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1. 熱狂的なロイヤル顧客を持つブランドの施策を徹底議論!

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ICC FUKUOKA 2023のセッション「愛されるブランドが実践する、ロイヤル顧客を起点とした事業戦略とは?」、全5回の①は、ヤッホーブルーイング 井手 直行さん、一休 榊 淳さん、Mobility Technologies 中島 宏さんによる自己紹介です。モデレーターを務めるのは、3社の大ファンだというAsobica 小父内 信也さんです。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回ICCサミット KYOTO 2023は、2023年9月4日〜 9月7日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください

本セッションのオフィシャルサポーターは コーラム です。


【登壇者情報】
2023年2月13〜16日開催
ICC FUKUOKA 2023
Session 7C
愛されるブランドが実践する、ロイヤル顧客を起点とした事業戦略とは?
Supported by コーラム

(スピーカー)

井手 直行
株式会社ヤッホーブルーイング
代表取締役社長

榊 淳
株式会社一休
代表取締役社長

中島 宏
GO株式会社(登壇当時は株式会社Mobility Technologies)
代表取締役社長

(モデレーター)

小父内 信也
株式会社Asobica
取締役CCO

「愛されるブランドが実践する、ロイヤル顧客を起点とした事業戦略とは?」の配信済み記事一覧


小父内 信也さん(以下、小父内) 本日はICC FUKUOKA 2023の2日目です。

昨晩はCo-Creation Nightのプログラムなどもあって皆さん眠いかもしれませんが、目を覚ましていきましょう。

登壇されているこの3人のお話は、めちゃくちゃ面白いと思います。

スピーカー控室で、めちゃくちゃ盛り上がったらどうしようという話をしていましたが、楽屋トークをそのまま持ってきたいと思っております。皆さんどうぞお付き合いください。

まず、簡単に自己紹介させてください。

実は登壇企業3社のロイヤル顧客、Asobica 小父内さん

小父内 株式会社Asobica、取締役CCOの小父内(おぶない)と申します。


小父内 信也
株式会社Asobica
取締役CCO

1980年生まれ。一部上場企業の電子機器メーカーにて生産管理を担当。5000人からわずか数名のみ選抜される社長賞を2度受賞。在籍中に中小企業診断士を取得。その後、名刺管理システムを提供するSansan株式会社の初期フェイズに参画。名刺のデータ化部門にてオペレーションセンター長を歴任。オペレーション改善が大きく評価され、年間MVP受賞。名刺アプリEightのカスタマー部門を統括し、ゼロからユーザーコミュニティを立ち上げ、自らコミュニティマネージャーを務める。現在は、カスタマーサクセス/コミュニティ/ファンマーケティングに特化したツールを提供する株式会社Asobicaで取締役CCOとして、これまで数十社のファンコミュニティの立ち上げ、およびコンサルティングに携わる。講談社のオウンドメディア「C-staiton」にてファンマーケティングに関する連載を寄稿中。

皆さん、「オブ」と呼んでいただければと思います。

小父内という名字の人は、とある調査によれば日本に10人しかいないようです。

前職は10年ほどSansanで働いており、そこでコミュニティを立ち上げたり、カスタマーサクセスを統括したりしていました。

それがきっかけでAsobicaに入社し、4年目です。

よろしくお願いします。

今、講談社のオウンドメディア「C-Station」で1年半ほど、連載をしています。

ぜひQRコードからご覧いただければと思います。

先日、ヤッホーブルーイングの佐藤 潤さんと対談をし、それが記事になっています。

企業とファン、ファンとファンのつながりで唯一無二のコミュニティを築いた「ヤッホーブルーイング」 ──対談連載 企業に聞く、ファンマーケティング実践事例【第3回】(C-Station)

カインズ、横浜DeNAベイスターズ、イケウチオーガニックの方などと対談をしたり、ファンマーケティング教室と題した記事を公開したりしていますので、ご興味があれば見てみてください。

スポーツと横浜を軸にファンコミュニティを拡張する「横浜DeNAベイスターズ」──対談連載 企業に聞く、ファンマーケティング実践事例【第1回】(C-Station)

お客様への「愛」をベースにファンコミュニティを拡張し続ける「カインズ」──対談連載 企業に聞く、ファンマーケティング実践事例【第2回】(C-Station)

対談|ファンコミュニティを進化させ続ける「イケウチオーガニック」の視点──ニューノーマル時代のファンマーケティング教室[番外編1](C-Station)

まず、エピソード紹介から始めたいと思います。

僕は先月、旅行で北海道に行ったのですが、榊さんの一休.comで宿の予約をしました。

僕はいつも、「一休 (土地の名前)」で指名検索をさせていただいています。

榊 淳さん(以下、榊) ありがとうございます。

小父内 それで、北海道で駅に着いたら、中島さん、GOアプリを使って宿まで行きました。

(中島さん、お辞儀)

宿に着いて一息ついたら、よなよなエールをプシューと開けました。

井手 直行さん(以下、井手) ありがとうございます。

小父内 実はこれは日常です。

普段から、今日登壇している皆さんのサービスを使わせていただいています。

まさに僕自身が3社のファンですので、僕、「オブが愛するブランドが実践する、ロイヤル顧客を起点とした事業戦略とは?」と、テーマを少し変えたいと思います。

ロイヤルカスタマーがここにいるので、ロイヤルカスタマーを目の前にしてお話しいただければと思います。

よろしくお願いします。

僕は、セッションは決められたオーケストラ形式ではなく、ジャズ形式で行いたいと思っています。

では井手さん、自己紹介をお願いします。

クラフトビールメーカー国内シェアNo.1、ヤッホーブルーイング 井手さん

井手 はい。

看板ビールである「よなよなエール」など、クラフトビールを作っています。


井手 直行
株式会社ヤッホーブルーイング
代表取締役社長

ニックネームは『てんちょ』。国立久留米高専を卒業後、電気機器メーカー、広告代理店などを経て、1997年ヤッホーブルーイング創業時に営業担当として入社。地ビールブーム終焉の後、再起をかけ2004年楽天市場店の店長としてネット通販事業を軸にV字回復を実現。2008年より現職。フラッグシップ製品『よなよなエール』を筆頭に、個性的なブランディング、ファンとの交流にも力を入れ、現在まで19期連続増収、クラフトビール国内約500社の中でシェアトップ。『ビールに味を!人生に幸せを!』をミッションに、新たなビール文化の創出を目指している。

今の会社に入る前はプラプラと3社ぐらいを経験し、フリーター歴も長く、皆さんと違ってキャリアアップなど考えず、気ままに生活をしていました。

今の会社には、創業時に営業としてたまたま転がり込んだのですが、2008年に社長になり、今に至ります。

クラフトビールメーカーは、去年(2022年)の12月時点で日本に700社弱ありますが、その中で今、ヤッホーブルーイングはシェアNo.1です。

また、7年間、Great Place to Work®のベストカンパニーに選んでもらったり、1社だけ選ばれる、KOTLER AWARD JAPANの最優秀賞を獲得したり、戦略についてのポーター賞を獲得したりしています。

「働きがいのある会社」7年連続ベストカンパニー選出(ヤッホーブルーイング)

日本初開催「コトラーアワードジャパン 2018」 でヤッホーブルーイングが最優秀賞を受賞 (ヤッホーブルーイング)

ヤッホーブルーイングが2020年度「ポーター賞」受賞 2020/10/30(ヤッホーブルーイング)

ですので、ビール屋ですが、そこそこ良いところであり、マーケティングもできて、戦略も評価されている会社です。

小父内 「てんちょ」と呼んでいいのでしょうか?

井手 はい、社内はニックネーム制で、みんなニックネームで呼び合っています。

私は、インターネット店舗の店長を長くしていました。

店長だとちょっと偉そうなので、かわいらしく「てんちょ」としており、社内外からこう呼んでいただいています。

我々はビール屋ですが、事業を、ただのビール製造業ではなく、ビールを中心としたエンターテインメント事業と呼んでいます。

ビジネス上の競合と言うと、大手ビールメーカー4社が巨大なので、意識はしていますが、エンターテインメント事業としては、ディズニーランドや劇団四季なども競合だと考えています。

小父内 そこも入っているのですね。

井手 はい、エンタメ事業なので。

我々は、「ビールに味を!人生に幸せを!」をミッションにしています。

看板ビールである「よなよなエール」のブランドキャラクターは「知的な変わり者」であり、これは会社の組織文化にもなっています。

これが浸透したブランドであり、会社です。

ヤッホーブルーイング井手直行社長に聞く、チームづくりに欠かせない「経営理念の自分事化」(@DIME アットダイム)

他にも、「インドの青鬼」や「水曜日のネコ」など、一風変わったデザイン、ネーミング、味のビールが多数あります。

小父内 ありがとうございます、よろしくお願いします。

では続きまして、中島さん、お願いします。

おなじみタクシーアプリ「GO」のMobility Technologies 中島さん

中島 宏さん(以下、中島) 中島です、改めてよろしくお願いします。


中島 宏
GO株式会社(登壇当時は株式会社Mobility Technologies)
代表取締役社長

大学卒業後、経営コンサルティング会社に入社。2004年12月、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。2009年に執行役員に就任し、人事部門と新規事業部門などを管掌。2015年よりオートモーティブ領域管掌となり同時に複数の子会社社長を兼任。2019年に常務執行役員に就任。2020年4月よりGO株式会社(旧:株式会社Mobility Technologies)の代表取締役社長に就任。

最初に入社したのは経営コンサルティング会社でしたが、その後DeNAに入り、南場(智子)さんのブートキャンプで鍛えられて常務となりました。

2019年、担当していたオートモーティブ領域をカーブアウトし、川鍋(一朗)さんのJapanTaxi社と合併しました。

今は株主である、日本交通、DeNA、トヨタ、NTTドコモという、ものすごい応援団に囲まれて、事業を行っています。

皆さんにご利用いただいている、タクシーアプリ「GO」を運営する会社の社長です。

よろしくお願いします。

小父内 よろしくお願いします、めちゃくちゃかわいい写真ですね。

僕は今日も、この会場までGOを使って来ました。いつも使っております。

では榊さん、よろしくお願いします。

コンサルティングファームから一休へ、データサイエンティスト出身の榊さん

 よろしくお願いします、一休の榊です。


榊󠄀 淳
株式会社一休
代表取締役社長

1972年生まれ。熊本県出身。スタンフォード大学院工学修士。1997年第一勧業銀行(現みずほ銀行)に入行しトレーディング業務に従事。2003年ボストン コンサルティング グループ、2009年からアリックス パートナーズにて戦略コンサルティング業務に携わる。2013年一休に入社し、2014年から取締役副社長、2016年から代表取締役社長(現任)  2021年4月からヤフー株式会社 執行役員 トラベル統括本部長を兼務。  2022年6月株式会社じげん社外取締役、特定非営利活動法人ジャパンハートの理事に就任。

ご存知の方も多いと思いますが、宿泊とレストラン予約事業を行っています。

宿泊予約事業はもう20年くらい行っており、高級もしくは上質に特化したサービスを運営しています。

経歴は、まあ色々なことをしてきましたが、一休に入社して10年目です。

実は前職のコンサルティングファームの、最後のお客様が一休だったのです。

考え方によっては、その最後のプロジェクトが長く続いているとも言えますが、社員からすれば、「コンサルティング業者が社長になるなんて」という不思議な感じですが、10年続いています。

よろしくお願いします。

小父内 事前に榊さんに関する記事を拝見しました。

データサイエンティスト出身ということでした。

すごいと思ったのが、社員向けに毎週レポートを出しているという点です。

旅行業界が苦しいなかでも成長中。「一休.com」を変えた異色の社長が語る“愛されるサービスの裏側”(新R25)

 そうですね。

小父内 年間50本なので、10年間で500本くらいですよね。

 そうですね。

「社長がそういうことをして偉いですね」と皆さんおっしゃいますが、分析をしてレポートを書いている僕は社長ではなく、“分析くん”なのです。

小父内 ああ、その時、榊さんは“分析くん”なのですね。

 はい。“分析くん”がレポートをしているのです。

中島 それは、自動生成されたデータを送っているわけではなく、毎回抽出し、定性的にも評価して、社員に送っているのでしょうか?

 そうですね、毎週だいたい100ページくらいのレポートを書いていますが、そのうちの約70ページはほとんど同じです。

その70ページに含まれるグラフを見ていて、「あれ、これはどういうこと?」と思うことがあると、それをドリルダウンし、こういうことかと…。

「ドリルダウン」とは? | マーケティング用語集(シナジーマーケティング)

でも、書いているのは、「こういうことをした方がいい」ではなく「なぜこういうことが起こっているのか」を…。

中島 現象を解説し、こういう背景があるのではないかという気づきを得てほしいという目的で書いているということですか?

 レポートには、事実しか書いていません。

小父内 ファクトベースで、そこから何を得るかは……。

 それは皆さんで考えてね、という感じですね。

小父内 それを毎週やり続けるのはすごいです。日曜日は何をしていますか、井手さん?

井手 よなよなエールしか飲んでいません(笑)。

(一同笑)

榊さんのこの話はだいぶ前に聞いて、すごいなあと思いました。

榊さん独自の強みを活かして……、経歴もピッカピカですよね、榊さんは自分にはないものを全部持っています。

先ほど控室でも言ったのですが、僕は榊さんのファンで、榊さん登壇のセッションはよく聞いています。

今日はハイテンションで来て、盛り上がりすぎています。

ロイヤル顧客分析プラットフォーム「COORUM」

小父内 僕のいるAsobicaを、簡単にご紹介させていただきます。

「遊びのような熱狂で、世界を彩る」というミッションの会社です。

Asobicaとは「遊び化」で、世の中を熱狂でワクワクさせたいと思っています。

ロイヤル顧客プラットフォーム「COORUM(コーラム)」を運営しています。

コミュニティプラットフォームの活用で、ロイヤル顧客を継続的に生み出す「COORUM(コーラム)」(Asobica)(ICC KYOTO 2022)

「クーラム」と読まれることもありますが、「コーラム」です。

コミュニティ運営からロイヤル顧客のデータ分析まで、ワンストップで行えます。

肝は2つあります。

まず、ノーコードで、1時間もあればウェブサイトが作れます。

それが入り口で、大切なのは、顧客が集まった場で何が行われているかのデータ分析です。

1人1人の行動を分析し、最終的には売上と結びつけてアクションと購買の方程式を組み、そのノウハウを上流のマーケットに返していきます。

このようなサイクルで、お客様と向き合い、最終的な売上に結びつけるサービスです。

(続)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成/小林 弘美

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