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質の高い療育・保育の両立で、障害をもつ子どもの未来の「二次障害」を防ぐ「Ecold」(ICC KYOTO 2022)

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ICC KYOTO 2022 ソーシャルグッド・カタパルト – 社会課題の解決への挑戦 -に登壇いただいた、Ecold 北村 耕太郎さんのプレゼンテーション動画【質の高い療育・保育の両立で、障害をもつ子どもの未来の「二次障害」を防ぐ「Ecold」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2023は、2023年2月13日〜2月16日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターはICCパートナーズです。

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【登壇者情報】
2022年9月5〜8日開催
ICC KYOTO 2022
Session 11A
ソーシャルグッド・カタパルト – 社会課題の解決への挑戦 –
Sponsored by ICCパートナーズ

北村 耕太郎
株式会社Ecold
代表取締役 CEO

日本発祥の保育と治療を掛け合わせる「療育」と出会い、発達障害児、知的障害児などの子どもたちのために「二次障害にさせない社会つくり」を使命として2018年「エコルド(Ecold)」を創業。起業するまでは広島と大阪で殺人、強盗、放火や知能犯罪等の刑事として事件捜査や取調べ官を担当。在任中に「障害と犯罪」の関連性に注目する中で自身の長男が障害を持つことになり、起業を決意。その後、医療型療育園に2年間父子通園し、「療育」と出会う。国際的に発達障害等の乳幼児に対する療育の知見が少ないため創業後は京都大学大学院医学研究科と共同研究、その他大阪大学などと産学連携を行い、乳幼児期における療育の再現性と最適化を「エコルドスタイル」として研究開発に取り組み、エコルドスタイルは22施設に拡大。今後も国内外に拡大を目指す。大阪健康ほいく専門学校非常勤講師、日本教育心理学会などで講義、講演多数。


北村 耕太郎さん おはようございます、株式会社 Ecoldです。よろしくお願いいたします。

僕たちは、二次障害にさせない社会づくりのために、障害を抱える子どもたちにリハビリテーションと保育を同時に提供しているスタートアップです。

挙動不審な北村と、かなりしっかり者の中山で創業した会社です。

警察官として凶悪犯罪の捜査に従事

皆さんにも、きっと夢があったのではないでしょうか。

僕にもありました。

それは非常にシンプルで、「警察官になって世界から犯罪をなくすこと」という夢を持っていました。

その結果、2003年、19歳の頃に警察官になることができ、約11年間、殺人事件や強盗事件など、主に凶悪犯罪の捜査に従事していました。

障害を持つ子どもが生まれ、「二次障害」という言葉を知る

僕の転機は、2013年に子どもが生まれたことです。

待望の長男の誕生でしたが、生まれるまでは、自分の仕事を見て将来は刑事や警察官になるのかな、という淡い夢を見ながら子どもの誕生を待っていました。

しかし、彼は障害というハンディキャップを持って生まれてきたのです。

その結果、僕の人生は大きく変わるわけですが、この言葉に出会ったのです。

「二次障害」です。

発達障害に加えて起こる二次障害は、大人が作る環境が要因

二次障害は、皆さん、聞きなじみがないかもしれませんが、発達障害に加えて、不適切な社会要因が因子となって発生する二次的な障害のことです。

【発達障害】二次障害とは?対処法や治療法・二次障害を防ぐための対策について解説(LITALICOワークス)

具体的に言うと、いじめや虐待、適切な教育が受けられない環境などですね。

特徴として、私たち大人が作る環境が要因になるということをぜひ、皆さんに知っていただきたいです。

仮にこれが内在化した場合、重度の鬱病になること、場合によっては自殺することもあります。

外在化した場合、外に向けられた場合は、殺人事件や性犯罪、放火など、まさに僕が取調官として座っていた椅子の向かい側に座る可能性もあるということを知って、めちゃくちゃ衝撃を受けました。

ただ、これ以外にも、親として、僕たちにはすごく不安なことがあります。

例えば、自立できるのか、生活できるのか、また、親である僕らが死んだらどうなるのかという不安を抱きながら、想像もつかない、途方もない子育てがスタートします。

保育と治療を掛け合わせた「療育」とは

そんな時に僕らを救ってくれたのが、療育です。

特に乳幼児期において、少しでも早く発見することが重要です。

知的障害や肢体不自由児もそうですが、特に発達に課題のある発達障害のお子さんや、何かしら発達に遅れのあるお子さんも含めて、少しでも早く見つけて、早く介入することが重要だと言われています。

今では、早期発見、早期療育という言葉が少しずつ広がってきまして、1歳半の検診から療育に通うこともできるようになっています。

もちろん、僕たちの施設に通う子もいます。

そして僕は警察官の仕事を辞めるわけですが、2年間、子どもと一緒に療育に通いました。

知っている方もいるかもしれませんが、大阪の御堂筋は、めちゃくちゃ渋滞します。

1時間かけて通園をしていましたが、場合によっては2時間かかることもありました。

ただ、そこにいた理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の先生方には、本当に感謝しています。

自分の子どもが話せるようになった、歩けるようになった、走れるようになったのは、先生方の力のおかげだと思っていますので、この場を借りて、その療育園の先生方に深く感謝を申し上げたいと思っています。

ありがとうございました。

ただ、僕はとても幸せ者だったと思います。

なぜなら、ここには大きな課題が存在するからです。

それは、親のどちらかが仕事を辞めなければいけないということです。

42万人の障害を持つ子が療育に通えるか不明な状況

このスライドが物語っていますが、リハビリテーションを受けるためには、親が一緒についていかなければいけないのです。

9.8%は、今、乳幼児で障害を持っているかもしれない、つまり何らかの支援が必要だと思われている子供たちの割合です。 

単純に、557万人いる乳幼児に、9.8%をかけると、54万人になります。

この54万人のうちの79%、42万人の子どもの母親は、働いているのです。

ですから、42万人の子どもたちが、今、療育に通えるかどうか分からないということです。

僕たちは、これをどう解決していくかを考えました。

課題はいくつもあります。

例えば、理学療法士は保育のことは分からない、保育士はリハビリテーションや理学療法が分からないなどです。

であれば、分かるようにすればいいということで、僕たちは長時間、6時間以上の保育とリハビリテーションをどちらも実現する、Ecoldスタイルの療育を確立しました。

保育と専門性の高い療育を両立し、デジタル化も

今行っているのは、産学連携です。

京都大学と、保育士でも分かるリハビリテーションや運動機能の可視化について研究しています。

もちろん、実験フィールドを持ちながら、今まさに保育と療育を実践しています。

少しだけ、動画をご覧ください。

これはサーキットトレーニングと言い、保育士と理学療法士が協力しながら、子どもたちが体を動かしています。

また、発語のトレーニング、ソーシャルスキルのトレーニング、手先に関してのトレーニングなどを行います。

エコルドの特徴…ICT療育について紹介

ここで、皆さんにぜひ知っていただきたいことが1つあります。

子どもたち、特に発達障害のある子どもたちについては、ぜひ褒めてあげてほしいです。

めちゃくちゃ褒めることが大事で、つまり、自己肯定感を最大化するということがめちゃくちゃ大事なのです。

このことをぜひ、知ってもらいたいと思っています。

そして、丸ごとデジタル化です。

僕たちはこのように、デジタル化をして進めていますが、お父さんお母さんにもアプリを提供しています。

今、28件にまで広がっていますが、全体の0.14%にしか届いていません。

最後に、3つのお願いです。

保育と療育が両立できること、二次障害という言葉を知ってほしい。

そしてぜひ、どんな形で構いませんので、僕らを支援してもらいたいと思います。

ありがとうございました。

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/星野 由香里/浅郷 浩子/正能 由佳/戸田 秀成/大塚 幸

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