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【最終回】「永く社会から必要とされる企業になるには?」 社会課題を解決するための経営者の心構え【K16-3C #6】

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「社会課題を解決する事業を創る」【K16-3C】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!6回シリーズ(その6)は、永く社会課題を解決し続ける仕組みとして、主に経営者の構え等について議論しました。また、会場からの質問も白熱しました。是非御覧ください。

ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス FUKUOKA 2018は2018年2月20日〜22日 福岡市での開催を予定しております。



【登壇者情報】
2016年9月6日・7日開催
ICCカンファレンス KYOTO 2016「ICC SUMMIT」
Session 3C
「社会課題を解決する事業を創る」

(スピーカー)
江幡 哲也
株式会社オールアバウト
代表取締役社長兼CEO

長谷川 敦弥
株式会社LITALICO
代表取締役社長

宮澤 弦
ヤフー株式会社
上級執行役員
メディア・マーケティングソリューションズグループ長

山口 文洋
株式会社リクルートマーケティングパートナーズ
代表取締役社長

(モデレーター)
池谷 大吾
株式会社スマートエデュケーション
代表取締役社長

「社会課題を解決する事業を創る」の配信済み記事一覧

【前の記事】

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【本編】

池谷 先程のヤフーさんの300年後の話しもそうですが、僕等に通じているのは目指すものが業績という意味では直近かもしれませんが、ゴールは5年後、10年後ではなくて、100年後、300年後で、そこまで永く残っていくというところだと思います。

やはり経営者として籍を置く限りは自分自身がモラルも高く、そういう情熱を持っていかなければいけないと思いますが、宮澤さんはどうですか?ヤフーはみんなそういう思いで経営されていますか。

課題図書は2030年の日本・2050年の世界

宮澤 メディアはニュースやトップ、天気等色んなサービスをやっているのでそれぞれ管轄の責任者が10人ぐらいいるんですが、全員に課題図書として「2030年の日本」とか「2050年の世界」等を読んでもらっています。

3年後や5年後の未来は結構予測が外れるんですが、例えば3年後に日本でインターネットでテレビを見てる人の数等は大体ぶれますよね。

こういうのはずれるんですが、2030年に起こる人口問題や2050年の天候問題等は結構な精度で当たる時代になってきていて、それが大局観のベースに成ると思っていて、その中でどう今できる社会課題を僕らがやっていくか、且つ四半期決算の中でそれを上手くやりながら、2030年、2050年に起こる世界に対応していくか、というのをほぼ全員で共有しながらゲームをやる、といった感じでやっています。

池谷 なかなか会社の中身まで覗くことはできないのでこのような話は皆さん関心があると思いますが、オールアバウトは組織も含めてどのようなカルチャーでやられていますか。

江幡 少なくとも信じているのは、社会的な課題を解決しているという想いがあった方が頑張れるし、アウトプットも成果も高まる、というのは(前職の)リクルート時代から意識はしています。

一生懸命「世の中こうなる」という話をみんなとしながら、そういう気概でやっている方が成果にも繋がりやすい、と信じています。

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池谷 やはり上場されているので、数字へのコミットもあって短期の目線で稼がないといけないというのもあると思いますが、その辺のバランスはどういう感じになるんですか。

江幡 正にそれは両方追っかけています。

どちらかといえば長期的な視点の事業を多くやりたいと思って運営をしている会社です。

池谷 これは江幡さんだからできる質問かもしれませんが、リクルートを卒業された後 起業されて、そろそろバトンを渡そうかとかそういったことはお考えになったりするんですか。

江幡 それは常に考えています。

具体的なやり方としては、別に事業部でもいいものを全部事業分野ごとに分社しているんです。

今7つか8つの会社になっていますが、できるだけ小さい単位にして領域に特化し意思決定を早くするそして専門性を高めるというやり方を推進しています。

小さい組織のほうがそこで働く人間ひとりひとりが自分ごととして働きます。

そして同時にリーダーを作る環境になります。それぞれ社長ができますよね。社長はやってみないと分からないので、この5年ぐらいは無理矢理そういう形にしています。

分割損があるのでスタッフは大変ですけどね。

教育とはいわないですけど、次世代を担ってやっていけるリーダーを創るというのは、十分それに値する投資だと思っています。

永く続けるための事業伝承をどう考えるか

池谷 ここにいらっしゃる方は皆さんトップなので、事業をいつか伝承していくとか自分が身を引くとか、そういうことを意識されている方、されていない方いらっしゃると思いますが、山口さんはどうですか?

山口 来年、再来年とかいつ異動になってもおかしくない会社なので。

池谷 自分の意思とは別に、ということですね。

山口 そうです。なので、1日1日を悔いなく生きてます。

オーナー系の企業ではないですし、サラリーマン社長ですし、長期的なロマンを言いながらもリクルートは非常に数字重視で、結局社長は全部実績だよね、といった結果主義で評価されてしまうので、もちろん次にバトンを渡す人を見つけて育てながらやっていますが、いつ宣告されても悔いがないように本当に毎日毎日真面目に生きていく、という感じで頑張っています。

池谷 会社での自分のポジショニングの問題がありますが、山口さんはそういうふうにお考えなんですね。

宮澤さんはいかがですか。

宮澤 僕はヤフーで1年毎に検索、広告、メディア等色んな部門を任されていて、次何やるかが分からないので常に僕の後任を探し続けています。

3人ぐらい頭に思い浮かべられるとそのうち1人誰かいい人がいるだろうというこで、常に3人候補者を考えるようにしています。

池谷 ヤフーさんでは宮澤さんが後任を決めるんですか。

宮澤 案としては出します。

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池谷 僕の場合は自分が創業者でもありまだ上場も成し遂げていないので、しばらくはやるぞという感じですが、宮澤さんの場合は今は社会課題を解決するとかそういったテーマですが、次は違うテーマになる可能性もあるわけですよね。

宮澤 そうなんですよ。

僕が今やっているテーマを来年僕がやれていない可能性もあるんですよね。

池谷 全然違うところに登壇している可能性もありますよね。

宮澤 来年はショッピングで流通の課題を解決だ、って言っている可能性もありますが、その課題に接して初めて、結構根深いな、面白いなというのが出てくると思うので、それはそれでいいのかなと思っています。

色んなサービスをやっているヤフーという会社だからこそ、どこに移っても楽しいというのはありますね。

池谷 先程長谷川さんの話しにもありましたが、どこにいっても課題をちゃんと見つけて、ちゃんと成長させる力がビジネスマンとして重要なのかなと思うので、そういうことなんでしょうね。

長谷川さんは、自分はいつまでとかそういうことを考えたりするんですか。

ちなみにLITALICOさんは途中で社長になられたんですよね。

ゼロイチの起業家、イチジュウの後継者

長谷川 そうです。

会社の創立から10年ぐらい経っていますが、創業者が3年間ぐらい、僕は7年間ぐらいやっていて、上手くバトンタッチをしていただいた側ですが、創業者も当時若かったんですよね。

彼が30才の時で僕が24才の時にバトンを託していただいていますが、彼は当時から生粋のアントレプレナーなので、ずっと後継者を探していたみたいです。

誰か社長を任せられる人材を、と探して僕にバトンタッチしていただいて、ベンチャーなので当然銀行からお金を借りていたのですが、その額は2億円ぐらいでした。

社長個人が連帯保証人になっていて、それを僕にバトンタッチしたんです。

そしたら、「敦弥君ありがとう、俺気持ちが本当に楽になった。明日から伸び伸び生きられるよ」と満面の笑みで言われて、この人は本当に起業家だなと思ったことが懐かしいです。

その直後に彼は仙台市長選挙に出馬して落選しましたが、今度は何をやるんだろうと思ったら、彼自身が重度のアトピーで、アトピーの患者が増えたタイミングと人間の身体に昔からいた寄生虫が減ったタイミングが同じだと、という論文があるんです。

これはもしかしたら寄生虫が特効薬になるかもしれないというので、彼は今寄生虫を飲んでるんです。

寄生虫を卵で飲んでお腹で飼って出すということをやっていて、これはちなみに日本では違法行為なので、合法になるカンボジアに行ってやっています。

「結構俺はエキスパートになってきた」と言い出して、どこに何センチの寄生虫がいるか分かるというところまで極めてきています。

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宮澤 肝心のアトピーは治ってきたんですか?

長谷川 結構効果が出てきたみたいです。

これは他の病気に効くかもと言い出して、最近糖尿病の別の方にも寄生虫を飲ませ始め、人体実験してるみたいです。

結構そこは上手くバトンタッチしていただいたと思います。

池谷 来年あたりは寄生虫のビジネスを担がれて。

長谷川 バイオベンチャーみたいにやりたいと思っていて、彼は今その社長も探してるんです。

池谷 完全にゼロイチの起業家、イチジュウの後継者を探しているんですね。

宮澤 長谷川さんからの後継者はどうしてるんですか。

長谷川 僕自身が世の中で困っている人をサポートし続けるようなことを人生通してやりたいと思って今の事業をやっているので、自分がLITALICOに関わらなくなるというのはあまり考えられません。

一方で、経営自体は障がい者と一括りに言った時、一括りに出来るぐらい色んなニーズを解決する事業分を作らないといけないので、そういった意味での後継者はたくさん必要だなと思っているので、時間の半分ぐらいは採用に使っています。

宮澤 これで銀行も安心してもっと貸せますね。

あと5億円ぐらいいけるんじゃないですか。

池谷 経営者は2タイプいますよね。

僕もどちらかというと辞めることはあまり考えていなくて、出来れば子どもの為にすがりつきたいぐらいに思っています。

中には連続起業をしたり色んな事業を成功させる方もいるんで、経営者にも色んな生き方があって、皆さんにもそれを感じていただけたなら良かったと思います。

さて、残りが15分切っているので、是非ご質問を受けたいと思うんですが、ご質問される際は質問内容ともしよろしければどなたに聞いてみたいか、5人で答えていくと結構時間がかかりますのでその辺もいただけると助かります。

社会課題を解決するビジネスとそうでないビジネスの違い

宮澤 急に皆さん下を向きましたね。

池谷 どうしたんですかね、学校みたいになりましたけど(笑)

質問者1 レノボ・ジャパンの留目です、よろしくお願いします。

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留目 真伸
レノボ・ジャパン株式会社 代表取締役社長
NECパーソナルコンピュータ株式会社 代表取締役 執行役員社長

1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。総合商社、コンサルティング、外資系IT等を経て2006年レノボ・ジャパンに入社。常務執行役員として戦略・オペレーション・製品事業・営業部門統括を歴任。2011年からNECパーソナルコンピュータの取締役を兼任し、責任者としてNECとのPC事業統合を成功に導く。2012年、Lenovo Group米国本社戦略部門に全世界の企業統合の統括責任者として赴任。2013年4月よりレノボ、NEC両ブランドのコンシューマ事業を統括。2015年4月より現職。レノボ・グループVice President。

このセッションのテーマは「社会課題を解決する」ということで、そもそも企業というのは社会課題を解決させるものじゃないのか、そういう器じゃないのかと思うところもあるんですが、皆さんの中で社会課題を解決しているビジネスとそうでないビジネスは違いがあるんでしょうか。

▶︎【参考資料】「IoT時代のイノベーションは一社ではできない」レノボ・ジャパン留目 氏が語るオープン・イノベーション

池谷 江幡さんいかがですか。

江幡 事前にそういう話しもあったんですが、正直その答えは無いんです。

ただ、企業は存在して税金を収めて雇用して、その時点でもう社会の課題を解決してる、お客様の課題を解決してるというのがまず前提だと僕は思っています。

僕の個人的な感じですが、今日の話しの中にも出ていてなかなか難しい課題ですが、社会課題の解決というと、官がやることと民がやることの両方がありますよね。

官がやると営利を求めないから研ぎ澄まされない等の理由でなかなか上手くいかないことがあり、民のノウハウで営利を求めずに官がやってることを代わりにやるのが一番いいんじゃないかと僕は思っているんですが、そういう官が本当はやらないといけないこと、やってるけど上手くいっていないことを民間で正当な利益を取ってやるような領域が社会課題に直結する分野なのかな、と個人的には思っています。

ただそこで儲けようとすると怒られるので、なかなか色んな分野に参入することができない。おおむねそういう分野には規制があったりします。

それって社会コスト的にすごい無駄を出しているので、例えば僕はリクルートで育ちましたが、昔からよくハローワークは別に官がやる必要なく、リクルートがやった方が成功するよね、という話があります。

例えばそういうことや、教育でも英語力や数学力のスキルだけではなく、その手前の生きる力等、ビジネス的にお金にはならないけど例えば自分らしく生きるにはどういう職を選ぶかとか、健康とかお金とか人生の基盤の支えとなるようなことを学ぶ教育が学校にはないので、そいうことをやった方が僕はいいと思っています。

しかし、なかなか儲けと両立できないので難しいところがある。

そういうところは本当は国がやるべきだけどやっていなくて、自立を促せていない。そういうところが事業としてできると社会課題を解決するような事業になるんではないかと個人的に思っていまして、そういうのを是非やりたいと思っています、もちろん儲けながら。

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池谷 僕も今回モデレーターを引き受ける時に迷ったんですが、確かに会社は全部社会課題を解決するためにやっているので当たり前だよな、とも思うのですが、そうである会社とそうでない会社となるのは、宮澤さんはどうお考えですか。

宮澤 雇用して税金を収めるということ自体が社会の一員である責務を果たしていると思いますが、ヤフーはサービスを作る時に「課題解決エンジン」という会社の社是みたいなものがあって、そのサービスは何の課題を解決するのか、を必ず問います。

暇な時にほろっと来る情報が満載な「ネタりか」でも良くて、必ずしも硬派な課題解決である必要はありませんが、サービスには何か存在理由が必要で、何の課題解決をするのかは絶対に問うようにしていて、それが曖昧なものはサービスとして出さないようにしています。

それがあることで社員も満足しながら、「これを通じてこういう世界を創るぞ」というのが 作りやすいと思っていて、それが明確にない状態で四半期決算だけを追いかけていくと、数字を追いかけることが目的化して、「それは本来の目的ではない!」というようなコミュニケーションが出やすくなっちゃうかなという気はしています。

池谷 ありがとうございます。この他いかがでしょうか。

CSVを実現する組織をどう創るか

質問者2 インテリジェンスの片岡と申します、お話ありがとうございます。

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僕もどなたにというのは決められてないのですが、社会課題というテーマの中で、CSV(CSVとは Creating Shared Valueの略でマイケル・ポーターが2011年に唱えた理論である。企業が社会的課題にビジネスとして取り組むことで社会価値と事業価値の両方を実現し、競争力を高めることができるという内容)というキーワードが出てきたりすると思うんです。

「経済的価値と社会的価値を同時実現する 共通価値の戦略 Creating Shared Value」

そこら辺に関して皆さん意識をされていることや、CSVに紐付いた事業を作ることになった時、それを組織文化にどう繋げるのか、どういうふうにCSVを実現する組織を創るのか、そこら辺に関して意識されることがあれば教えていただきたいと思います。

池谷 山口さんいかがですか。

山口 リクルートの中でも特にスタディサプリという事業はCSVの具体的な例に上げられやすいのですが、それを運営する組織としては3ヶ月に1回若しくは半年に1回そこで働くメンバーみんなを巻き込んで、僕たちがやっていることが教育現場にいるお子さんや保護者の方、先生を含め本当に一助になっているということを実感出来るような場、リフレクションできる場を用意しています。

忙しくなると、日々社会課題を解決してるといよりは何かしらのオンラインサービスを運営しているという意識になりますし、更に忙しいと「何のためにやっているんだっけ」とふと忘れがちになる意識を定期的にギュッと戻すことによって、1人1人が社会をより良くしているという意識を持たせること自体がCSV経営だと僕なりに解釈してやっています。

ですから、その意識作りや空気や文化というところに僕は経営者として時間を使うようにしています。

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課題先進国 日本の企業としての意気込み

池谷 お時間が迫ってまいりましたのでそろそろセッションを閉めたいと思うのですが、最後に今回の社会課題を解決するということで、今後どういった取り組みをされていくのかという想いも含めて1分弱ぐらいでお話いただければと思います。

長谷川さんからお願いします。

長谷川 先程の「社会的な事業とは何なのか」という話しに繋がってきますが、人間らしい感性でもうちょっとこっちの方を頑張りたいよね、というものが社会的な事業なのかな、という感覚はしています。

僕等のテーマで見た時に、資本主義が発展して技術もどんどん発展していったら基本的には障がい者にもそれはいつか回ってくるものだという前提でこの資本主義自体が発展してきたし、ITも「きっとそうだよね」と言いながらどんどん新しい事業もできてきたけれど、僕等が「本当にそうなのか」と見てみると、障がい者の現場って全然技術が使われてないんです。

学校も恐らく同じで、「教育にもICTを」と言われていますが、未だに電子黒板だ、という形になっていて、まだまだ人間らしい感性で重要だと思えるテーマに技術の力が使われていないと思うので、僕等としては自分たちがフロンティアとしてそういうビジネスの力、技術の力で困難を解決していくようなことをこれからもチャレンジしていきたいと思っています。

さっきのヤフーさんと連携できたらな、とこっそり思っていますが、皆さんとも何か社会課題の解決に向けて連携できる部分があれば、是非お声がけいただければと思います。

本日はどうもありがとうございました。

(会場より拍手)

池谷 宮澤さんお願いします。

宮澤 ヤフージャパンという名前で事業をやっている以上、ジャパンに寄り添っていこうと強く思っています。

日本という国は世界では稀な社会課題がこれから増えていきそうな予感がしているので、その問題×インターネットでこういうことができましたよというのを、今までのアメリカの例を学んで日本でやるぞといった感じなのを超えて、日本の社会課題は日本のインターネット企業が解決していくという強い意思で色んなサービスにトライしていけたらいいなと思っています。

時間軸としては数十年単位を見据えながら向こう5年ぐらい何をやるかを考えていけたらいいんじゃないかと思っています。

(会場より拍手)

池谷 山口さんお願いします。

山口 やはり全部社会課題なのかもしれませんが、僕にとって社会課題解決事業とは何かというと、やはりどこかで「その課題絶対解決した方いいよ」と皆んな思っているけれど、面倒くさかったり誰も出来ないと思っているものに対して、ちょとドン・キホーテ的に「あいつばかじゃないか」と思われながらチャレンジしているテーマが社会期待事業みたいな形で取り上げられるのかなと思います。

そういう意味でLITALICOさんも僕等のスタディサプリも、ちょっと考えたらオンラインで勉強は難しいのではないか、障がい者だけに特化した教育でビジネスを成り立たせるのは難しいんのではないか、というものに対して本当に愚直に現場と一緒に一歩一歩進んでいくとこにドラマがありますし、そんなテーマだから僕等がやったとしてもなかなか後発で参入が来ないんですが、だからこそ粘り強くやって何とか10年経った時に「当たり前になったね」と言われるような解決を提示していきたいと思います。

サラリーマンなので何年続くか分かりませんが、僕的には10年、15年はやり続けたいと思っているので、その意気込みで10年後に世界が変わっていたらな、という想いで頑張りたいと思います。

今日はありがとうございました。

(会場より拍手)

池谷 最後は江幡さんよろしくお願いします。

江幡 宮澤さんがおっしゃったこととかぶりますが、僕は日本が大好きなんです。

今の会社は実はアメリカ人と一緒に創ったんですが、彼等からも「日本は奇跡的な国ですごいな」とよく言われたんですが、やはり日本が抱えている固有の課題がありますよね。

一番大きいのは超少子高齢化、人類が経験していないところに突入しているわけですが、そういうことも含めて色んな社会課題を解決するような事業が出来れば、その強みが回り回って世界各国がこれから迎える同じ様な状況に対して大きく貢献でき、またビジネスのチャンスがあると信じています。

四季が美しく、美味しい物がいっぱいあって、安全、こんな国は世界のどこにもないと僕は思っているので、日本の為に社会課題を解決、若しくは「社会」を「日本」に置き換えて「日本課題」を解決できる会社、プラットフォームであり続けられるように永く頑張っていきたいと思っています。

皆様よろしくお願いします。

(会場より拍手)

池谷 改めて皆さんありがとうございました。

我々スタートアップの企業に対して投資の注目は集まっていてどんどん資金も集まりますが、最近ベンチャー業界の中で活きのいいスタートアップが出てこないというか、一巡してしまったような感覚もするんですよね。

ただ、社会課題を解決するというところは実は結構空きがあって、LITALICOさんの長谷川さんの話を聞いてると、出来ることはいっぱいありますよね。

いっぱいあるのでその領域にいくと長谷川さんに怒られちゃいますけど、とは言え結構出来ることはあるのかなと思うので、是非そういうところで僕としては起業家がもっと増えてきて、本当に日本がより良い国になるといいんじゃないかな、と思っています。

この壇上のメンバーが毎回変わるような、もっともっとユニークで素敵な会社が出てくるといいんじゃないかなと思っています。

今日登壇いただいた皆さんに改めて拍手をいただければと思います、どうもありがとうございました。

(会場より拍手)

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(完)

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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/城山 ゆかり/戸田 秀成

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