「ガラパゴス is クール」日本は”アジアのスイス”を目指そう【F17-2E #7】 – INDUSTRY CO-CREATION(ICC)

「ガラパゴス is クール」日本は”アジアのスイス”を目指そう【F17-2E #7】

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「今、インバウンド・ビジネスが熱い」【F17-2E】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!8回シリーズ(その7)は、起業家たちが観光立国としての日本の将来像について語りました。「アジアのスイス」とはどういう国の在り方か?是非御覧ください。

ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております。


【登壇者情報】
2017年2月21日・22日・23日開催
ICCカンファレンス FUKUOKA 2017
Session 2E
注目ベンチャー特集「今、インバウンドのビジネスが熱い」

(スピーカー)

加藤 史子
WAmazing株式会社
代表取締役社長

紀陸 武史
株式会社Huber.
代表取締役CEO

董 路
日本美食株式会社
代表取締役

(ナビゲーター)

井上 真吾
ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン
プリンシパル

「今、インバウンド・ビジネスが熱い」の配信済み記事一覧

【前の記事】

【本編】

 日本の将来がどうなるかというところですが、日本は「アジアのスイス」になるのが一番の道だと思います。

それはどういう意味かというと、平和で戦争をせず物価が高い、そして全てがアナログ。

スイスの時計は高いですが永遠に止まりません。Appleウォッチ等も出てきましたが、やはり憧れはスイスの時計です。

チョコレートもありますし、健康医療面も求めて外国人が来るのがスイスです。

アジアの中で日本はそういう国になっていく。

日本は技術の国というよりアナログなタイプの国で、アナログの道でしか生き残れないと思います。

日本は自動運転等の技術が色々出てきていますが、自動電気車(EV)を世界で一番生産しているのは中国で、北京で走っている車の20台に1台はEVです。

日本は間違いなく全ての技術において、中国、韓国、インドに勝てません。何故かというと、中国では頭の良いエンジニアが毎年400万人卒業しています。

給料は日本の7分の1です。安くて大量です。コピーするコストも安いですから。

中国は世界のコピー大国と言われますが、実は日本もコピー大国で、半世紀前から色々なものをコピーしてきました。

昔は上手い上に安かったのですが、コストが上がってそれができなくなり、日本の失われた20年に繋がっていると思います。

ガラパゴス is クール

 これからはマーケットも無く、コピーでは中国、韓国、インドには勝てません。海外に出て行くのも上手くありません。これからも上手くならないでしょう。

上手くなる必要もありません。海外を惹きつければ良いのです。

フランスは人口の2倍の外国人観光客が来ます、スイスも自国民と同じくらい外国人観光客が来ます。

素晴らしい日本、47都道府県、四季のある日本。何百年も続く酒蔵や宿のある、不変なものを持つ日本であれば良いのです。

加藤 ガラパゴス is クールですね。

 そうです。物価は高いけれども一度は行ってみたいという国になれば良いのです。

移民はいないし、日本語しか通じないし、世界から取り残された聖地のようになっていくのではないかと思います。

その中で観光産業は日本の一番の成長ドライバーになっていくのではと思います。地域の活性化もそうです。

我々の経験からすれば、外国人観光客は勝手に行動します。

初めての観光は東京と大阪を周り、次は富士山まで足をのばして、3回目になる人も4割程度もいるのです。

何回目ともなると自分で地方まで行きます。無理やり地方創生をやらなくても良いのです。

中国人は中国人がいるところを避けるため、どんどん知らない土地に行くようになります。

加藤 昔の日本人もそうでした。皆がフランスに行き、シャンゼリゼ通りのカフェに座っている人は黒髪の日本人だらけでした。

やがて南仏やどこかのヨーロッパの田舎や、イタリアの農家民泊に行くようになりました。

 大企業や観光庁が何かやろうというムーブメントを作るのではなく、自然に沿ってやれば良いのです。

水のように自然に流れるものに沿っていけば良いのです。

流れを作ることは出来ないのです。

流れの方向を予測して、それに沿ってやっていくのです。

観光インフラが整備されれば外国人観光客は集まる

井上 ICCカンファレンスにも地方創生をやってらっしゃる人にも来ていただいています。

勘違いしてはいけないのは、地方の持っている良さを壊してまでインバウンド対策といって国際化しようとして外国語表記にしたり、それはやらない方が良いですね。

 いらないです。

紀陸 不便が価値になることもありますしね。

加藤 さすがに「ぼっとん便所」とかは直した方が良いですけどね。(笑)

 地方に英語があったらおかしいです。

井上 白けてしまうんですよね。

 我々がやっているのはインフラ整備です。

通信や決済は出来なければいけないし、インフラ整備さえしていれば外国人観光客は勝手に地方にも行きます。

加藤 通信やWeChatでの支払いを目的にそのお店に行く人はいません。

それがないと、素敵なレストランに行けないからインフラが必要になるのです。

そこが混同されがちです。フリーWi-Fiを整備したから人が集まる訳ではなく、人が来るところにインフラとして通信を設置すれば良いのです。

紀陸 例えば大内宿は交通が不便なところでした。

不便だったからこそ取り残されて、他の町が成長して都市になってもそこだけがぽつんと残されました。

それから時間が経ち、昔ながらの日本の暮らしを感じれる町が残り、文化遺産登録された。そういうことがたくさん起こるということだと思います。

だから董さんがおっしゃられた様にアナログのものが残り、その価値を大切にしていった方が良いということですね。

加藤 地域ごとの生存戦略が大事だと思います。

東京はどんどん変化するのが魅力ですし、アジアも牽引する都市であり、文化の成熟レベルでも食のレベルも高いです。

ただ、他の都市が東京の様に変化を価値があるものとして追随しようとしても、田舎は絶対に敵わないので、差別化戦略として変わらないことを選択した方が賢いと思います。

本当に東京について行く自信があるのであればそちらを選択しても良いですが。

紀陸 人口密集地の話はまさにそうですよね。とても納得しました。

加藤 今回のプレゼンテーションにもっと論理やウンチクを入れたかったのですが、最後に全部外しました。

井上 外した中で、これだけは言いたいということはありますか?

加藤 国の試算で、定住人口と交流人口という考え方があります。

定住人口はその場所に住んでいる人口のことです。

日本の場合、定住人口は減るけれども交流人口で増えるのではないかという計算式が成立しています。

定住人口、つまり日本のある地域に住んでいる人が年間に消費するのは124万円くらいです。

それを外国人観光客が一回に使うお金で補おうとすれば、10人の誘致で1人分の人口の減少を補えるのです。

井上 外国人眼光客の1人当たりの単価が高いからですね。

加藤 そうです。ですから、移民を認めないのであれば、一時的に住む人によって日本の国力を維持して行くことが必要になります。

(続)

続きは 【終】インバウンド・ビジネスはブルーオーシャン!共に産業を創ろう を御覧ください。

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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/立花 美幸

【編集部コメント】

「ガラパゴス is クール」は名言ですね。確かにガラパゴス諸島は観光地だ!(横井)

続編もご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

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