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ICC KYOTO 2022 D2C & サブスク カタパルトに登壇いただき、3位に入賞した、Red Yellow And Green 細井 優さんのプレゼンテーション動画【100%植物性の美味しいプラントベースフードで地球温暖化の抑止に取り組む「Grino」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2023は、2023年2月13日〜2月16日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターはプレイドです。
▶【速報】保育施設向けおむつサブスクで手ぶら登園を実現!「BABYJOB」がD2C&サブスク カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2022)
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【登壇者情報】
2022年9月5〜8日開催
ICC KYOTO 2022
Session 12A
D2C & サブスク カタパルト
Sponsored by プレイド
細井 優
Red Yellow And Green株式会社
代表取締役 CEO
サンノゼ州立大学卒業後、2008年にApple入社。主に顧客の購買体験の改善に取り組む。2014年に同僚の大病がきっかけとなり食事に関する興味を持ちはじめ、働く人の健康的な食生活を支援する福利厚生型サラダ定期配送サービス「サラド」を2016年に立ち上げ。以後、IT系企業を中心に導入を進めるが、地球や次世代の未来を考えて、環境保全に最も効果的な対策の一つとされる食事の領域で取り組むことを決意。2021年に冷凍プラントベースフードのD2C事業「Grino」を新たにスタート。温めるだけで食べられる、便利でおいしい植物性100%レシピを活用し、意識しなくても環境保全に取り組める仕組みを食事を中心としたGHG排出量減とカーボンオフセットで構築中。
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細井 優さん こんにちは。プラントベースフードで「脱炭素」に取り組むGrino(グリノ)です。
食事で「脱炭素」にアプローチ
「脱炭素」と言えば、テスラをイメージする方は少なくないかと思います。
我々Grinoが取り組むのは、テスラと同じ「脱炭素領域」です。
しかし、アプローチが違います。
私たちのアプローチは「食事」です。
食事という凡事(※ありきたり、当たり前なこと)で取り組むことで、誰もが「脱炭素」に参加可能になります。
科学者が算出した「地球温暖化対策ランキングTOP100」において、「電気自動車」は実は26位です。
▶地球温暖化、まだひっくり返せる。本当に効果がある100のアクションが詰まった、希望の書『ドローダウン』
一方で、「プラントベースフードを中心にした食生活」は第4位で、非常に効果的であることが判明しています。
食の選択が温暖化に影響
では、なぜ「食事」が「温暖化」と関係するのでしょうか。
家畜が排出する温室効果ガスは、すべての交通機関の排出量に匹敵するといわれています。
▶バカにできない?肉の生産で出る温室効果ガス(東京新聞)
つまり何を食べるかが温暖化、温室効果ガスの排出量に関わってくることになります。
プラントベースフードとは
そこで私たちは、プラントベースフードに取り組みます。
ここでおさらいをします。
「プラントベースフード」とは、動物性原材料を一切使わず、植物性の原材料のみを使用した食品を指しています。
「プラントベースフード」と聞くと、「どこか物足りなさそう」「味が薄そう」、そんな印象があるかと思いますが、今日(審査員の)お手元に私たちの商品をご用意していますので、ぜひ召し上がってみてください。
(編集注:ここで審査員席にはGrinoの試食が配布されました)
おそらくですが、「想像していたより味がしっかりしている」「意外と美味しい」と感じられたのではないでしょうか?
そのように思っていただけたら嬉しいです。
温室効果ガスの排出量を97%削減したレシピ
そして、皆さんのその一口が「環境保全」につながります。
実際に今召し上がっていただいている私たちの商品、Grinoのカレーとストロガノフは、一般的なレシピと比べて97%も温室効果ガスの排出量が少ないとされています。
しかし、この「4%」という数字。
この数字は、温暖化対策のためにベジタリアンになった人の割合です。
▶ベジタリアンは、地球温暖化を抑止できる:研究結果(WIRED)
非常に少ないです。
「温暖化のために食事を変えよう」というモチベーションが、非常に弱いことが分かっています。
そこで僕たちは考えました。
「環境問題」を「健康問題」におき換えることで、皆さんは“自分ごと化”して取り組んでくれるのではないか、と。
プラントベースフードは、実際、健康的な食事です。
例えば、我々が販売しているカルボナーラは、一般的なレシピと比べてカロリーは半分以下、コレステロールは、実に含有量ゼロです。
健康診断で、コレステロールがちょっと気になっている皆さん、安心してください。
Grinoはコレステロールゼロなので、皆さん気にせずに食べてください。
植物性食品は「腸活」との相性も良い
そしてもう一つ、プラントベースフードは「腸活」との相性も非常に良いとされています。
腸内の善玉菌を助ける食材として選ばれるのは、植物性食品ばかり。
▶腸内細菌を“育てる”カギは食物繊維とオリゴ糖(明治 栄養ケア情報誌)
そこで私たちは、腸活のための100%プラントベースの弁当「Grino Bento」を作りました。
今月(2022年9月)、正式にリリースします。
明日までクラウドファンディングをやっています(※2022年9月9日に終了)。
▶腸にも地球にもやさしい栄養満点の菜食冷凍弁当『GrinoBento』をつくりたい(CAMPFIRE)
ぜひご支援をお願いします。
また、冷凍型のパウチも販売しています。
サブスクと都度購入が可能です。1食720円からです。
難易度が高い商品化に対応可能な工場を開拓
さて冒頭で「凡事」というふうに申し上げましたが、プラントベースフードの開発は全く凡事ではありません。
非常に難易度が高いです。
一般的なチキンカレーをプラントベースフード化する場合、使える食材がこんなに減ります。
味の決め手が使えなくなって簡単にプラントベースフード化できない、非常に縛りが多いレシピの中、我々の理念に共感してくれたOEM先が協力してくれています。
彼らのおかげで、オリジナルメニューは1年で延べ30種類まで増やすことができました。
2023年には、60種類まで増やしていきます。
冷凍食品宅配トップのnosh(ナッシュ)が、今60メニューを展開していますので、ほぼ普通の食事と同じメニュー数を、私たちはプラントベースで増やしていくことになります。
一般家庭の食生活に浸透しつつあるGrino
Grinoはお客様の生活、体調にも変化を起こしています。
例えば、「食べ始めてから健康意識が変わり、8カ月で15kg減量した」という方や、「お肉が好きな家族に内緒で出しても好評でした」という50代の奥様、そして日本人の平均的な年間食費の1/3以上の金額をGrinoに費やしてくれた猛者もいます。
Grinoは食生活に浸透しつつあります。
またメディアも注目領域のため、リリース経由でWBS(テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」)やフジテレビなどから取材していただき、多数出演することができました。
より多くの人にGrinoを届けるために
今後の展望です。
「美味しく食べられるカラダと地球にやさしいレシピ」を増やしていきます。
この業界で商品数No.1を目指します。
そしてユーザーがメリットを感じ、継続的に食べてくれるように、「プラントベースフードは健康的な食事である」、こういったカテゴリを定義します。
そしてより多くの人が認知して食べてくださるようにチャネル開拓をします。
モール出店や、オフラインの準備を進めています。
ターゲットを健康食品市場、海外市場へと拡大
最後に市場です。
直近のターゲットは、プラントベースフード市場700億円です。
▶伸長するプラントベースフード、買われている理由と狙い目のメニューは(DIAMOND Chain Store)
健康をテーマにすることで、健康食品市場8,700億円がターゲットになってきます。
さらに注目する向きが、2020年の段階で3.8兆円の世界市場、これが10年で20.7兆円を超える巨大な市場になります。急成長市場です。
▶今後の市場規模は種類によって各企業の動向が異なるものの、年平均 10.8%増で拡大し、2025 年度は 2 兆円超えの規模となる見込み!(tpc)
そこで私たちは、世界への展開を始めました。
世界一位の寿命を誇る日本のプラントベースフードとして、世界に逆提案していきます。
まずは人口が1.1億人を超え、経済的にも自立してきている一方で健康寿命がまだまだ短いフィリピンでの販売にチャレンジしています。
▶フィリピン共和国(Republic of the Philippines)基礎データ(外務省)
環境負荷の低い食事でヒトも地球も健康に
健康食品の選択肢は増えてきました。
しかし、糖質制限はダイエットできるけれどもカラダに負担がかかる、高タンパクダイエットもダイエットできて筋肉がつくかもしれませんが、動物性タンパク質の摂りすぎは地球やカラダに優しくないとされています。
そこで私たちは、プラントベースフードで第三の波を作ります。
「ヒトも地球も健康に」
これが私たちのメッセージです。
最後に、原点の話を少しさせてください。
私には2人の子どもがいます。
人類がこのまま食生活を変えなかった場合、彼らが大人になるタイミングでは、十分な食事が取れなくなる可能性があることに憤りを感じました。
食事が自由に楽しめなくなる可能性があります。
そういった可能性を知ったときに、「そんな不公平な未来には絶対にしたくない」と思いました。
「環境負荷の低い食事を社会に普及させて温暖化を抑止する」、これが僕の使命だと思っています。
これが僕の事業推進の圧倒的な原動力になっています。
ハーバード大学の研究によると、社会の3.5%の人が参加した社会運動はシステムに変革を起こすとされています。
▶The ‘3.5% rule’: How a small minority can change the world(BBC)
Grinoは食卓を通して、まずは日本の3.5%、440万人を巻き込んで世界を良くしていきます。
食事で地球を良くします。
Grinoです。
どうもありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/星野 由香里/正能 由佳/浅郷 浩子/戸田 秀成/小林 弘美