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5. 子どもたちから経営者の親たちに送るメッセージ【終】

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ICC FUKUOKA 2026のセッション「「子育て」について考える – 経営者の“背中”は、どう子どもに届いているのか」、全5回の最終回は、ここまでの議論を聞いていた観客席から、感動のコメントが寄せられます。終わりに、次世代のリーダーたちから親たちに、尊敬を込めたメッセージが送られます。最後までぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回500名以上が登壇し、1,200名以上が参加する。そして参加者同士が真剣に議論し、学び合うためのカンファレンスです。次回ICCサミット KYOTO 2026は、2026年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターはICCパートナーズです。


【登壇者情報】
2026年3月2〜5日開催
ICC FUKUOKA 2026
Session 12S 
「子育て」について考える – 経営者の“背中”は、どう子どもに届いているのか
Sponsored by ICCパートナーズ

(スピーカー)

太田 有紗
上智大学・ICC運営チーム

小林 美礼
慶應義塾大学

田中 はんな
早稲田大学・ICC運営チーム

森山 穂貴
東京大学・
EEFULホールディングス 代表取締役

(モデレーター)

岩田 真吾
三星グループ
代表

『「子育て」について考える – 経営者の“背中”は、どう子どもに届いているのか』の配信済み記事一覧


岩田 それでは、会場の皆さん、隣りの方とバディを組んでいただいてよろしいですか?

1分ずつ計るので、話を聞いて何を感じたか、まずお一人が話す側、お一人が聞く側に回って下さい。

1分経ったら交替して、その上で質疑応答をします。

挙手してくださった方も、そうでない方も当てますので、自分の感想でもいいですし、バディがこんな面白いことを言ってくれたという内容でもいいです。

スピーカーの皆さんも、バディを組んで感想を共有してください。

(2分経過)

では、皆さん、注目してください。

一番奥の方、どんな感想か教えてください。

せっかくなので、お名前もお願いします。

ベンチャー気質の父の血が自分にも流れている

向井 俊介さん(以下、向井) ウェルディレクションの向井です。

僕は数分前にここに座ったので、バディの方から今説明していただきました。

僕の父の話について話していましたが、父は現リクルートに30年近く勤めた後、クラウドワークスの常勤監査役を去年末まで務めていました。

つまり、昔からベンチャー系の気質なんですよね。

僕自身、外資系企業が長く、自分の会社は6期目で、あまり安定志向ではないです。

父から影響を直接受けたかというとそうでもないかもしれませんが、血がすごく濃く流れているなというのを、振り返ると感じざるを得ないなと思います。

岩田 歳を取ると、親に似ている自分に気づくことがよくありますよね。

向井 気づきます(笑)。

岩田 それは嬉しいですか?

向井 嬉しいですね。僕は2年前に趣味でサックスを始めましたが、僕の発表会を見た父が1年遅れでサックスを始めて、今一緒にステージに立っているんですよ。

(会場から驚きの声)

岩田 それ、いいなあ(笑)。

向井 いいでしょう?

結果、すごく親孝行になっているんですけど、新しいものにすぐ飛びついてはまるのは、父親の血だなというのと、70代半ばでそういうことにチャレンジする様子を見ていると、勝てないなと思います。

岩田 世代的には珍しいですよね?

向井 珍しいかもしれない。

岩田 この世代のお父さんセッションもありかもしれないですね。

(会場笑)

向井 おおありだと思います、面白いと思います。

岩田 ありがとうございます。次は、そちらのチームからお願いします。

家族でコミュニケーションを取る大切さ

大槻 洋三さん(以下、大槻) Kurasuの大槻と申します。

バディの方から、「あまり仕事の話を家庭でしないから、どういうきっかけで仕事の話をしたらいいんだろう?」という話がありました。

奥様があまり仕事の話に興味がないというのが理由らしいです。

岩田 うちもどちらかというと、そんな感じかもしれない。

大槻 僕自身思ったのは、今回父親がメインでしたが、当たり前のことですが、父と母のペア、母親がディレクターという話もあったと思いますが、そこが改めて非常に大事だなと思いました。

意図的、戦略的にでもそうかもしれないですし、ふとした自然なコミュニケーションを太田さんが取られていたとおっしゃったのですが、そういう形かもしれないですし、奥さんとしっかり子育てや自分の子どもに対してコミュニケーションを取る大切さを改めて感じました。

僕自身は子どもが1歳なので、まだ全然想像できない世界線を聞かせていただいて感動しました。

ありがとうございます。

岩田 ありがとうございます。

ICCサミットでは、大人の教養シリーズというジャンルがありますが、大人の教養シリーズ「夫婦関係を考える」というのも、いいのかもしれないですね。

祖父からも言われる「生きたお金を使え」という教え

上田 誠一郎さん(以下、上田) 素敵な時間をありがとうございます。

brightway(ブライトウェイ)というスニーカーを作っている大阪の靴工場の3代目の上田です。

一緒に話をしたサゴタニ(サゴタニ牧農)さん(久保 宏輔さん)は、広島で牧場をされていて、お互いファミリービジネスです。

話していて感じたのは、知らないうちに親の行動基準や判断基準を見てインストールされていて、気がついた自分も同じ判断軸で行動しているなということでした。

それは2つありますが、1つは祖父も父も、美しいもの、一流のものを作りたかったら、とにかく一流のものを見て、一流のものを体験しなさいと、惜しみなくそこにお金を注ぎ込んでくれたことです。

ボンボンの大学生活を過ごして、散財をしてきましたが、それが今の物を見る目に活かされているなと思いました。

あともう一つ、父からも祖父からも言われ続けていたのは、「生きたお金を使え」ということでした。

岩田 それも、クレカ議論につながりますね。

上田 そこにもつながりますが、例えば、今でも覚えているのは、家族で飲食店に行った時に、他にお客さんがいなかったら、シェフやお店の方に1杯ずつお酒を振舞っていました。

子どもの頃だと、「そのお金、いらないじゃん」と思うじゃないですか。

岩田 子どもだと、もったいないと思ってしまいますよね。

上田 でも、大人になって自分も同じようなことをしていたり、まささんが美食セッションにご一緒した時に同じようにされていたりして、ああ、やはりこういうのってあるんだなと思って、自分もそういうお金の使い方をしていきたいなと思った次第です。

岩田 そういう目線は、ありますよね。

両親の生き方を見つめて農場を継承

岩田 土遊野のめぐみさんと一緒に、唐島というお店に行った時のことなんですが、お店の大将がちょうどお米について、次どうしようかと悩んでいて、「富山でめちゃくちゃ美味い米を食べたことがある」と言い出して、その米が、もしかしたらめぐみさんが作っている米かもしれないという話になって。

その瞬間から、大将のめぐみさんシフトがすごくて(笑)、温度が一度上がって、いい場になりました。

余談でした、めぐみさん、お願いします。

河上 めぐみさん(以下、河上) 富山県の里山で有機農業経営をしています土遊野のめぐみと申します。

今日はお父さんの中で……。

岩田 お母さんですね。

河上 そうなんです。まず一つはアトツギ、両親の開いた農場を継いで、今代表をしていて、7歳の娘がいます。

お母さんの色々な話が出た中で、私はお母さんなんだけど、色々な立場で聞いていました。

岩田 嬉しいです。そういう人がいてくれることが大事なコミュニティだと思います。

河上 結果、情報やお金の使い方、山奥だったから縁遠かったのですが、受験とかについて考えました。

自分も両親の生き方や、両親が何を見て、何を目的にそこに生きているのかを客観的に見る機会があって、農業をしようと思ったなと思いました。

農業をしろと言われたことはなかったし、逆に今、娘は自分のどういう背中を見ているのかな、いや、しまった、家で一緒にマリオカートしちゃってるなとか(笑)。

岩田 いいんじゃないですか(笑)。

河上 そう思いながら、お話を聞いていました。すごく意義深い時間でした。

泣きそうになる瞬間があった 

秦 裕貴さん(以下、秦) AGRIST の秦と申します。

私は32歳で、娘が3人で、7歳、4歳、2歳です。

今、太田(泰造)さんと組んで話をしていたのは、皆さんの話を聞いて子育てを反省したというか、中途半端だなと思ったことです。

皆さんがこれだけしっかり意図を持って、家庭への関わり方や時間の使い方を設計されていたんだなと思いましたし、それがお子さんに伝わっている感じもしました。

私は忙しさにかまけて、今日は家族デーだと思っても、仕事が気になって仕事をし始めてしまったりしていたので、すごく反省しながら聞いていました。

このセッションはとても面白いので、ぜひ続けていただきたいですし、次はもっと広い会場になるのではないかと思いました。

岩田 まだこの価値に気づいていない方がいらっしゃるから。

 言語化できないですが、笑いと、なぜか泣きそうになるタイミングもあって、面白かったです。

(会場笑)

娘が人前でこんなに話せたのは成長

岩田 では、まささんと話してくれた方。

登坂 匡太さん(以下、登坂) ICC運営チームの登坂です。

まささんとお話しさせていただきました。

僕からは、美礼さんの話とセッション全体についての話をさせていただきたいと思います。

まささんから美礼さんを見ると、成長している部分と成長していない部分があるといったところで、人前でこんなに話せるようになったところは、すごく成長だということでした。

(会場拍手) 

登坂 一方で成長していない部分としては、今一緒に宿泊されているそうですが、飲まないペットボトルを買ったりとか。

僕も共感する部分があり、そこで共感して終わりました。

(会場笑)

セッション全体の話としては、続けてほしいという意見が出ましたが、僕も全く同じです。

どうしてもICCは、事業や社会課題がカタパルトを中心として多いと思いますが、どちらかというと、当事者意識のある人生や家庭的な話だったので、他のセッションと違った見方ができるのではないかと思います。

岩田 ありがとうございます。

拍手をお願いします。

では、田中(安人)さんと話していた方。

親と子の双方に愛があった

田中 小貴さん ICCスタッフの田中と申します。

私もこのセッションをすごく楽しみにしていて、双方に愛があるなというのを一番に感じました。

だからこそ受け入れられる部分、ちょっと角度が違って受け入れている部分もあるんだなということの答え合わせをされているような感じで、まさに共創だなと思ったすごいセッションでした。

美礼ちゃんから、親を自分と同一視せず、違うものだと思って尊敬するという話があったと思いますが、どうしてその考えに至れるのかが大事なところだなと思ったので、ぜひそこも聞いてみたいと思いました。

岩田 ありがとうございます。残り時間がわずかになりました。

今の話も全部受けた上で、2分ずつ最後に伝えたいメッセージとして、今だから言える、親への率直な思いも込めて、穂貴君からお願いします。

子どもを褒める達人になってほしい

森山 私は3代目で、認知症が進んでしまっていますが、まだ初代も生きています。

これは社内で開いた交代パーティーの写真です。

親への率直な思いとしては、今日は美しい話が多かったなと思っているのですが、私の中では7割ぐらい反面教師にしている側面は否めないと思っています。

もちろん残りの3割は非常に大事で、海外でありがたい経験をさせてもらったり、父がもともと金融業界にいたので、銀行とはこういう風に付き合うべきだとか、財務諸表の見方は基本的に父から学んだものなので、それは本当にありがたいなと思っています。

率直に言うと、褒められたことが本当に1ミリもなくて、だからと言って怒られたことも全くないのですが、もうちょっと褒めてほしかったというのはあります。

皆さん、褒めるのは結構難しいと思いますが、緊張もすると思いますし、自分の子どもだと言いづらいことがもしかしたらあるのかもしれませんが、褒めてあげるとしっかりと真っ直ぐ育つのかなと自分を振り返ると思いましたので、ぜひ褒める達人になっていただければと思います。

今日はありがとうございました。

岩田 次は、はんなさんです。

両親のような偉大な親になりたい

田中 はんな 最初に言いたいこととしては、今21歳になったのですが、やはりここまで育て上げてくれた、私と姉を育てるという、父の人生に組み込まれた壮大なミッションを、全力でやってくれたことへの感謝があります。

意外と父は、言葉数を多くして、たくさんの言葉で示すタイプではなくて、背中で示すようなタイプです。

それを母が汲み取って、母の言語化を聞くみたいなところが大きいです。

年齢を重ねるにつれて、両親は偉大なんだなと思うようになり、そんな偉大な親に自分もなりたいな、でもなれるかなという不安も意外とあって、だんだん現実味を帯びてきています。

こんなに惜しみなく与えてもらえたものを自分は親孝行で返せないなと思った時があったのですが、やってもらったものを、いつか自分が家族ができた時に渡せれば、そこは十分親孝行なのかもしれないというのは最近感じています。

今日はありがとうございました。

岩田 ありがとうございます。

拍手をお願いします。

では、美礼さん。

子どもにしっかり愛を伝えてあげてほしい

小林 美礼 この写真を選んだ理由でもありますが、見てください、父の顔を。

(会場笑)

「娘がこんなに大きくなって」という顔をしているんですけれども、結局親からの愛はあるけれども、それが子にしっかり伝わっていないことがあると思っています。

ほだやん(森山さん)もおっしゃっていましたが、しっかり愛を伝えてあげることだと思います。

言わないと伝わらないことはあるので、それをしっかりと見える形で、例えば、旅行に一緒に連れていってあげて、経験として残してあげるとか。

子どもにとって広い世界を知らないうちは、親がすべてなんですよ。

親の価値観、親が言った一言で、自分がどう生きたらいいのか、自分の生き方は正しいのかというところに、不安を覚えることもあるので、ぜひ褒めてあげてください。

思いをちゃんと伝えてもらい、ICCに連れて来てもらって、ようやくなんとなくわかるようになったというか、母からの心配も、父からの愛もわかったところもあります。

ぜひ広い世界を見せてあげて、色々な人と会わせてあげて、こういう思いを持って接していたんだよと、いつか大きくなった時でもいいので、ぜひ伝えてあげてほしいなと思います。

それを意図してかは知らないですが、こういう場に連れて来てもらって、こういう素敵なステージも用意してもらって、思いは伝わっていますので、これからもよろしくお願いしますというのと、何卒次の京都でも次の福岡でも、こういう場を作っていただけると光栄だなという風に思っています。

次はもっと広い場所で、美食ツアーとかで人がいなくなるタイミングでない時に、お願いします。

小林 雅 (笑)

小林 美礼 以上です。ありがとうございました。

岩田 ありがとうございます。では、有紗さん。

たくさんの土産物を買ってきた父の本心

太田 有紗 これは、父が私のアルバイト先に来てくれた時の写真です。

本当に今日はありがとうございました。

まささんも、今日のこの場を、本当にありがとうございました。

私の言いたいことは美礼ちゃんと結構被っていて、思いを口にしてもらわないと伝わらないというのは思っていました。

父の思いは、実はICCで出会った方がきっかけとなって知ることが多くて、そのエピソードを一つだけお話しすると、父は出張で全国を飛び回って、出張のたびに、冷蔵庫に入りきらないぐらい、何でだろうと思うぐらい、すごい量のお土産を持って帰ってくるんですよ。

おみやげの量がすごいので、毎回、「下まで取りに来て」と電話を母にしてくるのですが、「そんな持てないほどのお土産?」と思いながらも、迎えに行っていました。

「お帰り~」と言いながら父からお土産をもらうのですが、駆け寄ってくる姿が嬉しくて、「お土産を取りに来て」とわざわざ言っていたらしくて、嬉しかったんだ、お土産の量も愛だったんだなと。

それを、ICCで出会った方に後から聞いてやっと知ったので、ぜひ皆さんも愛をお子さんやご家族に伝えていただければなと思います。

岩田 ありがとうございます。

世代を超えて、ともに学び、ともに産業を創ろう

岩田 こちらは最近の僕の父親です。

83歳の木こりを下山させて、愛知県の5,000人ぐらいのイベントに登壇させてみました。

自分の家だけではだめだから、他の家、母娘、義理のお母さんや息子さんも呼んで、引き継ぐ思い、受け継ぐ未来をちゃんと一緒に語ることが日本をアップデートする一つのきっかけになるという取り組みをしています。

ICCは、さらにこういうスタッフもいてくれるので、このポテンシャルを最大限活かして、みんなで世代を超えて、ともに学び、ともに産業を創っていけたらいいなと思っています。

以上をもちまして、スペシャルなセッションを終わりたいと思います。

皆さん、ありがとうございました。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成/小林 弘美

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