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おむつのサブスク「手ぶら登園」から、すべての人が子育てが楽しいと思える社会を目指す「BABYJOB」(ICC KYOTO 2021)【文字起こし版】

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ICC KYOTO 2021 ソーシャルグッド・カタパルトに登壇いただいた、BABYJOB 上野 公嗣さんのプレゼンテーション動画【おむつのサブスク「手ぶら登園」から、すべての人が子育てが楽しいと思える社会を目指す「BABYJOB」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミットFUKUOKA 2022は、2022年2月14日〜2月17日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット KYOTO 2021 プラチナ・スポンサーのベクトル様にサポート頂きました。

【速報】子どもの好奇心に火をつける!新しい学び場「SOZOW」を提供する「Go Visions」が審査員号泣のソーシャルグッド・カタパルトで優勝!(ICC KYOTO 2021)


【登壇者情報】
2021年9月6〜9日開催
ICC KYOTO 2021
Session 11A
ソーシャルグッド・カタパルト&ラウンドテーブル
Supported by ベクトル

上野 公嗣
BABYJOB株式会社
代表取締役

1978年生まれ、武庫川女子大学臨床教育学研究科卒業、保育士。ユニ・チャーム株式会社に10年勤め、多くの活躍するママと仕事をする事をきっかけに、「私たちは、ママの笑顔をつくる環境を提供し続けます。」と言う理念で起業。2013年大阪市で定員5名の家庭的保育から始まり、地域型保育事業を中心に全国で約50園を運営。2015年保育士と保育所を支援するBABYJOB事業開始。2019年「すべてのママが子どもと手を繋いで登降園できるようにする。」を理念に、日本初の保育所サブスクリプションサービス「手ぶら登園サービス」を開始する。現在、大阪総合保育大学 大学院 児童保育研究科児童保育専攻在学中。


上野 公嗣さん よろしくお願いします、BABYJOBの上野と申します。

私どもの会社は2018年に創業しまして、保育園を運営する子会社(ぬくもりのおうち保育)を持っています。

私は2003年にユニ・チャームに入社し、そこで社内外に活躍するお母さんたちをたくさん見てきました。

そこで、お母さんたちを人材として活用したいと思い、BABYJOBの前身となる、Super Strong Motherの意味を持つS・S・Mという会社を創業しました。

この会社では、お母さんを人材として活用するため、保育所をたくさん作りました。

保育所に通うお母さんたちが辛そう…

その頃、「保育園落ちた日本死ね!!!」という言葉に代表される、待機児童問題がたくさん報道されました。

「保育園落ちた日本死ね」から一年、テレビとネットは保育園問題をどう語ってきたか 2017年2月20日(Yahoo!ニュース)

保育所さえ作れば、子どもを預けたお母さんが楽しく働けると思っていましたが、保育所に通うお母さんはものすごく辛そうな顔をしていたのです。

理由を聞くと、前日の夜泣きによる細切れの睡眠のせいで、お母さんの朝は寝不足からスタートしていました。

起きてから自分と子どもの準備をしますが、普段ならかわいいなと見守れることでも、仕事の準備をしていると焦ってしまうので、空気を読まない子どもに、つい声を荒げてしまうということでした。

話は変わりますが、ジェンダーギャップ指数(男女格差指数)では、先進国の中で日本は最低レベルと言われます。

世界経済フォーラムが「ジェンダー・ギャップ指数2021」を公表(内閣府男女共同参画局総務課)

この問題を解決しなければ、女性管理職の増加が必要などと言われますが、今のお母さんたちにとってはすごく難しいと感じました。

保育所には、おむつに名前を書いて持参

さらに、保育所は非常にアナログで、おむつに名前を書いて持っていき、持ち帰らなければならない、布団を金曜日に持って帰って干して、月曜にまた持って行く、洗濯物も大量にある、などの問題があります。

また、待機児童問題によって、遠くの保育所に預けなければならない、きょうだい別々の保育所になってしまうなど、より負担が大きくなっているのです。

おむつの持参は不要!おむつのサブスク「手ぶら登園」

これを解決するために、保育所が保護者にちょっと手を差し伸べてあげられるようなサービス「手ぶら登園」を開発しました。

動画をご覧ください。

まず、今まではメーカーから卸、卸から小売、小売から保護者が買って名前を書いて持って行っていたおむつを、メーカーから直接、保育所に納品する仕組みを作りました。

我々は保護者と契約しますが、決済の際、お子様の月齢や性別、おむつサイズなどを入力頂き、そのデータをもとに保育所に数量をレコメンドし、OKの場合は自動発注がされて商品が保育所に直接届けられる仕組みです。

サービス開始2年で、導入施設は1,000施設超

現在、保育所を利用する0~2歳児は110万人ほどいますが、共働き世帯の増加とともに、保育所利用者は少しずつ増えています。

2019年7月にサービスのプロトタイプを作り、2020年4月にローンチ、導入施設数はようやく1,000を超えまして、15,000人ほどのユーザーに使って頂けるようになりました。

紙おむつのサブスク「手ぶら登園」の導入施設が1,000施設を突破!(PR TIMES)

導入後アンケートで、97%の保護者が「とても満足」

奈良県三宅町で導入後に実施した保護者アンケートでは、97%の方に「とても満足」と言って頂けました。

公立初の『手ぶら登園』。町が率先して、保護者の負担軽減へ(BABYJOB)

保育士のおむつ管理のストレスも軽減

保育士からも高評価を頂きました。

保育所では「おむつ借金」という言葉があり、おむつは貸したら返してもらわなければいけないとか、おしり拭きが残っていないから拭いてあげられないなど、オペレーション上の保育士のストレスがなくなったようです。

結果、保育所のチャーンレート(解約率)は、0.2%です。

昨日(※2021年9月8日)調べてみたところ、「手ぶら登園」の導入施設は1,220カ所に増えていて急速に普及しています。

昨年(2020年)末に「日本サブスクリプション大賞」を頂いてからメディアで取り上げられるようになり、カテゴリ認知度が上がってまいりました。

「サブスク大賞」第2回グランプリは『手ぶら登園』 ママの笑顔のために作った「定額制おむつ」が受賞(マイナビニュース)

すべての人が「子育てが楽しい」と思える社会を

色々なメーカーから協業のご提案を頂いており、今後は色々なシステムを開発し、サービスが並行して出来上がるので、働くお母さんたちや保育士が抱えているタスクをだいぶ減らしてあげられるのではないかと思っています。

私どもは理念として、「すべての人が子育てが楽しいと思える社会」を創りたいと思っています。

NHKのドキュメンタリー「ママたちが非常事態!?」という番組の中で、お母さんの70%が子育てに悩んでいて、そのうちの90%が常に悩んでいるというアンケート結果が出ています。

10年後までには、すべての人が「子育てが楽しい!」と思える社会にしていきたいと思っており、是非皆さんのお力をお借りしたいと思っています。

よろしくお願いします。

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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