「FullDepth」は小型水中ドローンで、水中インフラ点検の効率化を実現する(ICC KYOTO 2021 )【文字起こし版】 | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

「FullDepth」は小型水中ドローンで、水中インフラ点検の効率化を実現する(ICC KYOTO 2021 )【文字起こし版】

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ICC KYOTO 2021 カタパルト・グランプリに登壇いただいた、FullDepth 伊藤 昌平さんのプレゼンテーション動画【「FullDepth」は小型水中ドローンで、水中インフラ点検の効率化を実現する】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2022は、2022年2月14日〜2月17日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット KYOTO 2021 プラチナ・スポンサーのAGSコンサルティング様にサポート頂きました。

【速報】経営管理データを迅速に一元化できるプランニング・クラウド「Loglass」がカタパルト・グランプリ優勝!(ICC KYOTO 2021)


【登壇者情報】
2021年9月6〜9日開催
ICC KYOTO 2021
Session 6A
カタパルト・グランプリ
– 強者が勢揃い –
Sponsored by AGSコンサルティング

伊藤 昌平
株式会社FullDepth
代表取締役社長

1987年生まれ。筑波大学第三学群工学システム学類卒。大学在籍時よりベンチャー企業において、ロボットの試作開発に従事。 2014年6月に独立し、株式会社FullDepth(旧:空間知能化研究所) 設立、代表取締役社長 CEOに就任。2020年11月、国土交通省「海における次世代モビリティに関する産学官協議会」に委員として参画。2021年2月MITテクノロジーレビュー主催の「Innovators Under 35 Japan 2020」発明家部門受賞。


伊藤 昌平さん おはようございます、株式会社FullDepth(フルデプス)の伊藤です。

本日トップバッターで緊張していますが、よろしくお願いします。

子どもの頃からの夢を事業として実現

私たちは、日常使いできる水中アクセス手段を提供する事業を行っています。

産業用水中ドローンの開発、販売と、運用支援のためのクラウドシステムを提供している会社です。

例えば、レポート生成や、リアルタイムで現場の映像が届くというソリューションを提供しています。

そもそもなぜこういったことをしているかと言うと、個人的な私の夢からです。

子どもの頃からずっと好きで、気になっていた深海魚。

特にこのスライドにある、「ナガヅエエソ」という魚が気になっていました。

また、特技として、将来の仕事に向けて、子どもの頃から取り組んできたロボット開発。

これら2つを組み合わせ、自分の作ったロボットでナガヅエエソという深海魚が見たい、という個人的な好奇心から事業を始めました。

TripodFishChallenge ナガヅエエソ チャレンジ ep1 | Project(プロジェクト) | FullDepth | 水中ドローン

わずか数mの浅い水中でも「未知の世界」

実際に作ってみると、多くのことが分かってきました。

深海を追いかけていたのですが、様々なご要望を頂き、今は人が潜って調査をしている、ダムや水産業の現場などでも使って頂けることが、少しずつ増えています。

実際に現場に出ると、水が濁っていて何も見えない、分からないなどの課題がありますが、それらを少しずつ解決しながら進めています。

私たちの発見、そして戦っている課題ですが、地上からわずか数メートルの浅い水中ですら、私たちにとっては「未知の世界」ということです。

例えば、豪雨などによる川の濁流の中は全く分かりませんし、ため池の中も、水を抜いてみて初めて分かるというのが現在の状況です。

私たちのターゲット市場は、水中インフラです。

ダムや港の岸壁の維持管理のために、水中を把握することが必要です。

また、最近では、洋上風力発電や潮流発電など再生可能エネルギー生産のための工事や維持管理にも、水中の把握が必要です。

環境省_潮流発電について (env.go.jp)

人や大型ロボットに代わる水中アクセス手段とは

しかし、こういった水中を把握するためには、人が潜る必要があるのですが、非常に危険な作業ですし、大型ロボットを使う場合は非常にコストがかかるため、なかなか進められないというのが現状です。

ロボットを小型化して日常的に使えるようなものにしていけば、それを変えていけるのではないかと私たちは考えています。

今までは人が潜って測っていたものを、ロボットでそこに到達して調査自体を自動化、そしてレポートも自動生成することで、水中の産業の機械化を進めています。

拡大が見込まれる水中インフラ市場

水中の市場というとイメージがわきづらいと思いますが、現在顕在化している、港の管理や資源調査などに使うドローンの販売だけでも5,000億円弱です。

そのための装置類を含めると1.2兆円、調査まで入れると少なくとも3.7兆円です。

ただ、ここまでお話しした通り、水中のことはほとんど分かっていません。

それでもなお、現状でこれだけの市場があります。

そこで私たちは水中へのアクセス手段を広く提供して市場を拡大させ、その市場の中で活躍していきたいと考えています。

陸上でも問題となっていますが、やはり水中においても、インフラの老朽化が注目されています。

大規模な水害が増える中、ダムや河川、港、防波堤などを健全に維持するのは非常に重要です。

これまでは問題が起こった後に対処していましたが、予防保全をすることで、32%の経済効果、32%減少のコスト削減になると言われています。

▶参考:予防保全による効果―国土交通省(PDF)

▶参考:ドローンで水中や地下も インフラの点検や調査現場で用途拡大:日経ビジネス電子版 (nikkei.com)

ロボットの自動操作で効率アップ

今は人が潜るという手段しかないため、今後は機械化が絶対に必要だと考えています。

例えば、20人の潜水士を2カ月雇っていたものを、5人の潜水士と水中ロボット数台でこなすようになるイメージです。

今のゼロから、2040年には4,500倍になると言われている洋上風力発電を実現するのに、現状は人が潜る手段も足りていないと言われています。

ですから、絶対に機械化が必要なので、私たちの事業が重要になってくると考えています。

産業用水中ドローンは現在、人が操作して人と共に、狭い範囲の中で「点」で作業をしていますが、まずは自動化を当たり前にした上で効率化し、これらの課題にアプローチしていきます。

解決策は既に目処がついており、東京大学生産技術研究所と共同開発している自動航行型ロボットについては、人が操作する、潜って調査するのではなく、ロボットを投げ込めば調査が終わります。

これは実際にロボットが撮影した画像ですが、この映像からスライド右下にあるような三次元データを作成し、水中の様子が分かる情報を提供しています。

地球上すべての水中の状態を情報化したい

将来的には私たちは、人が操作するものではない、自動化されたロボットを複数展開し、船自体や基地局をもロボット化することで、世界中の海や河川の内水面に基地システムを出していって、地球上すべての水中の状態を情報化できる世界を作りたいと思っています。

地球の70%は水でできていますが、私たちは、その中のことをほとんど分かっていません。

SDGsやESGsなども注目されていますが、気候変動がある地球で今後人類が長期的に活動していくためには、水中の把握と情報活用が絶対に必要です。

私たちの活動により、世界が絶対に良くなっていくと思いますし、それを通して、私自身の夢であるナガズエエソや深海の様子を見ることができる世界になると思っています。

私たちは、小型水中モビリティで、地球上すべての「水中を情報化」していきます。

FullDepthでした、ありがとうございました。

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/星野 由香里/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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