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ICC FUKUOKA 2022 スタートアップ・カタパルトに登壇いただいた、Lazuli 萩原 静厳さんのプレゼンテーション動画【膨大な商品情報のマスタ整備で、ECサイトのDXを加速させる「Lazuli PDP(ラズリPDP)」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回300名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2022は、2022年9月5日〜9月8日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2022 ダイヤモンド・スポンサーの ノバセル にサポート頂きました。
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【登壇者情報】
2022年2月14〜17日開催
ICC FUKUOKA 2022
Session 1A
STARTUP CATAPULT
スタートアップの登竜門
Supported by ノバセル
萩原 静厳
Lazuli株式会社
代表取締役CEO兼CTO
2005年にリクルートに入社。2014年よりリクルートマーケティングパートナーズにてビッグデータエバンジェリスト、リクルート次世代教育研究院 主席としてデータ/AIを活用した事業づくりや東大松尾研との「アダプティブラーニング」共同研究をはじめ産官連携共同研究などを推進。
2018年にトレタに入社しデータソリューション部部長兼「トレタデータサイエンス研究所」所長に就任。
2019年よりDataDavid株式会社のCEOを務め、2020年にLazuliを共同創業、代表取締役CEO兼CTOを務める。
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萩原 静厳さん 皆さん、よろしくお願いいたします。
私は2020年に、「マスタ」の領域、特に「商品マスタ」を事業とする、新しい会社を立ち上げました。
脚光を浴びない「マスタ領域」に本気で取り組む
経営者や今日会場におられる方の目から見ると、マスタはあまり脚光を浴びない領域で、システムの運用部隊が扱っているイメージがあると思います。
私たちも、「マスタを扱うスタートアップです」と言うと、大抵「地味、泥臭い、レガシー」などの反応をいただきます。
しかしこれらは、最高にワクワクする言葉だと考えています。
私は、キャリアとしては、いくつかの事業会社とサービス会社で、データ部門を担当していました。
その後独立してAIのコンサルティングの会社を経営していたのですが、クライアントと仕事をする中でインスピレーションが湧いて、「マスターをSaaSで提供すべきだ」とピンと来たのです。
そう言うと、色々な方から「マスタオタク」と呼ばれるのですが、これも最高の褒め言葉だと考えています。
2020年に立ち上げて1年半ほど経ちますが、コロナ禍においてリモートで仕事をしていたので、色々なところから、グローバルな仕事の経験があり、リモートネイティブなメンバーが集まってきています。
彼らもマスタにどっぷり浸かっているので、私と同様、基本的にはマスタオタクです。
さらに、データに非常に詳しいアドバイザー陣がいて、彼らもマスタオタクです。
松尾(豊)先生にお声がけした際に、「僕も、それは良いアイデアだと思っていました」と言って頂きましたので、彼もマスタオタクだと感じています(笑)。
ECでの買い物をスムーズにしている商品マスタ
では、「マスタ」の何が問題なのでしょうか。
皆さん、最近はECサイトで何かを購入することが増えたと思います。
例えば、検索すると同じような商品が並んでいる、情報が少なくて選べない、どこにあるか探せない、カテゴリが分かりにくい、つながりのない商品がオススメされる、などが起こると、買う気が失せていきます。
これらはUI/UXという表面の問題ではなく、実は、商品マスタが整備できていないことが問題なのです。
ECのサプライチェーンに十分な情報が届いていない
なぜ商品マスタが問題かと言うと、メーカー、卸、小売のサプライチェーンにおいて、「商品は届くけれど情報が届かない」ということが起きているのです。
実はこれは、インターネットが出てくる前の時代、POSデータやJANコードが作られた1970年代から変わっていないのです。
▶JANコードとPOSシステム(キーエンス)
POSデータやJANコードは、店頭でものを売るためのオペレーションを最適化するためのシステムだったのです。
しかしインターネットやスマホが普及し、ECやOMO(Online Merges with Offline:オンラインとリアル店舗を融合させたマーケティング)が出てきて、消費者のニーズが多様化し、色々な商品が発売されるようになった中、伝え方、表現は変わってきています。
言い換えれば、今は、情報でものを売る時代なのに、オペレーションを最適化するシステムしか機能していないタイミングだということです。
数千〜数万の商品データを各社が手入力している現状
これを解決するため、多くの企業が裏側で、人手を使って情報を入力しているのです。
毎週、数千、数万点の新しい商品が出てくる中、人の手で入力するというデスマーチが今でも起こっているのです。
ある会社では、年間8億円のコストがかかっています。
これは努力だけで何とかなる問題ではないので、仕組み自体を変革していかなければならないと思うのです。
Before Internetのままの情報流通の仕組みを変革
Before Internetの情報流通の仕組みを、変革していかなければいけない。
「だからこそ商品マスタだ」と思って、取り組みを進めています。
「商品マスタに革命を。」というミッションを掲げて取り組みを進めています。
実際に、クライアントが業務で使用している商品マスタをLazuli PDPに投入すると、Lazuli PDPのAIとNLP(Natural Language Processing:自然言語処理)が動き、商品情報をきれいにします 。
さらに我々がサーチエンジンのようにインターネット上を回遊し、最適な情報を作って提供しています。
そうすると、根本的な情報が変わるので、DXが進み、より良いマーケティングの実現につながる、そういうことを実現したいと思っています。
AIが情報をきれいに整備。カテゴリやタグ付けも
実際の商品マスタは、このような状態です。
これを、きれいにしたり、必要な情報を足したりできます。
クライアントは業務システムを選択して、Lazuli PDPにデータを投入すると、待っているだけでデータがきれいになって出てきます。
それをクライアントのシステムに投入するという仕組みです。
例えば、大量の商品の中から同じ商品群をまとめる、ECサイトのカテゴリを分ける、さまざまな消費者のニーズに合わせたタグ付けをし、検索最適化をすることなどができます。
月額80万円からの従量課金制。大企業での導入が進む
これを、月額80万円から、サブスクリプションで提供しています。
商品マスタの管理に10人ものリソースを投じている会社もたくさんあるので、月に500~1,000万円の人件費がかかっていることになります。
Lazuli PDPはこの高い人件費の問題を解決する手段として、サービスリリースから半年ですが、多くのエンタープライズ企業に導入されています。
カインズの池照(直樹)さんは、私たちのLazuli PDPをECサイトのアップデートの中核に置いてくれています。
アサヒ飲料さんからは、「現場業務がゼロになった」、インフォマートさんからは、「商品マスタに限らず、店舗など他のマスタも作っていきたい」という声を頂き、連携を進めています。
マスタ領域に革命を起こし、DXのアクセラレーターに
お気づきの方がいるかもしれませんが、会社の中には色々なマスタがあります。
しかもマスタにはリレーションが張られているので、1つのマスタを整備すると、「あれもこれもやりたい」となっていきます。
さらに、同じカテゴリのマスタを整備すると、他の会社にも適用しやすくなります。
このグロース戦略により、マスタで増殖していきたいと考えています。
トランザクションではなく、マスタデータを変革することで、真のDXを成し遂げるアクセラレーターになりたいと考えています。
このように、情報流通を変革したいと思っているLazuliでした。
応援よろしくお願いします。
(終)
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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸
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