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ICC KYOTO 2022 REALTECH CATAPULT リアルテック・ベンチャーが世界を変えるに登壇いただいた、天地人 櫻庭 康人さんのプレゼンテーション動画【適地検索から社会インフラの調査まで、宇宙ビッグデータで地球の課題を解決する「天地人」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回ICCサミット FUKUOKA 2023は、2023年2月13日〜2月16日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターはKOBASHI HOLDINGSです。
▶【速報】長距離ワイヤレス給電で配線のないデジタル世界を創る「エイターリンク」がREALTECH CATAPULT優勝!(ICC KYOTO 2022)
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【登壇者情報】
2022年9月5〜8日開催
ICC KYOTO 2022
Session 7A
REALTECH CATAPULT リアルテック・ベンチャーが世界を変える
Sponsored by KOBASHI HOLDINGS
櫻庭 康人
株式会社 天地人
代表取締役
1982年生まれ。多様な人的ネットワークと、マインドスコープ株式会社や株式会社センスプラウト、ホン株式会社などの多数のスタートアップの設立・事業拡大を通じて身につけた豊富な新規事業開発の経験を活かし、株式会社天地人の代表取締役を務める。農業IoTセンサーの開発経験もあり、ハードウェアからソフトウェアまでその知識は幅広く、天地人サービスをビジネス視点でデザインする。
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櫻庭 康人さん はじめまして、株式会社天地人代表取締役の櫻庭と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。
私たち天地人が提供する、宇宙ビッグデータを活用した地球規模の課題を解決できるオンラインGIS(※) プラットフォーム「天地人コンパス」をご紹介させていただきます。
▶編集注:GIS(Geographic Information System:地理情報システム)とは、地理的位置を手がかりに、位置に関する情報を持ったデータ(空間データ)を総合的に管理・加工し、視覚的に表示し、高度な分析や迅速な判断を可能にする技術(国土地理院「GISとは」を参照。
S-Boosterトリプル受賞をきっかけに誕生したJAXA公認ベンチャー
まず私の自己紹介ですが、前職では地上センサーの開発を行い、これまでいくつもの新規事業やスタートアップの立ち上げを経験してきました。
JAXAの研究員であるCOOの百束(泰俊)と出会い、内閣府主催の宇宙ビジネスコンテスト「S-Booster」でトリプル受賞し、JAXA STARTUPとして活動しています。
▶宇宙航空研究開発機構 JAXAが認定した宇宙ベンチャー「天地人」設立(PR TIMES)
宇宙の研究者が多数在籍しており、宇宙開発利用対象など、これまで国内外のコンテストで9つの賞を受賞し、世界中のメンバーと、国内のみならずグローバルな展開で、社会的インパクトのある事業づくりを目指しています。
ビジネス要件に合った土地を宇宙ビッグデータから探索
我々が開発した天地人コンパスは、膨大な宇宙ビッグデータを活用し、さまざまなデータから気候変動の予兆を捉え、ビジネスパートナーの意思決定をナビゲートするプラットフォームです。
例えば、ビジネスで儲かる適地を探す、経済や社会活動の変化を比較する、ピンポイントで正確にモニタリングしたいという課題を解決していきます。
早速ですが、実際にサービスをご覧ください。
世界中の最新の衛星データが簡単に利用できる「天地人コンパス」です。
14種類以上の様々なデータを搭載しており、宇宙の技術に詳しくなくても、ノーコードで分析することができます。
早速、温暖化の影響が深刻な農業の高温障害リスクを見てみましょう。
とあるお米のデータをベースに、AIでリスク分析しました。
富山県のほうに少しリスクがあるようなので、詳しく見ていきましょう。
富山県は米どころで有名ですが、場所によっては例年36℃を超える暑さが続いています。
詳細なデータから、高温障害対策が検討できます。
さて、海外はどうでしょうか?
台湾で日本ブランドのお米を栽培することができるか、データを見てみましょう。
ピンポイントなデータから、ここは温度が安定していて、お米だけでなく夏野菜も作りやすそうです。
このように、天地人コンパスを利用すれば、現地に訪問しなくても、事前にビジネスを検討できます。
宇宙ビッグデータから気候変動の予兆を捉えて、土地のポテンシャルを最大限に活かすことができます。
気軽に始められるフリープランをリリース
天地人コンパスは、新規登録すれば誰でもフリープランでご利用できます。
▶JAXAベンチャー天地人、土地評価エンジン『天地人コンパス』フリープランをリリース(PR TIMES)
ユーザー数やユーザーあたりのストレージ容量、搭載する分析アルゴリズムによって料金が異なり、月額で提供しています。
従来の地理情報サービスと価格比較しても10分の1以下で、安価で使いやすく、費用や技術、時間などのさまざまな理由で衛星データの活用を始めることが困難だった方も、気軽に始めることができます。
天地人コンパスの強みは「天」の衛星データ、「地」の地上データ、「人」のノウハウを複数重ね合わせて特許取得の独自アルゴリズムで分析し、専門知識の必要もなく、膨大なデータをノーコードで簡単に評価できます。
業務効率化、事業創出、高付加価値化、売上向上、コストやCO2の削減などを実現することによって、地球の課題、社会の課題をビジネスで解決することを叶えてくれるサービスです。
サービスをリリースしてから、国内外50社以上の企業や自治体にご利用いただいています。
事例としては、豊田市さんの水道管の漏水リスク評価や、エネルギー系企業とのソーラーや風力発電の最適地検索、農業系企業との新しい栽培方法の確立やブランディング化を進めています。
衛星データ活用で、全国の水道管の漏水リスクを評価
新聞やニュースにたくさん取り上げられ、日本全国の自治体から200件以上の導入依頼をいただいている水道管の漏水リスク評価を詳しくご紹介します。
▶JAXAベンチャー 天地人が内閣府 宇宙開発戦略推進事務局「課題解決に向けた先進的な衛星リモートセンシングデータ利用モデル実証プロジェクト」に採択。水道管路の漏水リスク評価や調査支援ツールの実証(PR TIMES)
国内約13万kmの管路が法定の耐久年数を超えており、深刻な問題として効率的な点検や維持が求められています。
現状の検知方法で維持管理が続くと、2043年には水道料金を値上げしないと維持できません。
衛星データを活用した漏水リスク評価では、コストを削減しながら短期間で補修することができます。
継続性、広域性、越境性に優れる宇宙ビッグデータ
宇宙産業の市場は年々拡大し、2040年には120兆円を超えるといわれています。
宇宙を飛び交う衛星の数も急速に増加していて、現在では7,000機以上、10年以内には8倍の56,000機以上に増加すると予想されていて、現在も500機以上の衛星データを利用していますが、衛星の数が増えれば、地球をさらに詳しく分析できるようになります。
衛星データは過去何十年も前から地球を周回し、現在も皆さんの上空で観測しています。
わざわざセンサーを設置する必要もありません。
継続性も高く、広域で国境も関係なく、災害時には客観的なデータとして役立つ素晴らしい魅力があります。
また衛星データの種類は、Googleマップでおなじみの衛星写真だけではありません。
たくさんの種類があります。
こちらは一部ですが、地表面温度やSAR、降水量、雨雲など、目に見えないデータが宝の山のように存在します。
▶合成開口レーダ(SAR)のキホン~事例、分かること、センサ、衛星、波長~(宙畑)
私たちは、この専門知識がないと扱いの難しい貴重なデータを皆さんに簡単に使っていただけるように、「天地人コンパス」を通じて提供していきたいと考えています。
地球のポテンシャルを最大限に活かす
天地人は日本国内だけでなくグローバルで展開しており、欧米や東南アジアの取引も着々と増えてきました。
昨年(2021年)との比較でも、10倍以上の推移で売り上げも伸びています。
分析エリアも3大陸16カ国以上に広がっており、農業やインフラだけでなく再生可能エネルギーやカーボンクレジットなど、インダストリーを広げて事業を拡大しています。
地球のポテンシャルを最大限に活かし、環境やエネルギーの無駄をなくすことによって、地球の課題、社会の課題をビジネスで解決し、この大切な地球を未来の子どもたちにつなげるために、人類の文明を最適化していきたいと考えています。
ぜひ我々の事業を応援してください。
ご清聴ありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/正能 由佳/戸田 秀成/小林 弘美