧困解決を目指すアーティスト「MAGO」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2021は、2021年2月15日〜2月18日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット KYOTO 2020 プラチナ・スポンサーのAGSコンサルティング にサポート頂きました。

【速報】“はじまりは「愛」”──ゴミをアートに変え、世界の貧困を解決する異色のアーティスト「MAGO」がカタパルトGP優勝!!(ICC KYOTO 2020)


【登壇者情報】
2020年9月1〜3日開催
ICCサミット KYOTO 2020
Session 6A
CATAPULT GRAND PRIX
強者が勢揃い
Supported by AGSコンサルティング

長坂 真護
MAGO CREATION株式会社
代表取締役美術家

1984年生まれ。2009年、自ら経営する会社が倒産し、路上の画家になったMAGOは、2017年6月に初めてガーナ、アグボグブロシーを訪れ、1日わずか500円の日当で先進国が捨てた電子機器を必死に燃やしながら、生きる彼らと出会った。“大量のガスを吸い、ガンになり30代で逝くと言われる彼らを犠牲にして、我々が富を形成する事がそんなに大事か?美術の力をもってこの真実を先進国に伝えたい”MAGOはそう決意。アートの売り上げで、スラムに教育、文化、そして経済をもたらすため、これまでに850個のガスマスクを彼らに届けた。2018年には、スラム街初の学校『MAGO ART AND STUDY』を設立。そして2019年8月、アグボグブロシー5回目の訪問でMAGOが53日間ガーナのスラム街アグボグブロシーに滞在し、彼らの新しい希望と生活のために、スラム街初の文化施設『MAGO E-Waste Museum』を設立。その軌跡をエミー賞受賞監督カーン・コンウィザーが追い、ドキュメンタリー映画“Still A Black Star”を現在制作中。


先進国のゴミを1日中焼く生活を、アートで変える

長坂 真護さん まずはこちらの動画をご覧ください。

我々先進国が捨てた電化製品や車などの様々な大量のゴミが、ここガーナ、アグボグブロシーに集まっています。

現地の人々は、たった1日5ドルで12時間労働をしてゴミを焼いています。

僕は3年前の2017年に、この真実を知りました。

そして僕は、この地を「アートで絶対に変えよう」と決めました。

上の動画は、ハリウッド映画『Still A BLACK STAR』の予告編です。2019年に2ヶ月かけて映画クルーとともに制作しました。

廃棄物ゴミで作ったアートが1,500万円で売れる

僕は、彼らの生活をアートで変えると約束しました。そして作ったのがこのアートです。

現地の電子ゴミなどの廃棄物を絵の具のように利用し、世間に発表しようと思ったのです。この作品は原価1万円で制作できました。

そして、2018年に初めて行った個展で1,500万円で販売することができました。

僕はこの利益で、まず400個のガスマスクを彼らに配布しました。

彼らはガスマスクなしで作業をしているので、有害なガスを吸って30代でがんを発症し、亡くなる人もいるからです。

また彼らに教育が必要だと感じ、学費が完全無料の学校「MAGO ART AND STUDY」を設立しました。

そして2019年に、「MAGO E-Waste Museum」という観光資源からの収入獲得と、新しいアーティストの育成を行う機関をプレゼントしました。

僕のアートは「サスティナビリティ」がコンセプトです。

Creating Shared Value(共有価値の創造)という概念を使って、アートが売れれば売れるほど、文化が育ち、それと同軸に経済が動きます。

そしてアートが売れれば売れるほど、制作によってゴミが減っていくのです。

このような良い循環が生まれるシステムを考えました。

貧困国の廃棄物アートが先進国で価値を生む理由

なぜ僕のアートが1,500万円で売れたのかを紐解きたいと思います。

アインシュタインの相対性理論が、好きな人といる1時間は1秒に感じる、嫌なことをしている1秒は1時間にも感じることを僕に教えてくれました。

アインシュタインはかつて、「When you are courting a nice girl an hour seems like a second. When you sit on a red-hot cinder a second seems like an hour. That’s relativity(かわいい娘と愛を語っているとき1時間は1秒のように感じる。でも、赤熱の石炭の上に座っているときは1秒が1時間のように思える。それが相対性というものだ)」と言いました。

「質量とエネルギーは同等である」と、アインシュタインは相対性理論の中で解きました。

ここで、横軸を「時間」に、縦軸を「豊かさ」にしたグラフを想定します。

「好きな人といる1時間」はグラフの右上に、一方で「嫌なことをしている1秒」は左下に位置します。

これを国に当てはめると、フランス、アメリカなどの先進国は右上、貧困国のガーナは左下に位置し、その最下層がスラムです。

僕のアートに1,500万円の技術があったわけではなく、彼らの強いマイナス1,500万ポイントがアートに乗って転換、トランスフォームして先進国で1,500万円に“化けた”のです。

映画化のクラウドファンディングで史上最高額を集める

僕はこの相対性理論を応用して、ある大きなチャレンジをしました。

スラム街をエコタウンに!!

先ほどの映画の予告編の本編を作ること(※)を、クラウドファンディング“CAMPFIRE”で発表しました。

▶編集注:2,000万円で制作開始、本編完成までの残りの制作費として目標額を2,000万円とし、3,000万円集まれば、1時間の映画が完成するとした。リターンはアート作品で、かつガーナのゴミ削減に役立つとしている。

そしてアートを売ってみたところ、CAMPFIRE映画部門歴代1位の31,320,781円を樹立しました(2020年10月6日現在)。

これは同時に「オンラインでアートが売れる」ことを実証した、歴史的な1日だったと思います。

映画は2020年7月、アメリカのドキュメンタリーの権威ある映画賞「Impact DOCS Award 2020」で4部門という最多部門での受賞をしました。

カーン・コンウィザー監督は「この賞を獲るとエミー賞、アカデミー賞にエントリーできる資格を持つ。その登竜門だ」と言っていました。

加盟店(ギャラリー)を増やすビジネススキーム

この勢いはとどまらず、僕たちの仲間が僕のアートを売ると言ってくれ、「MAGO GALLERY OSAKA」と「MAGO GALLERY SHIGA」の2店舗を作ってくれました。

そして、2020年9月6日には「MAGO GALLERY FUKUI」がオープンします。

福井出身「MAGO」さん、故郷にギャラリー 作品通し「持続可能な資本主義の構築」呼び掛け(福井経済新聞 より)

さらに10月には「MAGO GALLERY GINZA」が、そして「MAGO GALLERY KURASHIKI」もオープン予定です。

なぜこのように怒涛のオープンラッシュが続くのかというと、面白いビジネススキームを発見したからです。

簡単です。ギャラリーは低資金で運営することができます。

ハコ(施設)があればよく、アートは僕が作るので、仕入れにはお金がかかりません。決済、什器なども全て必要ありません。

利益については、加盟店と完全に折半することにしました。

そして現在コロナ禍にありますが、オンラインギャラリー「MAGO GALLERY」を始めました。そこでは現在約1,000万円の月商があり、その5%を加盟店にプレゼントすることにしました。

アートを売れば売るほど、加盟店で売れば売るほど、世の中からゴミが減るという「サスティナビリティ」の精神性もセットにしています。2021年には「MAGO Museum」をオープン予定です。

10年で100億円を集め、リサイクル工場を作る

現段階で2億円の売上があり、今年(2020年)は3億円を見込んでいます。

そして10年後の2030年には、何があっても絶対に100億円を集めたいのです。

なぜなら、リサイクル工場を建設して、アグボグブロシーの人々にプレゼントしたいからです。

アグボグブロシーには現在3万人の人々が住んでおり、1万世帯があります。

1日5ドルで肩を寄せ合い、がんになりながら暮らしている彼らの生活を、絶対に変えたい。

絶対に、変えたいのです。

だから僕はこの加盟店システムを使ってたくさんの作品を売り、絶対に100億円を集めます。そして彼らにリサイクル工場をプレゼントします。

僕はアートを売りまくります。世界中に売りまくります。

そしてさらに、この精神、この加盟店システムを全世界に売って、MAGO GALLERYという機関を世界中に配置したいと思っています。

僕は絶対に10年後にガーナにリサイクル工場を造って、この問題を解決します。

そして、将来的には”MAGO”という機関が、全世界の貧困、世界平和、環境保全の問題すべてを解決する機関になっていくのです。

我々は必ず、唯一無二のソリューションカンパニーとして君臨し続けます。

「愛」の追求で、問題解決に挑む

最後に、僕がこの活動を始めたのは「愛」からでした。

「利益」を追求しても、「愛」は絶対生まれません。でも「愛」を追求して、僕は「利益」を追求できました。

皆さん、これからもMAGOをよろしくお願いします。

ありがとうございました。

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください!

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/フローゼ祥子/戸田 秀成/小林 弘美

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ICCパートナーズ(ICC Partners Inc.)は産業を共に創る経営者・経営幹部のためのコミュニティ型カンファレンス「Industry Co-Creation サミット/ICCサミット」の企画・運営および新規事業創出・アライアンスなどのアドバイザー業務を行っています。