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7. 脳卒中後のリハビリの常識を根底から覆す。「LIFESCAPES」が描くBrain-Machine Interfaceの未来

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脳卒中によって動かなくなった手を、脳の可塑性を引き出すBrain-Machine Interface(BMI)技術で再び動かす。LIFESCAPES林 正彬さんが提示する革新的手法は、従来のリハビリの常識を根底から覆すもの。質の高い日本の医療テクノロジーで世界を救うアプローチを紹介します。

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回500名以上が登壇し、1,200名以上が参加する。そして参加者同士が真剣に議論し、学び合うためのカンファレンスです。次回ICCサミット FUKUOKA 2027は、2027年3月1日〜3月4日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。

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【登壇者情報】
2026年3月2〜5日開催
ICC FUKUOKA 2026
Session 11C 最新テクノロジ゙ートレンド゙ 徹底解説(シーズン10) 
Supported by EVeM

(プレゼンター)

清水 映輔
OUI Inc.
代表取締役

スマートフォンに装着して眼科診療を可能にする医療機器「Smart Eye Camera」を開発・提供

田口 昂哉
Helical Fusion
代表取締役CEO

日本独自の「ヘリカル方式」による核融合発電所によって、2030年代に世界に先駆けたフュージョンエネルギー(核融合)の実用化を進めている。

秦 裕貴
AGRIST
代表取締役

ロボット技術やAIなどのテクノロジーで農業課題を解決するスタートアップ

林 正彬
LIFESCAPES
取締役副社長

BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)技術を応用し、脳卒中後の麻痺患者に向けたリハビリテーション医療機器を開発

(モデレーター)

尾原 和啓
IT批評家
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(本文)

尾原 清水さんのお話を聞いて、まさかここまで大きい話が広がっているとはと思いましたが、では、人間の空間の中で、これまで一番未知で広がりがあるところで、「脳からアプローチして体を動かす」ということをやっていらっしゃるLIFESCAPESの林さん、ぜひよろしくお願いいたします。

脳卒中後の麻痺のリハビリをBMIで支援するLIFESCAPES

林 よろしくお願いします。

LIFESCAPESの林と申します。

Brain-Machine Interface、略してBMI、あるいはBrain-Computer Interface(BCI)とも言いますが、ここでは同じものとして扱います。

我々はその技術を使って、脳卒中後の体の麻痺を治そうと取り組んでいます。

▶︎諦めていた生活をもう一度、BMI医療機器で、脳卒中後の重度の手指麻痺を改善する「LIFESCAPES」(ICC KYOTO 2025)

対象としているのは脳卒中ですが、今、日本で188万人ぐらい患者さんがいて、4人に1人が一生のうちに発症すると言われています。

尾原 そんなに?

林 確率論的には、我々5人の中の1人は一生のうちに発症することになります。

最近、急性期の脳卒中治療はすごく発展してきていますので、脳卒中で亡くなる確率は減ってきていますが、逆に言うと、生き残って体に麻痺が残ったまま残りの生活を送らないといけない方が増えています。

右側に動画がありますけれども、特にこの指の麻痺は、すごく治療抵抗性が高いと言われていまして、なかなか既存の医療、既存のリハビリでは指が治せません。

尾原 しかもこの方だと利き手の指が動かないので、生活困難度が非常に高いですよね。

林 はい。

右利きの人が右手を麻痺した時に、今どういう医療のリハビリが行われていることが多いかというと、「手の機能自体を治すことは難しいから、もうその手は諦めてください」と言われることもあります。

尾原 えっ!

林 「廃用手(はいようしゅ)」と宣告されるのです。

右利きの人も左手で日常生活を送れるように頑張りましょうねというのが、特に重たい麻痺のある方の現実で、右手はもう諦めて左手で服を着たり、ご飯を食べたりするのを訓練する形ですね。

ただ、やはり治ることを諦めずにチャレンジしたいし、もちろん両手を使えたほうが生活の幅は広がるわけですから、ここを何とかしたいと考えているわけです。

少しサイエンス的にというか、既存治療でなぜ治らないのか考えてみます。

今、右側に書いてあるのは、マッサージをしたり、ロボットでコキコキ手を動かしたり、電気刺激を当てたりという既存のリハビリテーションです。

尾原 物理療法士の方がやってくださいますね。

林 はい。

これらの方法は全て手に直接アプローチをしているわけですけれども、我々の手は脳からの指令によって動いています。

手を治そうとしているのに最終的な結果(手)にアプローチするのではなくて、原因の部分である制御の中枢の「脳」に直接アプローチする。

そうしないと治療抵抗性が高い手の麻痺は治せないのではないかというのが、私たちの技術開発の着想です。

尾原 筋肉が障害になっているわけではなくて、脳に障害が出て動けなくなっているから、直接的にはその部分にアプローチしようということですね。

林 はい。

正しい脳活動の時だけロボットが手を動かすリハビリの実際

林 ただ、脳へのアプローチや脳の機能を変えることもまた難しいわけです。

尾原 そうですよね。

林 そこで私たちが開発してきたのが、BMIという技術です(以下、BMIに関する一般的な技術の紹介)。

最近は「ニューロテック」という言葉が流行ってきて、BMIという言葉自体は少しずつ聞くようになってきました。

「Brain-Machine Interface」というように、読んで字のごとく、脳と機械をつなぐ技術の総称をBMIといいます。

私たちの場合、まず脳卒中の患者さんに、頭にウェアラブルのヘッドセット、手にロボットを着けてもらいます。

そして、一生懸命「手を開こう」と念じてもらい、その時の脳の活動をこの脳波計で測ります。

麻痺している方は手は動きませんが、脳全部が損傷しているわけではなくて、一部は生き残って、損傷から免れている脳の回路があるのです。

この残存している神経回路の活動を脳波計で計測して、それをAIで分析します。

頭皮から計測される脳波情報から、脳の中にある運動野という、人の運動機能を司っている領域の活動を分析します。

患者さんが一生懸命手を開こうとしても、デタラメな脳活動が出てしまいますが、正しい脳活動が出る時もあり、その時だけ、手に着けてあるロボットでちゃんと手を開かせてあげるのです。

「正しい脳活動が出た時だけ、正しい運動を返してあげる」ということを繰り返しやっていくと、生き残っている神経回路の活動性が上がってきて、1日30分ぐらいの訓練を2~4週間続けていただくと、このデバイスを外した状態でも手が動くようになります。

尾原 脳の、あるところが動いた時にロボットが手をグッと開いてくれるということですよね。

林 そうです。そこがすごく大事なポイントです。

2~4週間使っていくうちに指の動きが改善

林 実際はどうなのか、ご紹介します。これは代表被験者です。

編集注:会場ではこの動画が紹介されました

尾原 おお!

林 当然全員がこうなるわけではないとお断りを入れておきますが、一番左の映像では、治療前、重度の麻痺の方で、手首はちょっと動いて、指もちょっとだけ動いているのかな?という感じだったのが、2週間、4週間使っていくうちに、みるみる動きが改善していきました。

尾原 ご本人は嬉しいでしょうね。

林 この方は比較的若い方で、もう一度手が動くようになって、仕事に戻り社会復帰したいと思っていました。

いろいろなリハビリをやってご苦労されていた中、たまたまこの病院にBMIが置かれていたのをきっかけに良くなっていくことができた事例です。

一番右ぐらいまで指の動きがスムーズになってくると、実際にペンを握って字を書くとか、お箸を使ってご飯を食べるとか、運転するとか、スマホを触るとか、こういう動作ができるくらいまで麻痺が改善します。

こういう日常生活動作ができるところまで回復しています。

尾原 個別論はあるのでしょうけれど、今まで通りのリハビリだと、こういうことができるようになるまでどのぐらいかかるのでしょうか?

林 まず重症度によるのですが、重たい麻痺は「もうほぼ治らない」というのが現状のコンセンサスではあって、「いくらやっても回復が難しいので、右手は諦めて左手を使った訓練をしていきましょう」というのは、まさにそういうことです。

治ることを諦めなければいけなかったというのが、これまでのリハビリです。

尾原 そうではあるけれど、ここまで回復する方もいらっしゃると。

林 そうですね。

脳が持つ「可塑性」というパワー

林 なぜこういうことが起きるのか、少しテクノロジーについて深く掘り下げていけたらと思いますが、その話に入る前に、私たちの脳が持つ不思議な特性の話をしたいと思います。

この少女は、てんかんの発作が起きている部位を外科的に切除しました。

尾原 右半分を。

林 大脳半球の片側を全部切除した少女の例ですね。

ただ、右側の動画を見ていただくと、術後リハビリも頑張って、その結果、学校に行ったり、日常生活を送れたりするまで回復しました。

この方は大人ではないので、脳の治るポテンシャルも当然、私たちよりは大きいわけですが、それを差し引いても、脳の半分を失っていてもこのくらい回復するというように、私たちの脳はすごいポテンシャルを持っていて、自分が置かれた環境に一生懸命適応していこうとするのです。

そういう風に、自分の今置かれた環境、病気による損傷を踏まえて適応していく脳の性質・機能のことを「可塑性」と呼びます。

尾原 そうですよね。

「ニューロプラスティシティ(神経可塑性)」といって、本来他のところを担っていた脳が別の機能もやってくれるようになるということですから、実は脳はすごく柔軟なのですよね。

林 はい。

脳自体はこういう可塑性という不思議なすごいパワーを持っているわけですが、人のこのポテンシャルをテクノロジーの力で再現性高く引き出せないかというのが、私たちが取り組んでいることです。

人間が体を動かす仕組みと代償機能の探索

林 それとは別に、体が動く仕組みを少しご説明できたらと思います。

普段私たちはイメージしないと思いますが、運動しようという風に無意識に考えています。

「運動しよう」と思うと脳の運動野が最終的に反応して、脳から脊髄に運動のシグナルが送られて、脊髄から筋肉にシグナルが送られて、筋肉がピクッと収縮して関節が動きます。

このように、脳が反応してシグナルが送られて手が動くという風に、体が動いているのです。

体が動く、指が開いたということを目で見たり体で感じたりすることによって、脳にそれがフィードバックされて機能が維持されているというのが、健常の人が体が動く時の概念になっています。

一方で脳卒中を発症すると、経路の途中が損傷してしまうわけですから、脳から脊髄、脊髄から筋肉に運動のシグナルが十分に送られなくなってしまうので、ここを何とかしないと、手が動くようにならないのです。

そこでどうするかと言うと、先ほどご説明したように、手を一生懸命開こうという風にイメージをしてもらいます。

そうすると、このグレーの部分を迂回するような代償的な機能を使えるように探索を始めます。

尾原 はー。

林 ただ、一生懸命、闇雲に探索しているだけでは時間がかかってしまったり、うまくいかなかったりします。

子どもが自転車に乗る練習をしている時のように、何かきっかけをつかむまで早い子もいれば遅い子もいて、そのきっかけをつかむ瞬間を早くすることができれば、当然すぐ乗れるようになります。

それと考え方は同じで、一生懸命新しく手を動かす領域を探そうとしているのだけれど、闇雲に探していても効率が悪いので、脳波計を使って脳の活動を分析してあげれば、もっと効率的になるのではないかということです。

尾原 なるほど。

自転車が乗れない時はなぜ乗れないのか全くわからないけれど、乗れた瞬間に「エウレカ!」というのが起きるとつながって、自分ではわからないけど再現できるみたいなことを、ロボットを使って強制的に擬似的に何回もやるのですね。

林 おっしゃる通りです。

こういうことを繰り返して、実際にロボットを使って筋肉をピクッとさせて、関節運動をさせます。

先ほどと同じように、視覚と体性感覚のフィードバックを返してあげるということをやっていくと、健常の方と同じような、クローズドループのフィードバックが生まれて、学習が進んでいきます。

私たちはこういうことに取り組んでいます。

BMI使用後の変化

林 実際にそういう成功・失敗みたいなところは、「サイエンティフィックにどういう状態の脳波が良い脳波で、悪い脳波なのか」が技術の中核の部分で、そういった脳波のバイオマーカーの特定を、これまで私たちも大学の研究室でやってきました。

実際BMIを使ってもらうと、手が動くようになる前に、ちゃんと脳も変わります。

今ここにMRIの結果を示していまして、大きく2パターンに大別されるわけですが、左側は再活性のパターンです。

一番左の画像は、通常右手を動かそうとすると左側の脳が反応するので、左側に「治療標的」と書いています。

尾原 元々だいたい場所が決まっていますからね。

林 はい。

ここが反応してほしいのに全く活動がないのですが、2週間ぐらい訓練してもらうと、BMI後に「一次運動野」が活動して、ちゃんと脳の機能が書き換わっているのを確認しています。

あるいは、右側のパターンのように、逆に過活動になってしまって、いろいろな領域がでたらめに活動してしまうようなケースもあります。

こういう方はちゃんと、正しい活動に。

尾原 ここだけでいいのですよ、と。

林 はい。

活動が集まっていくという変化を確認しています。

脳が変われば、ちゃんと手の動きも変わってくるので、握り込んでしまって離せなかった手が、握ったり離したりできるようになってきています。

脳に電極を埋め込む侵襲的アプローチも出現

林 少し前から言葉としては聞くようになってきたこのBMIの分野が今後どうなっていくのかというと、1つトピックスとしてあるのは、もう3年前のことですが、有名ジャーナルの『Nature』の姉妹誌『Nature Electronics』が毎年発表している今年のテクノロジーで、「BMI」が2023年にノミネートされました。

少し過去をたどってみると、2020年が5G、2021年がデジタル技術、2022年が自動運転で、こういうワードと横並びで、例えば2025年だと量子コンピュータなどと並んで、BMI自体も世界的に着目され始めています。

尾原 実は「EEG」という脳波検査も、何気にオープンハードウェア化されてきていて、AIのおかげでここ3、4年ぐらいでめちゃくちゃ安くて精度が上がっていますものね。

林 そうですね、いろいろな製品が出てきていますし、進んできています。

有名なのは、イーロン・マスクが作ったNeuralinkという会社で、彼らのデバイスは埋め込み型ですね。

今一瞬ロボットが映っていましたけれども、ロボットで頭蓋骨を開けて中に電極を挿入することに取り組んでいる会社も出てきています。

中国では最近BMIの開発を国家戦略として位置づけていて、多額の費用を投資しています。

彼らもどちらかというと、埋め込み型のほうが今はメインかなと思いますけれども開発を進めています。

冒頭に出ていたように、全く言葉を話せない方の意思を脳波から読み取って、コミュニケーションをすることに取り組んでいます。

尾原 脳波だけでクリックしたり文字を選んだりしているわけですね。

林 はい。まさに今映っているところですね。

脳の可塑性に注目した非侵襲的BMI

林 一方で、私たちは先ほど申し上げたように、一切(電極を)埋め込まないタイプで、頭にヘッドホン型の脳波計をつけて、手術もしないで使っていく技術を用いています。

よく埋め込みとそうでないものの違いを質問されることが多いので、そこにも触れられたらと思っています。

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先ほどのイーロン・マスクのNeuralinkや中国の技術は、上に書いてある、ロボットやカーソルを念じて動かす「テレパシー」的な技術です。

左側の図にあるように、BMIは大きく4つの流れで考えることができます。

「①頭で念じて」「②信号を分析して」「③機械が動いて」「④学習する」という流れですが、この3番のところですよね。

「機械が動く」とか「カーソルが動いてコミュニケーションを取る」という、③のところが、米国と中国が主に力を入れているところです。

精度を上げようと思うと埋め込まないといけないよねという話になるわけですが、私たちは、④の、それを人が目で見たり体で感じたりすることで学習して、脳にインプットするということに取り組んでいて、それは必ずしも埋め込まなくてもできるのではないかと考えています。

尾原 Neuralinkは「脳からマシンを動かす」ので接続が必要ですが、このケースでは「脳が自分の体を動かす」だから、別に外に接続する必要性はないし、何よりも脳の可塑性という、今見て本当に素晴らしいと思うところを信じてやり切っていらっしゃるということですよね。

林 そうですね。

質の高い日本のリハビリを海外へ

林 私たちもだいぶ開発には苦労したのですが、2024年の夏から医療機器の認可を取って、小さいながらも保険もついて販売を開始しています。

今、日本全国で貸し出しなども含めると100病院ぐらいで使っていただいているというところまではこれています。

今後、このリハビリテーションがもっと普及していくといいなと思っているわけです。

LIFESCAPES_ICC最新テクノロジートレンド_v1.0_配布_page-0018

「(動画内の高市首相)家族もリハビリ中でございまして、日本の理学療法士など専門職のですね、能力の高さ(以下、略)」

この前の衆議院の予算委員会ですが、高市首相から国家戦略としてやっていくという言及がありました。

尾原 おお!

「(動画内の高市首相)…我が国が有するリハビリテーションや機能訓練の技術ですとか知見を活かして、国際展開を含めて戦略的に(以下、略)」

林 リハビリテーションは、人と人が1対1でやっていくというのが基本にありますけれども、そこは日本の強みが生きるところかなと思いますし、ロボットリハビリとか医工連携分野での国際的な競争力を持っています。

それをちゃんと海外にしっかり展開していこうということで、特に先ほど清水さんの話でもありましたが、アジアの地域や新興国では、そういう質の高いリハビリが重要になってくると思っていますので、こういう流れが、今後も大きくなるといいなと思っていますし、私たちもそこに乗っていくというところで今進めています。

実際に、マレーシアや左下の病院では、日本の10倍ぐらいの規模があります。

日本だと、100〜200ベッドくらいが比較的大きい類ですが、1,000床を超えるレベルです。

右下はリハビリの様子ですが、1人のセラピストに複数の患者さんがついています。

リハビリテーションの形態も違うわけですが、そういうところに質の高い日本のリハビリを輸出していくということです。

尾原 海外だとリハビリ病棟を本格的に設けているところが結構多いですよね。

林 はい。

建設ラッシュでもあるので、そこにうまく乗っていけるといいなというところですね。

というところで、最後に少しいい話をして終わろうかなと思います(笑)。

尾原 (笑)

林 私たちも手が使えなかったら、すごく困るじゃないですか。

人と人が挨拶する時に握手をしたり、頭を撫でたりというように、手は人と人とがつながる「社会の窓」だと思うのです。

手の機能が良くなることももちろん大事ですが、手の機能が良くなることで趣味にもう一度戻ったり、仕事に復帰したり社会とつながることができて、それは自己の尊厳にもつながっていきます。

ちょっととっつきづらいハイテクな技術で、怖い部分もあるところかなとは思うのですが、最終的にはこういう「人と技術が調和する社会」が創れていくといいなと思って、現在事業を一生懸命進めています。

尾原 ありがとうございました。

(会場拍手)

(続)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成

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