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「モバイル広告はどのように進化するのか?」【K16-1C】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!8回シリーズ(その3)は、AppLovin林氏に事業紹介をいただきました。アップラビンと読みます。是非御覧ください。
ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス FUKUOKA 2018は2018年2月20日〜22日 福岡市での開催を予定しております。
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登壇者情報
2016年9月6日・7日開催
ICCカンファレンス KYOTO 2016
Session 1C
「モバイル広告はどのように進化するのか?」
(スピーカー)
菅野 圭介
ファイブ株式会社
代表取締役
二宮 幸司
株式会社ファンコミュニケーションズ
取締役
林 宣多
AppLovin Corporation
Country Manager, Japan
(モデレーター)
坂本 達夫
AppLovin Corporation
Director Sales, Japan
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【前の記事】
【本編】
坂本 それでは最後に林さんから、AppLovinについてお願いします。
AppLovinの事業紹介
林 我々AppLovinは、スマホアプリ向けの広告配信プラットフォームを提供しており、メインの広告フォーマットは、菅野さんのFIVE と同じ動画です。
ただその動画の質というかクリエイティブは、菅野さんの方で提供しているブランディング系のクリエイティブとは違って、もっとライトなものになっています。
恐らく皆さん、FacebookやYouTubeの動画広告をご観になられたことがあると思うのですが、僕らの主要媒体であるゲーム系媒体に入っている動画広告を、まずは観て頂ければと思います。
実装方法にはいくつかあります。
今お見せしたのは、コンテンツの間に強制的に流れてくる「インタースティシャル(全画面)広告」というものですが、それ以外にも、いわゆる「動画リワード広告」と僕らが呼んでいるもの等、動画にもいくつかフォーマットがあって、我々もそれぞれ提供しています。
ちなみにその「動画リワード広告」というのは、動画広告を視聴して体力を回復するとか、もう一回動画を視聴したらもう一回ゲームができるという使われ方をするもので、巷によくある「リワード広告」とは違います。
「リワード広告」というのはアプリのインストールに対してユーザーインセンティブを与えるもので、Apple/Googleのアプリプラットフォームで禁止されているものなのですけれども、「動画リワード広告」はそういうものとは全く違います。
坂本 動画広告の”視聴”に対してアプリ内でインセンティブを与えて、インストールに関してはインセンティブを与える訳ではないんですね。
林 はい、ユーザーは自分が興味があった場合のみアプリをインストールすることになります。
なのでApple/Googleのガイドライン上問題ない広告です、ということを付け加えておきたいと思います。
こういった形で、クリエイティブに関しても、ゲームであればプレイ動画だったり、サービスであれば実際のアプリのUIだったり、そういうものを入れたようなシンプルな動画の方が効果が高いのです。
というのも、ユーザーは動画を観てそのアプリをインストールする訳なのですけれども、やはりそのゲームやサービスの内容をきちんと理解してアプリケーションをインストールするため、ユーザーのエンゲージメントも非常に高いのです。
結果的に広告効果も高くなるし、媒体にとっては収益性も良くなるという特徴があります。
フォーマット以外の部分ですと、配信に関しても特徴があります。
従来スマホアプリのプロモーションというと、インストールが指標とされることが多く、いかに低コストのインストールで沢山のボリュームを取るかといったKPI(Key Performance Indicators)を設定されているところが多かったと思います。
ただ、インストールというのは途中のKPIでしかなくて、沢山のインストールが安く取れたとしても、そのユーザーが次の日に全く戻って来なかったり、全く課金に繋がらなかったりしたら意味がない訳です。
そのため、獲得したユーザーからの売上を獲得費用で割ったROAS(Return on Advertising Spend=広告費用対効果)という指標で広告パフォーマンスを評価する広告主が徐々に増えてきています。
KPIによってパフォーマンス測定をカスタマイズ
坂本 ここにいらっしゃる方の多くは、ROASについてご存じだと思うのですが、広告にいくらかけて、その結果いくら売上が上がったかという指標のことですね。
林 ですが現状ですと、マーケターや代理店の方がCPI(Cost Per Install)を目標にまず運用して、その後にエクセルなどで手作業でROASを計算して、媒体ごとに目標とすべきCPI単価を媒体に伝える、といった運用をされていることが多いと思います。
実は今ではもう、技術的には売上やアプリ起動といったデータをアドネットワークに自動的に送信できる状態にはなっていて、USでは実際に殆どのクライアントがそれを行っています。
坂本 それによって何ができるんでしょうか?
林 この画面で一番左が配信面毎のアプリケーション名になるのですけれども、配信面毎にどんなパフォーマンスかということが全部分かるようになるんですね。
真ん中のところが広告表示回数やCPIといった従来のKPIになっていて、右側のところに3日間ROAS・7日間ROAS・1日目の継続率というのが表示されていますが、これはクライアントのKPIによってカスタマイズできるようになっています。
AppLovinはこういった形で配信面毎のデータを使って、広告主の目標に合わせて、システムで自動的に最適化するということを行っています。
坂本 なるほど。
林 最後に、設定は非常にシンプルになっておりまして、システム上で目標CPIと、例えば7日間ROASがKPIの場合は「7日間ROAS10パーセント」と入力して頂ければ、裏側のシステムが目標に合わせて自動で最適化します。
マーケターや代理店側にはできる限りシンプルなUIを提供して、裏側のアルゴリズムやロジックのところをしっかり作り込んで、各広告主の目標にきちんと合わせて、手間なく広告効果が上げられるプラットフォームを提供していっていきたいと思っています。
坂本 USではROASで見ているクライアントが殆どで、日本でもそういうところが結構増えてきましたよね。
林 日本でも、元々Webでリターゲティング広告等をされていた企業さんなどは、もちろんROASを使われていたと思うのですが、やはりゲーム系ですとブースト広告(アプリのランキングを一時的に急上昇させることを目的としたリワード広告)という手法が多く利用されていたというのもあって、ざっくりCPIでというのが多かったと思います。
日本でも直近になってようやくブースト広告が使われなくなってきて、質重視に移行してきたところかなと感じています。
(続)
続きは 「誤タップでお金を稼げる時代は終わった」スマホ広告に起きている変化 をご覧ください。
https://industry-co-creation.com/industry-trend/9518
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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/Froese 祥子/坂本 達夫
【編集部コメント】
続編(その4)では、日本のモバイル広告市場の変化と米国と比較したときの課題等について議論しました。是非ご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。
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