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ICC KYOTO 2023 ソーシャルグッド・カタパルト – 社会課題の解決への挑戦 -に登壇いただき4位に入賞した、AgeWellJapan赤木 円香さんのプレゼンテーション動画【シニアの相棒は孫世代!「もっとメイト」でポジティブに歳を重ねる生き方を支える「AgeWellJapan」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2024は、2024年2月19日〜 2月22日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターはICCパートナーズです。
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【登壇者情報】
2023年9月4〜7日開催
ICC KYOTO 2023
Session 11A
ソーシャルグッド・カタパルト – 社会課題の解決への挑戦 –
Sponsored by ICCパートナーズ
赤木 円香
AgeWellJapan
代表取締役
HP | X(旧Twitter)
東京都渋谷区生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。在学中、人材コンサルティング会社に参画。法人向けのコミュニケーションやホスピタリティ研修の企画・営業を担当。2017年に味の素株式会社に新卒で入社。財務経理部にて決算および原価計算業務を担当。2020年に「Age-Well社会の創造」を掲げ、株式会社MIHARU(現株式会社AgeWellJapan)を創業。シニア世代のウェルビーイングを実現する孫世代の相棒サービス「もっとメイト」や多世代コミュニティスペース「モットバ!」を運営。法人や自治体向けに、シニアDXやシニアWell-being事業の企画・運営を支援。超高齢社会のAge-Wellをテーマにしたカンファレンスイベントを主催。2023年にAge-Wellを探求・発信する研究ネットワーク「AgeWellJapan Lab」を設立し研究所代表を勤める。日経クロストレンド「未来市場を創る100社」選出などメディア出演も多数。
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赤木 円香さん 皆さん、こんにちは、AgeWellJapanです。
よろしくお願いいたします。
大好きな祖母は憧れの存在
まずは、こちらの写真をご覧ください。
私の祖母です。
幼い頃から、祖母は私の憧れでした。
いつもチャーミングで、週末になると着物を着て出かけたり、フラダンスを踊る祖母を見て、「大きくなったら、おばあちゃんみたいになりたい!」と言ってきました。
しかし、祖母は86歳の時にバスの中で転倒し、圧迫骨折をしました。
幸いケガは完治し、元の日常生活に戻ることができたのですが、ある時祖母がこう呟きました。
「手伝ってもらってごめんね。ちょっと長く生きすぎちゃったかしら」
衝撃でした。
大好きな、そして尊敬している祖母に、なぜ、そのようなことを言わせてしまったのだろうかと。
自分にも社会にも、憤りを感じました。
前向きに長生きしたい人の割合は
皆さんの周りのお父様、お母様、おじい様、おばあ様は、いかがでしょうか。
今日も心の底から笑って、「前向きに長生きしたい!」と思っていますでしょうか。
20~60代の男女1,000人に対して実施したアンケートで、このようなデータがあります。
「人生100年」と言われているこの時代に、「100歳まで生きたい」と思っている人は、わずか21%しかいないというデータです。
▶「100歳まで生きたい」人はたったの21.2%! ― 老若男女1,000名に聞いた「人生100年時代」のリアル 2018年7月17日(アクサ生命保険)
世界No.1の超高齢大国である日本は、平均寿命が伸びているにもかかわらず、「前向きに長生きしたいと思える社会」にはなっていないのです。
実際に、私の祖母のように、介護などの身体的なサポートは必要ないものの、日々できないことが増えて、色々なことが億劫になっていく「フレイル」という状態のシニアは、創業時に実施した100人を対象としたインタビューで全体の70%を占めていました。
▶高齢者の虚弱を「フレイル」と日本老年医学会が提唱。フレイルとは?2014.06.26(PT-OT-ST.NET)
前向きに生きるシニアを増やす「もっとメイト」
このようなシニアたちから、「明日、起きるのが楽しみ!」「まだまだ人生これからよ!」と、そんなポジティブな言葉を引き出したい。
前向きに生きるシニアを増やしたい!
こうして私は、2020年に起業し、孫世代の相棒サービス「もっとメイト」を始めました。
「もっとメイト」の最大の特徴は、シニアの「相棒」がZ世代の若者だということです。
サービスの様子を、ぜひ、ご覧ください。
Z世代の若者が、シニアのご自宅を訪問して、家事代行や介護以外の暮らしのお手伝いやプロデュースをします。
趣味のお供はもちろん、スマートフォンやパソコンのデジタルレクチャー、TikTokを一緒に踊ったり、お出かけを一緒に楽しんだり、記念日は一緒にお祝いもします。
高齢になって、記念日にケーキのロウソクの火をフゥーッと消す機会って本当にないのです。
「もっと!もっと!」というポジティブな気持ちを引き出すソウルメイトが、「もっとメイト」です。
ユーザーの多くは月額2万円程度で利用
現在、1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)において展開中です。
月額会員制で、平均月2万円程度、ユーザーは70代~80代の独居、またはご家族と離れて住まれている方のご利用が多いです。
ネガティブなシニアがポジティブに
「もっとメイト」の素敵な事例を、ご紹介します。
こちらの慶子さんは、87歳。
最初の会員さんで、「もっとメイト」パートナーは、私です。今でも毎週木曜日に、慶子さんのご自宅へ通っています。
出会った頃、慶子さんは、このようにおっしゃっていました。
「最近、足腰が弱って、物忘れが増えて、しょんぼりすることが多い」
しかし、それから3年半が経った現在、慶子さんは、こうおっしゃっています。
「赤木さん、どうしよう。人生100年なのでしょう? 私、87歳だけれども、赤木さんに出会って未来が広がってしまって、やりたいことがたくさん!あと13年じゃ足りないくらい、楽しみがたくさんある!」
こちらの87歳の黒田さんは、「もっとメイト」が通い始めた頃、一緒に住んでいらっしゃったお姉様が亡くなられて、「私にも早くお迎えが来ないかしら」とおっしゃっていました。
しかし、今の黒田さんの夢は、「もっとメイトパートナーの結婚式に自分の足で歩いて参列すること」なのです。
素晴らしいことではないでしょうか?
私たち「もっとメイト」は、ネガティブなシニアをポジティブに変えることができるのです。
実際に、「もっとメイト」の会員さんに、先ほどと同じアンケートを実施すると、なんと94.2%の方が100歳まで生きたいと言います。
傾聴で潜在的ニーズを捉え、ポジティブな行動の実現を後押し
では、なぜ、私たちはネガティブなシニアをポジティブに変えることができたのでしょうか。
その答えは、“傾聴”にありました。
“傾聴”とは、一見お元気そうで、お困りごとやお悩みがなさそうなシニアの潜在的な本音や、本人も気づいていない欲求に辿り着くこと。
さらに、そこから、ポジティブな行動を生み出すようなご提案をして、実現の後押しをすること。
それが私たち「もっとメイト」パートナーという仕事です。
このような世代間交流型の傾聴時間は、累計で6,000時間にも及び、間違いなく、私たちが日本で最もシニアの本音に向き合っているという自負があります。
また、この傾聴内容は、すべて録音して文字化し、GPT解析をしています。
こちらのデータを活用して、傾聴力の高い若い「もっとメイト」人材を、短期間で育成する教育プログラムを独自開発しています。
「Age-Well」とはポジティブに歳を重ねる生き方
私たちは創業して3年間、ネガティブなシニアをポジティブに変えることを探求し続けてきました。
そして、ポジティブに歳を重ねる生き方を、「Age-Well(エイジウェル)」と定義しました。
「Age-Well」です。
この「Age-Well」という言葉を掲げてから、確実に仲間が増えており、現在、123の企業や自治体との協業が始まっています。
コミュニティベース運営やカンファレンス主催も
具体的な取り組みを、ご紹介します。
「もっとメイト」パートナーが、シニアの集まる場所に出向いた地域イベントは、年間300回開催。
また、本年(2023年)から、鉄道会社とコラボレーションした、シニアが集まるコミュニティ「モットバ」も運営しており、わずか4カ月で、すでに会員さんが80名いらっしゃいます。
▶MIHARU、相鉄線直結の地域コミュニティスペース運営を継承。多世代交流の加速を目的にクラウドファンディングを開始(PR TIMES)(※MIHARUはAgeWellJapanの旧社名)
さらに、毎年、「Age-Well」をテーマにした、未来を考えるカンファレンスを主催しており、本年度は、10月13日に開催します(※すでに開催終了)。
シニアとそのご家族、またシニア事業に関心のある事業者の方を含め、総勢1万人の動員を予定しています。
私たちは、介護や医療・医薬以外の51.1兆円の市場を、「Age-Well」市場と捉え、この市場において、リーディングカンパニーを目指します。
歳を重ねるごとにワクワク生きられる社会へ
「ワクワク生きられない社会を、ワクワク生きられる社会に変える」
「もっとメイト」を、よろしくお願いいたします。
(動画内音声)
男性「世界で一番、シニアの方をワクワクさせるのは、我々です! いくぞー!」
全員「おー!」
ご清聴ありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/正能 由佳/小林 弘美/戸田 秀成/中村 瑠李子